あらすじ[?]このあらすじは飯塚弘明の作成です。[×閉じる]:
朝霧比女の神による「葭原(よしはら)の国土(くに)」の物語。人面竜身の竜神族と、国津神の艶男(あでやか)と麗子(うららか)の間に、愛憎のドラマが繰り広げられる。
- 第1~6章
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葭原の国土の玉耶湖(たまやこ)には人面竜身の竜神族が住んでおり、国津神のような人体を持ちたいと願っていた。
玉耶湖の上流の水上山(みなかみやま)に国津神たちは生活しており、酋長の山神彦には艶男と麗子という二人の子供がいた。
竜神の王は麗子を拉致して竜神の都(竜宮島)に連れ帰り、妃にして子供をつくり、種族改良をはかろうとした。麗子は観念して竜神の子を産む決心をする。
艶男は麗子を探して、水火土(しほつち)の神に連れられて竜宮島にやって来た。
- 第7~15章
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竜神族の女神たちは艶男の姿を見てあこがれて、結婚を迫るが、艶男は断る。しかし燕子花(かきつばた)に迫られてその愛をついに受け入れ、艶男の七日七夜宣る言霊によって燕子花は人身に生まれ変わった。
艶男と燕子花は竜宮島を脱け出して、水上山の国津神の国へ帰る。
- 第16~23章
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竜神の女神三人は艶男の後を追って湖を泳いで水上山の近くに隠れ住んだ。
燕子花は艶男の子(竜彦)を産む。艶男が産屋をのぞくと妻が竜体となっていたため驚く。見られた燕子花は竜体となって湖中に潜んだ。
燕子花と他の女神の合わせて四柱の竜神が艶男を奪い取ろうと、争いとなり、天変地妖が起きる。
そこへ御樋代神(みひしろがみ)の朝霧比女(あさぎりひめ)の神が天から降り、言霊を宣ると、天変地妖は治まった。