霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
×
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
ルビの表示


アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注[※]用語解説 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

脚注[*]編集用 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

外字の外周色 [?]一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。[×閉じる]
現在のページには外字は使われていません

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】サイトをリニューアルしました。不具合がある場合は従来バージョンをお使い下さい| サブスクのお知らせ

第三章 日本教育の大本

インフォメーション
題名:第3章 日本教育の大本 著者:出口王仁三郎
ページ:537
概要: 備考:2023/10/06校正。 タグ: データ凡例: データ最終更新日:2023-10-06 03:21:19 OBC :B121802c204
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]神霊界 > 大正7年8月1日号(第67号) > 日本教育の大本(上)
 (わが)(だい)日本(につぽん)帝国(ていこく)教育(けういく)(だい)精神(せいしん)は、教育(けういく)勅語(ちよくご)(あきらか)にして今更(いまさら)喋々(てふてふ)する必要(ひつえう)なしと(いへど)(しか)(ども)(これ)(たつ)する所以(ゆゑん)主義(しゆぎ)方針(はうしん)(いた)りては、国家(こくか)国民(こくみん)(とも)慎重(しんちやう)研究(けんきう)せざるべからず。
 近時(きんじ)国民(こくみん)教育(けういく)(くわん)する(しよ)問題(もんだい)(その)(こゑ)(たか)め、皮想(ひさう)外形(ぐわいけい)(てき)方面(はうめん)(だつ)して、漸次(ぜんじ)内形(ないけい)(てき)方面(はうめん)(むか)ひつつあるは(まこと)(けい)すべき(こと)なれ(ども)(いま)(もつ)(わが)教育(けういく)大経(たいきやう)大法(たいはふ)たる、(うへ)大学(だいがく)より(した)小学(せうがく)幼稚(えうち)(ゑん)(いた)(まで)一貫(いつくわん)したる根本(こんぽん)(てき)主義(しゆぎ)精神(せいしん)(いた)りては確立(かくりつ)せるものあるを()ず。
 維新(ゐしん)(はじめ)(にはか)教育(けういく)制度(せいど)変改(へんかい)して欧米(おうべい)模倣(もはう)し、一も二もなく時々(ときどき)流行(りうかう)()ひ、海外(かいぐわい)(しん)学説(がくせつ)といふものに盲従(もうじゆう)し、一時(いちじ)外観(ぐわいくわん)糊塗(こと)粉飾(ふんしよく)せるに()ぎざるが(ごと)きは(なん)ぞや。(これ)(たと)ふれば(わが)(くに)今日(こんにち)教育(けういく)事業(じげふ)は、一時(いちじ)応急(おうきふ)(てき)普請(ふしん)工場(こうじやう)幾回(いくくわい)となく()()しに(また)()(たし)(かさ)ねたるが(ごと)し。大屋(たいおく)小屋(せうおく)雑然(ざつぜん)として厖大(ばうだい)なる一区廓(いちくかく)()せども、(もと)(これ)(はじめ)より一定(いつてい)せる設計(せつけい)ありて起工(きこう)せられたるに(あら)ざるが(ゆゑ)に、間取(まどり)大小(だいせう)天井(てんじやう)高低(かうてい)(とう)種々(しゆじゆ)雑多(ざつた)にして、迂回(うくわい)曲折(きよくせつ)して急速(きふそく)(よう)(べん)ずるに()らず各室(かくしつ)各部(かくぶ)(ひと)(また)随意(ずゐい)行動(かうどう)し、主脳(しゆのう)(しや)ありと(いへど)(これ)統一(とういつ)して事業(じげう)()(ところ)(はなはだ)(すくな)く、到底(たうてい)損益(そんえき)(あひ)(つぐな)ふこと(あた)はざると一般(いつぱん)なる(くわん)なくんばあらざるなり。
 主義(しゆぎ)精神(せいしん)確立(かくりつ)せざる教育(けういく)(いたづら)諸多(しよた)科目(くわもく)(まう)けて子弟(してい)脳髄(のうずゐ)(くるし)ましむる(こと)(おほ)くして、教育(けういく)(しん)効果(かうくわ)()(こと)(はなはだ)(すくな)し。教育(けういく)設備(せつび)愈々(いよいよ)(すす)みて子弟(してい)軽佻(けいてう)浮華(ふくわ)愈々(いよいよ)(くわ)はるは(じつ)当今(たうこん)教育(けういく)諸国(しよこく)流行(りうこう)()(あつ)めにして、最初(さいしよ)より確立(かくりつ)せる設計(せつけい)(もとづ)きて経営(けいえい)せられたるに(あら)ざるに源因(げんいん)せずんばあらず。
 近時(きんじ)学制(がくせい)改革(かいかく)()(おほい)世人(せじん)注意(ちうい)()(おこ)し、諸多(しよた)論議(ろんぎ)陸続(りくぞく)として()(いづ)るは(よろこ)ぶべき現象(げんしやう)たることは勿論(もちろん)なれども、教育(けういく)大本(たいほん)たる主義(しゆぎ)精神(せいしん)確立(かくりつ)するに(あら)ずんば、如何(いか)なる(りやう)制度(せいど)教育(けういく)(しん)効果(かうくわ)(そう)すること(あた)はざるは、従来(じゆうらい)数回(すうくわい)学制(がくせい)改革(かいかく)の、(おほむね)(みな)一時(いちじ)人目(じんもく)(あらた)にしたるのみに()ぎざりしを()ても(これ)()るべし。吾人(ごじん)(しん)ずる(ところ)によれば、今日(こんにち)(おい)(すべか)らく(まづ)(わが)(だい)日本(につぽん)(こく)教育(けういく)大本(おほもと)確立(かくりつ)し、()国家(こくか)民人(みんじん)本来(ほんらい)主義(しゆぎ)精神(せいしん)一致(いつち)契合(けつがふ)せる設計(せつけい)確定(かくてい)し、(これ)によりて細大(さいだい)施設(しせつ)前後(ぜんご)緩急(くわんきふ)順序(じゆんじよ)とを(ととの)へざるべからず。
 (けだ)()(だい)日本(につぽん)教育(けういく)大本(おほもと)(わか)ちて
  歴史(れきし)(じやう)基礎(きそ)
  地理(ちり)(じやう)基礎(きそ)
  倫理(りんり)(じやう)基礎(きそ)
  国家(こくか)天職(てんしよく)(じやう)基礎(きそ)
となす。この四者(よんしや)教育(けういく)(よつ)()つべき(ところ)のものなり。一切(いつさい)施設(しせつ)()四脚(よんきやく)(うへ)結合(けつがふ)せられて全体(ぜんたい)構造(こうざう)()すべきものなり。品性(ひんせい)陶冶(たうや)()結構(けつこう)によりて(はじ)めて()()べし、精神(せいしん)教育(けういく)()結構(けつこう)によりて(はじ)めて(まつた)かるべし。(いやしく)もこの四者(よんしや)(そと)にせる教育(けういく)基礎(きそ)なき教育(けういく)なり、架空(かくう)教育(けういく)なり。仮令(たとへ)その枝葉(しえふ)美観(びくわん)(きは)むるも、(いたづら)外貌(ぐわいばう)虚飾(きよしよく)教育(けういく)にして、国家(こくか)進運(しんうん)本源(ほんげん)として(ふか)(のぞみ)(しよく)するに()るべきものに(あら)ざるなり。
 抑々(そもそも)文化(ぶんくわ)進運(しんうん)世界(せかい)各邦(かくほう)境界(きやうかい)超越(てうゑつ)して、人類(じんるゐ)思想(しさう)均一(きんいつ)ならしむる傾向(けいかう)ありと(いへども)、これを(もつ)(にはか)世界(せかい)人類(じんるゐ)教育(けういく)(みち)(ことごとく)同一轍(どういつてつ)にせむと(ほつ)するは、(なほ)(つばさ)あるものは(これ)(やしな)ふに(みな)同一(どういつ)(えさ)(もつ)てせむとするが(ごと)きなり。
 現今(げんこん)(いく)(にん)児童(じどう)を一教室(けうしつ)合同(がふどう)して教授(けうじゆ)せむにも、到底(たうてい)真正(しんせい)なる教育(けういく)(ほどこ)()べからずといふに(あら)ずや、各邦(かくほう)人民(じんみん)到底(たうてい)(かく)邦人(はうじん)特殊(とくしゆ)なる性質(せいしつ)()りてその教養(けうやう)(はふ)(まう)けざるべからざるは()ふを()たざるなり。(かつ)()人類(じんるゐ)(かく)(くに)分居(ぶんきよ)し、人種(じんしゆ)(こと)にし、歴史(れきし)(こと)にし、生活(せいくわつ)状態(じやうたい)(こと)にするは偶然(ぐうぜん)(あら)ず、その現在(げんざい)(おい)ても、将来(しやうらい)(おい)ても永遠(えいゑん)悠久(いうきう)(ひと)しからざるは天地(てんち)自然(しぜん)大法(たいはふ)にして、人類(じんるゐ)(しん)面目(めんもく)なり。()人類(じんるゐ)文化(ぶんくわ)本源(ほんげん)各国(かくこく)人民(じんみん)性質(せいしつ)と、その生活(せいくわつ)状態(じやうたい)との(あひ)(ひと)しからざる(ところ)にあり。(ゆゑ)(かく)国民(こくみん)特性(とくせい)特質(とくしつ)教養(けうやう)して、(ますます)(これ)進歩(しんぽ)発達(はつたつ)せしむるは、(これ)(じつ)(ぜん)世界(せかい)(つう)ずる教育(けういく)主義(しゆぎ)たらずんばあらざるなり。(しか)るに(わが)国民(こくみん)教育(けういく)云々(うんぬん)するものは、(みだり)自由(じいう)教育(けういく)といひ、(あるひ)普通(ふつう)教育(けういく)なり、など云々(うんぬん)して邦家(ほうか)特性(とくせい)特質(とくしつ)発達(はつたつ)せむとする(もの)あれば、(かへ)りて頑迷(ぐわんめい)とし固陋(こらう)として(これ)()ぶ、(まど)へるの(はなはだ)しきものと()()し。一般(いつぱん)状勢(じやうせい)如此(かくのごとく)なれば、近時(きんじ)教育(けういく)(くわん)する学術(がくじゆつ)(じやう)智識(ちしき)(ますます)発達(はつたつ)して、心理(しんり)倫理(りんり)教育(けういく)(とう)学説(がくせつ)(かう)ずる(もの)()(おほ)きを(くわ)へ、(こと)近頃(ちかごろ)児童(じどう)(がく)なるもの(おこ)世界(せかい)(てき)問題(もんだい)となりて近世(きんせい)科学(くわがく)より独立(どくりつ)し、国家(こつか)経綸(けいりん)一大(いちだい)要素(えうそ)として研究(けんきう)するの傾向(けいかう)となれり。
 吾人(ごじん)大本(おほもと)(てき)教育(けういく)研究(けんきう)腐心(ふしん)すること(ここ)に十数年(すうねん)(つね)少年(せうねん)(あつ)めて、皇道(くわうだう)精神(せいしん)鼓吹(こぶ)しつつある熱心(ねつしん)一人(ひとり)なりき。(しかれ)ども之等(これら)教育(けういく)一部分(いちぶぶん)にして(いま)大体(だいたい)にはあらず、(こと)(わが)所謂(いはゆる)根本(こんぽん)(てき)主義(しゆぎ)精神(せいしん)たる日本(につぽん)国体(こくたい)教育(けういく)によりて、宇宙(うちう)人生(じんせい)との関係(くわんけい)闡明(せんめい)して人生(じんせい)本来(ほんらい)面目(めんもく)発揮(はつき)し、世界(せかい)平和(へいわ)人類(じんるゐ)慶福(けいふく)(はか)(もつ)祖宗(そそう)遺訓(ゐくん)宣揚(せんやう)して、国民(こくみん)精神(せいしん)統一(とういつ)し、()いて世界(せかい)統一(とういつ)天業(てんげふ)補賛(ほさん)せむとするは今日(こんにち)急務(きうむ)なるも、(かへ)りてこの根本(こんぽん)問題(もんだい)()(きう)()として(あと)(まは)し、(いたづら)基礎(きそ)なき建築(けんちく)汲々(きふきふ)たるもの(おほ)きが(ごと)し。()ふ、(これ)より(わが)(だい)日本(につぽん)帝国(ていこく)教育(けういく)(だい)精神(せいしん)()(いささ)論明(ろんめい)する(ところ)あらむ。
 ()一国(いつこく)歴史(れきし)は、その国家(こくか)成立(せいりつ)人民(じんみん)発達(はつたつ)過程(くわてい)表示(へうじ)せるものにして、現代(げんだい)国民(こくみん)祖先(そせん)より(ゆづ)()けたる遺産(ゐさん)(そう)目録(もくろく)とも(しよう)すべきものなれば、その国家(こくか)継承(けいしよう)し、先人(せんじん)遺業(ゐげふ)恢弘(くわいこう)すべき相続人(さうぞくにん)たる(もの)は、明瞭(めいれう)正確(せいかく)(これ)知了(ちれう)すべき必要(ひつえう)あるは()ふを()たず、(いわ)んや(ひと)しく歴史(れきし)といへる名目(めいもく)(くわん)すといへども、その(うち)一種(いつしゆ)特別(とくべつ)なる性質(せいしつ)具有(ぐいう)せる(わが)国史(こくし)(ごと)きは、国民(こくみん)教育(けういく)()ける諸学中(しよがくちう)国典(こくてん)(もつ)一切(いつさい)万学(ばんがく)統一(とういつ)(がく)として首位(しゆゐ)()むべきものなるをや。
 欧米(おうべい)諸国(しよこく)(おい)ては、歴史(れきし)道徳(だうとく)経典(きやうてん)とは別物(べつもの)なり。道徳(だうとく)(もつぱ)(これ)聖書(せいしよ)(もと)づけ、歴史(れきし)(たん)にその国家(こくか)社会(しやくわい)()ける物事(じぶつ)発達(はつたつ)変遷(へんせん)記述(きじゆつ)せるものに()ぎずとせり。(わが)(くに)(おい)ては歴史(れきし)経典(きやうてん)とは同一物(どういつぶつ)なり、(こと)(わが)国典(こくてん)宇宙(うちう)成立(せいりつ)より国家(こくか)人生(じんせい)成立(せいりつ)変遷(へんせん)記述(きじゆつ)すると同時(どうじ)に、国民(こくみん)精神(せいしん)支配(しはい)して、千古(せんこ)東海(とうかい)(てん)磅礴(はうはく)せる道義(だうぎ)本源(ほんげん)包含(はうがん)す、(すなは)皇室(くわうしつ)典範(てんぱん)帝国(ていこく)憲法(けんぱふ)教育(けういく)勅語(ちよくご)()国史(こくし)より抽象(ちうしやう)せられたるなり。(わが)道義(だうぎ)精神(せいしん)たる祖先(そせん)(けう)(じつ)国史(こくし)(はな)れて(そん)するものに(あら)ず、祖先(そせん)(けう)(すなはち)国史(こくし)国史(こくし)(すなはち)祖先(そせん)(けう)にして、国史(こくし)道徳(だうとく)経典(きやうてん)とは全然(ぜんぜん)一体(いつたい)なり。祖宗(そそう)遺訓(ゐくん)洪範(きようはん)父祖(ふそ)忠誠(ちうせい)孝敬(かうけい)事蹟(じせき)燦然(りんぜん)として(その)(おもて)輝耀(くわうき)す、()()(すなは)(これ)()国家(こくか)(だい)精神(せいしん)なり、雄大(ゆうだい)なる元気(げんき)も、崇高(すうこう)なる品性(ひんせい)も、(みな)()(うち)(ふく)まれたり。
 (しか)るに()現今(げんこん)教育(けういく)より()たる国史(こくし)は、道徳(だうとく)経典(きやうてん)国史(こくし)とは全然(ぜんぜん)別物(べつもの)なる欧人(おうじん)観念(くわんねん)(その)まま直写(ちよくしや)せるものにして、()国史(こくし)特質(とくしつ)には(ふか)注意(ちうい)せざるものなり。さればその編纂(へんさん)体裁(ていさい)(おい)ても(つと)めて欧米(おうべい)歴史(れきし)(やう)模擬(もぎ)して、上古(じやうこ)事蹟(じせき)(ごと)きは(つと)めて(かれ)同一(どういつ)事蹟(じせき)のあらむ(こと)(もと)め、吾等(われら)祖先(そせん)盲味(まうまい)にして猛獣(もうじう)穴居(けつきよ)()たりきなどといふが(ごと)(こと)排列(はいれつ)して、(もつ)歴史(れきし)体裁(ていさい)()たりとす。吾人(ごじん)少時(せうじ)竹越(たけこし)与三郎(よさぶらう)()(ちよ)、二千五百(ねん)()松井(まつゐ)柏軒(はくけん)()日本(につぽん)帝国(ていこく)()(ごと)き、当時(たうじ)(これ)(ひもど)憤慨(ふんがい)激怒(げきど)(おも)はず(その)(しよ)()きて地上(ちじやう)にすて、東方(とうはう)(にら)んで(なに)(ゆゑ)政府(せいふ)()(ごと)(しよ)刊行(かんかう)(ゆる)したるかをうらみし(こと)ありき。嗚呼(ああ)如是(このごとき)(しよ)(もつ)学習(がくしふ)標準(へうじゆん)とせる今日(こんにち)学生(がくせい)には、国史(こくし)研究(けんきう)すと()精神(せいしん)はあれども、国史(こくし)尊崇(そんそう)するといふ念慮(ねんりよ)(がふ)もある(こと)なし。彼等(かれら)講学(こうがく)余暇(よか)(わが)国史(こくし)英米(えいべい)独仏(どくふつ)()書冊(しよざつ)同一(どういつ)結束(けつそく)して書笈(しよきふ)(なか)(をし)()むることはありとも、その(かん)()国史(こくし)(たい)して一種(いつしゆ)尊敬(そんけい)(ねん)(うご)かすことはなかるべし。(たまたま)(わが)国史(こくし)真義(しんぎ)闡明(たんめい)せむとすれば、(ただち)固陋(こらう)とし、頑迷(ぐわんめい)とし、国学(こくがく)(しや)旧夢(きゆうむ)として一笑(いつせふ)()()らざるはなし。吾人(ごじん)(かつ)国学院(こくがくゐん)(その)()視察(しさつ)して、(その)意外(いぐわい)なるに一驚(いつきやう)(きつ)したり、(どう)大学(だいがく)()ふまでもなく、日本(につぽん)唯一(ゆゐいつ)古典(こてん)専攻(せんかう)のところたるにもかかはらず、四方(しはう)より(あつま)るところの学生(がくせい)は、中等(ちうとう)教育(けういく)(しや)受験(じゆけん)学科(がくくわ)汲々(きふきふ)()として、(さら)古典(こてん)などに(みみ)(かたむ)けず、(たまたま)篤学(とくがく)()あるも、史的(してき)文学(ぶんがく)(てき)研究(けんきう)()にして、古典(こてん)内面(ないめん)より幽政(ゆうせい)(じやう)神律(しんりつ)(うかが)はむことに(つと)むるもの、(じつ)一人(ひとり)として()るなし。かかる有様(ありさま)なれば(むし)国学院(こくがくいん)不当(ふたう)にして、中等(ちうとう)教員(けうゐん)養成(やうせい)(じよ)(はう)(あた)れるの(くわん)なくんばあらず。
 されば現今(げんこん)(わが)教育(けういく)(かい)は、欧米(おうべい)諸国(しよこく)社会(しやくわい)より教育(けういく)破滅(はめつ)し、聖書(せいしよ)取除(とりのぞ)きたると同一(どういつ)なる状態(じやうたい)()るものといふべきなり。如此(かくのごとく)にして(しか)倫理(りんり)(こう)し、教育(けういく)勅語(ちよくご)()主旨(しゆし)奉体(ほうたい)せしめむと(ほつ)するは、左手(ひだりて)祖先(そせん)位牌(ゐはい)(けが)しながら、右手(みぎて)祖先(そせん)遺書(ゐしよ)(ひら)きてその遺言(ゆゐごん)尊奉(そんぽう)せよと(すす)むると(なん)(こと)ならむ。
 今日(こんにち)教育(けういく)(しや)(あるひ)(せつ)をなして、道徳(だうとく)教典(けうてん)には特殊(とくしゆ)なる倫理(りんり)(しよ)といふものあり、(なん)殊更(ことさら)歴史(れきし)(ちう)隠微(いんび)尋繹(じんえき)して、教課(けうくわ)(れつ)するを(もち)ひむやと()ふものあり。(しか)れども今日(こんにち)倫理(りんり)(しよ)修身(しうしん)(しよ)(とう)(がい)して(みな)一般(いつぱん)普通(ふつう)なる教訓(けうくん)要目(えうもく)排列(はいれつ)したるに()ぎず。(これ)(もつ)完全(くわんぜん)なる(わが)道徳(だうとく)経典(きやうてん)として()るべきものは(いま)(これ)あらざるなり。そもそも初等(しよとう)中等(ちうたう)教育(けういく)()ける倫理(りんり)教科(けうくわ)標準(へうじゆん)たるべきものは、(もつぱ)(わが)皇道(くわうだう)淵源(ゑんげん)祖宗(そそう)宏徳(くわうとく)明範(めいはん)記述(きじゆつ)し、一切(いつさい)のことすべて、祖先(そせん)遺風(ゐふう)顕彰(けんしよう)するを(もつ)中心(ちうしん)真髄(しんずゐ)とし、(もつ)人道(じんだう)要目(えうもく)(かか)げて、(おのれ)(おさ)め、(ひと)(せつ)し、国家(こくか)(たい)する(みち)指示(しじ)する体裁(ていさい)(そな)へざるべからざるなり。(しか)るに従来(じゆうらい)是等(これら)著書(ちよしよ)大概(たいがい)一様(いちやう)にして、(おほ)くは幕府(ばくふ)時代(じだい)偉人(ゐじん)儒者(じゆしや)(とう)数人(すうにん)事蹟(じせき)排列(はいれつ)し、(これ)支那(しな)西洋(せいよう)偉人(ゐじん)事蹟(じせき)参述(さんじゆつ)して、間々(まま)古哲(こてつ)訓言(くんげん)(および)()俚諺(りげん)(とう)(くわ)ふるに()ぎず。(これ)(たん)倫理(りんり)(がく)(じやう)普遍(ふへん)(てき)なる人道(じんだう)実践(じつせん)要目(えうもく)臚列(ろれつ)するには(あるひ)不足(ふそく)なかるべけれども、(これ)(もつ)(わが)道徳(だうとく)経典(きやうてん)たる国旨(こくし)精神(せいしん)発揮(はつき)し、(もつ)教育(けういく)勅語(ちよくご)()主旨(しゆし)奉体(ほうたい)せしめむための教科(けうくわ)()つるに(いた)りては(はなはだ)不充分(ふじゆうぶん)なるの(かん)なき(あた)はず。(いま)(まこと)勅語(ちよくご)(はい)していはば、(わづか)に「(なんじ)臣民(しんみん)」と(のたま)はせられたる(くだり)より以下(いか)(モツ)天壌(テンジヨウ)無窮(ムキフ)皇運(クワウウン)扶翼(フヨク)スヘシ」と(のたま)へるまでの(あひだ)()主旨(しゆし)敷衍(ふえん)したるに(とどま)り、初段(しよだん)の「(チン)(オモ)フニ()皇祖(クワウソ)皇宗(クワウソウ)(クニ)(ハジ)ムルコト宏遠(クワウエン)(トク)()ツルコト深厚(シンカウ)ナリ、()臣民(シンミン)()(チウ)()(カウ)億兆(オクテウ)(ココロ)(イツ)ニシテ、世々(ヨヨ)()()()セルハ()()国体(コクタイ)精華(セイクワ)ニシテ教育(ケウイク)淵源(エンゲン)(マタ)(ジツ)(ココ)(ソン)ス」と。後段(かうだん)なる「()(ミチ)(ジツ)()皇祖(クワウソ)皇宗(クワウソウ)遺訓(キクン)ニシテ子孫(シソン)臣民(シンミン)(トモ)遵守(ジユンシユ)スヘキ(トコロ)(コレ)古今(ココン)(ツウ)シテ(アヤマ)ラス、(コレ)中外(チウグワイ)(ホドコ)シテ(モト)ラス(チン)(ナンヂ)臣民(シンミン)(トモ)拳々(ケンケン)服膺(フクヨウ)シテ(ミナ)(ソノ)(トク)(イツ)ニセンコトヲ(コヒ)(ネガ)フ」と(のたま)はせたる一節(いつせつ)(すなは)勅語(ちよくご)首尾(しゆび)をば全然(ぜんぜん)削除(さくぢよ)したるものとなるべし。如斯(かくのごとく)にては倫理(りんり)(しよ)修身(しうしん)(しよ)ありと(いへども)勅語(ちよくご)()主旨(しゆし)発揮(はつき)せむには、(はなは)不充分(ふじゆうぶん)といはざるべからず。
 (ただ)現今(げんこん)倫理(りんり)(しよ)修身(しうしん)(しよ)(とう)体裁(ていさい)()くの(ごと)くなるのみならず、一般(いつぱん)教育(けういく)(しや)倫理(りんり)(くわん)する思想(しさう)(また)全然(ぜんぜん)(これ)同一(どういつ)にして、(たん)世界(せかい)(てき)普通(ふつう)(てき)なる倫理(りんり)主義(しゆぎ)のみをとりて、()国史(こくし)より修得(しうとく)せる信条(しんでう)(はなはだ)しく欠乏(けつばう)せりといふべし。倫理(りんり)教育(けういく)精神(せいしん)とする(ところ)(かく)(ごと)くなるが(ゆゑ)に、(まこと)今日(こんにち)青年(せいねん)学生(がくせい)(すなは)国民(こくみん)教育(けういく)()へたる(もの)(むか)ひて、(わが)倫理(りんり)(だい)要目(えうもく)たる本支(ほんし)同統(どうとう)君臣(くんしん)同祖(どうそ)報本(ほうほん)反始(はんし)(とう)()()へば、(これ)(たい)して満足(まんぞく)解答(かいたう)()るものは(はなは)鮮少(せんせう)なり。少年(せうねん)勿論(もちろん)(これ)教導(けうどう)(にん)(あた)れる(もの)も、(あるひ)(かつ)此等(これら)要目(えうもく)(おも)(およ)ばざるもの()きにあらず。(かく)(ごと)状態(じやうたい)にては当世(たうせい)教育(けういく)(しや)倫理(りんり)学説(がくせつ)通暁(つうげう)すること如何(いか)精細(せいさい)なりとも、史学(しがく)(じやう)知識(ちしき)()むこと如何(いか)深邃(しんすゐ)なりとも、国家(こくか)教育(けういく)(じやう)よりいへば(はなは)要領(えうりやう)()ざるものといふべきなり。
 (これ)(えう)するに、()(くに)教育(けういく)(おい)ては、国史(こくし)(じつ)(ぜん)教科(けうくわ)(ちう)主脳(しゆなう)中心(ちうしん)たるべきものにして、一切(いつさい)学科(がくくわ)(みな)(これ)付髄(ふずゐ)し、(この)国史(こくし)光彩(くわうさい)付加(ふか)すべきものなり。今日(こんにち)教育(けういく)()ける国史(こくし)位置(ゐち)、ここにあらずして漫然(まんぜん)(しよ)科目(くわもく)(あひ)()して格別(かくべつ)(おも)きを()かざるは、(これ)(じつ)今日(こんにち)教育(けういく)伴髄(はんずゐ)せる謬想(ごさう)根源(こんげん)たらずむばあらざるなり。
 幕府(ばくふ)末造(まつざう)には、藩書(ばんしよ)調所(しらべどころ)()きて(もつぱ)洋学(やうがく)研究(けんきう)(ところ)とせり。この藩書(ばんしよ)調所(しらべどころ)維新(いしん)()改名(かいめい)せられて開成(かいせい)(じよ)となり、開成(かいせい)(じよ)(つひ)帝国(ていこく)大学(だいがく)基礎(きそ)となれり。藩書(ばんしよ)調所(しらべどころ)より今日(こんにち)帝国(ていこく)大学(だいがく)(いた)(あひだ)幾多(いくた)規模(きはん)組織(そしき)変更(へんかう)せられたるものありと(いへど)も、その発達(はつたつ)起源(きげん)藩書(ばんしよ)調所(しらべどころ)にあつて終始(しうし)洋学(やうがく)研究(けんきう)(もつ)(しゆ)とせるものなれば、大学(だいがく)(おい)()国史(こくし)尊崇(そんすう)する習慣(しふくわん)なきは当然(たうぜん)のことといふべきなり。
 由来(ゆらい)学士(がくし)博士(はくし)といへる名称(めいしよう)は、(わが)(くに)学術(がくじゆつ)思想(しさう)(じやう)最上位(さいじやうい)()むることとなり、その()(ところ)(みな)文明(ぶんめい)(しん)思想(しさう)として承認(しやうにん)せらるる(ふう)となりしより、()(こぞ)つて欧米(おうべい)文物(ぶんぶつ)には(あきらか)なれども、(かへ)りて()本国(ほんごく)(しよ)(くら)く、(かつ)憲法(けんぱふ)発布(はつぷ)前年(ぜんねん)()大使(たいし)一行(いつかう)議官(ぎくわん)巡遊(じゆんいう)(しや)()欧洲(おうしう)(いた)りて、欧人(おうじん)により(はじ)めて()国史(こくし)(じやう)説明(せつめい)()き、茫乎(ばうこ)として(しりへ)瞠若(どうじやく)たりしが(ごと)奇観(きくわん)現出(げんしゆつ)せしこと再々(さいさい)なりき。今日(こんにち)(おい)ても遣外(けんぐわい)官吏(かんり)()国人(こくじん)より()皇室(くわうしつ)()姓氏(せいし)()はれて説明(せつめい)(きゆう)したるが(ごと)奇談(きだん)なきにあらず。(また)日本(につぽん)古典(こてん)日本(につぽん)言語(げんご)(がく)(とう)(はじ)めとし、()(くに)特殊(とくしゆ)事物(じぶつ)研究(けんきう)せむには、(はるか)欧洲(おうしう)(いた)りて、その学者(がくしや)(ただ)すに(あら)ざれば要領(えうりやう)()ざるもの(すくな)しとせず。()(くに)今日(こんにち)大学(だいがく)()帝国(ていこく)(しよう)すれども、その性質(せいしつ)依然(いぜん)として蕃書(ばんしよ)底本では「藩所」調所(しらべどころ)旧時(きうじ)(ことな)(ところ)あらず。欧洲(おうしう)大学(だいがく)学者(がくしや)(かへ)つて()(くに)事物(じぶつ)研究(けんきう)(つまびらか)なりといふは顛倒(てんたふ)(はなはだ)しといふべし。
 藩書(ばんしよ)調所(しらべどころ)(りう)頭脳(づなう)のみなる博士(はくし)の、思想(しさう)(かい)(さい)勢力(せいりよく)(しや)たる今日(こんにち)(おい)て、邦人(ほうじん)全般(ぜんぱん)国史(こくし)(くわん)する思想(しさう)(はなはだ)しく欠乏(けつばう)せるは(もと)よりなりと(いへど)も、世界(せかい)無比(むひ)古典(こてん)()し、六十()(しう)すべて歴史(れきし)(じやう)遺物(ゐぶつ)(もつ)布置(ふち)せられたりといふべき()邦土(ほうど)(おい)て、残忍(ざんにん)なる経済(けいざい)思想(しさう)(あるひ)地方(ちはう)(てき)利欲(りよく)(しん)(もつ)て、(いた)(ところ)無稽(ぶこつ)にも貴重(きちよう)なる歴史(れきし)(じやう)遺物(ゐぶつ)毀壊(たうくわい)して(かへりみ)ることなきは、(まさ)国民(こくみん)(てき)思想(しさう)(じやう)愛国(あいこく)(しん)一部(いちぶ)減殺(げんさつ)するものといふべきなり。(こころ)あるもの(たれ)痛惜(つうせき)せざらむ。
 (さき)幸徳(かうとく)一派(いつぱ)(おこ)りたるは、皇国(くわうこく)思想(しさう)(かい)(だい)危期(きき)(しやう)して(あま)りありといふべし。爾来(じらい)朝野(てうや)()国民(こくみん)思想(しさう)(かい)統一(とういつ)(はか)らむと、(ふで)(くち)国体(こくたい)尊厳(そんげん)唱導(しようだう)するの傾向(けいこう)(いた)れるは、人意(じんい)(つよ)くするに()るも、こは熱烈(ねつれつ)なる一部(いちぶ)人士(じんし)(とど)まり、国家(こくか)教育(けういく)重任(ぢゆうにん)にあたり、終始(しうし)国史(こくし)(じやう)精神(せいしん)光華(こうくわ)発揚(はつやう)するを(もつ)教育(けういく)淵源(ゑんげん)とせよとの聖諭(せいゆ)奉戴(ほうたい)せる教育(けういく)(しや)は、(すべか)らく()国史(こくし)(くわん)する自家(じか)頭脳(づなう)精神(せいしん)修養(しうやう)改造(かいざう)して、誠意(せいい)その本分(ほんぶん)(まつた)うせむことを()せざるべからず。(ここ)(かさ)ねて一言(いちごん)せむ。()国史(こくし)(ただ)()道徳(だうとく)経典(きやうてん)たるのみならず、将来(しやうらい)諸般(しよはん)学術(がくじゆつ)思想(しさう)(じやう)一新(いつしん)光彩(くわうさい)付加(ふか)すべき(しん)意義(いぎ)包含(はうがん)せるものにして、(しよ)外国(がいこく)歴史(れきし)とは(はるか)にその性質(せいしつ)(こと)にせるものなり。()()以外(いぐわい)歴史(れきし)には(てん)()(じん)一貫(いつくわん)せる理想(りさう)発現(はつげん)として()るべきものなく、その惨酷(ざんこく)非道(ひだう)状態(じやうたい)君民(くんみん)惨害(ざんがい)闘争(たうさう)事蹟(じせき)(ほとん)人類(じんるゐ)事蹟(じせき)として()るべからざるものなり。人道(じんだう)大体(だいたい)(おい)ては支離(しり)滅裂(めつれつ)()(かん)何等(なんら)崇美(すうび)真趣(しんしゆ)見出(みいだ)すべからざるものなり。その国人(こくじん)道徳(だうとく)経典(けいてん)をここに(もと)むるは(もと)より当然(たうぜん)なり。()国史(こくし)()むもの、(すべか)らく()をここに(そそ)ぎて、玉石(ぎよくせき)混淆(こんかう)せざらむことを(つと)めざるべからず。
 吾人(ごじん)多年(たねん)主張(しゆちやう)する(ところ)は、()大学(だいがく)(おい)専門(せんもん)国史科(こくしくわ)(さら)(だい)拡張(かくちやう)するはいふも(さら)なり、(かく)分科(ぶんくわ)大学(だいがく)(および)高等(かうとう)学校(がくかう)(どう)専問(せんもん)学校(がくかう)ともに学門(がくもん)大綱(たいかう)として、(かなら)国史(こくし)一科(いつくわ)()き、(その)()官吏(くわんり)登用(とふやう)試験(しけん)(ごと)き、(だい)(せう)高下(かうげ)すべて(かなら)国史(こくし)(もつ)試験(しけん)(しゆ)科目(くわもく)とし、(もつ)()日本(につぽん)帝国(ていこく)政府(せいふ)文武(ぶんぶ)官僚(くわんれう)(および)学者(がくしや)士人(しじん)たらむものは、その頭脳(づなう)(かなら)ずこの特殊(とくしゆ)なる国史(こくし)思想(しさう)あるに(いた)らしむるにあり。
 ()()くの(ごと)くにして、国家(こくか)本領(ほんりやう)国民(こくみん)全体(ぜんたい)(あきらか)にして、教育(けういく)根本(こんぽん)(はじ)めて確立(かくりつ)するに(いた)らむ。
(大正七、八、一号 神霊界誌)
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス
合言葉「みろく」を入力して下さい→  
霊界物語ネットは飯塚弘明が運営しています。【メールアドレス】 / 動作に不具合や誤字脱字等を発見されましたら是非お知らせ下さるようお願い申し上げます。 / / 本サイトの著作権(デザイン、プログラム、凡例等)は飯塚弘明にあります。出口王仁三郎の著作物(霊界物語等)の著作権は保護期間が過ぎていますのでご自由にお使いいただいて構いません。ただし一部分を引用するのではなく、本サイト掲載の大部分を利用して電子書籍等に転用する場合には、必ず出典と連絡先を記して下さい。→「本サイト掲載文献の利用について」 / 出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別的と見なされる言葉や表現もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。 / プライバシーポリシー
(C) 2007-2024 Iizuka Hiroaki