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殿田宣教

インフォメーション
題名:殿田宣教 著者:出口王仁三郎
ページ:38
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-10-31 18:51:00 OBC :B129900c10
(のり)(はな)匂ふ園部をあとにして世木(せぎ)殿田(とのだ)(われ)は道とく
右手(めて)は川左手(ゆんで)は山なる街道に腹をいためて倒るる人あり
いたづける人に立寄り神言(かみごと)を奏上すれば起き(あが)りたり
わが生命(いのち)たすけし人は何人(なにびと)五十(ごじふ)(をとこ)はしづかにたづぬる
殿田支部
わたくしは世木(せぎ)山口(やまぐち)定吉(さだきち)と名を名乗りつつ合掌をなす
わたくしは丹波綾部の大本の上田と()れぱ手を打ち喜ぶ
上田さんはこのごろ園部にありときき病のためにたづねゆく道
神様のお引合(ひきあは)せと喜びて山口が(いへ)に案内をなす
山口の案内につれて川沿ひの道をたどりつ殿田に進む
定吉(さだきち)の家に到れば妻も子も喜び勇み()で迎へたり
山口の依頼によりてこの村にわれ大本の支部をひらけり
神徳顕現
いたづきに苦しめる人つぎつぎにたづね(きた)りて支部は(にぎ)はふ
折もあれ胡麻(ごま)(がう)田中(たなか)重吉(ぢゆうきち)氏急病なりと態人(わざひと)(きた)
たそがれに殿田(とのだ)の支部をたち()でて祈願のために胡麻(ごま)(むか)へり
田中家の門に進めばぷんぷんと()(には)にただよふ
神前(しんぜん)神言(かみごと)()数歌(かずうた)を奏上すれば起き(あが)りたり
心地よくなりしと田中重吉は合掌なしつつ嬉し泣きせり
家族()懇望(こんまう)ことわりがたきまま四五(しご)(にち)この()に足を(とど)めし
()ぎつぎに重き病人(びやうにん)ぬぐふごとく()えて神徳(しんとく)(しる)く現はる
生神(いきがみ)の降臨なりと里人(さとびと)は歓喜の涙に暮れ居たりけり
難病のなほりし川中重言は神徳(しんとく)うけしと遠近(をちこち)をめぐれり
遠近(をちこち)人人(ひとびと)きびすを接しつつ田中の(いへ)(あつま)りきたる
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