一、清潔主義 心身修祓の大道
一、楽天主義 天地惟神の大道
一、進展主義 社会改善の大道
一、統一主義 上下一致の大道
[#次は『王仁文庫』第五篇「道の大原」p77~81より引用]
この神様の教へ──日本の皇道──は清潔主義、即ち「払い給へ清め給へ」といふのである。今日の衛生掃除などもその一部分である。また楽天主義であります。この天地の間に生を享けたといふことは、非常なる楽しいことである、天のお恵みを心から楽しむといふ楽天主義であります。それから進取主義、即ち「弥や進みに進み、弥や迫りに迫り、山の尾のごとに追ひ伏せ、河の瀬ごとに追ひ払ひてまつろへ和し」また「五十檀八桑枝の如く、茂木栄えに栄えしま給へ」なぞといふのでありまして、前に進んでも後には退かんといふのであります。それから統一主義即ち家内を和合するのも、一国を和合するのも統一することである。また自分の霊体を一致するのも統一さすことである。すべてかういふ統一主義であります。
この清潔主義、楽天主義、進取主義、統一主義との四つが皇道の四大主義であります。そして神人合一するといふことも、余り難しいことではない。過去を思はず悔やまず、未来を案ぜず取り越し苦労をすることがない。明日のことは人間では解ることが出来ないのでありまして、今といふ瞬間、即ちこの刹那が大切であります。つまり刹那主義でありまして、この瞬間に神とも成れば、鬼ともなり、善ともなれば、悪ともなるのであります。いはゆる善悪正邪の分水嶺なのであります。(中略)この刹那を守つて善に進んで行き、天地を楽しんで──楽天主義で、精神を統一して、過ぎ去つたことを思はず、悔やまず、取越苦労をせずに、一路目的地に向かひましたならば、遂には目的の地に安着し、何事も成らずといふものはありませぬ。これが即ち皇道の本義であります。