あたらしい教会制度の実施にともない、教職(教司・教司補)養成機関として大本学苑が一九五九(昭和三四)年四月一五日から開設され、大本教義を研鑚し、教養をたかめ、宣教の実践力を養成することを目的として教育がおこなわれた。翌年四月から本科と専科にわけられ、本科の入学資格は高等学校卒業または同程度の学力を有するものとし、専科は本科終了者ならびに本部派遣宣伝使・主会専任宣伝使・本部奉仕者などの研修機関とした。修行期間は、本科・専科各一年間となっているが、実際運営のうえから年度によって短縮される場合もあった。
教科科目としては、教学部門と教養部門があり、教学部門は、教典・教義・教祖伝・教団史・祝詞などを内容とし、教養部門には、宗教史・宗教学・歴史・倫理学・社会学・心理学・哲学・法学・経済学・会計簿記・医学概論・関係法規・エスペラント・英語などがふくまれ、修行期間の長短によって随時取捨選択されたり、必要なものが追加されたりした。なお実習として、祭式・奏楽・実践教学・青少年指導・茶道・作業などがおこなわれた。一九五九(昭和三四)年開設以来、昭和三七年までに四期生をむかえたが、その数は、本科男子二八人・女子二三人、専科男子二人・女子九人である。