霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第6巻第28章「身変定」内の「言霊学釈歌」

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題名: 著者:
ページ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: 文字数: OBC :B200001c004
第6巻第28章「身変定」に収録されている「言霊学(ことたまがく)釈歌(しゃくか)」には誤字と考えた方が合理的に解釈できる箇所が多数ある。
もともとは『神霊界』大正7年7月1日号(第65号)に掲載されたものであり、その後、大正9年5月21日号(第115号 龍門号)に再掲されている。
次の5つの本を対象に正しい文字は何なのかを考証してみた。

1.『神霊界』大正7年7月1日号、p7~10(神七と書す)
2.『神霊界』大正9年5月21日号、p27~30(神九と書す)
3.聖師御校正本、p182~198(校正本と書す)
4.天声社・校定版、p161~170(校定版と書す)
5.愛善世界社版、p160~173(愛世版と書す)

校正本が一番「正しい」のは言うまでもないが、その校正本ですら誤字と思われるのである。
それは主として次の2種類である。

1.ア行ウエイと、ヤ行エイ、ワ行ウエイが混乱している。
2.清音、濁音、半濁音が混乱している。

神七と神九を見ると、その冒頭でア行のエに「ゑ」が使われている。これがそもそもの混乱の原因ではないかと思われる。「ゑ」はワ行のエに使われる文字だが、当時はあまり厳密に使われていなかったみたいだ。また「こえ」(声)の「え」の字が「江」の崩し字が使われている。「こえ」は旧仮名遣いでは「こゑ」と書くべきだが、「江」の崩し字はア行のエに対して使われるのが本当だろう。

このように「え(江)」と「ゑ」の使い方が逆になっているのが混乱の第一の原因ではないかと思われる。ア行ウエイ、ヤ行エイ、ワ行ウエイは混乱しやすいので、王仁三郎は言霊の表記を片仮名にし、アオウエイに関しては画が離れた活字を特別に作らせたわけだが、それは天祥地瑞(昭和8~9年)のことであって、大正11年に刊行された第6巻ではまだそうなっていない。戦後刊行された校定版では、片仮名に直され、なおかつ画が離れた活字が使われているのだが、よく考証されていないようで、清音、濁音、半濁音が混乱したままである。愛世版は校正本通り平仮名が使われているが、やはり考証はされていない。

本稿では、言霊学釈歌の「正しい」と思われるテキストを示し、そこに注記する形で考証の内容を書いて行く。

★結論 霊界物語ネット/王仁DBは御校正本の通りとして、正しいと思われるテキストはここに書く。

[凡例]
○言霊が平仮名で書かれているが、校定版のようにすべて片仮名に直す。アオウエイは画の離れた特殊なフォントが必要になるため、㋐㋔㋒㋓㋑(丸囲みのアオウエイ)で代用する。
○言霊には圏点が付いているが、これは平仮名を目立たすために付けているようなので、片仮名にすれば必要ないので、外す。(校定版では外してある)
○漢字「声」の一部が平仮名「こゑ」になっているが、これは漢字に置き換える。


言霊学(ことたまがく)釈歌(しやくか)

○
久方(ひさかた)の天之御中主(あめのみなかぬし)の神(かみ)は五十鈴川(いそすずかは)の⦅ス⦆声(ごゑ)なりけり

[#⦅ス⦆…この二重括弧は注記ではなく強調記号である。]

○
㋐の声(こゑ)は我(わが)言霊(ことたま)の上(うへ)よりは宇比地邇神(うひぢにのかみ)、須比地邇神(すひぢにのかみ)
○
㋔の声(こゑ)は我(わが)言霊(ことたま)の上(うへ)よりは角杙神(つぬぐひのかみ)、活杙神(いくぐひのかみ)
○
㋒の声(こゑ)は我(わが)言霊(ことたま)に照(て)らし見(み)て大戸之道神(おほとのぢかみ)、大戸之辺神(おほとのべかみ)
○
㋓の声(こゑ)の其(その)言霊(ことたま)を調(しら)ぶれば面足神(おもたるのかみ)、惶根神(かしこねのかみ)

[#㋓…神七と神九は「ゑ」。校正本では底本の「ゑ」を「え」と訂正しているようだが王仁三郎が訂正したのではなく、編集者が訂正したように見える。校定版では「㋓」、愛世版は「え」。前後の流れから考えて(㋐㋔㋒ ㋑と順に書かれているのえ)ここはワ行のエ(ゑ)ではなくア行のエ(㋓)と考えるのが合理的である。]

○
㋑の声(こゑ)は言霊学(ことたまがく)の助(たす)けより伊邪那岐神(いざなぎのかみ)、伊邪那美神(いざなみのかみ)
○
㋐の声(こゑ)の活動(はたらき)なすは須比地邇(すひぢに)の神(かみ)の保(たも)てる本能(ちから)なりけり
○
㋔の声(こゑ)の活動(はたらき)するは活杙(いくぐひ)の神(かみ)の表(あら)はす本能(ちから)なりけり
○
㋒の声(こゑ)の活動(はたらき)保(たも)つは大戸之辺(おほとのべ)神(かみ)の表(あら)はす本能(ちから)なりけり
○
㋓の声(こゑ)に万(よろづ)の物(もの)の開(ひら)くるは阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神(かみ)の御本能(みちから)
[#㋓…前の㋓と同じ。]
○
㋑の声(こゑ)の活動(はたらき)なすは伊邪那美(いざなみ)の神(かみ)の御言(みこと)の本能(ちから)なりけり
○
喉頭(のど)、気管(きくわん)、肺臓(はいざう)なぞの活用(はたらき)は国常立(くにとこたち)の神言(みこと)守(まも)れる
○
口腔口唇(くちのなか)、口蓋(くちびる)等(など)の発音(ことたま)の根本機関(もとのしぐみ)は豊雲野神(とよくもぬのかみ)
○
日(ひ)の本(もと)の国(くに)の語(ことば)の源(みなもと)は只(ただ)五声(いつこゑ)の竪端(たちばな)の父音(おど)
○
多陀用幣流(ただよへる)国(くに)といふ意義(いぎ)は㋐㋔㋒㋓㋑五声父音(いつつのこゑ)の発作(おこり)なりけり

[#㋐㋔㋒㋓㋑…神七と神九は「あおう江い」(江は崩し字)。校正本と愛世版は「あおうえい」。校定版は「㋐㋔㋒㋓㋑」。ここは五大父音について言っているので、言うまでもなく「㋐㋔㋒㋓㋑」。神七と神九はア行エを表記するのに「ゑ」と「江」が混用されている。]

○
久方(ひさかた)の天(あま)の沼矛(ぬほこ)と云(い)ふ意義(いぎ)は言語(ことば)の節(ふし)を調(ととの)ふ舌(した)なり
○
立花(たちばな)の小戸(をど)のあはぎが原(はら)に鳴(な)る㋔声(こゑ)を天(あま)の浮橋(うきはし)といふ
○
塩許袁呂(しほこをろ)、許袁呂邇画鳴(こをろにかきな)す其(その)意義(いぎ)は㋔とヲの声(こゑ)の活用(はたらき)を云(い)ふ
○
数音(かずのね)を総称(すべとな)ふるを島(しま)といふ淤能碁呂島(おのころじま)はヲ声(こゑ)なりけり
○
㋐㋔㋒㋓㋑素(もと)の五(いつ)つの父声(おやごゑ)を天之御柱神(あまのみはしらがみ)と総称(そうしよう)す

[#㋐㋔㋒㋓㋑…前と同じ。]

○
宇宙(おほかた)に気体(きたい)の揃(そろ)ひ在(あ)る意義(いぎ)を我(わが)言霊(ことたま)に八尋殿(やひろどの)といふ
○
鳴々而(なりなりて)鳴合(なりあ)はざるは㋐の声(こゑ)ぞ鳴余(なりあま)れるは㋒声(こゑ)なりけり
○
㋒㋐の声(こゑ)正(ただ)しく揃(そろ)ひて結(むす)び合(あ)ひ変転(はたらき)するは美斗能麻具波比(みとのまぐはひ)
○
㋒㋐の声(こゑ)結(むす)びてワ声(ごゑ)に変化(はたら)くは阿那邇夜志愛上袁登古袁(あなにやしえーをとこを)といふ
○
㋓㋐の声(こゑ)結(むす)びてヤ声(ごゑ)に変化(はたら)くは阿那邇夜志愛上袁登売袁(あなにやしえーをとめを)といふ

[#㋓…神七、神九、校正本は「ゑ」。校定版は「㋓」。愛世版は「え」。一行前が「㋒㋐」の結びなので、ここは「㋓㋐」の結びと考える方が合理的だろう。ただし水茎文字では㋑㋐が結合してヤになるのだが、言霊学釈歌に書いてあることは水茎文字とはあまり関係がないようである。]

○
女人先言不良(をみなまづことさきだちてふさはず)と言(い)へる神文(みこと)を調(しら)ぶれば以前(いぜん)の方法(はうはふ)形式(けいしき)で
言霊(げんれい)発達(はつたつ)せざるてふ意義(いぎ)の大要(たいえう)含(ふく)むなり
○
久美度邇(くみどに)興而(おこして)子蛭子(みこひるこ)生(う)むはワ声(ごゑ)を母音(ぼおん)とし

[#母音…5つの本すべてが「ぼいん」とルビが振ってあるが、霊界物語の他の箇所では「ぼおん」である。ここは他に合わせて「ぼおん」にした。]

㋐行(しま)㋒㋓㋑を父音(ふおん)としワ㋒の二声(にせい)を結(むす)び付(つ)け

[#㋒㋓㋑…神七、神九「烏ゑい」。ア行ウに「烏」の字が使われている。校正本、愛世版「烏えい」。校定版「㋒㋓㋑」。ここはア行なので「㋒㋓㋑」が正しい。]

ワ行(しま)のウ声(ごゑ)に変化(へんくわ)為(な)しワ㋓の二声(にせい)を結(むす)び付(つ)け
ワ行(しま)のヱ声(ごゑ)に変化(へんくわ)為(な)しワ㋑の二声(にせい)を結(むす)び付(つ)け
ワ行(しま)のヰ声(ごゑ)に変化(へんくわ)為(な)し次(つぎ)にヤ声(ごゑ)を母音(ぼおん)とし

[#ワ㋒~ワ行のウ声~ワ㋓~ワ行のヱ声~ワ㋑~ワ行のヰ声…神七、神九「わ烏~わ行のう声~わゑ~わ行の江声~わい~わ行のい声」。校正本、愛世版「わ烏~わ行のう声~わゑ~わ行のゑ声~わい~わ行のゐ声」。校定版「ワ㋒~ワ行のウ声~ワ㋓~ワ行のヱ声~ワ㋑~ワ行のヰ声」。校正本と愛世版の「わゑの二声を結び付け」て「わ行のゑ声に変化」するというのは明らかにおかしい。校定版の解釈が合理的である。]

㋐行(しま)㋔㋒㋓㋑父音(ふおん)とし結声(けつせい)変化(へんくわ)す意義(いぎ)ぞかし

[#㋔㋒㋓㋑…神七、神九「お烏ゑい」。校正本、愛世版「お烏えい」。校定版「㋔㋒㋓㋑」。ここはア行なので「㋔㋒㋓㋑」が正しい。]

ヤ㋔の二声(にせい)を結(むす)び付(つ)けヤ行(しま)のヨ声(ごゑ)に変化(へんくわ)為(な)し
ヤ㋒の二声(にせい)を結(むす)び付(つ)けヤ行(しま)のユ声(ごゑ)に変化(へんくわ)なし
ヤ㋓の二声(にせい)を結(むす)び付(つ)けヤ行(しま)のエ声(ごゑ)に変化(へんくわ)為(な)し
ヤ㋑の二声(にせい)を結(むす)び付(つ)けヤ行(しま)のイ声(ごゑ)の変化(へんくわ)為(な)す

[#ヤ㋔~ヤ行のヨ声~ヤ㋒~ヤ行のユ声~ヤ㋓~ヤ行のエ声~ヤ㋑~ヤ行のイ声…神七、神九「やお~や行のよ声~や烏~や行のゆ声~やゑ~や行の延声~やい~や行のゐ声」。ヤ行のエに「延」が、ヤ行のイに「ゐ」が使われている。「ゐ」は本来ワ行のイに使われる文字である。校正本、愛世版「やお~や行のよ声~や烏~や行のゆ声~やえ~や行の延声~やい~や行のい声」。校定版「ヤ㋔~ヤ行のヨ声~ヤ㋒~ヤ行のユ声~ヤ㋓~ヤ行のエ声~ヤ㋑~ヤ行のイ声」。校定版の解釈が合理的。]

この言霊(ことたま)の活用(はたらき)を久美度邇興而(くみどにおこす)と称(とな)ふなり
○
子蛭子(みこひるこ)生(う)むとふ神文(こと)は鳴出(なりいづ)る声音(こゑ)の等(ひと)しき意義(いぎ)にして
㋐行(しま)㋔声(ごゑ)とワ行(しま)のヲ声(ごゑ)㋐ワの行(しま)なる㋒声(ごゑ)とウの神声(みこゑ)

[#㋒~ウ…神七、神九、校正本、愛世版「烏~う」。校定版「㋒~ウ」。㋐ワの行なので「㋒~ウ」が正しい。]

㋐ワヤの行(しま)の㋓ヱエと㋑ヰイの声(こゑ)の異性(いせい)にて

[#㋓ヱエ~㋑ヰイ…神七、神九、校正本、愛世版「ゑ衣延~いゐ以」。校定版「㋓ヱエ~㋑ヰイ」。㋐ワヤの各行のエとイということならば、校定版が正しい。言霊学釈歌は「真素美の鏡」がベースになっているので、それを見ながらでないと理解が難しい。「真素美の鏡」は下(地)の方からアワヤマバパザサハナラタダガカ行の順で並んでいる。ここに書いてある「異性にて 同声音」というのは、ア行オウエイ、ワ行ヲウヱヰ、ヤ行エイが、言霊は異なるが発音は同じだということを表している。]

同声音(どうせいおん)の意義(いぎ)ぞかし是(これ)ぞ蛭子(ひるこ)を産(う)むといふ
○
布斗麻邇爾(ふとまにに)卜相而詔(うらへてのる)といふ意義(いぎ)は㋐行(しま)㋒声(ごゑ)の活用(はたらき)ぞかし
○
淡道之穂之(あはみちのほの)狭別島(さわけじま)といふは㋒ウユ⦅ム声(ごゑ)⦆と結(むす)ぶ言霊(ことたま)

[#㋒ウユ…神七、神九、校正本、愛世版「烏うゆ」。校定版「㋒ウユ」。これはア行ワ行ヤ行のウ列ということになるので「㋒ウユ」が正しい。]

伊予之国二名島(いよのくにふたなのしま)といふ意義(いぎ)は母音(ぼおん)ム声(ごゑ)に㋑を結(むす)び
ミ声(ごゑ)に変化(へんくわ)しム㋓結(むす)びメ声(ごゑ)に変化(へんくわ)しム㋔を結(むす)び

[#ム㋓…神七、神九、校正本、愛世版「むゑ」。校定版「ム㋓」。前後の文脈から「ム㋓」が正しい。]

モ声(ごゑ)に変化(へんくわ)しム㋐を結(むす)びマ声(ごゑ)に変化(へんくわ)す此(この)故(ゆえ)に
ム声(ごゑ)の父音(ふおん)ミメモマの四声(よごゑ)に変化(かはる)を身一而(みひとつ)
面四有(おもよつあり)と称(とな)ふなり
○
ミの声(こゑ)の其(その)言霊(ことたま)の活用(はたらき)を伊予国愛比売(いよくにえひめ)と謂(まを)すなり
○
メの声(こゑ)の其(その)言霊(ことたま)の幸(さちは)ひを讃岐飯依比古(さぬきいひよりひこ)と謂(い)ふ
○
モの声(こゑ)の其(その)言霊(ことたま)の助(たす)けをば阿波国大宜津比売(あはくにおほげつひめ)と謂(い)ふ
○
マの声(こゑ)の其(その)言霊(ことたま)の照(て)る時(とき)ぞ土佐国健依別(とさくにたけよりわけ)と謂(い)ふ
○
惟神(かむながら)其(その)名(な)の如(ごと)く性能(せいのう)の等(ひと)しく易(かは)るを国(くに)と謂(い)ふなり
○
ムの声(こゑ)に㋒ユを結(むす)びてブの声(こゑ)に変化(かはる)を隠岐之三子嶋(をきのみつごしま)と謂(い)ふ

[#ブ…神七、校正本、愛世版「ふ」。校定版「フ」。神九「ぶ」。ここの考証は次以降を参照。]

○
ブの声(こゑ)に天之御柱(あめのみはしら)結(むす)び付(つ)けバボベビ四声(よこゑ)に変化(かはる)をば
天之忍許呂別(あまのをしころわけ)と謂(い)ふ

[#ブ~バボベビ…神七、校正本、愛世版「ふ~はほふへ」。校定版「フ~ハホフヘ」神九「ぶ~はほふへ」。ここの考証は次以降を参照。]

○
筑紫島(つくしじま)生(う)むと言(い)ふ意義(いぎ)はバの行(しま)のブ声(こゑ)㋒声(こゑ)と結声(けつせい)し

[#バ~ブ~㋒…神七、神九「は~ぶ~烏」。校正本、愛世版「は~ふ~烏」。校定版「ハ~フ~㋒」。ここの考証は次以降を参照。]

プ声(ごゑ)に変化(はたらく)言霊(みたま)也(なり)是(これ)のプ声(ごゑ)に㋑㋓㋔㋐の

[#プ~プ~㋑㋓㋔㋐…神七、神九、校正本、愛世版「ぷ~ぷ~いゑおあ」。校定版「ピ~プ~㋑㋓㋔㋐」。ここの考証は次以降を参照。校定版の「ピ」は確実に誤字。]

四声(よごゑ)を漸次(ぜんじ)に結声(けつせい)しピペポパ四(よ)声(ごゑ)に変化(へんくわ)なす
○

[#ピペポパ…神七「ひぺほは」。神九「ひぺほぱ」。校正本「ぴぺほぱ」。愛世版「ぴぺぽぱ」。校定版「ピペポパ」。ここの考証は次以降を参照。校正本と愛世版は「ぺ」の圏点だけゴマ(﹅)で他の3文字の圏点は白丸(○)になっているが誤植であり特別な意味はないと思う。]

ピの声(こゑ)の意義(いぎ)の言霊(ことたま)調(しら)ぶれば筑紫(つくし)の国(くに)の白日別(しらひわけ)と謂(い)ふ
ペの声(こゑ)の意義(いぎ)の言霊(ことたま)調(しら)ぶれば豊国豊日別(とよくにとよひわけ)と謂(い)ふなり
○
建日向(たけひむか)、日豊久士(ひとよくじ)、比泥別(ひねわけ)と謂(い)ふはポ声(ごゑ)の言霊(たま)の意義(こころ)なりけり
○
パの声(こゑ)の意義(いぎ)の言霊(ことたま)調(しら)ぶれば熊曽(くまそ)の国(くに)の建日別(たけひわけ)なり

[#ピ~ペ~ポ~パ…神七、校正本、愛世版「ひ~ぺ~ほ~ぱ」。神九「ひ~ぺ~ぽ~ぱ」。校定版「ヒ~ペ~ホ~パ」。ここの考証は次以降を参照。]

○
伊岐嶋(いきのしま)、比登都柱(ひとつはしら)と謂(い)ふ意義(いぎ)はプ声(ごゑ)に㋒声(ごゑ)を結(むす)び成(な)し

[#プ~㋒…神七、神九、校正本、愛世版「ぷ~烏」。校定版「プ~㋒」。ここの考証は次以降を参照。]

フ声(ごゑ)に変化(へんくわ)しフの声(こゑ)に天(あま)の御柱(みはしら)㋐㋔㋒㋓㋑

[#フ~フ~㋐㋔㋒㋓㋑…神七、神九「ふ~ふ~あおうゑい」。校正本、愛世版「ふ~ふ~あおうえい」。校定版「フ~フ~㋐㋔㋒㋓㋑」。ここの考証は次以降を参照。]

是(これ)の素音(そいん)を結声(けつせい)しハホヘヒ四声(よこゑ)の言霊(ことたま)に変化(へんくわ)せしむる意義(こころ)なり

[#ハホヘヒ…神七、神九、校正本、愛世版「はほへひ」。校定版「ハホヘヒ」。ここの考証は次以降を参照。]
[#ハ行バ行パ行に関しては5つの本すべてが混乱している。
結論を言うとバ行、パ行、ハ行の順に歌われていると考えるのが合理的であり、それに沿って言霊を修正した。最後のハ行(「伊岐嶋」以降)に関しては特に異論はないだろう。
真ん中のパ行(「筑紫島」以降)に関しては、ハ行とパ行の言霊が混用されているが、ハ行は最後に出てくるのだから、ここに出てくるハ行はパ行の誤字と考えられる。
同様に、一番最初のバ行は、やはりハ行と混用されているが、真ん中にパ行、最後にハ行が出てくるのだから、消去法で考えるとバ行ということになる。また「真素美の鏡」では、下(地)の方からマ行バ行パ行ザ行サ行ハ行と並んでいるので、その点からも、バ行パ行ハ行の順で歌われていると考えられる。
「バボベビ」はすべての本が「はほふへ」になっているが、ブの声に天之御柱(アオウエイ)を結びつけると「変化(かわる)」と書いてあるのに、ウ列の「ブ」とか「ふ」が入っているのは不自然である。これは誤字と考えた方がいいと思う。]


○
津嶋天之狭手依比売(つしまあまのさでよりひめ)と謂(い)ふはフ声(ごゑ)に㋒声(ごゑ)を結(むす)び付(つ)け
ス声(ごゑ)に変化(へんくわ)し㋐㋔㋒㋓㋑是(これ)の素音(そいん)を結声(けつせい)し
サソスセ四声(よごゑ)に変化(かは)る意義(いぎ)
○
佐渡島(さどしま)を生(う)むてふ意義(いぎ)を調(しら)ぶればス声(ごゑ)に㋒声(ごゑ)を結声(けつせい)し
ズ声(ごゑ)に変化(へんくわ)なさしめて之(これ)に素音(そいん)を結声(けつせい)し

[#ズ…神七、神九、校正本、愛世版「す」。校定版「ス」。ス声に㋒声が結び付いて「ス」に変わるというのは明らかにおかしい。次の行でサ行をザ行に変えると書いてあるのだから、ここは「ズ」声の誤字と考えられる。]

サ行(しま)をザ行(しま)に変化(へんくわ)する言霊上(ことたまのへ)の意義(こころ)なり
○
大倭秋津嶋生(おほやまとあきつしまう)むといふはニリチの母音(ぼおん)の言霊(ことたま)を

[#母音…神七、神九、校正本、校定版、愛世版「父音」。ニリチが父音であるはずがない。父音は五大父音㋐㋔㋒㋓㋑だけである。母音は九大母音カサタナハマヤラワであるが、かなり前の方で「母音ム声」という表現が出てきたので(つまりア列以外の言霊に対して「母音」という表現が使われているので)ここも母音と呼んでいいと思う。]

生(う)み出(いだ)したる意義(いぎ)にしてナ行(しま)ニ声(ごゑ)はジ㋑二声(にせい)
結声(けつせい)変化(へんくわ)しリの声(こゑ)はシ㋑が結声(けつせい)変化(へんくわ)為(な)し
タ行(しま)チ声(ごゑ)はヒ㋑二声(にせい)が結声(けつせい)変化(へんくわ)を為(な)す意義(いぎ)ぞ
○
天御虚空豊秋津根別(あめみそらとよあきつねわけ)といふ意義(いぎ)はチリニの母音(ぼおん)に久方(ひさかた)の

[#母音…神七、神九、校正本、校定版、愛世版「父音」。考証は前と同じ。]

天之御柱(あまのみはしら)㋐㋔㋒㋓㋑素音(そいん)を結声(けつせい)変化(へんくわ)して
タラナ三行(さんぎやう)を結声(けつせい)し変化(へんくわ)せしむる意義(いぎ)ぞかし
○

[#タラナ…以前に出て来た「ぺ」同様に、校正本と愛世版では「ら」の圏点だけゴマ(﹅)で他の2文字の圏点は白丸(○)になっているが、誤植であり特別な意味はないと思う。]

意義(いぎ)深(ふか)きワ行(ぎやう)ヤ行(ぎやう)の言霊(ことたま)は先所生大八島国(さきにうみますおほやしまぐに)
○
吉備児島建日方別(きびこじまたけひかたわけ)と謂(い)ふ意義(いぎ)はチジの二声(にせい)を結声(けつせい)し

[#チジ…神七、神九「ちし」。校正本、愛世版「ちじ」。校定版「チジ」。いずれもチとジ(神七と神九の「し」は誤字か?)の言霊の組み合わせになっているが、ここの前後は、ジ㋑→ニ、シ㋑→リ、ヒ㋑→チ、ヂ㋑→ギ、ギ㋑→キというように、㋑との組み合わせで変化が起きている。ここもひょっとしたら「チジ」ではなく「チ㋑」である可能性があるが、今ひとつ確証が得られないので「チジ」のままにしておく。]

ヂ声(ごゑ)に変化(へんくわ)し久方(ひさかた)の天(あま)の御柱(みはしら)㋐㋔㋒㋓㋑

[#ヂ…神七、神九、校正本、愛世版「ち」。校定版「チ」。ここは前後の文脈から考えて「ヂ」であろう。「チジ」が結び付いて「チ」になるというのはおかしい。]

素音(そいん)を結(むす)ぶ言霊(たま)ぞかし
○
小豆島(あづきしま)大野手上比売(おほぬでえひめ)と謂(い)ふ意義(いぎ)はヂ㋑の二声(にせい)を結声(けつせい)し
ギ声(こゑ)に変化(へんくわ)し久方(ひさかた)の天(あま)の御柱(みはしら)㋐㋔㋒㋓㋑
素音(そいん)を結(むす)ぶ言霊(たま)ぞかし
○
大嶋(おほしま)や大多上麻流別(おほたあまるわけ)と謂(い)ふ意義(いぎ)はギ㋑の二声(にせい)を結(むす)び成(な)し
キ声(ごゑ)に変化(へんくわ)し久方(ひさかた)の天(てん)の御柱(みはしら)㋐㋔㋒㋓㋑
素音(そいん)を結(むす)ぶ言霊(たま)ぞかし
○
女嶋天一根(むすめじまあまひとつね)と謂(い)ふ意義(いぎ)はカ行(しま)の音韻(おんゐん)カコクケキ
天地(てんち)貫通(くわんつう)の言霊(たま)ぞかし
○
知訶嶋天之忍男(ちかのしまあまのおしを)と謂(い)ふ意義(いぎ)はガ行(しま)の音韻(おんゐん)ガゴグゲギ
天機(てんき)活動(くわつどう)を起(おこ)す言霊(ことたま)
○
両児嶋(ふたごしま)天両屋(あまのふたや)の言霊(ことたま)はダ行(しま)の音韻(おんゐん)ダドヅデヂ

[#ダ…神七、神九、校正本、愛世版「た」。校定版「タ」。ダドヅデヂがタ行であるはずがない。「ダ」が正しい。]

造化(ざうくわ)発作(ほつさ)を起(おこ)す意義(いぎ)なり
○
ワ行(しま)ヲ声(ごゑ)の言霊(ことたま)の精神的(せいしんてき)の活用(はたらき)を大事忍男之神(おほことおしをのかみ)と謂(い)ふ
○
ワ行(しま)ヰ声(ごゑ)の言霊(ことたま)の精神的(せいしんてき)の活用(はたらき)を石土毘古(いはつちひこ)の神(かみ)と謂(い)ふ
○
ヤ行(しま)イ声(ごゑ)の言霊(ことたま)の精神的(せいしんてき)の活用(はたらき)を石巣(いはす)の比売(ひめ)の神(かみ)といふ
○
ワ行(しま)の言霊(ことたま)ワヲウヱヰ精神的(せいしんてき)の活用(はたらき)を大戸日別之神(おほとひわけのかみ)といふ
○
ワ行(しま)ウ声(ごゑ)の言霊(ことたま)の精神的(せいしんてき)の活用(はたらき)を天之吹男神(あまのふくをのかみ)といふ
○
ヤ行(しま)の言霊(ことたま)ヤヨユエイ精神的(せいしんてき)の活用(はたらき)を大屋毘古之神(おほやねびこのかみ)といふ
○
ヤ行(しま)ヨ声(ごゑ)の言霊(ことたま)の精神的(せいしんてき)の活用(はたらき)は風木津別之忍男神(かぜげつわけのおしをかみ)なり
○
ヤ行(しま)ユ声(ごゑ)の言霊(ことたま)の精神的(せいしんてき)の活用(はたらき)を大綿津見(おほわたつみ)の神(かみ)と言(い)ふ
○
ワ行(しま)ヱ声(ごゑ)の言霊(ことたま)の精神的(せいしんてき)の活用(はたらき)を速秋津彦(はやあきつひこ)の神(かみ)と謂(い)ふなり
ヤ行(しま)エ声(ごゑ)の言霊(ことたま)の精神的(せいしんてき)の活用(はたらき)を速秋津姫(はやあきつひめ)の神(かみ)といふ

(以上六十五首)
 大事忍男神(おほことおしをのかみ)より以下(いか)速秋津姫神(はやあきつひめのかみ)まで、十神(とはしら)十声(とごゑ)の精神的(せいしんてき)作用(さよう)は所謂(いはゆる)大八嶋国(おほやしまぐに)の活用(くわつよう)、即(すなは)ち世界的経綸(せかいてきけいりん)の活機(くわつき)を顕(あら)はす本能(ほんのう)を享有(きやういう)する言霊(ことたま)なり。
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