霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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皇典釈義 2/5

インフォメーション
題名:皇典釈義 2/5 著者:出口王仁三郎
誌名:神霊界 掲載号:1918/08/15号 ページ:10 目次メモ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2023-04-15 22:33:38 OBC :M192919180815c012
第六節 四大と四魂
⦿奇魂は天地に澎湃(はうはい)として、心霊の大作用を営み統ふによりて、(あめ)の語を以て之を代表し奉り、荒魂は温熱となりて宇宙に充実するが故に、()の語を以て之を代表し奉り、和魂は柔流して世を組織するが故に、(みづ)の語を以て之を代表し奉り、(ぬる)(みたま)は固結冷塊して世を組成するが故に、(つち)の語を以て之を代表し奉る也。即ち宇内の経営経論の御有様は、之を物質的に謂へば(あめ)(つち)()(みづ)の四大の活動造営にして、之を精神的に謂へば奇魂、荒魂、和魂、幸魂、四魂の御神業たるに外ならざる也。物資、精神、共に唯一大御祖神の御所有也。『御所有とは只単に両方面といふ義也』
(ゐざなぎ)(ゐざなみ)の二神が多くの嶋々を始め、草木並に風雨等をも御産み遊ばされたる事は頗る注目すべき事也、宇宙万有は悉く御神徳の発作にして、現実の世は其の儘の浄潔荘厳の神界たる也。草木も、国土も、皆悉く神の分霊、分魂を受け奉りて、大御祖(おほみおや)(がみ)御一人の膝下に集ふ同胞たる也。唯だ頑迷の徒のみ四魂妙結の(ことはり)を知らずして、荘厳の天国を苦痛の穢土と思ひ、一切万有を冷視して神徳霊化の御光に接せざる也。豈に痛嘆の極みにあらずや。大日本神史を卑近の事実の如く解する学者は、神意を知らざる似而非学者といふべし。
第七節 魂線の結合
⦿(あめ)(うち)四魂(しこん)を配し、(つち)の中に四魂を配し、()の中に四魂を配し、(みづ)の中に四魂を配すれば十六種の配合を得る也。此事を古事記に、大八洲(おほやしまぐに)を岐、美の二神が産み給ふと(いふ)也。『大八洲の象は後に説くべし』()四大(しだい)に四魂を配したる十六嶋の、各々に()た四魂を配合すれば二百五十六種と成る也。『天津爾瑞御宝是也』而して(また)(また)()の各種に四魂を配すれば、六万九千五百三十六結となる也。『崇神天皇瑞垣宮是也』斯く復雑に魂を結合し行きて、其間の一切の義理変化、活用を究むる御神業は、これぞ古事記神典の天津金木(かなぎ)千坐(ちくら)置坐(おきくら)に坐き(たら)はす妙用たる也。
p11の図(天火水地と四魂の配置図)
[#図 p11の図(天火水地と四魂の配置図)]
伊邪那岐命の黄泉の御訪ひは、顕幽、生死の大神秘を開示して千万無量の義味を人間の世に伝へられたる者也。生死の間に(よこた)はる大関係は霊と肉との関係也。微塵の生死も()ほその関係は全大宇宙に交渉を保つが故に、全体宇宙の生死の理則が芥爾(げに)「介爾(けに)」の誤字か? 仏教用語で「非常に微弱なこと」〔広辞苑〕の微物の間にも行はれ居る也。あウーと生れ、ウあーと死ぬ。その間の天地の呼吸─この天地の気息関係が物の上に働く全分たる也。伊邪那岐命、伊邪那美命の国産み以下黄泉の御訪ひ、(ならび)に伊邪那岐命の中つ瀬の御禊(みそぎ)の如きは、絶頂に達したる神絃の霊調妙薬にして、人間の世に斯の如き神秘、斯の如き文字を見る事を得たるは、(ひとへ)に神寵唯一の国なればこそと思はるる也。
第八節 三貴子の御出生 宇内の御付属
⦿至大天球之中(たかあまはら)(ことごと)く具備完成を告げたる時、(ここ)に三霊神出生まします。古事記(いはく)「於是洗左御目時所成神名天照大御神次洗右御目時所成神名月読命次洗御鼻時所成神名建速須佐之男命。此時伊邪那岐命大歓喜詔吾者生生子而於生終得三貴子底本ではこの漢文にはフリガナが付いているが、煩雑なのでここでは略した。読み下し文は次のようになる。「ここに左の御目(みめ)を洗ひ給ふ時にあれませる神の御名は天照大御神。次に右の御目を洗ひ給ふ時にあれませる神の御名は月読命。次に御鼻を洗ひ給ふ時にあれませる神の御名は建速須佐之男命。このとき伊邪那岐命はいたく喜びまして、()は御子を生み生みて、生みの()てに三柱の(うづ)の御子を得たり、とのりたまひて」(岩波文庫『古事記』をp30-31を参考にした)。」云云。この三霊神の御出生は、天地造化(かみよがなりたつ)極元(とき)(こと)を再演しまして、天地の大御(おほみ)系図に一大時期を画すべき大事件たる也。即ち伊邪那岐命は宇内を挙げて悉く天照大御神(天系)に御付属あらせらる。霊系、体系相分れて互に産霊の大宏業を営み玉ひし者が、宇内経営の業終ると共に其全体を挙げて天照大御神の御統御に帰し玉ヘる也。日本書記一の神代巻(いはく)「既而誘諾尊、誘冊尊、共議曰吾己生大八洲国及山川草木何不生天下之主者歟、於是共生日神号大日霊貴此子光華明彩、照徹於六合之内故二神喜曰、吾息雖多未有若此霊異之児不宜久留此国自当早送干天而授以天上之事底本ではこの漢文には訓点が付いているが(フリガナは無い)、煩雑なのでここでは略した。読み下し文は次のようになる。「「吾すでに大八洲国及び山川草木を生めり。いかにぞ天の下の主者(きみたるもの)を生まざらむ」とのたまふ。ここに、共に日の神を生みまつります。大日孁貴(おほひるめのむち)(まう)す。この御子は光華(ひかり)明彩(うるは)しくして、六合(くに)(うち)に照り徹る。(かれ)、二神は喜びて(のたま)はく、「吾が()(さは)ありと雖も、未だかく(くしび)(あや)しき()あらず。久しくこの国に()めまつるべからず。自づから(まさ)(すみやか)(あめ)(おくりまつ)りて、授くるに天上(あめ)の事を以てすべし」とのたまふ。」(岩波文庫『日本書紀(一)』p34を参考にした)。」云云。古事記曰「即其御頸球之玉緒母由良邇取由良迦志而天照大御神而詔之汝命者所知高天原矣事依賜也。故其御頸球名謂御倉板挙之神。次詔月読命汝命者所知夜之食国矣事依也。次詔建速須佐之男命汝命者所海原矣事依也」底本ではこの漢文にはフリガナが付いているが、煩雑なのでここでは略した。読み下し文は次のようになる。前の古事記引用文の続きである。「即ちその御頸球(みくびたま)の玉の緒もゆらに取りゆらかして、天照大御神に「(なが)(みこと)は高天原を知らせ」と事依さし賜ふ。(かれ)、その御頸球の名を、御倉板挙(みくらたな)之神と謂ふ。次に月読命に「汝命は(よる)食国(をすくに)を知らせ」と事依さし賜ふ。次に建速須佐之男命に「汝命は海原(うなばら)を知らせ」と事依さし賜ふ。」。云々
天上に此事あるは、独神隠身大本あるが故の、必然の御出来事たる(のみ)
第九節 天照大御神 伊勢内宮 伊勢外宮
⦿天照大御神()、天上主宰の大御神にましまして、全一大御祖神(あめのみなかぬしのかみ)が極仁、極徳、極智、極真、極威、極神霊、を顕はし示して、世を照臨し玉ふ時の御名也。古語拾遺曰「天照大神者、惟祖、惟宗、尊無二。因自余諸神者、乃子、乃臣、孰能敢抗」底本ではこの漢文には訓点が付いているが(フリガナは無い)、煩雑なのでここでは略した。訳文は次のようになる。「天照大神は、(これ)()(これ)(そう)、尊きこと無二なる神様である。その他の神々は、大神の子や臣のようなもので、大神とはまるで比べものにならない」(岩波文庫『古語拾遺』1929年刊、p47を参考にした)。云々。又祈年祭の祝詞に曰「辞別伊勢爾坐、天照大御神能太前爾白久皇神能見霽志坐四方能国者、天能壁立極、国能退立限青雲能靄極、白雲能堕坐向伏限、青海原者棹柁不干、舟艫能至留極、大海原爾舟満都都気底自陸往道者、荷緒縛竪底磐根木根履佐久弥底、馬爪至留限、長道無間久立都都気底狭国者広久峻国者平久、遠国者、八十綱打掛底、引寄如事皇太御神能寄奉波」延喜式巻第八(祝詞)の「祈年祭(としごいのまつり)」の一部。読み下し文は次のようになる。「(こと)()きて、伊勢に坐す天照大御神の大前に(まを)さく、皇神の見(はる)かし坐す四方の国は、(あめ)(かべ)立つ(きは)み、国の退(そき)立つ限り、青雲の(たなび)く極み、白雲の堕坐(おりい)向伏(むかふ)す限り、青海原(あをうなばら)棹柁(さをかぢ)()さず、舟艫(ふなのへ)の至り留まる極み、大海(おほうみ)(ふね)()都都気(つづけ)て、(くにが)より往く道は、()()()ひ竪めて、磐根(いわね)木根(きね)()佐久弥(さくみ)て、馬の爪の至り留まる限り、長道(ながぢ)()無く立て都都気(つづけ)て、()き国は広く、(さか)しき国は平らけく、遠き国は八十綱(やそつな)打ち掛けて、引き寄する事の如く、皇大御神の寄さし(まつ)らば」(金子武雄・著『延喜式祝詞講』武蔵野書院、1951年刊、p34を参考にした)云々。
天御中主神の一切の御霊徳は、(ことごと)く天照大御神に帰し奉りし也。故に天地初発の大御祖神たる天御中主神は理身の如くに身を隠し給ひ、高天原の一切万有、生と無生とを問はず、皆悉く天照大御神を大御祖神と()つき祭るべき(をきて)とはなりし也。現身の天上にます大御祖神を、皇祖皇宗とは()び斎つき祭るべき也。天照大御神の和霊、現霊を(いつ)き奉りて、伊勢の現祭(あらまつり)の宮に(いは)ひ奉る。『今の内宮に荒祭の宮といふ、神秘、重々あり』
伊勢とははイ走る、雷等のにて強き意也。とは妹が夫を指して()この第九節内の「背」は全て底本では「背」ではなく「脊」。といふと同義の也。陛下が伊勢の宮を妹が夫につき纏ひ添ふが如く思ひ玉ふといふ意也。故に神が背の伊勢といふ也。神風といふは誤也。
又外宮に鎮まり給ふ、豊受姫の大神と称し奉るは、(また)の御名を「神呂美神」称し奉り、亦の御名を醸謂礼(かもいはれ)御親(みおや)の神と称し奉る。亦の御名は豊御霊主(とよみけぬ)の大神と称し奉る。天照大御神の神勅を以て既に極智を照らして、至大天球之中を一呑し玉ひ、御腹の内に収め、克く記憶して敢て忘れ玉はず、天照大御神の現霊和霊を能く懐胎し玉ひつつ、世の極元なる秩序の謂れを曲つ曲つ最も明に産み出す事を主り玉ふ。是を以て極母の位を授かり、女装を以て斎ひ祭らさせられ玉ふ也。常に大君の厳背(いせ)に立ち玉ひて天津日嗣を守り幸ヘ玉ふ。此故を以て厳背(いせ)の大神と称し奉る矣。(即ち伊勢の太神也)故れ億兆万々代の御神の神体を懐胎し居玉ふが故に、億兆万々代の御子孫を醸して生まれさせ奉らせ玉ふ矣。又臣民の末々までも此事を(あやか)り奉りて、永世無窮に事へ奉らしめ玉ふ也。天津誠の(いは)れを正に(あきらか)に豊受けつつ保ち給ふ矣。
第十節 宇内は一大国家也
⦿天照大御神の統治します全大宇宙の御境界には、百官群臣威儀を正して、綺羅星の如くに坐を連ね、百姓(はるか)に皇土に拝坐して、其威義「威義」は底本通り。「威儀」か「意義」の誤字か?の森厳なる、其の列坐の整正たる言語に絶せり。これ即ち天照大御神の御神徳の発露したる光華明彩、六合の内を照徹し給ふ御相なり。十六菊章は即ちこの御相を写し奉れる者なり。然り而してこの大御皇室界は、造化三神以来の神工神事に因りて成りし也。この複雑精妙なり御霊界を、御鏡に写したるが八咫鏡の御神宝と申す也。
(たま)(たま)に通ず、これ三種神器の一に玉を加へさせ玉ふ御神慮にや、霊は渾然として円満完備たる也。言辞に絶したる霊滑の円融状態か玉を連想して忽ち起る也。宇宙は実に大融和界にして活発発地の大寂念体也。これ全一霊神の御一念界なるが故也。四大大調和の大玉体を挙げて皇孫に授け玉ふの意義を遙察せば誰か御神慮の深遠なるに敬畏せざる者あらんや。
第十一節 大日本国と小日本国 祭事 理法礼道
⦿此至大界之中は、君主(きみ)大臣(おほみ)小臣(をみ)手身(たみ)が、各自所得の魂姓、徳能を発揮して、昭々乎として常立に経綸造営し玉ふ一大国家也。この国家、即ち全一の御皇室界にして、天照大御神の御領界也。円満無上の天国の象を、地上に移したるが、日本国也。故に、吾人は至大天球之中を称して大日本国と呼び、極東の日本国を称して、小日本国と呼び習へり。斯く天上地上の大小日本国が、相照応じて、天国の御作業を、地上に行はせ玉ふを、祭事と申す也。祭事とは政事也天上地上の真釣り事也。真釣りとは、度衡(どかう)に物を懸けて釣合はす如く、釣り合はす意義の国語也。
完全円満具足の、天国を()るにあらざれば地上国土の経綸は覚束なし、天国自然の大御経綸を知らざれば、一身一家は斎はずされば天国を知るは国家経綸の根基一身一家修斎の大本たる也日本国大道の根抵実に此に在る也。大化の詔文に惟神(かみながらも)我子(あがこ)応治(しらさむと)故寄(ことよさしき)と、よくよく拝誦すべき也。政事と申す言葉の訳は、真釣り事の意にて、天に成る如く真釣りに真釣りて、地上に行はせ玉ふ意也。祭の字を当てて単に祖神を祭祠する意味とのみ思ふは、大に異り居る也。而して政事(まつりごと)の本意義は猶これに止まらず、この本理を融解して、弘く之を宣り伝ふる事必要也。之を(のり)と謂ふ也、(すぢ)を融解して、宣り伝ふる意味たる也。更に、この(のり)したるものを一切の諸々に結び合す事を為す必要あり、之を(ゐや)と謂ふ也。是に於て一切の諸々は、その大本理を身に体して、之を少しも放たぬやうに、眷々服膺(ふくよう)して、身にしめ置く也。之を(みち)と謂ふ也。道といふ国語は身に血が満つるやうに少しも離るる事なく、ひしとしめ置く事也。道は離るべからず、離るべきは道にあらず。神道は実に厳乎として必致也。
第十二節 君、大臣、小臣、民の御出現
⦿(たみ)は道に往し、少臣(をみ)は礼を宣べ、大臣(おほみ)は法を行ひ、(きみ)は理に住し玉ふが故に(ここ)に君、大臣、小臣、民の四階級必然に生づる也。君とは極身(きみ)の意にて(すぢ)に住して稜威(みいづ)(とく)とし玉ふ也。大臣は大身(おほみ)の意にして(のり)に住して智量(てり)を徳となす也。小臣は小身(をみ)の意にして(ゐや)に住して(にぎ)を以て徳と為す也。民は手身(たみ)の意にして道に住して、(にこやか)を以て徳と為す也。
p15の図(四魂と四姓)
[#図 p15の図(四魂と四姓)]
君王の極位が偶然に此世に出たりといふ如き意味でなく、大臣でも小臣でも必然に出たる階級たる也。天理の然らしむる自然の要求よりして、この四大身は出でたる也。全一大至尊の極徳が、自然に分れて、斯かる四大分身を生じたる也。至尊の徳に四つの階級あり、至尊の霊性に四大の差別(おこ)りし為めに、(ここ)に四大分身出たる也。徳といひ御性質と申したりとて之を人為的に分類したる者にあらず、必然の御徳、必然の御霊性が、必然に君、大臣、小臣、民の四大身と為り玉ひたる也。現今の人々は君も大臣も小臣も民も、人が勢力の勝劣より作り出したるもののやうに思ひ居るものもあれど、此は大なる誤解也『日本以外の国は(しか)らざるなり』天には已に既に(すぢ)(のり)(ゐや)(みち)の活動行はれ、(ならび)に稜威、智量、和、温の四徳臨々乎として行はれ居る也。この四徳四性より天上に先づ、君、大臣、小臣、民の四性が成立したる也。
第十三節 四大身の御本務
⦿稜威(みいづ)は奇魂の発動にして、智量(てり)は荒魂の発動、(にぎ)は和魂の発動、(にこやか)は幸魂の発動也。智量(てり)の作用は一切を(のり)『宣り弘めて行き渡らす也』する也。礼の作用は上下の間に立て上の条理(すぢ)を下に()あはす也。礼とは結合(いや)也。民は最下に在りて動せざるを本領とす。道とは充塞遍密して確固たる也。稜威は、即ち最高に位して、(すぢ)を照らして八荒に君臨するの光華なり。
故に先づ第一に(すぢ)(のり)(ゐや)(みち)の道理を究めて、厳確に之を調べ、君の御職掌、大臣の御職掌、小臣の御職掌を、悉く明確にし、稜威を照り渡らせて、四海に君たるの実を顕はし玉ふやうに祈り奉り、智量を豊富にして、世間に君の徳を普く敷き及ぼし、礼儀の本義に則りて円滑に上下の結合を計り、道を体して日夜朝暮に服膺する様に到らしむる事、頗る重要なる大事たる也。一般世上にて称へ居る所の道は真の道にあらざる也。理といふ者が善く了解せられたる上に法はある也。法が明確に成りし上に真の礼はある也。礼が確立して後に道は天下に行はるる也。道を説くものは、必ずまづ礼を説かねばならず、礼を説く者は、必ず先づ法を説かねばならず、法を説く者は、必ずまづ理を知らねばならず、理を究むるは、神に基くべき也。祭(政事)の本義を営み行ふべき也。その極徳を顕はすべき也。故に君の最も貴びます御職掌は祭事(政事)也。大臣は、君の命を受けて事を致せど同じくその最も貴き職掌は祭事也。小臣も同一の理にて、最も貴き職掌が祭事也。民すら猶ほ前同様の義理にて祭事が最貴の職掌たる也。農業を為すも、工業を為すも、是れ即ち祭事と見るが、最も根本的の見方たる也。至大天球之中の一切を挙げて、一の祭事あるのみ也といふも差支なき也。但し君の政事と、大臣、小臣、民の祭事とは、その種類自ら異なる所以を、善く了得して、決してその間に一毫も他を犯す処あるべからざるべし。
第十四節 大八洲の象
⦿伊邪那岐命伊邪那美命二柱神が、産み玉ひし大八洲国の相は実に其の秩序整然たる、奇麗なる十六結を構成し玉ひたる也、実に此十六結の真象は、方正六合の極真にして、天照大御神の和霊(にぎみたま)也。国家の真経緯也。人一人の大度衡(おほみはかり)也。故に此十六結の真象を以て照臨する時は世界一切の物事、人事一切の真儀、「(すぢ)」、「(のり)」、「(ゐや)」、「(みち)」の一切の極則等皆悉く明に其至当の極点的星(まとぼし)を採り得る事、誠に純乎として純真なる物也。見るべし其秩序の正明なる、其真位の崇高なる、其活機造化の照応の妙なる、其霊験瑞相の厳重なる、実に極智の極元(こもと)(なり)
p17の図(大八洲の全象)
[#図 p17の図(大八洲の全象)]

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