天恩郷の花
経綸の
花の
香匂ふ
春は
来ぬ
燃ゆる
陽炎殊にうるはし
〈序文(初)〉
新しき
御代の
開くる
心地して
いそしみ
仕ふわが
身嬉しも
〈総説(初)〉
万代をことほぎ
奉る
亀山の
下津岩根に
立つる
礎〈総説(初)〉
梓弓春立ち
初めて
信徒の
心の
園に
白梅かをる
〈総説(初)〉
遠寺の
鐘の
響きも
何処となく
淋しく
聞えぬ
天恩の
郷〈総説(初)〉
古の
大英雄の
住みしてふ
城跡に
千代の
礎固む
〈総説(初)〉
戦ひの
激しき
暗の
世の
中の
光とならむ
三五の
月〈総説(初)〉
言さやぐ
醜のものしり
多き
世に
かくれて
説かむ
救世の
御教(大正十四年二月、於亀岡万寿苑)
〈総説(初)〉
草の
葉の
露に
等しき
醜の
世は
月光にさへ
恐れをののく
〈第2章(初)〉
朝日影草葉の
露に
照り
初めて
もろくも
散らむ
高山の
雲〈第5章(初)〉
常世往く
暗世を
照らす
月光を
蔽はむとする
高山の
雲〈第6章(初)〉
久方の
大空わたる
三五の
月の
姿を
世人さげしむ
〈第6章(初)〉
風荒び
雨しきりなる
今の
世に
雷なくば
如何で
晴れなむ
〈第6章(初)〉
濁流を
逆しまに
妨ぐ
手力男神の
出でずば
御世はとこやみ
〈第6章(初)〉
天地を
吾ものとして
楽しめば
心の
園に
常永の
花咲く
〈第6章(初)〉
神の
国聖界霊語読みながら
あつき
一日を
今日も
送りつ
〈第8章(初)〉
根の
国や
底の
国をば
幾度も
探険したる
吾面白きかな
〈第8章(初)〉
衣は
裂け
手足は
霜に
破れつつ
御用いそしむ
尊き
献労〈第8章(初)〉
身も
魂も
捧げて
高天の
聖場を
守るは
神子のつとめなりけり
〈第9章(初)〉
からやまと
月の
国まで
言霊の
光を
放つ
三五の
月〈第11章(初)〉
天地に
唯一つなる
神苑に
千年の
松の
一本茂れる
〈第11章(初)〉
蒙古野に
一度隠れし
月影の
再び
空にかがやく
御代かも
〈第11章(初)〉
花もかをれ
蝶も
来て
舞へと
朝夕に
望み
抱へて
待つ
人のあり
〈第12章(初)〉
日の
国の
御空を
包む
黒雲も
何時かは
晴れなむ
神の
稜威に
〈第12章(初)〉
言さやぐ
君が
御代こそ
忌々しけれ
山川海の
神もなげきて
〈第12章(初)〉
功験録
世以七年人示盛衰果 人胆以三年世示進退
世与人関係五年之後 心然興新陳代謝要求
諺日十年星霜是一昔 有祥慶有変遷有後悔
〈第14章(初)〉
空顕録
大正辛酉九月八日晨 沐浴斎戒待神命降下
弥勒神聖忽感応来格 宣日爾速説苦集滅道
可開示道法礼節本義 瑞月謹発表霊界真相
文芸講談其他諸雑誌 日夜耽読反覆養神気
惜哉其程度為極低級 不適進取的男子趣味
回首覩神諭霊界聖語 光照赫燿有照暗夜思
〈第14章(初)〉
惟神教かしこみ
進み
行く
誠の
道に
障る
曲なし
〈第15章(初)〉
今は
只神の
心にまかすのみ
人の
心の
儘にならねば
〈第15章(初)〉
天の
下四方の
国々和め
行く
吾が
玉の
緒の
在らむ
限りは
〈第17章(初)〉
櫟原きり
開きつつ
常磐木の
千年の
小松植ゑて
楽しむ
〈第18章(初)〉
限りなき
希望に
充ちて
天恩の
郷に
静かに
時臻る
待つ
〈第18章(初)〉
天の
下四方の
国々乱れ
行く
様をながめて
立つ
人もあり
〈第20章(初)〉
地獄にも
堕す
術なき
曲人の
醜の
叫びの
耳を
打つかも
〈第20章(初)〉
もろこしも
西洋も
大和も
押並べて
靡き
伏しなむ
神の
御旗に
〈第21章(初)〉
何となく
心急ぎぬ
天地の
神の
御業に
尽す
吾が
身は
〈第21章(初)〉
ある
時は
死なましくおもひ
或時は
活きむと
思ふ
救世のために
〈第21章(初)〉
天恩郷
幗松森々茂満山 神苑清浄無俗塵
祝詞言霊洗乾坤 月高風薫亀城跡。
巨石掘出亀城跡 献労集来悉信徒
高壁堅三五道場 青松繁茂天恩郷。
千歳青松鶴来遊 万寿苑内充瑞気
億兆慕集天恩郷 神教宣伝大道場。
蒙古帰来無寧日 神務多端百事忙
得小閑遊万寿苑 畳巨石築天恩城。
乙丑如月九日朝 当陽暦三月三天
三時三十三分開 鶏鳴明美交子領。
〈巻末(初)〉
[この余白歌は八幡書店版霊界物語収録の余白歌を参考に作成しました]