霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第三〇章 七面鳥(しちめんてう)〔一八〇〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第4巻 霊主体従 卯の巻 篇:第5篇 局面一転 よみ(新仮名遣い):きょくめんいってん
章:第30章 七面鳥 よみ(新仮名遣い):しちめんちょう 通し章番号:180
口述日:1921(大正10)年12月24日(旧11月26日) 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年3月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一部の章はAIによって要約を作成しています。[×閉じる]:
桃上彦は部下の八十猛彦、百猛彦に命じて、広宗彦に、行成彦が常世城で天則違反の行いをなしている、と吹き込もうとした。
そして、詳細を国祖に奏上するべく今まさに常世姫が来場した、と言い、広宗彦は突然のことに混乱してしまった。
常世姫は聖城に入り来たり、広宗彦に向かって行成彦の悪行を猛烈に非難した。あまりのことに広宗彦が驚いているところへ、行成彦帰城の知らせがやって来た。
今度は逆に、桃上彦と常世姫が青くなってしまった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:0000-00-00 00:00:00 文字数:1706 OBC :rm0430
愛善世界社版:187頁 八幡書店版:第1輯 438頁 修補版: 校定版:197頁 普及版:84頁 初版: ページ備考:
001 聖地(せいち)の天使長(てんしちやう)広宗彦(ひろむねひこの)命(みこと)は、002常世城(とこよじやう)における会議(くわいぎ)の結果(けつくわ)と、003行成彦(ゆきなりひこ)一行(いつかう)の消息(せうそく)如何(いか)にと心(こころ)を悩(なや)ませゐたる折(をり)しも、004桃上彦(ももがみひこ)の従臣(じゆうしん)なる八十(やそ)猛彦(たけひこ)、005百猛彦(ももたけひこ)は慌(あは)ただしく広宗彦(ひろむねひこの)命(みこと)の前(まへ)にあらはれ、006その面上(めんじやう)に一種(いつしゆ)異様(いやう)の色(いろ)をうかべて、
007『急変(きふへん)あり、008隣人(りんじん)を遠(とほ)ざけたまへ』
009と奏上(そうじやう)しける。
010 広宗彦(ひろむねひこの)命(みこと)は二人(ふたり)の啻(ただ)ならざる顔色(がんしよく)に不審(ふしん)の眉(まゆ)をひそめながら、011その言(げん)を採納(さいなふ)して従臣(じゆうしん)らを残(のこ)らず別室(べつしつ)に立去(たちさ)らしめたり。012二人(ふたり)は肩(かた)を怒(いか)らせ肱(ひぢ)を張(は)り、013眼(め)を丸(まる)く光(ひか)らせ、014口(くち)を尖(とが)らせ、015何物(なにもの)にか襲(おそ)はれたるごとき形容(けいよう)にて、
016『天使長(てんしちやう)よ、017常世(とこよ)の会議(くわいぎ)について一大(いちだい)事変(じへん)突発(とつぱつ)せり。018天則(てんそく)破壊(はくわい)の張本人(ちやうほんにん)は貴下(きか)の代理(だいり)として出張(しゆつちやう)されし行成彦(ゆきなりひこ)一行(いつかう)なり。019ただ今(いま)常世姫(とこよひめ)遥々(はるばる)来城(らいじやう)ありて、020その詳細(しやうさい)を貴下(きか)を通(つう)じ、021国祖(こくそ)の大神(おほかみ)に奏上(そうじやう)すべく準備中(じゆんびちう)なり。022いかが取計(とりはか)らはむや』
023と二人(ふたり)は異口(いく)同音(どうおん)に符節(ふせつ)を合(がつ)したるごとく奏上(そうじやう)したり。024二人(ふたり)の一(いち)時(じ)に同(おな)じ語(ご)を揃(そろ)へて発(はつ)したるも道理(だうり)、025二人(ふたり)は野心(やしん)つよき桃上彦(ももがみひこ)の命(めい)により、026持(も)てる笏板(しやくいた)の裏(うら)にこの奏言(そうげん)を書(か)き記(しる)して読(よ)みあげたればなり。
027 広宗彦(ひろむねひこの)命(みこと)は二神(にしん)の意外(いぐわい)なる報告(はうこく)に茫然(ばうぜん)として返(かへ)す言葉(ことば)も出(いで)ざりし。028時(とき)しも桃上彦(ももがみひこ)は、029常世姫(とこよひめ)の後(うしろ)にしたがひ、030悠然(いうぜん)として入(い)りきたり、031勝(か)ち誇(ほこ)りたる面色(かほいろ)にて、032その麗(うる)はしき白(しろ)き顔(かほ)を空(そら)に向(むか)つて少(すこ)しくしやくりながら、
033『ただ今(いま)これなる常世姫(とこよひめ)、034常世城(とこよじやう)の常世(とこよ)会議(くわいぎ)の報告(はうこく)のため、035はるばる来城(らいじやう)あり。036速(すみや)かに国祖(こくそ)の大神(おほかみ)に、037この由(よし)伝奏(でんそう)せられたし』
038と叩(たた)きつけるやうに云(い)ひければ、039広宗彦(ひろむねひこの)命(みこと)は弟(おとうと)の高慢(かうまん)不遜(ふそん)なる態度(たいど)に憤懣(ふんまん)せざるを得(え)ざりけり。040されど天地(てんち)の律法(りつぱふ)に省(かへり)み、041わき立(た)つ胸(むね)をジツとこらへ、042さあらぬ体(てい)にて、
043『常世姫(とこよひめ)遠路(ゑんろ)の御(ご)旅行(りよかう)、044御(お)疲労(ひらう)のほど察(さつ)し入(い)る。045先(ま)づこれにて御(ご)休息(きうそく)あれ』
046と席(せき)をゆづつて側(かたはら)に端坐(たんざ)したり。047常世姫(とこよひめ)は、048何(なん)の憚(はばか)るところもなく、
049『しからば高座(かうざ)を許(ゆる)されよ』
050と悠然(いうぜん)として座(ざ)に着(つ)きぬ。051この時(とき)の姫(ひめ)の態度(たいど)は、052群雀(ぐんじやく)の中(なか)に丹頂(たんちやう)の鶴(つる)のただ一羽(いちは)、053天空(てんくう)より舞下(まひくだ)りしごとく、054一種(いつしゆ)不可思議(ふかしぎ)の威厳(ゐげん)をもつて、055諸神司(しよしん)を圧伏(あつぷく)するやに見(み)えにける。
056 常世姫(とこよひめ)は、057慇懃(いんぎん)に一別(いちべつ)以来(いらい)の挨拶(あいさつ)を述(の)べ、058かつ行成彦(ゆきなりひこ)を聖地(せいち)の代理(だいり)として、059はるばる常世城(とこよじやう)に派遣(はけん)されしその好意(かうい)を感謝(かんしや)し、060かつ八王(やつわう)大神(だいじん)はじめ我身(わがみ)の不覚(ふかく)より、061千載(せんざい)一遇(いちぐう)の大会議(だいくわいぎ)をして紛糾(ふんきう)混乱(こんらん)の極(きよく)に達(たつ)せしめ、062かつ聖地(せいち)の使臣(ししん)らの一片(いつぺん)の誠意(せいい)なく、063権謀(けんぼう)術数(じゆつすう)のみをこれ事(こと)とし、064神格(しんかく)を傷(きず)つけたることを遺憾(ゐかん)とするの旨(むね)を言葉(ことば)さはやかに諄々(じゆんじゆん)として述(の)べ立(た)てたり。
065 広宗彦(ひろむねひこの)命(みこと)は頭上(づじやう)より突然(とつぜん)冷水(ひやみづ)を浴(あび)せかけられたるごとき心地(ここち)して、066答(こた)ふる言葉(ことば)も知(し)らざりき。067姫(ひめ)はなほ語(ご)をついで、
068『妾(わらは)は貴下(きか)の知(し)らるるごとく、069国祖(こくそ)国治立(くにはるたちの)命(みこと)の娘(むすめ)稚桜姫(わかざくらひめの)命(みこと)の第三女(だいさんぢよ)にしてこの聖地(せいち)に永(なが)く神務(しんむ)を執(と)り神政(しんせい)を輔佐(ほさ)したてまつりたるは、070貴下(きか)の熟知(じゆくち)さるるところならむ。071妾(わらは)は身(み)はたとへ海洋(かいやう)万里(ばんり)を隔(へだ)てたる常世(とこよ)の国(くに)にありといへども、072聖地(せいち)を忘(わす)れたることは瞬(またた)く間(ま)もなし。073今回(こんくわい)の常世(とこよ)会議(くわいぎ)は、074神定(しんてい)の聖地(せいち)にて開(ひら)かざりしは、075第一(だいいち)八王(やつわう)大神(だいじん)はじめ妾(わらは)の失態(しつたい)には相違(さうゐ)なけれども、076今日(こんにち)の聖地(せいち)の実況(じつきやう)に照(てら)し、077深(ふか)く思(おも)ひ、078遠(とほ)く慮(おもんぱか)りて聖地(せいち)を避(さ)け、079常世城(とこよじやう)に開催(かいさい)したるもその真意(しんい)は、080聖地(せいち)の混乱(こんらん)紛糾(ふんきう)の内情(ないじやう)の天下(てんか)に暴露(ばくろ)せむことを恐(おそ)れたればなり。081しかるにただ単(たん)に吾々(われわれ)夫婦(ふうふ)の野心(やしん)遂行(すゐかう)のために、082常世城(とこよじやう)に諸神司(しよしん)を集(あつ)めこれを籠絡(ろうらく)せむとしたりとの聖地(せいち)の使臣(ししん)らの言(げん)は、083実(じつ)に乱暴(らんばう)の極(きよく)にして天地(てんち)の大神(おほかみ)も、084各神人(かくしんじん)も共(とも)に歯(よは)ひせざるの大非行(だいひかう)なりと信(しん)ず。085賢明(けんめい)なる貴下(きか)は天使長(てんしちやう)たるの資格(しかく)をもつて、086妾(わらは)が陳述(ちんじゆつ)の詳細(しやうさい)を国祖(こくそ)の神(かみ)に進言(しんげん)されたし。087貴下(きか)にして直接(ちよくせつ)進言(しんげん)を肯(がへ)ンじたまはざれば妾(わらは)を大神(おほかみ)の御前(みまへ)に導(みちび)きたまへ』
088と進退(のつぴき)させぬ言霊(ことたま)の猛烈(まうれつ)なる釘(くぎ)、089鎹(かすがひ)を打(う)たれる広宗彦(ひろむねひこ)は思(おも)はず額(ひたひ)を撫(な)で、090頭(あたま)を掻(か)き太(ふと)き息(いき)を漏(も)らすのみなり。
091 このとき桃上彦(ももがみひこ)は猛然(まうぜん)として立上(たちあが)り、
092『兄上(あにうへ)に一言(いちげん)せむ』
093と威猛高(ゐたけだか)に呼(よば)はる折(をり)しも、094門外(もんぐわい)俄(にはか)に騒(さわ)がしく、095広若(ひろわか)を真先(まつさき)に二三(にさん)の従臣(じゆうしん)慌(あわただ)しく入(い)りきたり、096広宗彦(ひろむねひこの)命(みこと)に向(むか)ひて、
097『行成彦(ゆきなりひこ)の御(ご)一行(いつかう)御(ご)帰城(きじやう)あり』
098と報告(はうこく)したりけるに、099常世姫(とこよひめ)、100桃上彦(ももがみひこ)の顔色(がんしよく)は、101七面鳥(しちめんてう)のごとくさつと色(いろ)を変(へん)じたりける。102アヽこの結果(けつくわ)は如何(いかん)。103地震(ぢしん)か暴風雨(ばうふうう)の襲来(しうらい)か、104次章(じしやう)に明白(めいはく)とならむ。
105(大正一〇・一二・二四 旧一一・二六 外山豊二録)
106(第二二章~第三〇章 昭和一〇・一・二一 於久留米市 布屋旅館 王仁校正)
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