出口王仁三郎
余は四十年来、日本人は世界第一の優秀民族であつて、今に必ず全世界に驚異的飛躍をなす時代が出て来るといふことを明言し、白色人種の立てた文明は当然行詰り、終に崩壊混乱の世を出現するものであることを力説したのである。
所が奇妙なことには、日本人の中に余が日本人は世界第一の優秀民族であることを主張することを、極度に嫌悪し妨害した者が沢山あつたのである。
政治家の中にもあつた、学者の中にもあつた、宗教家の中にもあつた。
だが余は其の当時から斯る人間を、今日銀座辺を跳ね廻つて居るフラツパと同様、一種の思想的モダンボーイ位にしか考へて居なかつたのである。
(「神聖」昭和十年十一月号)