声明
方今国際情勢愈々紛糾し、皇国日本の前途に重大なる危機を孕み、国内の不安益々深刻にして国民其帰趨に迷ひ、徒に非常時の叫びを聞くこと久しくして未だこれが克服さるるの時あるを見ず。
惟ふに是れ神聖なる天地の大道皇道の精神を忘失して外来文物制度に侵毒せられたるに由る。然るに未だ真に覚醒する者尠く、滔々として闇黒不安の流れに狼狽するのみ。
吾人は久しく静観して覚悟するあり、今や天の時は漫然傍観するを許さず、憂国の至情は此処に敢然身命を挺して聖慮を安んじ奉らむとする決意を為さしむ。依つて肇国皇道の大精神を体して政治に経済に外交に教育に一切を究明し、皇祖の大神勅を奉戴し、皇業を翼賛し奉り、神洲日本の美し国を将来せむと誠心奉公を誓ひ、茲に昭和神聖会を創り以て其目的達成に邁進せむとす。
右声明す。
昭和九年七月 昭和神聖会代表 出口王仁三郎
主義
本会は神聖なる神国日本の大道皇道に則り万世一系の聖天子の天業を翼賛し奉り、肇国の精神を遵奉し、皇国の大使命と皇国民天賦の使命達成を期す。
綱領
一、皇道の本義に基き祭政一致の確立を期す。
一、天祖の神勅並に聖詔を奉戴し、神国日本の大使命遂行を期す。
一、万邦無比の国体を闡明し、皇道経済、皇道外交の確立を期す。
一、皇道を国教と信奉し、国民教育、指導精神の確立を期す。
一、国防の充実と農工商の隆昌を図り、国本の基礎確立を期す。
一、神聖皇道を宣布発揚し、人類愛善の実践を期す。
宣言
大日本皇国の天業未だ途にありて内外稀有の不安に会す、寔に憂慮に堪へざるなり。惟ふに是れ天地の大道、皇道の大精神を忘却せるに由る。茲に於て天祖の神勅、列聖の詔勅を奉戴し、大義名分を明かに、百般の事象を究明して、世道人心を正し、至誠奉公神洲臣民たる天賦の使命を遂行し以て聖慮に応へ奉らむことを誓ふ。
右宣言す。
昭和九年七月二十二日 昭和神聖会
会則
第一条 本会を昭和神聖会と称す
第二条 本会は神聖なる皇道に則り皇業を翼賛し神洲日本の使命達成を図るを以て目的とす
第三条 本会は総本部を東京に、地方本部を枢要の地に、支部を各地に設く
第四条 本会に総裁府、統管府を設く、総裁府は本会の枢機に参画し総裁之を統理す、統管府は本会の目的、会務執行の機関にして統管之を総統す
第五条 総裁府に総裁一名、副総裁二名、理事若干名を置く
本会に名誉総裁、顧問を置く事あるべし
第六条 統管府に統管一名、副統管二名、評議員若干名を置く
第七条 本会に幹事若干名を置き総裁府統管府の要務を掌理す
第八条 本会に左の機関を設く
一、神祇部
一、政治経済部
一、外交部
一、思想教育部
一、国防部
一、遊説部
一、統制部
一、経理部
各部に部長一名、次長一名、部員若干名を置き事務を掌理せしむ
第九条 地方本部に、地方本部長一名、次長二名、部員若干名を置き事務を掌理せしむ
第十条 支部に支部長一名、次長二名、支部員若干名を置き支部の事務を処理せしむ
第十一条 本会の目的に賛同し之が実行を為す者を以て会員とす
会員は本会の承認を要す
第十二条 会員にして本会の精神に背戻すると認めたるときは之を除名す
第十三条 本会の経費は特志者の寄附に依る
第十四条 総会は毎年一回、臨時総会は随時総本部に開催す
総会並に臨時総会は総裁並に統管之を招集す
第十五条 理事会、評議員会、各部会の規定は別に之を定む
第十六条 本会役員は統管之を推薦、任免す