(略)道を修むる者は、必ず艱辛を経て、始めて能く以て道果を證するなり。数運は天運と相合す。尋仁は化世の大責を負う者。必ず数運と天道の輪転に循つて、以て世間諸劫の障を受くるなり。基督死せざれば則ち今日の功を成すこと能わず。儒徒貧せざれば則ち素王の名を成さず。しかる所以の者は、負うところの天命必ず天運と其の転移を同じうすればなり。ここに数言を示す。しかして之に参して、以て未来不遠の期を證して可なり。然して天運の自然は必ず人世の運化に合し、しかして人生の運化は必ず自然に附する者、これ又主要中の主要なり。
貞下元を啓く 否極まりて泰復す
貴を證し富を證し 有を證し無を證し
一切皆證せらるる 魚門に入らざるも
自然を悟ることを得ん 又狼又虎たり
細さに示す所を悟らば 便ち前途を知らん