霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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沓島開き

インフォメーション
題名:沓島開き 著者:出口王仁三郎
ページ:134
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-10-31 06:24:00 文字数:920 OBC :B120900c26
老人島(おいとじま)参拝終(をは)りし御開祖(ごかいそ)は離(はなれ)座敷に神筆(みふで)執らせり
大神(おほかみ)は出口開祖の手をとほしふたたび沓島(めしま)開(びら)きを宣らせり
前月(ぜんげつ)は冠島(をしま)開(ひら)きし御開祖のふたたび沓島(めしま)開(ひら)かすかしこさ
王仁(おに)すみ子四方(しかた)平蔵(へいざう)慶太郎(けいたらう)ほかに従者(じうしや)の四人なりけり
御開祖の厳命によりて福島寅之助勇祐(ゆうすけ)竹村福林(ふくばやし)したがふ
稲葉の野路
かんかんと夏日(なつひ)の照れる綾(あや)の里(さと)あとに開祖はたち出(い)で給ふ
一本木(いつぽんぎ)綾部大橋味方郷(みかたがう)草鞋(わらぢ)脚絆(きやはん)にいでたちにけり
汽車もなく車もなければ一行は稲葉のしげる野(の)の道をゆく
淵垣(ふちがき)の里(さと)にすすめば駐在所に大槻(おほつき)とう子(こ)嫁(とつ)ぎゐたりき
大槻(おほつき)とう子(こ)めとりし夫は上谷(うへだに)の道場あらせし巡査なりけり
大槻を妻にめとりしこの巡査面(つら)ふくらせて吾(われ)を睨(にら)めり
この女急(いそ)ぎ駐在所をいでて開祖の御袖(みそで)にすがりて泣けり
親と兄の無理難題にやむをえず嫁(とつ)ぎましたと詑(わ)びつつ泣き入(い)る
何事も神に任せと御開祖はいとねんごろに諭したまへり
この巡査血相かへて入(い)り来(きた)り何かぶつぶつ声高(こわだか)にいふ
気ちがひに相手になるなと云ひながら開祖は道を急がせ給へり
青青(あをあを)と稲葉そよぎて右左(みぎひだり)わがゆく野路(のぢ)に蛙(かわづ)さへづる
上杉村(うへすぎむら)字(あざ)大石(おほいし)の木下(きのした)が舘(やかた)の支部に入(い)りてやすらふ[※底本では「~やすら」までだが一字欠けていると判断して「ふ」を補った。]
御開祖は記念のためと筆とりて神号幅(しんごうふく)をしるし給へり
村人はつぎつぎ開祖をたづね来て庭にうちふし手をあはしをり
盲女開眼
盲目(めしひ)たる女(をんな)泣き泣き入(い)り来(きた)りわれに祈願をたのみて動かず
神業(しんげふ)の途中なれどもあはれなる盲人(めしひ)をみすてかねつつゐたりき
御(ご)開祖はあはれみ給ひひそやかに耳に口(くち)よせ救へと宣らせり
神前(しんぜん)に盲人(めしひ)を端坐させながらわれ大神(おほかみ)に祈願こらせり
御神徳(ごしんとく)忽(たちま)ちかれにあらはれて薄明(うすあか)りみゆと泣き出(いだ)したり
御開祖の御顔(おかほ)はつきり拝みたしと彼女は声を放ちて泣きたり
二三日待てよと慰めおきたるにはたして三日目眼(ね)はいえにけり
八日月
大石(おほいし)の支部を立出(たちい)で一行九人支部の信者に送られてゆく
上杉(うへすぎ)や黒谷(くろだに)真倉(まぐら)の里(さと)こえて余内村(あまうちむら)の茶屋にやすらふ
余内(あまうち)の茶屋にずつぽり日は暮れて八日の月は空にかがよふ
陰暦の六月八日の夕(ゆふ)べおそく舞鶴町(まひづるちやう)にかけ入(い)りにけり
竹屋町(たけやまち)大丹生屋(おほにふや)旅館に安着し船をやとひて夕餉(ゆふげ)をすませり
半円の月は頭上を流れつつ舞鶴町(まひづるちやう)の宵(よひ)を照らせり
港口(こうこう)の灯(ひ)は海水にまたたきつ八日の月を浮(うか)べて静(しづ)もる
夜目(よめ)ながら真樹山(まきやま)高く西空(にしぞら)に凜凜(りり)しき姿浮(うか)ぶる月の夜(よ)
一行は心勇(いさ)みて舟の宿に出舟(でぶね)の時刻待ち佗(わ)びにけり[※底本では「け」で終わっているが「り」が欠けていると判断し「けり」に修正した。]
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