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第一章 教育勅語謹解

インフォメーション
題名:第1章 教育勅語謹解 著者:出口王仁三郎
ページ:157
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :B121801c26
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]『神の国』?昭和5年10月25日号(未確認)
   教育勅語
朕惟フニ我カ皇祖皇宗国ヲ肇ムルコト宏遠ニ徳ヲ樹ルコト深厚ナリ我カ臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世々厥ノ美ヲ済セルハ此レ我カ国体ノ精華ニシテ教育ノ淵源亦実ニ此ニ存ス爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信シ恭倹己レヲ持シ博愛衆ニ及ホシ学ヲ修メ業ヲ習ヒ以テ智能ヲ啓発シ徳器ヲ成就シ進テ公益ヲ広メ世務ヲ開キ常ニ国憲ヲ重シ国法ニ遵ヒ一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ是ノ如キハ独リ
朕カ忠良ノ臣民タルノミナラス又以テ爾祖先ノ遺風ヲ顕彰スルニ足ラン
斯ノ道ハ実ニ我カ皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ子孫臣民ノ倶ニ遵守スヘキ所之ヲ古今ニ通シテ謬ラス之ヲ中外ニ施シテ悖ラス
朕爾臣民ト倶ニ拳々服膺シテ咸其徳ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ
   明治二十三年十月三十日
      御名御璽
   教育勅語に就て
(かしこ)くも
明治(めいぢ)大帝(たいてい)教育(けういく)勅語(ちょくご)赤子(せきし)(ため)(くだ)(たま)ひしより、(ここ)に四十年の星霜(せいさう)()たり。吾等(われら)
陛下(へいか)赤子(せきし)日夜(にちや)拳々服膺(けんけんふくよう)してその大御心(おほみこころ)(むく)(まつ)らんと(つと)めて来たのである。(かしこ)くも教育(けういく)勅語(ちょくご)()って吾等(われら)国民は国民としての地位(ちゐ)と資格とを(さと)らして(いただ)く事が出来るのである。
御勅語(ごちょくご)中に「我カ皇祖皇宗国を肇ムルコト宏遠ニ徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ」と()らせ玉ひし聖語(せいご)は実にその眼目(がんもく)骨子(こっし)である。
御勅語(ごちょくご)奉解(ほうかい)せんとするには肇国(てうこく)宏遠(くわうゑん)樹徳(じゅとく)深厚(しんこう)(だい)文字(もじ)と『斯ノ道』の文字(もじ)集中(しふちゅう)されて()ると奉察(ほうさつ)せらるるのである。
抑々(そもそも)()大日本(だいにっぽん)帝国(ていこく)は、君民(くんみん)祖先(そせん)を共にする、万国(ばんこく)(その)比類(ひるゐ)を見ない神国(しんこく)であって、上下(じゃうか)()億兆(おくてう)(こころ)を一にする(たふと)い国は、地上(ちじゃう)の世界には()に無いのであって、吾等(われら)日本人(にっぽんじん)重大(ぢゅうだい)なる使命を天神(てんしん)地祇(ちぎ)より受けて、(その)神慮(しんりょ)奉体(ほうたい)して来た為に、国体の基礎は確固(かくこ)不抜(ふばつ)牢固(らうこ)として(いま)だ一度も動揺(どうえう)(きた)した事のない有難(ありがた)い国である。そして吾等(われら)(うへ)君臨(くんりん)(たま)へる万世(ばんせい)(けい)天津(あまつ)日継(ひつぎ)天皇(てんわう)皇祖(くわうそ)
天照皇大神(あまてらすすめおほかみ)(うず)御子(みこ)(まし)まし、人類(じんるゐ)の平和と幸福(かうふく)御代(みよ)々々(はか)らせ(たま)ひつつ今日(こんにち)昭代(せうだい)(いた)れる事は、国民の()く知る(ところ)である。
吾等(われら)日本人(にっぽんじん)祖先(そせん)(いづ)れも神の(たね)であり、惟神(かむながら)(みち)(すなは)ち『()(みち)』をいや継々(つぎつぎ)につぎ守りつつ、祭祀(さいし)には()(かう)()べ、政事(せいじ)には()(ちう)(つく)し、祭政(さいせい)()忠孝(ちうかう)()政教(せいけう)(だい)本源(ほんげん)(ここ)になしつつ、細矛千足国(くわしほこちたるのくに)瑞穂国(みづほのくに)として平和と幸福(かうふく)に育てられて来たのである。天津(あまつ)日継(ひつぎ)大八洲国(おほやしまのくに)知食(しろしめ)天皇(てんわう)大権(たいけん)赫々(かくかく)として日星(じっせい)(かがや)(ごと)く、神器(しんき)宝座(ほうざ)永久(えいきう)不変(ふへん)に、憲法(けんぱふ)炳乎(へいこ)として明治(めいぢ)聖帝(せいてい)大御心(おほみこころ)(つた)へてゐる幸福(かうふく)仁慈(じんじ)(よく)せる日本国(にっぽんこく)である。
(こころ)(まこと)湧き()でては、(きみ)(ちう)となり、父母(ふぼ)(かう)となり、(けい)(てい)となり、(とも)(むか)って(しん)となり、瓏々(ろうろう)(なが)るもの(みな)()(みち)(すなは)
皇祖(くわうそ)皇宗(くわうそう)遺訓(ゐくん)ニシテ子孫(しそん)臣民(しんみん)(とも)遵守(じゅんしゅ)スヘキ(ところ)」と()らせ(たま)ひしは惟神(かむながら)大道(だいだう)である。
(これ)古今(ここん)(つう)シテ(あやま)ラス(これ)中外(ちうぐわい)(ほどこ)シテ(もど)ラス
(ちん)(なんぢ)臣民(しんみん)(とも)拳々服膺(けんけんふくよう)シテ(みな)(その)(とく)ヲ一ニセンコトヲ(こひ)(ねが)フ」と()らせ(たま)ひし大御心(おほみこころ)(むく)ふべき吾等(われら)は、奉公(ほうこう)至誠(しせい)の道に(つく)すべきであると、奉察(ほうさつ)するのである。
(昭和五、一〇、二五 教育勅語謹解)
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