『物語』にも出してある通り仙人にも四階級があつて、神仙といふのは霊国天人のこと、天仙といのは天国天人のこと、地仙、凡仙は肉体を持つて現界に生れてゐる神使であるが、純粋の地仙は甚だ稀で、大本開祖の如きは疑ひもなき地仙(地上天人)の近例である。凡仙は其数比較的多く、どちらかと云へば堕落した方で、神業の為に活動してゐるといふよりは寧ろ独りよがりで隠遁的の方である。いろんな不思議を行つて世人の眼を奪つたりするのは此方である。仙人といふのは支那で呼んだ名称で、所謂天使のことである。
それから霊国と天国とに就いて一寸言つておかう。霊国はつきの御国とも云ひ、宇宙一切の調節按配を司る中府である。それは物質的には丁度太陰が天界と大地との中間に位して両者の調節を司つてゐるのと相応してゐるのである。天国はそれぞれに完成された国土であつて、天国を造り上げるのは霊国天人の職能であり、その天国に安住してこれを保持するのは天国天人の務めである。