皇道会認可の運動に憤慨し開祖は怒りて綾部を去れり
御開祖は弥仙の山にたてこもり中の宮神社にさしこもり給ふ
一人の供人もつれず御開祖は深山の奥にかくれ給へり
御牧らは急先鋒とあひなりてわれに辞任の勧告をなす
京都市の御牧杉浦時田きん西村松井われに毒つく
やむを得ず京都をたちてはるばると二十里の道徒歩して帰る
本宮に帰りてみれば竹村は曲津はよせぬと立ちふさがれり
『竹村』御開祖は岩戸がくれを遊ばした小松林が反対するゆゑ
髪をきり手足の爪をぬきとりて追つぱらはむと威猛る竹村
味方山松の木の間のもみぢ葉は小雲の流れ染めてかがよふ
会長の悪神追ひ出せたたき出せと京都伏見ゆ電信の山
御開祖の岩戸がくれも会長の暴状ゆゑと意気まく役員
秋の野を吹き荒るる風は強けれどみ空の月は動くともせず
地の上の人のさやぎを知らぬがに月はみ空の限りをてらせり
わがこころ認識せざる人人の雄猛ぶさまははがゆかりけり
秋の野の木の葉の紅葉ばらばらと凩に散る夕べ淋しも
竹村は時こそ来たれとよろこびて吾帰綾をば妨げにけり
認識の無き平蔵も同意して穴太に吾を追はんと計れり
大本の三千世界の立替の邪魔する上田を払へと云ふ竹