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2-7

インフォメーション
題名:2-7 著者:出口王仁三郎
ページ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-11-01 03:15:00 OBC :B113800c16
 我愛児(わがこ)の虐待さるるを面前(まのあたり)に眺め給ひ乍らも大慈(だいぢ)大悲(だいひ)権化(ごんげ)とも謂ふべき天来の救世主なる出口開祖は(すこし)も恨み玉ふ色無く殊更(ことさら)言語(ことば)もやさしく大槻に(むか)ひ、アア(もつと)もなり、嘸々(さぞさぞ)困難なるべし、今回の(なんぢ)が焦慮の(ほど)、誠に謝すべきの辞なけれども、()れ何かの因縁と断念(あきらめ)(くる)るべし、例之(たとへ)我家(わがや)は破産の悲境に沈むとも(いと)はざらん、何卒(なにとぞ)大槻家の立行(たちゆ)(よう)取計(とりはか)らふべし、(わらは)生命(いのち)あらん限りは出口家は安泰なり、我家(わがいへ)の財産全部は(なんぢ)の所置に一任せん、と裁然(きつぱり)(のた)まひし一言(いちごん)に大槻は(わが)謀計の()(あた)りしを心中(ひそか)に歓びつつ、(しか)らば都合に()りては出口家の財産を処分するも違存なき()、と入念せしかば開祖は心()く、一旦任せし上は汝の心の(まま)なり、と鶴の一声、(むかし)より武士の(ことば)に二言は無しとかや、(わらは)は尊き神の道に仕えんとする者、何条(なんでう)二言あるべきぞ、と丈夫(ぜうぶ)(ことば)に鹿造は仕済(しすま)したりと背面(はいめん)しては下をへろりと出す(いや)らしさ、大槻は(ことば)も調子()く、(しか)らば早速(いへ)も屋敷も売却し、従来(これまで)喰込(くひこみ)たりし負債の償却に()つることと為さむ、其(かわ)りとして今日(こんにち)只今より、(なんぢ)狂人(きちがい)なれど試みに出獄せしめん、と(うつ)(かわ)りし其の顔色(がんしよく)、鬼は(たちま)(ほとけ)(かわ)る、地獄の沙汰も(かね)次第とは(よく)穿(うが)底本では「穽ち」。(げん)なる(かな)(ここ)に開祖は予期の如く十五の月の有明に気も晴々(はればれ)と自由の御身(おんみ)とは成らせ給ひぬ。アア此時(このとき)母子(おやこ)歓喜(よろこび)如何(いか)(ばか)りなりしぞ、(たと)ふる(すべ)(なか)りしならむ。
 ()れども大槻も(しし)()た犬の一筋(ひとすぢ)三筋縄(みすぢなわ)では(おへ)ぬ人物。(あく)まで注意は周到にして(のち)の苦情を(おもんぱ)かり、己れ一人にて出口家を所置なさば世間の風聞(きこえ)如何(いかん)やあらむと、奸智(かんち)(たけ)たる彼は形式上、直ちに王子や八木(やぎ)の親戚に出張なし委細を明かすも針小棒大、今迄多額の入用(いりよう)悉皆(しつかい)この両家より弁償さるれば(これ)(すぎ)たる結構は無し。()すれば祖先の祭祀も(たた)ずして出口の家は万々歳、(わづ)か百円足らずの(かね)に出口家の興廃の(わか)るる瀬戸際なり。祖先を思ふ真心あらば此際(このさい)一つ助力せよ、と皆まで(きか)ず、武人の娘は夫の家も大事なり生家(せいか)の為に夫の家に迷惑(かけ)ては申訳(もうしわけ)なし。義兄(あにさん)(よろ)しき(よう)取計(とりはか)らひ玉へ、と花も()()もなき一言(いちごん)(しか)らば是非に及ばぬ。(この)場合(いへ)も屋敷も売却せん、後日(ごじつ)異議は無からむ()、と念に念押す老猾(ろうくわつ)(ことば)も更に意に(とめ)ず放任せしぞ無情なる、流石(さすが)の大槻も二人の姉妹(けふだい)の薄情を(いた)(ゐか)りて(つゐ)に出口家を(わず)か四十余円に松井(ぼう)の手に渡したりき。
 鳥には寝倉(ねぐら)あり、狐狸(こり)には穴あり、田螺(たにし)でさえも家を持て、不便(ふびん)や開祖は一日の休養さえ気楽に為し給ふ家宅(かたく)を失ひ給へども、(もと)より忍耐強き(おん)性質(さが)借家(しやくや)の身も少しも介意し給はず、鹿造より家の剰金(のこりきん)なりとて渡したる三円の(きん)資本(もとで)に布教の(かたわ)ら、聞くも(いた)はしき屑物買(くづものかひ)と成り(さが)り給ひ、細き煙を(たて)つつも二女(ふたり)を養育なし給ふ御心(みこころ)(うち)、思ひ(やら)れて無惨なり。(とき)(まさ)に明けく治まる御代(みよ)二十(はたち)余り(いつつ)(とし)、秋は九月(はじめ)(ころ)御年(おんとし)五十七。
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