私は大正十二年十二月より、瑞月聖師のお指図により大本瑞祥会分所支部を至急巡回することになりまして、今やほとんど全国を一巡しおわりました。それは御神業の発展はここにいよいよ世界的に実現することとなり「世界人類を神心に捻じ直し、地上に天国を樹立して共存共栄の大歓楽世界を招来する」という、いわゆるミロクの御用が実地に始まって来ましたので、ご同然大本人はこれに対する一切の準備と甚深の注意とを要する時期に差し迫って来たためであります。
従ってこのたびの巡講は、全然瑞月聖師の思し召しをお伝えするのであって、その要目十二章に亘り、神界御経綸に対する覚悟より、修身斉家のやり方に至るまで、実に懇切周到にして極めて緊要なるご訓示であります。申すまでもなく神様の深きご仁慈の現れであり、聖師の厚き御恵でありますから、それだけお取次としての私は、責任の重大なるを痛感しておる次第であります。可及的間違いはないようにといつも努めてはおりますが、もし誤謬あらばその責は無論私にあることを言明しておきます。
今回ご命令により、宣伝の参考書として、これを取りまとめて冊子〔暁の烏〕とすることとなりましたから、さらにご通読を希望致します。