神聖神社の鎮祭

節分祭、亀岡に於ける行事もすんだ七日、午前十一時、穴太瑞泉郷の石(いし)の宮(みや)神聖神社の鎮座祭が挙行された、統管を初め日出麿様方々の御出ましと一般二百名近くの参拝があり、斎主上田(うへだ)正定氏外(ほか)祭員九名にて盛大に行はれた、式前迄は晴天を仰ぐ事が出来たが、祭典中俄(にはか)に大吹雪(おほふぶき)となり、咫尺(しせき)も弁ぜぬばかりのなかに統管、大守(おほもり)宮子(みやこ)［※大宮守子（鶴殿親子の大本名）の誤字だと思われるが意図的かも知れないのでそのままにした。］、三雲暉子、斎主、日出麿様、上田由松(よしまつ)、平松福三郎、中村純也(すみや)の諸氏と、一般代表として岩田久太郎(きうたらう)、桜井信太郞氏らが玉串を捧奠した、神言が終(をは)つて統管は左(さ)の如き要旨の御挨拶をされた

　神聖神社の建設のことは明治卅一年に御神命をうけてゐた、その当時は玉(たま)の井(ゐ)神社といふ御称号であつた、東京に同名の、しかも芳ばしからぬところがあるので再び御神命により神聖神社と命名するに及んだものであるが、此(こ)の神社は神聖会の霊界の中枢になるものである、神聖運動を起(おこ)した今日(こんにち)、まことに意義の深いものがある、尚(なほ)、四十年来、旅行、或(あるひ)は祭典に臨席の日など絶対に雨、風、雪といふものがなかつたのであるが、今日(こんにち)の大吹雪(おほふぶき)は、神聖運動に従事する者にとつて一つの暗示と警戒とである、故に会員たるものは一段の自重と覚悟とが必要である