霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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秋山の色

インフォメーション
題名:秋山の色 著者:出口王仁三郎
ページ:202
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-10-31 06:24:00 文字数:1072 OBC :B120900c37
秋山(あきやま)の色はやうやく深みつつ柿の実(み)赤く梢(こずゑ)にふるへり
帰りみれば四方(しかた)春蔵(はるざう)一味らは又もよからぬ事をたくめり
四方(よも)山(やま)は秋の錦(にしき)を着かざりて晩秋(ばんしう)の丹波は寒かりにけり
ばらばらと木(こ)の葉は散りて柿の実(み)は庭のおもてに赤く実(みの)れり
わが植ゑしただ一本(ひともと)の鶏頭(けいとう)の花の盛りをきりをる春蔵(はるざう)
鶏頭(けいとう)の首をうちきり春蔵(はるざう)はかくの通りと嫌らしく笑ふ
またしても吾(われ)に反抗なし居るをその挙動にて悟らひにけり
一刻も油断ならねど春蔵(はるざう)をわが側(そば)ちかく侍(はべ)らせにけり
わがそばをはなせば悪事をたくらむと思ひあきらめ朝夕を侍(はべ)らす
御(ご)開祖は白石山(はくせきざん)の予言者に一度逢(あ)はんと宣らせ給へり
抜け懸け
並山(なみやま)の木(こ)の間(ま)にはゆる紅葉(もみぢば)の風に散りつつ秋(あき)はいぬめり
本宮山(ほんぐうやま)椎(しひ)のこずゑに風たちて夕べ散りしく枝かげの赤葉(あかば)
故郷(ふるさと)に帰りてしばし帰らざりし間(あひだ)に魔神(まがみ)の経綸(けいりん)すすめり
綾部へはわれ帰らじと思ひてゆ楽しみ出来しと春蔵(はるざう)勇(いさ)めり
わが留守に白石山(はくせきざん)に登らんと一人こそこそ用意してをり
本宮(ほんぐう)の館(やかた)に帰ればわが荷物縄(なわ)にくくりて庭に出しあり
何人(なにびと)のしわざなるかとなじり問へば春蔵(はるざう)たちまち蒼くなりたり
勇祐(ゆうすけ)は息せききつて馳(は)せ来(きた)り彼等の悪事をさらけ出したり
曲神(まがかみ)がついてゐました許してと春蔵(はるざう)両手をつきてわび入(い)る
奇蹟続出
夕(ゆふ)べ寒き庭の面(おもて)にふしぎなる蛙(かはづ)一匹とび出しにけり
蛙(かはづ)蛇(へび)虫(むし)も土中(どちう)にひそむなるこの初冬(はつふゆ)を珍(めづ)らしみ思へり
いづくよりか一(ひと)すぢの蛇あらはれて見る見る蛙(かはづ)を呑(のみ)込みにけり
春蔵(はるざう)はこの有様を眺めつつわが事なるかとふるひをののく
わがめづる猫はこの蛇(へび)見るよりも躍(をど)りかかりて咬(か)み殺したり
庭先の柿の実うれてたわたわと夕(ゆふ)べの風に梢(こずゑ)ゆれをり
折もあれ大(おほい)なる猫あらはれてわが愛猫(あいべう)を追ひかけまはる
わが猫は難をさけんと柿の木に一目散にかけ上(あが)りたり
わが猫のあとを追ひつつ大猫(おほねこ)はまたもや柿の木に掻(か)き上(のぼ)る
木の上に猫と猫とのいがみ合ふ状(さま)見かねつつわれ木にのぼる
猫のふん柿の太幹(ふとみき)に流れをりわれは知らずに浴衣(ゆかた)きてのぼる
新(あた)らしき浴衣(ゆかた)に猫の糞(くそ)つきて驚きわれは木を下(くだ)りたり
愛猫(あいべう)は進退ここに谷(きは)まりて柿の梢(こずゑ)ゆ地におちにけり
地に落ちし猫をかまんと大猫(おほねこ)は勢(いきほひ)たけく下(くだ)り来(きた)れり
折もあれ隣の猟犬あらはれてこの大猫(おほねこ)を追ひやりにけり
みみず喰(く)ふ蛙(かはづ)はへびにはふむられ蛇は子猫に殺されにけり
わけも無く蛇をころせし猫の仔(お)はまた大猫(おほねこ)にしひたげられたり
大猫(おほねこ)は犬に驚きまつしぐら命からがら逃げさりにけり
次次(つぎつぎ)に不思議なること現れて春蔵(はるざう)ますますふるひをののく
本宮(ほんぐう)の初冬(しよとう)は寒し綿入衣(わたいれぎ)朝(あし)た夕(ゆふ)べは重ね居たりき
天地(あめつち)のめいるが如き心地して初冬(しよとう)の綾部を寂しみにけり
無学者に取り囲まれて只(ただ)一人われは教書(けうしよ)の執筆を為す
春蔵(はるざう)の執着ふかく何処(どこ)までも吾を邪魔もの扱ひ為し居(を)り
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