霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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晩秋

インフォメーション
題名:晩秋 著者:出口王仁三郎
ページ:151
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-10-30 20:57:00 文字数:436 OBC :B119300c035
二十三四歳の頃
晩秋(ばんしう)の霜(しも)おく夜半(よは)の稲の番は火をたかずして忍べざりけり
真夜中に眼(め)さませば番小屋(ばんごや)の外にひそ泣く女(をんな)のこゑあり
眠(ねむ)き目をこすり藁戸(わらど)をひらき見れば毛布抱(かか)えて女(をんな)立ち居り
霜(しも)の夜(よ)の寒さ思ひてあづかりし毛布を返しに来(き)しと女(め)の言ふ
ひとたびはうらみし女(をんな)の心情にわれも涙に袖(そで)ぬらしたる
一夜(ひとよ)さを泣き明(あか)しつつ藁小屋(わらごや)の家根(やね)におく霜(しも)も消ゆる熱(あつ)さよ
済まなかつたと詑(わ)ぶれば女も涙してすまぬはわたしと膝(ひざ)の上(へ)に泣く
秋の夜(よ)の霜(しも)おく野辺(のべ)の番小屋も一夜(いちや)の夢は安かりにけり
是(これ)からは外(ほか)に御心(みこころ)うつつ世(よ)の仇花(あだばな)手折(たを)りそと女(め)の愧(は)ぢて言ふ
今日(けふ)よりは君(きみ)一人(いちにん)をたよりぞと深く契(ちぎ)りし野辺(のべ)の朝明(あ)け
いやなれば花として見む蕃椒(とうがらし)と駄句(だく)れば膝(ひざ)にかみ付き女(め)の泣く
啌(うそ)だ啌(うそ)だ是(これ)はおだてだ真実にとられちや困ると千弁(せんべん)万護(ばんご)す[※「啌」(しかる)は嘘とは全く異なる漢字だが、他の著述でそういう用例もあるので、底本のままにした。(王仁三郎以外の作家でもそういう用例がある)]
中(なか)なかに油断のならぬ男子(をのこ)よと笑(ゑ)みを残して女(め)はかへりたり
青春の血に燃ゆる身も将来をおもんぱかりて二世(にせ)は契(ちぎ)らず
二世(にせ)契(ちぎ)る細(くわ)し女(め)なきを喞(かこ)ちつつ吾(われ)若き日は空しく暮れたり
吾(われ)わかき時より神の守りけむいまだ女難(ぢよなん)にかかりしこと無し
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