霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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2-2

インフォメーション
題名:2-2 著者:出口王仁三郎
ページ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-11-01 03:15:00 文字数:2031 OBC :B113800c11
 交通通信の二機関の近世に於ける顕著なる発展は一面より観察する時は即ち世界の縦横(じうをう)を非常に短縮狭少にして一(いつ)の脈絡を付したれば也。既に一の脈絡の存する以上は之を統一して秩序按排(あんばい)するの必要あるを知る可し。彼(か)の蒸気電気の応用を知らざりし我邦(わがくに)の昔日(いにしへ)にありては、九州に起(おこ)りし事件は東北地方に聞達(ぶんたつ)するは一二年の日子(ひつし)を要せり。更に近距離に於けるも尚(な)ほ二三ケ月の後(のち)ならざれば之(これ)を詳知する事を得ざりしなり。故に同じ日本内地にありても、東北地方と九州地方とは全然利害を異(こと)にして何等(なんら)の交渉連絡と称すべきもの無く、我(われ)は我(われ)なり彼は彼なりの状態にありて毫(ごう)も脈搏の通(かよ)はざりし不便至極の社会なりしは普(あまね)く人の知る所なり。
 然(しか)るに彼(か)の蒸気電気の旺盛なる現代にありては日本国内は勿論、今朝(けさ)東洋の東端なる日本帝国内の出来事は翌日を待(また)ずして海山(かいさん)数千里を隔てたる欧米の各国に知悉せらるるの世にあらずや。維新前(ぜん)に於(おい)て東北の仙台地方より江戸に旅行するには十四五日も費やしたりしを今日(こんにち)にありては西比利亜(しびりや)鉄道及び南満(なんまん)鉄道の便(べん)に依れば数千哩(まゐる)の距離を有する英国の首都倫敦(ろんどん)まで僅かに二周日にして到るを得るにあらずや。欧州に於ける日本公債の相場は直ちに我邦(わがくに)の経済界に影響するにあらずや。伊太利(いたり)の震災は、畏(をそ)れ多くも我が先帝陛下を始め奉(まつ)り、我邦(わがくに)人士の義捐(ぎえん)に依つて救助の幾分を得たるにあらずや。西班牙(すぺいん)の騒擾(さうぜう)は其翌日(よくじつ)直ちに我が霞ケ関の好材料となるに非ずや。欧洲に於ける露独(ろどく)皇帝の会見は直ちに我が対外方針に関する外交官吏の熟議となるに非ずや。独逸(どいつ)現皇帝カイセル陛下の一言一行は世界の端々に至るまで注意を惹起するに非ずや。米国加州に於ける排日問題日々(にちにち)の経過状況等(とう)は当日の中(うち)に我が同胞の耳朶(じだ)に触(ふ)るるにあらずや。
 かく見来(みき)たれば実に現今の世界は最も敏捷なる神経組織にして彼所(かしこ)に打てば此所(ここ)に響き、此所(ここ)を押せば彼所(かしこ)に持上(もちあ)がり其の関連の密接なること宛然(さながら)一個人の身体(しんたい)に於けるが如し。是れ軈(やが)て世界統一の来(きた)るべき自然の準備ならずとせんや。現今の通信交通の両機関をして今一層の発達あらしむれば、世界五大洲を統治すること猶(な)ほ維新前(ぜん)は江戸にありて日本国内を統治するよりも、更に便利にして極めて容易なるにあらずや。加之(しかのみならず)近来は世界各国盛んに空中飛行器の発明を競ひつつありて已(すで)に稍(やや)完全なる機(き)の出来(しゆつらい)し居(を)るにあらずや。此(こ)の飛行機なるものは其速力の点に於(おい)て現今の汽車汽船の到底及ぶ可(べ)くもあらず。若(も)し最も完全なる空中飛行船に依らば両三日を費(ついや)さずして世界を一周することを得(う)るに臻(いた)る可(べ)し。此の空中飛行船の完成を告(つげ)たる暁(あかつき)は実に世界の大改革を惹起するは当然の理(り)なり。軍事上は勿論、経済上に於けるも政治上に於けるも思想信仰上に於けるも凡て大変革をみるに至る可し。是(これ)決して遠き未来にはあらずして今や日々(にちにち)これを実現しつつあるをみるべし。
 約言すれば現代の大勢(たいせい)は一国を一家族の如くにし、世界を一国の如くに縮めつつあるなり。而(しかう)して世界を一国の如く縮少し近接せしめつつある電気蒸気飛行機または瓦斯(がす)の力(ちから)も此(こ)れ吾人の畏信尊敬して止(や)まざる絶対無限の妙体(みようたい)天之御中主大神の一部の活動と、国祖(こくそ)国常立之尊の一定不変の設備に過ぎず。要するに吾人の信ずる神は現今着々として世界統一の準備を為し給ひつつある事を知るべし。然(しか)れども是(これ)は主(しゆ)として物質力の上に於ける準備にして、更に精神界に於ても亦(ま)た世界の統一の準備なかる可(べか)らざるなり。我(わが)大本教(だいほんけふ)は実に皇祖皇宗の御遺訓にして古今に通じて謬(あやま)らず、中外(ちうがい)に施して悖(もと)らざる真(しん)の宗教なれば、即ち此の大本教(だいほんけふ)を完全に行ふ処の国家は遂に自然(しぜん)世界統一の主(しゆ)と成るべき道理あり、また順序たるなり。
 是れ皇祖(こうそ)天照皇大神は数千年以前の神代(かみよ)に於て予言[*ここは底本では「預言」になっているが使い分けている様子はないので「予言」に統一した。]し給ひし聖訓なり。大神の予言の御旨意(ごしゆし)は、アレキサンドル、シーザ、ナポレオン輩(はい)の理想たりし征伏的帝国主義的の世界統一にあらず、唯(ただ)惟神(ゐしん)の徳性を発揮して太陽の自然と万物を生育するが如くに此世界に博愛を行ふ所の聖王が最後の勝利者にして、世界大帝国の建設者なる可し。但(ただ)し何(いづ)れの国より斯(かか)る聖王の出現し玉ふかと云ふに、吾人は万世一系たる天津日嗣(ひつぎ)知召(しろしめ)す我(わが)皇室に坐(まし)ます事と信ぜざるを得ざるなり。本居宣長翁(をう)の玉鉾(たまぼこ)百首にも
天照(あまて)るや月日(つきひ)の影を知る国は 本(もと)つ御国(みくに)に仕へざらめや
天(あめ)の下(した)国は多けど神漏妓(かむろぎ)の 産成(うみなし)ませる大八嶋国(おほやしまぐみ)
日の神のもとつ御国(みくに)と御国(みくに)はし 百八十(ももやそ)国(くに)の秀国(ほくに)祖国(おやくに)
百久仁(ももくに)の九二(くに)の真秀良場(まほらば)大日本(おほやまと) 我(わが)大君(おほきみ)のきこしをす国
かしこきや皇(すめら)御国(みくに)はうまし国 うら安(やす)の国久仁(くに)の真秀国(まほくに)
百八十(ももやそ)と国はあれども日(ひ)の本(もと)の これの倭(やまと)にます国はあらず
天地(あめつち)のそぎへのきはみまぎぬとも 御国(みくに)にましてよき国あらめや
大穴牟遅(おほなむぢ)少名(すくな)御神(みかみ)のよろしくも 造り固めし大八島(おほやしま)くに
さひづるや常世(とこよ)のからの八十国(やそくに)は 少名(すくな)毘古那(びこな)ぞつくらせりけむ
物皆(みな)はかはりゆけどもあきつ神 我(わが)大君(おほきみ)の御代(みよ)はとこしへ
国々の君(きみ)はかはれど高光(たかひか)る わが日の御子(みこ)の御代(みよ)はかはらず
 右(みぎ)数首の和歌に依りても必ず我(わが)日の御子の世界を統治し給ふ時あるを伺ひ知るを得(う)べし。
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