余白歌

インフォメーション

久方(ひさかた)の天(あめ)の八重雲(やへくも)押(お)し開(ひら)き
地(ち)に降(くだ)ります三柱(みはしら)女神(めがみ)よ〈第1章（三）〉

五月雨(さみだれ)の空鳴(そらな)き渡(わた)る郭公(ほととぎす)
血(ち)もかれはてて四方(よも)にさまよふ〈第2章〉

言(い)へば言(い)へそしらばそしれ今(いま)はただ
神(かみ)の御心(みむね)に任(まか)すばかりぞ〈第2章〉

桃(もも)の実(み)は分(わか)れて三(み)つの魂(たま)となり
大海原(おほうなばら)の波(なみ)に浮(うか)べり〈第3章（三）〉

大空(おほぞら)に雷鳥(らいてふ)の声(こゑ)かしましく
轟(とどろ)く春(はる)を山桜散(やまざくらち)る〈第4章（三）〉

山桜(やまざくら)今(いま)を盛(さか)りと咲(さ)きほこる
庭面(にはも)に立(た)ちて御代(みよ)を思(おも)へり〈第4章（三）〉

天地(あめつち)の神(かみ)に仕(つか)へて日(ひ)の御子(みこ)に
赤(あか)き心(こころ)を尽(つく)しまつらな〈第4章〉

乱(みだ)れたる世(よ)を治(をさ)めむと祈(いの)るこそ
わが大本(おほもと)の教(をしへ)なりけり〈第4章〉

待(ま)つ甲斐(かひ)や有馬(ありま)の山(やま)の松ケ枝(まつがえ)に
澄(す)み渡(わた)りたる望(もち)の月影(つきかげ)〈第4章〉

大神(おほかみ)の道(みち)踏(ふ)み分(わ)けて進(すす)む身(み)にも
醜(しこ)の曲神(まがかみ)時(とき)じく障(さや)りく〈第5章〉

浪(なみ)狂(くる)ひ船(ふね)は岩根(いはね)に砕(くだ)くとも
愛善(あいぜん)の神(かみ)は守(まも)り給(たま)はむ〈第5章（三）〉

比類(ひるい)なき神(かみ)の大道(おほぢ)を醜草(しこぐさ)の
蔓延(はびこ)り塞(ふさ)ぐ忌(いま)はしの代(よ)や〈第7章〉

常世(とこよ)往(ゆ)く烏羽玉(うばたま)なせる暗(くら)き世(よ)の
光(ひかり)とならむ吾(わが)願(ねが)ひかな〈第7章（三）〉

立替(たてかへ)の日(ひ)は迫(せま)りたり吾(われ)は今(いま)
立直(たてなほ)しすと静(しづか)にはかりつ〈第7章（三）〉

立替(たてかへ)は手間(てま)いらねどもその後(のち)の
立直(たてなほ)しこそ大謨(たいもう)なりけり〈第7章（三）〉

言(い)ふてよき事(こと)は言(い)はずに言(い)はずとも
よきことを言(い)ふ醜人(しこびと)あはれ〈第7章〉

大本(おほもと)の金門(かなど)を破(やぶ)る醜(しこ)の仇(あだ)は
筆(ふで)と舌(した)との剣(つるぎ)なりけり〈第11章〉

宰相(さいしやう)の徳(とく)なき人(ひと)の立(た)つ御代(みよ)は
怨嗟(ゑんさ)の声(こゑ)に閉(とざ)されて居(を)り〈第16章（三）〉

外国(とつくに)の醜(しこ)の教(をしへ)の本城(ほんじやう)も
棟木(むなぎ)に生(わ)ける白蟻(しろあり)の群(むれ)〈第17章（三）〉

日本(ひのもと)の神(かみ)の教(をしへ)を余所(よそ)にして
からの教(をしへ)に迷(まよ)ふたぶれよ〈第17章（三）〉

春(はる)深(ふか)み桜(さくら)の花(はな)は匂(にほ)ふ夜(よ)の
月(つき)にとどろく鳥船(とりふね)の音(おと)〈第17章（三）〉

松(まつ)の葉(は)の心(こころ)になりて世(よ)を渡(わた)れ
細(ほそ)くかたくて風(かぜ)に破(やぶ)れず〈第18章（再）〉

伸(の)び縮(ちぢ)み心(こころ)の船(ふね)のままぞかし
神(かみ)の経綸(しぐみ)は人(ひと)にありせば〈第19章〉

春(はる)深(ふか)み桜(さくら)の花(はな)も匂(にほ)ふ夜(よ)の
月(つき)に轟(とどろ)く鳥船(とりふね)の音(おと)〈第19章〉

大神(おほかみ)の教(をしへ)の妨(さまた)げするがなる
醜神(しこがみ)つかさ助(たす)けたきもの〈第19章〉

葦原(あしはら)や悪木(あしき)醜草(しこぐさ)蔓延(はびこ)りて
誠(まこと)の道(みち)を塞(ふさ)ぎけるかも〈第19章〉

三五(あななひ)の月(つき)の教(をしへ)はうば玉(たま)の
暗路(やみぢ)を照(て)らす光(ひかり)なりけり〈第20章（再）〉

村雲(むらくも)に包(つつ)まれて啼(な)く吐血鳥(ほととぎす)
一度(ひとたび)は聞(き)け忍(しの)ぶ思(おも)ひを〈第21章〉

まことある神(かみ)の誠(まこと)のとりつぎを
はやすけに来(こ)よ誠(まこと)ある人(ひと)〈第23章（三）〉

富士(ふじ)といふ謎(なぞ)を覚(さと)らず高山(たかやま)の
動(うご)くと見(み)るは愚(おろか)なりける〈第25章〉

温(あたた)かき言葉(ことば)の花(はな)は人皆(ひとみな)の
荒(あら)き心(こころ)を和(やはら)ぐるなり〈第26章〉

和田(わだ)の原(はら)浮(うか)べる八十島(やそしま)八十(やそ)の国(くに)は
皆(みな)大神(おほかみ)の御秀処(みほと)なりけり〈第29章（三）〉

常世往(とこよゆ)く闇(やみ)の深(ふか)きに日月(じつげつ)の
光包(ひかりつつ)みて風荒(かぜあ)るるなり〈第30章（三）〉

いつ迄(まで)も誠心(まことごころ)を望月(もちづき)の
光(ひか)りかがやく神(かみ)の大道(おほみち)〈第30章〉

身(み)も魂(たま)も神(かみ)に捧(ささ)げて進(すす)み行(ゆ)く
松竹梅(まつたけうめ)の心(こころ)たふとき〈第30章〉

むすぼれし心(こころ)の髪(かみ)をときほどく
奇(く)しき教(をしへ)は神(かみ)の御言葉(みことば)〈第36章（再）〉

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【第9巻（申の巻）｜霊界物語／rm098801】

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