霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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世界の経綸

インフォメーション
題名:世界の経綸 著者:
ページ:425 目次メモ:
概要:オニペディア「皇道維新と経綸」を参照。 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-07-08 13:09:08 OBC :B195502c21062
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]神霊界 > 大正7年10月1日号(第71号) > 世界の経綸(一)
第一章 天津日嗣天皇
 
 天地開闢以来依然として高天原に成り坐せる(すめ)大御親(おほみおや)(がみ)、天之御中主大御神より伊邪那岐大御神の御経営の終りに於て、御皇祖天照大御神の御神勅に因りて、御子正勝吾勝(まさかあかつ)勝速日(かちはやひ)天忍穂耳(あめのをしほみみの)(みこと)に天下を治むる御天職を授け給ひ、御皇孫天邇岐志(あめにぎし)国邇岐志(くににぎし)天津(あまつ)日高日子(ひこひこ)番能(ほの)邇邇芸(ににぎの)(みこと)五伴緒命(いつとものをのみこと)、三種の神器と三神を副へ賜ひて世界を経綸し天下を治むる政事の制詔を授け給ふ。
 茲に皇孫命(すめみまのみこと)は筑紫の日向の高千穂に坐しまして天運循環の神則に因りて人文開発し、天津日嗣天皇の御天職を顕彰し給ふ時運の到来を待ち給ふ。
 この御子天津(あまつ)日高日子(ひこひこ)穂々出見(ほほでみの)(みこと)、この御子天津(あまつ)日高日子(ひこひこ)波限建(なぎさ)鵜茅葺不合(うがやふきあえずの)(みこと)、この御子若御毛沼命(わかみけぬのみこと)、亦の(みな)豊御毛沼命(とよみけぬのみこと)、亦の名神倭(かむやまと)伊波礼毘古(いはれびこの)(みこと)と称す。後世この命に神武天皇の御諡称(おんおくりな)を奉る。
 これより万世一系御歴代の天皇は和光同塵の神策を垂れ給ひ、明治の御代に到り天運茲に循環して世界の人文は以て皇道を宣揚教化せしむるの智域に達し、交通機関の発達は弥々益々天津日嗣天皇の御天職を顕彰し以て世界を総攬統一するの機運を促進せり。嗚呼盛大なるかな昭和聖代の鴻業の曙光、大日本は神国なりと称する所以実に斯に存するなり矣。
 
第二章 皇国御経綸の基礎
 
 天津日嗣天皇の御経綸の憲制は皇祖天照大御神(あきら)かに神勅を以て示し賜ふ。
 三種神器は天津日嗣天皇御経綸の根本基礎なり。
 其一遠岐斯(をぎし)八尺勾璁(やさかのまがたま)・鏡なり。この名称は畏くも天津日嗣天皇の国体と皇祖の言依し賜ひし神聖なる御遺訓と、一体不離の御性質なることを示させ給ふ御意義なり。上古は皇室に語局(かたりべ)と謂ふ司ありて、御遺訓を言嗣(いひつ)ぎ来りしものなり。掛巻も畏き御鏡とは、皇祖の言依し賜ひし御遺訓なり、即ち皇宗天武天皇が御後葉に(つた)へ賜ひし帝皇口嗣及先代旧辞を撰録せる邦家之経緯、王化之鴻基焉皇典古事記の御事なり。
 其二は草那芸劔なり。亦の名を都牟刈之大刀(つむがりのたち)と謂ふ。この草那芸劔の御本体は大日本神国なり。即ち御名の義はくさぐさ(種々)の天賦の本性本能を発揮して天津日嗣の御経綸を顕彰し以て天下を治むる大機関に在ります事なり。都牟刈之大刀の意義は、日本国は国別に、水陸、気候、人類、動植産物が世界を経綸する基礎的本能を具備し居ると謂ふ事たるなり。
 
  皇道顕彰の国
 
 皇祖の御遺訓に明瞭に示し給へり、この国は丹波国なり。神聖なる皇道を闡顕し奉り、天津日嗣天皇の御天職を行ひ給ふ御国体の精華を発揮し奉るべき本能を具備せる事が丹波国の一大天賦的使命たるべきなり。
 其他の国々にも皆天賦の特質と本能を具備し、其国に生れ出でたる人々は、必ず其国の特質本能を発揮すべき性質を先天的に具有し居るものなり。
 
第三章 神聖なる皇霊の御親政
 
  三神の神政経綸
 
 皇祖の御遺訓に、
(かの)遠岐斯八尺勾璁・鏡及草那芸劔、亦常世(とこよの)思金神(おもひかねのかみ)手力男神(たぢからをのかみ)天石門別神(あめのいはとわけのかみ)を副へ賜ひ()詔者(のりたまへらくは)
此之鏡者、(もはら)(あが)御魂(みたま)為而(して)吾前(あがまへ)(いつ)くが(ごと)伊都岐(いつき)奉れ、次に思金神は前事(みまへのこと)取持(とりもちて)為政(まつりごとせよ)
 即ち此御神勅の(まつりごと)を行ひ奉る神聖なる御神政がありて人が神機を顕し奉る行事なり。また常世思金神の御活用に因りて、手力男神と天石門別神が御活動あらせらるる神聖なる御神事なり。要は神聖なる神霊に奉斎する最高の行政機関なり。神聖なる神祗官の神政なり。中古の無能的形式の如きものにあらず。三神不離の御活勤なり。この神聖なる神政は佐久久斯侶伊須受能宮(さくくしろいすづのみや)に於て奉行すべき御事なり。
 
第四章 国家経綸の根本機関
 
  五伴緒命の行政
 
 国家経綸を運用する五大機関が五伴緒神(いつとものをのかみ)の職掌なり。
(一)天児屋命(中臣連の祖)世界の経綸を統轄主宰する職掌にして現代の所謂外務なり。
(二)布刀玉命(忌部首の祖)人の天賦の性能に適せる職を定め統轄する職掌にして現代の所謂農工商務なり。
(三)天宇受売命(猿女君の祖)女子の天職を行ふ修養教育を司る職掌にして現代の所謂女子教育なり。
(四)伊斯許理度売命(鏡作連の祖)国家の経綸を批正し公平に監査討究し以て神聖なる天津日嗣の政を正しく行はしむる職掌にして現代の所謂司法なり。
(五)玉祖命(玉祖連等の祖)教育文芸等人生の目的たる文明開発を扶掖教導する職司にして現代の所謂学務なり。
 皇国経綸の行政機関としては以上の五大別に区分して経営すベき事は神聖なる皇祖の御遺訓皇典古事記に明瞭に示させ給へり。
 
第五章 国家の経済
 
 皇国経済の根本義は国家家族主義にあり。この行政機関は、
(一)県主(あがたぬし)と謂ひ、
(二)直(あたへ)と謂ふ。
 この職掌は専ら衣食住の国民経済を司るなり。由来天津日嗣天皇の食知(しろしめし)給ふ大日本神皇国国民経済の根本義は、
 食糧は日本国内に於て生産するものを以て、国民を養ふべきものたり。
 衣服は気候風土に適し、人格に応じ、職業に応じ、礼節に応じ、待遇に応じたる服制を統一して数量を定め、節制以て過不足なからしむべきものたるなり。
 住宅は職に応じ、家族の多寡に応じたる家屋を制定すべきものなり。
 これ皆「あがたぬし」「あたへ」等の職掌なり。
 要するに大日本神皇国経済の根本義は国民全般に衣食住の後顧の憂ひなからしむる事にあり。中古及び現代の財政経済は根本に於て我が国体の本義に矛盾し居れるなり。租税制度は本来外国模倣の制度にして他国を奪略征服して建国せる猟獲的国体の悪制なり。貨幣制度即ち黄金万能主義は全然御国体の本義と根本的矛盾して居るものなり。此の(くだり)につき神聖なる皇祖の御遺訓に顕然として天照大御神の皇宗に言教(ことをし)へ給へる御神勅あり。次に其の御神勅の本文を発表し奉り、皇国財政の根本義及び外国経綸の大方針を披瀝し奉るベし。
 
  皇国経綸の矛盾
 
 抑々神聖なる皇祖の御遺訓天津日嗣天皇御統治の洪範は皇典古事記に燎々として明示し給へり。然るに古来この神聖なる皇祖の御遺訓に矛盾せる国家経綸が行はれつつある事を日本の歴史は的確明白に証明し居れり。
 由来御皇室には神聖なる皇祖の御遺訓即ち神聖なる天津日嗣天皇御統治の洪範炳乎として存在し給ふにも拘らず、二千年来其の精神を発揚し能はざりしに就ては、実に深甚宏遠なる皇祖の御神策が其の基因を為したる事は神訓によりて明々白々たり。
 
  崇神天皇の遠慮神策
 
 畏れ多くも万世一系の御皇統を保ち給ふ天津日嗣天皇の御天職は治国平天下が其の御本能にあらせらるる御事は皇祖の御遺訓に瞭かなる処なり。畏れ多くも天津日嗣御代々の天皇より今上現人神陛下に至らせ給ふ皆この天下を治むる御事を以て、万世一系天津日嗣天皇の御天職と為させ給ふなり。然るに皇祖御真木入日子印恵命(みまきいれひこいにえのみこと)(崇神天皇)は天地開闢以来の世界の状勢を洞察し給ひ天津日嗣天皇の天職を発揮し給ふ時運の前途尚ほ遼遠なることを慮り給ひ其の天運循環して御天職を顕彰し給ふ時運到着までの時代は専ら和光同塵、以て世界の文物制度を摂取して、一は世界各国招引(せういん)の方便と為し給ひ、交通機関発達して世界経綸の利便と皇道教化の本義を理解すべき人智開発の時運を待ち給へる宏遠深大なる御神策を建立し給ひたるに因るなり。
 この空前絶後の遠大なる御神策を行ひ給ふ為に国本の二大根本義の変革を実行し給へり。
(一)神器を別殿に祭り給ひ御皇女豊鉏入日売命(とよすきりひめのみこと)に専ら其の拝察を掌らしめ給ひし御事、
 及び、
(二)租税徴収の端を啓き給ひし御事なり。
 第一畏れ多くも神器を別殿に祭り給ふ御事は皇祖の御神勅に、
 此之鏡者。専為我魂而。如拝吾前。伊都岐奉。
 伊都岐(いつき)奉れと詔り給ふ如く朝夕に天津日嗣天皇が御自ら奉斎し給ふべき御鏡やあたかかみを別宮に敬遠し給ひし御事は誠に御神勅に悖り給ふ如き御事柄なるも、これは御国体の精華を隠し給ひて和光同塵摂取、専ら世界統一の時運到来に到るまでの一時的方便の御処置にあらせられたるなり。又た調貢(みつぎ)を初めて徴収する端を啓き給ひたる事は世界摂取統一の御方策としては最も必要なる準備的御政策にして是れ皆世界の大勢を御洞察の結果に(おは)すなり。崇神天皇が此の御遠慮神策を建て給ひし以来、現代に至る二千有余年間一貫せるこの御方針は御歴代の天皇御蹈襲あらせられたるなり。この故に崇神天皇即ち御真木入日子印恵命の御世を称して、
『謂所知初国之御真木天皇』
と神聖なる皇祖の御遺訓皇典古事記に記させ給へり。この初国(はつくに)云々の意義は世界摂取の機会を始め給ひし天皇と申し奉るなり。この天皇の段は大日本言霊学の解釈によりて其の御真義を説明する時は実に偉大なる驚くべき御国体の精華を発揚し奉る主要なる事実の顕現されあるなり。(此の真義は後日機を見て発表せむとす)
 要するに二千有余年以前御皇宗崇神天皇が御計画あらせられし和光同塵摂取の御神策の目的は明治天皇の御一代の鴻業に於て全く其の御計画の本旨を達し給へるなり。故に中古以来の日本歴史に顕れ居れる事柄の多くは神聖なる御国体の範示的行為に非ざるを知るべし。
 
  国光発揚の時代
 
 国光発揚、国運発展の時期は現代今上陛下の昭代なり。この故に明治天皇は戊申詔書を降し給ひて、
『神聖ナル祖宗ノ御遺訓ハ炳日ノ如シ、是ヲ恪守シ深礦ノ至誠ヲ輸サハ、国運発展ノ本近ク斯ニ在リ、朕ハ方今ノ世局ニ処シ(中略)維新ノ皇猷ヲ恢弘シ祖宗ノ威徳ヲ対揚セムコトヲ庶幾(コヒネガ)フ』
と教へ覚し給へる所以なり。此の神聖なる天津日嗣明治天皇の御遺詔は実に昭和聖代に於ける国運発展の基礎を示し給ひし御教訓なり。
 
  世界平和の基礎
 
 抑も神聖なる皇祖の御遺訓を闡顕し奉り御国体の精華を発揚する事は世界平和の根本基礎なり。而して世界平和の第一着たるべき事業は財政経済の根本変革を以て第一の要件と為すに在り。由来金銀を貴重視する慣習は古今世界の分野を通じ人間社会の常理の如く信仰せられつつありて、就中貨幣として金銀の価値は流通経済上に於る利便なるにありて大は国家、小は個人の階級的標準ともなりつつあり。それが為には、一は全然逸居(いつきよ)坐食(ざしよく)以て巨額の財を収め尚ほ終始之を増殖し、一は勤労するも猶ほ衣食の資に窮乏して遂に惨死するものもあるに至れり。而して又た国際の競争、産業の競争、国家の興亡、戦争の動機、人心の腐敗、諸多の犯罪は殆ど悉く黄金の獲得欲望に基因するなり。この金銀本位の財政経済の結果は限りある財貨を限り無き欲望に満足せしめむとするが故に無限の罪禍を醸成するに至るなり。是れ人生の本義、天地化育の玄理を知らざる野生的文明の結果なり。蓋し昭和の現代はこの矛盾を根本的に消滅せしむべき庶政の改革時代に到着せること歴然として蔽ふべからざるものなり。
 
  皇国財政の根本義と神勅に因る日本の使命
 
 神聖なる皇祖の御遺訓は天津日嗣天皇の皇道経綸を示させ給ふものにして就中財政経済の弊害禍根を救治すべき皇祖の御神勅あり、茲に謹みて其の要旨を記し奉り以て大日本神国の責任を自覚し、一は以て御国体の財政経済の矛盾せる事の証と為すべし。
 古事記中巻 帯中日子天皇(たらしなかひこのすめらみこと)(仲哀天皇)の段
(前略)其大后息長帯日売命者。当時帰神。故天皇坐筑紫之訶志比宮。将撃熊曾国之時。天皇控御琴而。建内宿禰大臣。居於沙庭、請神之命。於是大后帰神。言教覚詔者。西方有国。金銀為本。目之炎燿種々珍宝。多在其国。吾今帰賜其国。(中略)今如此言教之大神者。欲知其御名。即答詔。是天照大神之御心者也。亦底筒男。中筒男、上筒男。三柱大神者也。
 この本段に於ける御事柄は天津日嗣天皇が御親政を司り給ひて御皇祖天照大御神に皇運発展の要道を奉伺し給へる事なり。畏れ多くも神聖なる皇道経綸の最根本義なる祭政一致の御神政を天津日嗣天皇が御(みづか)ら掌り給ふ御模様を奉拝し得るなり。
(一)西方(にしのかた)有国。
 茲に西方と示し給ふは極東日本国の位置より西方と称し給ふものにして即ち世界各国の国家を指し給へるなり。
(二)金銀為本(こがねしろがねをはじめて)
 金銀を本と為すと示し給ふは即ち国家経綸の根本経済が金銀本位を基礎と為し居る国柄の事なり。此御神勅の御言葉は現代の日本人が最も心魂に徹底して拝聴し奉るべき一大事にして此御教覚の御一声によりて古今二千年間の迷夢を醒破せざるベからざるものなり。現代の我国の租税制度、金本主義は日本国体の本義と絶対に矛盾して居る事に注意せざるべからざるなり。
(三)目之炎燿(めのかがやく)
 この意義は虚栄逸楽を好み、是を人生畢生の目的と為し、土木工芸悉く其欲望を満足せしむる事を主旨とし、人生の天職本義を知らざる国柄の事を示し給へるなり。
(四)種々珍宝(くさぐさのたから)
 これは世界各国が天賦の気候、風土、人性に適応したる産物ありて、多種多様なる天賦的衣食住の特色を具備し居るを示させ給ふ。
(五)多在其国(そのくににさはなるを)
 これは金銀本位を国家経綸の本義と為し、人生の目的を知らずして専ら虚栄虚偽、生存競争を以て人生の目的となしつつある国柄の国家が多く存在することを示し給ふ。
(六)吾今帰賜其国(あれいまそのくにをよせたまはむ)
 この御言葉は最も注意せざるべからず。『吾今』とは神聖なる皇祖の御遺訓たる皇典古事記の真義の闡顕せられたる時代を以て『吾今』と詔り給ふ時と拝聴すべきものなることを確信し奉るなり。
 『其国を帰賜(よせたま)ふ』と詔り給ふは昭和現代に()せ賜ふ御事なり。
 天下を治むる御天職を保ち給ふ天津日継天皇が御天職を発揚し給ふ時運到来して、世界の人智は以て皇道の教化に浴するの程度に達し、世界航運の発達を以て天津誠の教義を宣伝流布し、皇道を宣揚して世界を経綸し以て御国体の本義を顕彰するの時代に達したり。故に其の世界各国を総攬せむが為に古来国華の光輝を隠し給へる神聖なる皇祖の御遺訓を茲に顕彰し給ふのみならず、昭和皇運発展の機会に帰着せしめ給ふ御神慮なる事は一点遅疑の念を挾むべき余地なきものなり。これ皆御皇祖皇宗の神々の御稜威の然らしめ給ふ御事なり。この由来は皇典古事記及び神訓の真義を拝聴する時は自然に明知瞭悟さるべし。
 皇典古事記及び神訓には此の御本文と共に引続き御皇祖天照大御神の御神勅として朝鮮、満洲の処分より支那、印度、東西欧並に米大陸等に対する御経綸の方針を示させ給ふ御事の歴然として記されありと雖も、今日の場合として海外の経綸に関する最も重大なる事柄を本誌に記述し奉ることは、国交上或は面白からぬ事態を生ぜむ事を慮りて暫時差控へる事とすべし。
 但し大日本天津日嗣天皇の世界統一は侵略に非ず、征伐に非ず、植民政策に非ず、唯一の済世安民の至誠に出づるものにして、言向和平(ことむけやはし)也、世界人類享生の天職を教導発揮せしめ給ふに外ならざるなり。
 
第六章 八千矛神歌
 
 八千矛神歌と申すは、皇祖天照大神より皇孫に言依(ことよさ)せ給ひたる神聖なる大日本天津日嗣天皇の天下を治め給ふ統治の御洪範によりて、皇祖建速須佐之男命の御天職なる世界各国の経綸を実現すべき国家経綸の本義を抽象的に示教し給へる御歌なり。八千矛神と申すは建速須佐之男命の御子八島士奴美神(やしまじぬみのかみ)、この神の御子布波能母遅久奴須奴神(ふはのもちくぬすぬのかみ)、この神の御子深淵之水夜礼花神(ふかぶちのみづやれはなのかみ)、この神の御子淤美豆奴神(おみづぬのかみ)、この神の御子天之冬衣神(あめのふゆぎぬのかみ)、この御子の名を、
(一)大国主神(国家経綸の本則
(二)大穴牟遅神(人文開発の智育
(三)葦原色許男神(人類天賦の天職
(四)八千矛神(天賦的政治の本能
(五)宇都志国玉神(顕幽的精神教育
 大国主神には右の五つの御名を有し給へり。
 八島士奴美神以下四神の抽象的御意義は、世界各国天賦の気候、風土、人種、言語の根本異別の階級的本義を示し給へるなり。八千矛神歌の御本領は、即ち古今世界各国の君主英傑が理想とせる富国強兵、弱肉強食主義(マキアベリズム)に対する根本批正、根本教訓を啓示し給ヘるものにして、神聖不可犯の天地大公道たる也。この神歌の一言一声に対する言霊学の詳細なる解説を発表せむことは容易に非ざれば後日に譲り、茲には単に其の大要を記述せむとす。
 
  第一 八千矛神歌
(一)やちほこの かみのみことは やしまくに
(二)つままぎ かねて とほとほし こしのくにに さかしめを
(三)ありときかして くはしめを ありときこして さよばひに
(四)ありたたし よばひに ありかよはせ
(五)たちがをも いまだとかずて をすひをも いまだとかねば
(六)をとめの なすやいたとを おそぶらひ
(七)わがたたせれば ひこづらひ わがたたせれば あをやまに
(八)ぬえはなき さぬつとり きぎしはとよむ にはつとり
(九)かけはなく うれたくも なくなるとりか
(十)このとりも うちやめこせね いしたふや あまはせづかひ
(十一)ことの かたりごとも こをば。
(八千矛神、高志国の沼河比売を(よばは)むとして行幸の時、その沼河比売の家に到りて歌ひ給へるなり)こしくにと謂ふは完全なる国家の意義にして沼河比売と謂ふは天賦の徳性を保つ人の意義なり、婚むらとして行幸して沼河比売の家に到り歌ひ給ふ意義は、世界各国が天賦的完成経綸の組織せらるる、所謂尽忠淳化平天下を実現する天則を示し給ヘるなり。
 
  第一 神歌の御真義
 
(一)やちほこの かみのみことは やしまくに
 世界各国の天賦的特性に適したる経綸を顕し定め、治国安民の(まつりごと)を統轄する基本が、大日本皇国に具備せられ居る御事なり。
(二)つままぎかねて とほとほし こしのくにに さかしめを
 世界各国には異別的天賦の特質本能が備り居るが故に、その本能を発揮して、国家経綸を司るベきなり。この世界各国の本能特質及び経綸の共通的典型が、大日本神国に包容せられて、各国の人種的特質より水陸動植物の部類に至るまで具備せられ居ると云ふ御意義なり。
(三)ありときかして くはしめを ありときこして さよばひに
 大日本皇国は天地創成の時代より、已に世界を統攬すべき其の位置と要素が備はり、其の区画的国土(四国、九州、本土、北海道、台湾、樺太の諸島)に生ずる人民に、世界的経綸に適応すベき徳器備はり居るといふ意義なり。
(四)ありたたし よばひに ありかよはせ
 大日本皇国は、世界の平和を主宰すべき天賦の国体なるが故に、其の国々に生ずる人民は、万世一系を以て其の天職を発揮すべき智能を天賦的に具備し居るといふ御意義なり。
(五)たちがをも いまだとかずて をすひをも いまだとかねば
 畏れ多くも、天津日嗣天皇は、世界平和の本源的御本能を備ヘさせられ、其の世界平和の本能的経綸を発揮すベき枢機を御天稟に具備し給ひて万世一系の御皇統を保たせ給ひ、世界を統攬すべき徳器具体せる日本国に鎮座ましますといふ御意義なり。
(六)をとめの なすやいたとを おそぶらひ
 日本国には天地造化経綸の機関が具備せられ居る故に、人生の本義大道を解説すべき顕幽三世往来の精義を能く教訓し得べき御意義なり。
(七)わがたたせれば ひこづらひ わがたたせれば あをやまに
 万世一系子孫長久繁栄の(もとゐ)は、天、火、地、水の本末一貫的むすびの作用にて出生し、経綸の機関的人体と智能徳器を具体して活動すベき天職を人類が帯び居るといふ御意義なり。
(八)ぬえはなき さぬつとり きぎしはとよむ にはつとり
 世界的親主(しんしゆ)の大権を天稟し給ふ天津日嗣天皇は、驕暴侵略的自我発展の罪悪を根本排斥し、恭謙誠実扶益誘導、済世安民的経綸を遵奉せる世界の国主に神聖なる皇祖御遺訓に示させ給ふ。国家経綸の要道を教示し給ひ、以て世界経綸の万機と国華を発揮し、天皇の御天職を顕彰し給ふ御意義なり。
(九)かけはなく うれたくも なくなるとりか
 人生の根本義を闡明して、人心の根本精神の教憲〔日本国教〕を宣明し、人心統一、治国安民の基礎を確立せしむる御意義なり。
(十)このとりも うちやめこせね いしたふや あまはせづかひ
 世界各国は、気候風土による天恵的根本区別あり、この天賦の本質による其の国体の本領を開発して治国安民の経綸を定め、以て世界平和の基礎となる其の根本経綸は、大日本天津日嗣天皇が、神聖なる皇神なる皇祖御遺訓によりて、教訓し給ふ御意義なり。
(十一)ことの かたりごとも こをば
 世界を総攬して天下を治むる天職を保ち給ふ天津日嗣天皇の在します日本国は、世界を統轄すべき位置と国体とを賦せられ居ることを示し給ふ御意義なり。
 
  第二 八千矛神歌
 
 爾其沼河比売(ここにそのぬなかはひめ)未開戸(いまだとをひらかずと)自内歌曰(うちよりうたひたまはく)
 この真義は、大日本皇国と世界各国の関係、天津日嗣天皇と世界各国の君主との経綸の関係を示し給ひて、教導扶益すベき根本的内省開発の方法を示し給ふ神歌の御意義なり。
(一)やちほこの かみのみこと ぬえくさの めにしあれば
(二)わがこころ うらすのとりぞ いまこそは
(三)ちどりにあらめ のちは などりにあらむを
(四)いのちは なしせたまひそ いしたふや
(五)あまはせづかひ ことのかたりごとも こをば
(六)あをやまに ひがかくらば ぬばたまの よはいでなむ
(七)あさひの ゑみさかえきて たくづぬの
(八)しろきただむき あわゆきの わかやるむねを そだたき
(九)たたきまながり またまで たまでさしまき
(十)ももながに いはなさむを あやに なこひきこし
(十一)やちほこの かみのみこと ことのかたりごとも こをば。
 
  第二 神歌の真意義
 
(一)やちほこの かみのみこと ぬえくさの めにしあれば
 日本国の天皇は世界各国の天賦的本能の経綸を闡明して、其の本末を統一し給ふ御事なり。
(二)わがこころ うらすのとりぞ いまこそは
 万世一系の御皇統を保ち給ひ、天下を治むる御天職を帯び給ふ天津日嗣天皇は神聖なる人生的精神教育の教主に在します御事なり。
(三)ちどりにあらめ のちは などりにあらむを
 神聖なる皇祖御遺訓に示し給ふ天地造化の大経綸なる天理を闡明し、是によりて天下の経綸を整調し給ふ御事なり。
(四)いのちは なしせたまひそ いしたふや
 天津日嗣天皇は、天地経綸の中心主宰たる天職を発揮し給ひ、神聖なる天理人道を顕彰して大日本皇国天賦の本能を発揮せしめ給ふ。
(五)あまはせづかひ ことのかたりごとも こをば
 天津日嗣天皇の在します日本国には、皇大御親神(すめおほみおやがみ)の御神霊と、世界の神機が集中せられ居るが故に、神聖なる皇祖御遺訓を奉体して世界を経綸するに臨みては、如何なる大小事件も、一切の目的を解決し得る威力が備はり居る御意義なり。
(六)あをやまに ひがかくらば ぬばたまの よはいでなむ
 大日本皇国の各国には、分担的に世界を経綸する本能を具有するが故に、其の本能を発揮して、御国体の精華を顕彰し奉り、以て天下和平の枢軸となるべき御意義なり。
(七)あさひの ゑみさかえきて たくづぬの
 天津日嗣天皇の御稜威を輝かし奉り、御国体の精華を発揚し奉ることは、日本国民一般が其の天賦的に出生せる本国に於て、その天賦的身心に稟有する徳性を発揮すべき事を示し給ふ御意義なり。
(八)しろきただむき あわゆきの わかやるむねを そだたき
 日本全国の風土、人質、産物等、苟くも国家経綸に必要なる一切の事項を各地方に適応して闡究(せんきう)すべき御意義なり。
(九)たたきまながり またまで たまでさしまき
 日本全国には天下を平かに治め、天災地妖無く、安民治国の経綸を定むるに必要なる水陸の産物及び其他経綸的基礎が分布的に享有せられ居る御意義なり。
(十)ももながに いはなさむを あやに なこひきこし
 皇国には人生経綸に最も必要なる宇宙空間に充実せる諸原素を利用して人生の利福を計り崇大なる済世的経綸を闡顕して世界的徳性を発揮すべき要素を具備する事を示し給ふ御意義なり。
(十一)やちほこの かみのみこと ことのかたりごとも こをば。
 世界平和の基礎となる済世安民の経綸を定め、天下を平かに治むる一切の枢機を大日本皇国が司る御意義なり。
 
  第三 八千矛神歌
 
(一)ぬばたまの くろきみけしを まつぶさに とりよそひ
(二)おきつとり むなみるときは たたぎも これはふさはず
(三)へつなみ そにぬぎうて そにどりの あをきみけしを
(四)まつぶさに とりよそひ おきつとり むなみるとき
(五)はたたぎも こもふさはず へつなみ そにぬぎうて
(六)やまがたに まぎしあたねつき そめきがしるに
(七)しめころもを まつぶさに とりよそひ
(八)おきつとり むなみるとき はたたぎも こしよろし
(九)いとこやの いものみこと むらとりの わがむれいなば
(十)ひけとりの わがひけいなば なかじとは なはいふとも
(十一)やまとの ひともとすすき うなかぶし
(十二)ながなかさまく あさあめの さぎりにたたむぞ
(十三)わかくさの つまのみこと ことのかたりごとも こをば
 
  第三 神歌の真意義
 
(一)ぬばたまの くろきみけしを まつぶさに とりよそひ
 世界を通じて、国家を経綸すベき天賦の邦土には、其の国土に生ずる人類の生活するに適当なる衣食資料が、天恵的無窮に備はり居る御意義なり。
(二)おきつとり むなみるときは たたぎも これはふさはず
 本来人類がこの世界に生れ出でたるは、天地経綸の機を補助経綸すベく、其の天賦的本能を発揮すべき国土に自然に生れ出でたるものなり。この故に其の所生の本国を離れずして、人生本来の天職を発揮すべき事を示し給ふ御意義なり。
(三)へつなみ そにぬぎうて そにどりの あをきみけしを
 人類は天賦出生の国土に於て、各人の天賦的本能を発揮して、その人生の本分を尽し、死すれば循環往来する造化機関によりて、また同一系統の後嗣に再生するものなる事を示し給ふ御意義なり。
(四)まつぶさに とりよそひ おきつとり むなみるとき
 世界各国の経綸を司るべき人類発生の土地には、其の衣食の資料は必ず天賦的無窮に発生すべきものなるが故に、各国民の子孫は其の天賦的職業を継承して、天恵を開発し、所生の地を離散すべからざる事を示し給ふ御意義なり。
(五)はたたぎも こもふさはず へつなみ そにぬぎうて
 所生の地を離れ所々を漂浪するものも、遂には転々して祖先天賦発生の地に帰還するものなる事を示し給ふ。
(六)やまがたに まぎしあたねつき そめきがしるに
 世界を経綸統一する要素を具備せる大日本皇国に、天津日嗣天皇が万世一系の御皇統を保ち給ひて鎮座まします所以は、これ天下の主師親三徳御具備の天皇におはしまして、其の天職なる天下を治むる一切の経綸を定め、世界の平和を司り給ふが為なる事を示し給ふ。
(七)しめころもを まつぶさに とりよそひ
 大日本神国の地勢は、世界一切の本性を闡明すべき機能と万象を包括し、その国々には分科的に世界各国の経営を闡顕すベき本能を具備し居る事を示し給ふ。
(八)おきつとり むなみるとき はたたぎも こしよろし
 天賦の国土を離れずして人生の天職を司らしむることは、世界君主の等しく遵守すべきものなる事を示し給ふ。
(九)いとこやの いものみこと むらとりの わがむれいなば
 大日本皇国の国土が分割され居る所以は世界的天地大経綸の本末を統一すべき天職の存在するが故なり。而して神聖なる皇祖御遺訓を奉体して世界経綸の要素を闡明すベき事を示し給ふ。
(十)ひけとりの わがひけいなば なかじとは なはいふとも
 神聖なる天津日嗣天皇の経綸を以て天職を司り給ふ御時は、皇祖の御神勅を奉体して皇国経綸の枢機を定め給ふ御事を示し給ふ。
(十一)やまとの ひともとすすき うなかぶし
 神聖なる天津日嗣天皇の天職を発揮して、世界の本末を統べ定め給ふ御時は、皇祖天照大神の御教訓を仰ぎ給ふ御事を示し給ふ。
(十二)ながなかさまく あさあめの さぎりにたたむぞ
 忠誠なる天津誠の精神を保ち、経綸の枢機に参与する人に神意感通して皇祖の御神勅を宣伝せしめ給ふ御事なり。
(十三)わかくさの つまのみこと ことのかたりごとも こをば
 万世一系天津日嗣天皇の御天職は、神聖なる皇祖の言依さし賜ふ御経綸の要旨によりて、その御稜威の光輝を照し給ふ御事を示し給ふ。
 
  第四 神歌の大要と意義
 
 皇典古事記の本文に、
  爾其后(ここにそのきさき)(とらして)大御酒杯(おほみさかづきを)立依指挙而(たちよりささげて)歌曰(うたひたまはく)
 この御神歌の根本精神は、神聖なる天津日嗣天皇の光輝を発揚し給ふ国家経綸の(もとゐ)を示し給ふ御事なり。
 
  第四 八千矛神歌
 
(一)やちほこの かみのみことや あがおほくにぬし
(二)なこそは をにいませば うちみる しまのさきざき
(三)かきみる いそのさきおちず わかくさの つまもたせらめ
(四)あはもよ めにしあれば なをきて をはなし なをきて つまはなし
(五)あやかきの ふはやがしたに むしぶすま
(六)にこやがしたに たくぶすま さやぐがしたに あわゆきの
(七)わかやるむねを たくづぬの しろきただむき そだたき
(八)たたきまながり またまで たまでさしまき
(九)ももながに いをしなせ とよみき たてまつらせ このごとくうたひ うきゆひして いまにいたりて しづまり ますなり このこれかみがたりといふなり
 
  第四 神歌御真義説明
 
(一)やちほこの かみのみことや あがおほくにぬし
 世界各国の其天賦的国体の本性を顕彰して其君民の徳器を成就せしむる事を教導する御意義なり。
(二)なこそは をにいませば うちみる しまのさきざき
 神聖なる皇祖御遺訓の示し給ふ所に因りて、世界各国の天賦的経綸の基礎を定め、其天職を司らしむる御意義なり。
(三)かきみる いそのさきおちず わかくさの つまもたせらめ
 世界各国が其天賦的本性の機能を発揮して、天地造化経綸の本能に伴ふ経綸を司り、以て人生本来の精神教育を宣伝すべき事を示し給ふ御意義なり。
(四)あはもよ めにしあれば なおきて をはなし なおきて つまはなし
 人類動植物を始め天下一切の世に形を有するものは、男女性の如く陰陽両性相結びて結実して以て子孫相続するが如く、新陳代謝するが天地経綸の神則なる事を示し給ふ御意義なり。
(五)あやかきの ふはやがしたに むしぶすま
 世界一切の有形物は悉く世の経綸的活用の名実に相当する名称を天賦的に保ち居り、而して人類は是等の結論を司るべき機関的形質を具備して天賦の人類を通貫せる智機を保ち居る事を示し給ふ御意義なり。
(六)にこやがしたに たくぶすま さやぐがしたに あわゆきの
 天賦の土地に発生せる人種は其国土経営に適当せる智能と機能を先天的に併有して生死循環往来し居るものなる事を示し給ふ御意義なり。
(七)わかやるむねを たくづぬの しろきただむき そだたき
 人は世を経綸するがために子孫永世無窮に顕はれ出で、能く人生の天職を勤め、各其国体的本則たる国家経綸の範囲に於ける天賦の富源、本能的智機の啓発に務め、以て其の本然の天職を経綸すべき事を示し給ふ御意義なり。
(八)たたきまながり またまで たまでさしまき
 世界各国は各天賦の経綸を司り、各其天職なる人生の本能を発揮すれば、天恵無尽の衣食に満足するものなる事を示し給ふ御意義なり。
(九)ももながに いをしなせ とよみき たてまつらせ
 世界各国の君主は大日本皇国に鎮まります天津日嗣天皇を主師親と仰ぎ奉るが神聖なる根本天則たるなり。
 而して世界各国親和輔導の大猷(たいいう)は神聖なる皇祖御遺訓に示し給ふ天津日嗣天皇の経綸に因りて、世界各国本然の位次と人位の階級を定め給ひ、人本的階級を定め給ふ天理人道の本義を遵奉し、以て治国安民の経綸を司るべきものなる事を示し給ふ御意義なり。
 このごとくうたひ うきゆひして いまにいたりて しづまりますなり このこれかみがたりといふなり
 天理人道を明かにして世界平和の枢要を司り、以て天津日嗣天皇の天職を発揮し玉ふ基は神聖なる皇祖天照大御神の御神意の御旨を奉体して天下経綸の枢機を定め給ふ御事が、神聖なる天津日嗣天皇の皇道経綸の基本にして、万代不易、天壌無窮なる祭政一致の惟神〔維新の誤りか〕精華たる事を示し給ふ御意義なり。
 
第七章 皇道経綸の根本要義
 
 現代地上の人類は、悉く我が大日本国天津日嗣天皇の赤子にして又天祖の神裔なり。世界異性の同胞真の親を知らず、人生の天職を知らず、東西道徳倫理の異同宗教の異説は惹いて百千の弊害を胚胎し、又一面よりは黄金中毒病を醸成し、人生の意義をして五里霧中に彷徨せしむるに至る。これ畢竟政教無道の現象なり。この根本治療は大御親神(おほみおやがみ)の大手術を要す。而して其の皇親の神の御稜威を発揮し給ひて根本的大革正を断行し給ふの時は愈々到来せり。わが昭和聖代の大神業は即ち是なり。
 昭和の聖代──これ一躍回天の時機。
 昭和の聖代──これ一陽来復の時機。
 昭和の聖代──これ大人虎変の時機。
 昭和の聖代──これ乾霊御稜威発揮の時機。
 昭和維新──大日本国教皇道の発光。
 昭和維新──空前絶後の大神業。
 
  神聖なる三種の神器
 
(一)八尺勾璁の御実体は畏くも万世一系の御皇統を保ち給ふ天津日嗣天皇の御国体なり。
(二)八咫鏡の御本質は天照大御神の言依させ給ふ神聖なる皇祖御遺訓なり、即ち天津日嗣天皇の御経綸を示し給ふ皇典古事記なり。
(三)草那芸劔の御本体は大日本国土也。皇祖須佐之男命この神劔を()給ふ。八俣遠呂智(やまたをろち)は地球上全世界各国の総称なり。
 古書に(八咫鏡は神書なり、神代のこと懇にして鏡に向つて物を見る如くに明かなれば鏡といふ也……又八咫といふは八方のこと明かに知る故に八咫といふ、以上秘説なり云々)とあり。真に哲学の本義を能く洞見したるものと謂ふべし。抑も哲学とは何ぞや、その文学的意義の解釈より見るも、人間として総ての問題を明瞭公平円満に解決を与ふべきが其本領たるなり。この故に宇宙観、人生観、宗教観、心理、物理、天地文其他一切の科学に至るまで哲学の根本原理を基礎として研究すべきものなり。本来哲学の根本義は幾多の種類のあるべき筈のものに非ず、世に哲学と称するもの実に僣上の沙汰なり。自称哲学也。故に事物の解決に当つて矛盾衝突を来せるは当然の理たる可きなり。神聖なる哲学は天地万有の真理を厳密適切に徹底して説明し尽して、これに基いて如何なる事柄を実行するも些かの矛盾なく、八方に透徹して一塵の障害を見ざるものならざる可からず。斯くいへば、其様なる普遍的完全なる哲学は恐らくあるべからずと速断するが所謂現代の盲目(めくら)学者なり。現代日本の学者は御国体の神聖なる根本大義を知らず、国学者は天佑的御稜威と万世一系の宏遠なることと、皇室の尊厳を称揚し奉る事を以て能事終れりとなし、敢て神聖なる皇祖の言依させ給ひし皇国経綸の大道を闡顕し、以て皇運を扶翼し奉るべき至重至大の要義を知らざる輩なり。又欧米崇拝の盲目(めくら)学者は、物質的にも精神的にも欧米万能の如くに盲信して、自ら神聖なる御国体を軽蔑して無能野蛮となし、日本神国をして全然欧米化せしむるを以て本領となす。性根の堕落、気骨の頽廃、まことに慨嘆の至りなり。
 さて茲に皇祖御遺訓に示させ給ふ日本神国の世界経綸に対する哲理的本能を謹録して、聊か学道の人に示す処あらむとす。
 
皇典古事記 上巻
於是。八百万神共議而。於速須佐之男命。負千位置戸。亦切鬚及手足爪令祓而。神夜良比夜良比岐。又食物乞大宜津比売神爾大宜津比売。自鼻口及尻。種々味物取出而。種々作具而進時。速須佐之男命。立伺其態。以為穢汚而奉進。乃殺其大宜津比売神。故所殺神於身生物者。於頭生蚕。於二目生稲種。於耳生粟。於鼻生小豆。於陰生麦。於尻生大豆。故是神産巣日御祖命。令取茲成種。
 
 以上御本文の真義は、世界的国家経綸の根本基礎と為すベき大道を明示し給ふ也。即ち、
(一)人生天賦の徳を顕はす根本義
(二)人の天賦の性能を発揮せしむる根本義
(三)人類及び動物の食料が天賦的に給与せられ居る生産的経綸の根本義
(四)天賦的給与の食料及び物質により、人生天賦の経綸を司るベき根本義
(五)世界各国が頭、目、鼻、(ほと)、尻の作用を為すベき国家的天職ある根本義を示し給ふ。
 
故所避追而。降出雲国之肥河上在鳥髪地。此時箸従其河流下。於是須佐之男命。以為人有其河上而。尋覓上往者。老夫与老女二人在而。童女置中而泣。爾問賜之汝等者誰。故其老夫。答言僕者国神。大山津見神之子焉。僕名謂足名椎。妻名謂手名椎。女名謂櫛名田比売。亦問汝哭由者何。答白言。我之女者自本在八稚女。是高志之八俣遠呂智。(此三字以音)毎年来喫。今其可来時故泣。
 
 以上の真義は、全世界の陸地には人類棲息し居りて、其性質及び能力は各其の気候、風土の異別あるが如く根本的に区別あり。蓋し其土地を経営すべき適当なる性質を先天的に賦与せられ居る故に、その風土、気候等の異別によりて異り居るものなり。亦其の天賦的自然に発生せる人類及び人類の国家経綸の努力を補助すベき機関の働きをなすベく発生せる動物の生活すべき糧食は、その土地に相応して生産す。この故に天賦発生の土地を離散せずして子孫繁栄し相続して、その天命的国土を経綸すべき事を示し給ふ。
 
爾問其形如何。答白。彼自如赤加賀智而。身一有八頭八尾。亦其身生蘿及檜椙。其長度谿八谷八峡八尾而。見其腹者。悉常血爛也(此謂赤加賀智者。今酸醤也)
 
 以上御本文の真義は、所謂哲学的天地文及び物理の根本基律と成るベき森羅万象の原理を示させ給ふ。この説明は実は容易に尽すべきに非ざれども、大体の見地を解せしむる為めに、一、二の目標を左に示すべし。但し志ある者は進みて深く研究するを要す。軽忽に批評し去らむとせば、寧ろ始めより眼を塞ぎて着手せざるに如かじ。
 高天原は……(宇宙)
 高見産日神は……(圧力)
 神御産日神は……(引力)
 天之常立神は……(天体)
 宇麻志阿斯訶備比古遅神……(瓦斯体、電気等)
 
爾速須佐之男命詔其老父。是汝之女者。奉於吾哉。答白恐亦不覚御名。爾答詔。吾者天照大御神之伊呂勢者也。(自伊下三字以音)故今自天降坐也。爾足名椎。手名椎神。白然坐者恐立奉。
 
 以上の真義は、天命的国土を経綸せしむるが為に、天賦の地に生れ出でたる人類動植物は恒に一定の範囲に生死往来して生れ出て、以て国土経綸の天職を尽すベき人生の本義を示し給ふ。
 
爾速須佐之男命。乃於湯津爪櫛取成其童女。而刺御美豆良。告足名椎。手名椎神。汝等醸塩折之酒。且作廻垣。於其垣作八門。毎門結八佐受岐。(此三字以音)毎其佐受岐。置酒船而。毎船盛其八塩折酒而待。
 
 以上本文の真義は、天地造化の大活動的根本機関たる、高御産巣日神、神産巣日神の霊機が、天地往来し給ふその機能の天賦的経綸の顕現なり。即ち天賦の気象及び並に人類動植物の先天的性能を基礎として、その天地自然の法則に応じたる経綸を遵守すベき事を示し給ふなり。
 
故随告而。如此設備待之時。其八俣遠呂智。信如言来。乃毎船垂入己頭飲其酒。於是飲酔。留伏寝。爾速須佐之男命。抜其所御佩之十拳剣。切散其蛇者。肥河変血而流。故切其中尾時。御刀之刃毀。爾思怪。以御刀之前。刺割而見者。在都牟刈大刀。故取此大刀思異物而。白上於天照大御神也。是者草那芸之大刀也。
 
 この御本義は、世界各国経綸の根本方針を定むる規範的基礎は、万世一系天津日嗣天皇の鎮まりいます大日本皇国の天賦的経綸によりて組織統轄せらるべきものにして、惟神の天理人道の御教憲は大日本国神皇の宣布し玉ふ処なるを明かにし給ふ。
 以上は神聖なる皇祖御遺訓に示させ給ふ世界的経綸の根本哲理を教ヘ給へる大日本皇道経綸の根本要義なり。
 昭和維新の皇猷は明治天皇既に教覚し給へり。則ち神聖なる祖宗御遺訓皇典古事記の精神を宣告し給へる也。然りと雖も、古往今来この神聖なる大日本皇国経綸の宣顕せられたる事なかりしも、時なる哉、天運循環の神則は皇運発展に伴ひて、神聖なる皇国独特の霊能を享有せる大日本国言霊学の活用によりて、皇典古事記の精義則ち畏くも皇祖天照大御神の皇孫に授け給ひし大日本国経綸の大道を拝知し奉ることを得たるなり。
 由来この大日本皇国経綸を宣揚し給ふは、畏れ多くも天津日嗣天皇の御天職に坐ますが故に(みだり)に発表し奉るは僣越の懼あり。且つは時機少しく尚早の感無きを得ざれば、姑らく筆硯(ひつけん)を謹み、茲にはその経綸の二、三に就いて、先づ発表しても可なるベしと思惟さるる程度にその大概を一言して已まむと欲す。経綸の大要を一括して言はば、世界大家族制度の実施なり。これ皇国経綸の根本義にして、その世界大家族制度の家長たるは万世一系の皇運を保ち給ふ、大日本天津日嗣天皇に坐ますなり。これ実に皇道に於ける世界統治の基礎たる可きものなり。
 人生和平の基本となる国家家族制度を実施せむとするに当りては、現代の弊政を根本的に変革して、神聖なる大日本皇道を公布すべきものなるが故に、国家家族制度の内容を発表するに先だちて、皇国二千年来の弊政弊習を根本革正し、現代の秕政(ひせい)を変革すべき次第を簡直に説明すべし。
 
第八章 財政経済の根本変革
 
 古来金銀為本の財政運用を以て国家経綸の基礎となし来れり。殊に近代経済学なるもの起りて財政経済の方法を討究し、或ひは政治的に或は社会的に其の調和に努力すと雖も、未だ以て国家社会の平和幸福に貢献するに至らず。財政の不安と生活の困難は年を逐うて迫り、遂に人生は戦場なりとして自他共に経済的競争を是認するに至り、その究極する処、国家の存亡を賭し、幾千万の生霊(せいれい)を犠牲となし、弱肉強食、優勝劣敗の淘汰を以て人間社会自然の条理なりとなすに至れり。要するに是れ財政経済伸縮の結果にして、人生の惨害これより大なるはなし。而して財政経綸は租税によりて衣食する寄生虫的人物を生ずるの不経済を招来し、この種類の人物は所謂富国強兵の充実を期せむがため、租税増加を追求するに汲々として、遂に国民をして財力窮乏を訴へしむるに至り、国家存立上の危機に到達せしむるに至る也。又一面に於ては金銀為本の財政経済のために人心の不安、不平、腐敗を来し、その結果は病素の醸因を生ずるにさへ至り、人生各般の禍根多く之れより発する也。
 
第九章 天産自給
 
 人生の本義たるや其の天賦所生の国家を経綸するを以て根本原則となす。されば其の人類の生活に適当する衣食住の物は必ず其の土地に産出するもの也。故に天賦所生の人間は其の智能を啓発し、以て天恵の福利を開拓して文明の利用を研究し、その国土を経営するは人生の根本天則たる也。
 由来世界各国経済は天造草昧天造草昧(てんぞうそうまい)…乱雑という意味。もとは易経の言葉で「天地創造のとき、この世にまだ秩序がなく混沌として定まらないこと。また、世の中に秩序がなく、天下のまだ定まらないことにもいう。」〔三省堂 新明解四字熟語辞典〕なる野蛮の遺風也。抑も人文未開の遊牧時代は、天産自給の天則を知らず、腕力を以て他民族を征服し、巡遊侵略以て国家を組織し、茲に租税徴貢の制を定むるに至れる也。この強食弱肉の蛮風は、世界を風靡して遂に自称文明強国を現出せるもの也。彼等曰く、優勝劣敗は天理の自然なりと、咄々(とつとつ)何等の囈語(たはごと)ぞ、この天理破壊の魔道は今や根本より廃滅さるべき時代の到着せる也。
 
第一○章 教育制度の根本革正
 
 畏れ多くも教育勅語は明治天皇の燎かに国民教育の根本義を示させ給ふ処なりと雖も、国風の頽廃、民心の腐敗は日に月に甚だしく、教育者数十万の精励努力も殆ど水泡に帰せむとする所以は抑も何ぞや。これ全く現代の教育制度なるものの、御国体の本義に矛盾せると、国家経綸の方策が天理人道(天津誠)に矛盾せるとの二大原因に帰するもの也。現代の制度たる、昨是今非、以て確固不動の国民教育の根本方針なく、支離滅裂なる弊風は惹いて下級教育者をして其の帰向を誤らしめ、その波及する処、国民教育の根本を破壊せしむるに至れるは実に現代教育の大欠陥たり。茲に大日本国国民教育の根本方針を一言し置かむとす。
(一)小国民教育の根本義
 十三歳以下の児童教育は御国体の精華を発揮し奉る智能啓発の準備時代なり。この教育制度は全国統一的たるべきものなり。而して大日本神皇国の本義と国民の天職及び精神教育を根本基礎とす。
 此時代に於ける第一の要義は、児童の心理的天賦の個性を正確に査定すべきこと也。これ将来国体の精華を発揮すべき科学的専門の智能を啓発せしむる方針的基礎を定むる唯一の必要条件なり。この小国民教育の任に当るは特に女子を以て天賦的職責とす。
(二)中国民教育の根本義
 二十歳以下の中国民教育は国華発揮に要する専門的学芸を教授すべき時代なり。天賦の特色を享有する国別的素質を発揮開拓せしむべく、内は工、理、化、芸、農、経済等、外は語学、国教其他世界を経理救済するに必要なる学科を専門的に教授すべきものなり。
(三)大国民教育の根本義
 二十歳以上の大国民とは国民全体の総称なり。この時代は既に教育せられたる処によりて、各天賦の智能を啓発し国家経綸の天職を掌り、以て国家に貢献し得べき徳器を成就せしむべきものなり。
 
  祭政一致の国家経綸
 
 茲に御国体の精華と称すベき大国民教育の根本義なる祭政一致の経綸は、その細目は種々なれども、其の一を示せば、毎年十月に一回其所在産土神社に於て神聖なる国民教育の表彰的儀式を厳粛に挙行すべき事なり。而して国家の経綸に或は学術に其他国民的模範たるベき善行を表彰し、氏子全部を列席せしめて以て神聖なる儀式によりて、奉斎せる神霊に奉奏する也。
 
  宗教的国教の制度
 
 現行の諸宗教の国民精神に及ぼす処の結果は議論は如何様にもあれ、事実として大体に有害無益なり。神道と称するものも其内容は甚だ不完極まるもの也。由来世界の宗教は人智未開なる天造草昧なる時代の姑息なる慰安的産物にして、神聖なる天津日嗣天皇が大日本皇道を宣揚し給ふ聖代に在りては全く無用の長物たるなり。故に如斯亡国的宗教は根本より一掃して而して後、従来諸宗教の布教に従事せる所謂宗教家を選抜して、之に神聖なる皇祖御遺訓及び開祖の神示を教授して、大日本皇道を奉体せしめ、統一的に其の従来の信徒に惟神の大道を普及せしめ、以て大日本国教を世界に宣揚せしむるは天祖大本大神の神慮なり。
 
  大国民教育の統一機関
 
 大国民教育及び国政運用の統一機関を制定するは昭和維新の皇猷(くわういう)たる弊政の根本変革を完成する上に於て最も重要なる事業なり。
 即ち現在発行せる全国の新聞を統一して之を社会教育的一大機関とするは最も簡便なる方策なりとす。(中略)
 世界の現状は済世主の出現を絶叫希望せり。時なる哉、茲に皇祖の神慮を奉体して、遍照男神(へんぜうなんしん)の聖霊降下され、国家経綸の要道は明示されたり。日本臣民が長夜の眠りより覚め出づべき時は今なり。
 天津日嗣天皇は世界主師親の天権を帯び給ふ。今や神聖なる天権を発揮し給ひ、済世済民の大業を肇め給ふべき時機は迫れり。現時皇国の状態は危機一髪の間にあり、外は世界空前の大撹乱あり、内は生活難と危険思想、嗚呼二十五年、一日の如く思君思国、思民至誠、窮極の発光は大日本皇道の御稜威のみ矣。(完)
(『皇道維新と経綸』昭和九年十月二十八日)

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