霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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地裁判決書(抄)(2)

インフォメーション
題名:地裁判決書(抄)(2) 著者:
ページ:548
概要:裁判所による大本教義の分析と、それが国家変革を目的としたものであるとする断罪の論理である。王仁三郎が『神諭』や『霊界物語』を通じて、「立替立直」という教義を構築した経緯が語られている。
裁判所は、大本の説く「国常立尊の再現」や「素盞嗚尊の再臨」といった教義は、現御皇統(現皇室)による統治を否定し、王仁三郎自身が世界の独裁君主(みろく神政)として君臨するための擬装であると断定している。これらは皇道を標榜しながら、その実、国体を変革しようとする「不逞の意図」に基づいたものであると厳しく解釈されている。
備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2026-06-17 10:02:26 文字数:2683 OBC :B195503c22042
   理由
 
 被告人出口王仁三郎は〔以下履歴に付省略、予審終結決定書参照〕後記昭和三年三月三日の結社組織に至る迄大本なる宗教類似の教団として次第に発展せしめ来りたるものにして、該大本に於ては主祭神として天照皇大神(即ち大本皇大神)を祀りナカ及王仁三郎の各手記したる大本の所謂筆先を神諭、王仁三郎の口述を筆録して発行したるものを霊界物語と称し孰れも神示を掲げたる神書なりと宣伝して、大本の教典と為し其の随所に教義の根拠を包蔵せるものにして、該教義構成の由来は被告人王仁三郎が明治三十四年頃より全地球上は唯一の統治者に依り統治せらるるを要し、現存の各国の統治者を廃し全人類が唯一人の統治者を戴き一家族の如く生活するに於ては平和幸福を招来し得べしとの思想を抱き居りたる折柄、ナカの筆先が平仮名にて意味不明瞭なる辞句を以て綴られ明治三十七年秋頃より屡其の中に艮金神国常立尊が世に現れ、世の立替立直を為す趣旨のものありたるに想到し、右ナカの筆先に王仁三郎個人の念慮をも差加へて其の意に添ひくる漢字混り文と為し、之等を基礎として理論的なる大本教義を作為せんと欲し古事記の国常立尊等に関する記事並弥勒下生経の弥勒菩薩下生の予言、基督教の基督再臨等の思想をも取入れ之が組立を考究せる内明治四十二年二月頃遂に王仁三郎自ら先つ日本の統治者と為り、次に世界の統治者たらんとする不逞の意図を抱くに至り之が実現を期して順次教義の組立に努めたるも、当時教祖ナカ在世中なりしを以て主として同人を中心とするの外なく神が人の肉体に顕現し、其の者即神なりとの観念の下に人間を神格化したる意味に於て霊代なる語を用ひ国常立尊がナカを霊代として再現し、同人が現世の立替(統治権者を始め統ての制度事物の破壊を指称す)立直(破壊後の修理固成即建設を指称す)を為すとの趣旨にて所謂 ㈠国常立尊の隠退及再現なる教義を構成して大正六年一月頃以降神霊界等に発表し、一面王仁三郎自身は撞の大神、みろくの神の霊代なりと称し、立替立直後の日本及世界の統治者たるべきものなりと説きナカ死亡後は同人に属したる一切の地位を承継し、自己が国常立尊の霊代とも為り立替立直を為すと説きて依然該教義を宣伝し、
 又明治三十四年頃ナカが王仁三郎を素盞嗚尊なりと冒称したるを機とし、明治三十六年頃より自ら同尊の霊代なりと吹聴しナカ死亡後の大正七年十一月六日以後に於ては古事記の神代の記事等を根拠として所謂、㈡素盞嗚尊の神逐及再現なる教義を案出し、王仁三郎が同尊等の霊代として立替立直を実行したる上、日本及世界の統治者と為るべき旨を説くに至り、爾来現世の立替立直、みろく神政成就を強調し来りたるものにして、該両教義の内容に於て説く処の要旨は、どの教義に関し、宇宙の大元霊たる天之御中主大神は天の御先祖にして、之を仏者みろく(至仁至愛)菩薩と称へ、みろくの神とも謂ひ、同大神の御精霊体の完備せるを天照皇大神、撞の大神とも称へ、天照皇大神、伊邪那岐尊、伊邪那美尊は三神即ち一神にして之を撞の大神、みろくの大神、天の御三体の大神又は天の御先祖と称す、右撞の大神は国常立尊を大地球の先祖として大地の修理固成を命じ給ひたるを以て、同尊は地上の主権を帯び国土を統治し給ひたるも其の施政方針大本の所謂霊主体従、厳格剛直に過ぎたる為部下の万神は衆議の結果撞の大神に国常立尊の退隠を奏請するに至り、撞の大神は已むなく国常立尊に対し艮へ退去すべしと厳命し且潔く退辞せば、時節を待ちて再び主権者に任し汝の大業を補助すべしとの神勅を下し給ひたれば、国常立尊は無念を忍び退隠して艮金神と為り同尊の妻神豊雲野尊も坤へ隠退し坤金神と為りたり。
 然るに国常立尊隠退後地上現界に於ては支那に生れ給ひくる盤古大神即ち瓊々杵尊が日本に渡来せられ、国常立尊の後を襲ひ給ひ爾来瓊々杵尊の御系統に坐す現御皇統に於て日本を統治し給ひたる為、大本の所謂体主霊従(物質主義)悪逆無道の現社会を招来し、優勝劣敗、弱肉強食の惨状を呈するに至れり。
 茲に於て国常立尊の再現を要する機運到来し撞の大神は艮に隠退せる国常立尊に対し再び地上の主権を付与し給ひしかば、同尊は豊雲野尊と共に綾部に再現し現在の混乱せる日本及世界を立替立直して至仁至愛の世と為し、又撞の大神は前示神勅実行の為地上に降臨して国常立尊の神業を補佐することとなり右三神は出口王仁三郎を機関として顕現せられたるを以て、王仁三郎は国常立尊、豊雲野尊及撞の大神の霊代として日本及世界を立替立直して其の唯一の統治者と為り、至仁至愛の世を実現せしむべきものなりと謂ふに在り。
 ㈡の教義に関し、伊邪那岐尊の御神勅に依り天照大御神は高天原即ち太陽界の主宰神、素盞嗚尊は大海原即ち地球の主宰神と定まり天津神と国津神との区別歴然と神定まりたるを以て、日本は勿論全地球は素盞嗚尊之を統治すべきものなること右神勅に依り明瞭なり、従て同尊及其の御神系に於て日本を統治せられたらんには天孫瓊々杵尊御降臨の必要なかりしものなり、
 然るに素盞嗚尊は諸神の反抗を受け神逐に逐はれ次で同尊の御子孫なる大国主命も亦天孫に帰順し、天津神なる瓊々杵尊が御降臨し給ひ爾来同尊の御系統なる現御皇統に於て日本を統治し来り給ひたるも元来国津神の御系統統治すべき日本を天津神の御系統に於て統治し給ふは、右伊邪那岐尊の御神勅に背反するものにして之が為現代の如き優勝劣敗、弱肉強食の紛乱状態を呈するに至れり、
 仍て茲に素盞嗚尊が再現され右御神勅通り全地球を統治すべく出口王仁三郎に顕現せられたるを以て、王仁三郎は素盞嗚尊及みろくの神の霊代として現在の紛乱せる日本及世界を立替立直して、其の唯一の統治者と為り至仁至愛の世を実現せしむべきものなりと謂ふに在りて、孰れの教義に依るも畢竟出口王仁三郎が日本及諸外国の統治者を廃し自ら独裁君主と為り、全世界を統一して至仁至愛の大家族制度の国家を建設することを目標とし、之をみろく神政成就と称し大本の根本目的と為すものなるが表面巧に其の真目的を隠蔽して皇道を標榜し、大本は恰も敬神尊皇愛国の教団なるが如く擬装して専ら信者の獲得に努め来り。
 大正十年十二月三十日以来現界の立替立直及其の理由を故ら霊界の事象に仮託して暗に右大本教義及根本目的の密意を随所に織込記述したる、前記霊界物語一篇乃至八十一篇を発行し之を以て大本教義を敷衍補充したる筆先の真解書なりと宣伝し、信者に対し之等神書の熟読方を奨励して暗々裡に大本の密意を覚らしむる方策を執り来りたるものにして、
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