大正八年八月十一日
艮の金神大国常立尊が明治二十五年から、変性男子の御魂の宿りて居る、出口直の手と口とで、永らく知らした事の実地が現はれて来たぞよ。今に成りてからは、何程日本の守護神が焦慮りたとて、最ふ上げも下ろしも成らん所まで世が迫りて来たから、何程守護神人民が地団駄踏みたとて、到底人民の力ではニジリとも出来ぬから、此上は神力に頼よるより外に道はないから、世に出て居れる方の日本の守護神は、早く身魂を研ひて、この結構な先祖から続いた国を守護いたさぬと、今度行り損なうたら、万劫末代取返しの成らん事になりて、世界は石屋の自由自在にして仕舞はれるぞよ。
今からでも日本の人民に気がついて、守護神と一所に世界の大元、地の高天原へ参りて、イロハ言霊の勉強を致したならば、末代に一度の神界の結構な御用に使ふてやるから、国と一軒の家とには代えられんから、祖先の墳墓を悪神に荒されともないと、心の底から思ふ誠の人民でありたら出て御座れ、世の元からの生神が神力を渡して、世界の良き鏡に致してやるぞよ。
外国の悪神の企みは、神界にては三千年余り前から仕組を悪神が致して居りたなり、外国の人民の肉体を使ふて、斯世を乱して拘りてからでも二千年になる永い経綸であるから、世界隅々までも山の谷々までも、水も漏さぬ経綸をいたして居るぞよ。
日本の人民は神の国、神の裔であると云ふ事を忘れて、外国から来た個人主義の行り方を結構がりて、今にエライ目に遇はされる事に気の注かん人民斗りであるから、何うぞして日本の人民から改心さし度いと思ふて、変性男子と女子とに苦労を命して、日夜に声を嗄らし、筆を兀らして知らしたので在りたぞよ。
今度の国際聯盟は何も知らずに皆の人民が結構がりて居れども、欺の為に国魂を混合して了ふから、世は段々と迫る斗で、モ一ツ金の力が覇張る様になるから、世界中の困難が一層激しく成るぞよ。
自由とか平等とか申す事は、一寸聞けば誠に結構な行り方の様であるが、日本の神国の御先祖様の道を外れて、外には自由も平和も来るものでないぞよ。日本には天照大神様の万古不易の動ぬ神教があるから、此の教を忘て、向ふの国の悪神の行り方を致したら、到底世界は安神して暮す事は出来ぬから、日本神国の人民は、一人も残らず天照大神様の御血筋を立て、麻柱の誠を貫いて行かねば成らぬ、大い天からの責任があるので在るから、国の権力や神の稜威を無視するやうな、悪神の計略にかゝらぬ様に致して下されよ。
艮の金神が守護神人民に永らく気を附て置いた事の実地が迫りて来て、日本の人民迄が外国の教を結構なやうに思ふて了ふて居るから、堂しても改心が出来ぬなら、神が表に現はれて、目に物見せて行らねば、モウ改心のさせ様が無いから、世界に何事が出て参りても、神を恨めて下さるなよと申して念に念を押して、幾度となく知らして在るから、神と出口にはモウ不足は申されまいぞよ。
悪神の先祖の企みで薩張り世の持方を誤らされて了ふて、上下運否運の激しき世に成りて、上下の守護神人民が内輪喧花斗りで日を暮し、ストライキなぞを起さな成らん様に、国と人民の心とを乱れて居りて、チツトも気の注ぬ厄介な人民斗りで在るから、神も大変骨が折れるなれど、是でも神界にては三千年の間の苦労の固まりの花の咲く経綸が致してあるから、天下泰平に世を治めて、弥勒の神代に捻じ直して、天の大神様へ御眼に掛るぞよ。一日も早く神国の天職を自覚て、天下修斎の天地の神の御用に尽して下されよ。
神は霊であるから、人間界の仕事は、人間に憑りて致さねば成らぬなり、現今の人民は余まり身魂が曇り切りて居るから、神が憑る事が出来ぬから、一日も早く改心致して、水晶の身魂に研ひて下されよ。
天下の危急存亡の秋で在るから、互に小さい感情の衝突は避けて、モチト大きい精神を以て下さらぬと、ビツクリ箱の蓋が開いたら、各自に恥かしく成りて、大きな息も出来ぬやうに成るから、今の内に小我を捨てゝ、神我に立直して御用を聞いて下され。神は人民に就いて、互に統一心の無いのを大変に迷惑いたして居るぞよ。
今度変性女子を瑞竜閣へ連れ参りたのも、神界の深き経綸のある事ぞよ。人民では判らぬ御用であるぞよ。未だ未だ是から女子の身魂を仕組の場所へ連れ参るから、皆の御方心配を致さずに、神から命令の下つた御用を一生懸命に尽して居りて下されよ。後になりて機織が織上りたら、皆が結構な御用でありたと申して、歓こぶ仕組であるから、女子が何処へ参りて何事を致しても、皆神の命令であるから、取越苦労は致して下さるなよ。神が前つ前つに気を附けおくぞよ。
大正八年八月十二日
瑞の御魂の宿りて居る天照彦命の生宮を鎌倉へ引寄したのは、三千年の昔より深遠なる神誓神約のある事であるから、人間界では到底見当の取れん事であるから、分けて言はれず、誠を申せば体主霊従の未だ去らぬ人民が誤解ひをいたすなり、神界も現界も最早焦頭爛額の急に迫りて来て居るなり、天照彦命の御用が遅くなりて、瑞祥姫の肝心の御用も出来ず、世界は一時も一分間も猶予して居れぬ場合に立至つて居るなり、誠に神も出口も心を困しめ、夜は瑞祥園の○○○○○と天照彦命との中に立ち、言ふに言はれぬ心の苦労を致して居るぞよ。○○○が参りて見えたら、十分に相談いたして下され、判りたら神は鎮まるぞよ。
支那の帝政を覆えし露国の君主制を亡ぼし、次で独逸其他の君主国を破壊したガヾアルの悪神の御魂は、米国に渡りて、ウヰルソンの肉体を機関と致して世界を乱らし、九分九厘で世界の王も一人も無いやうに致して、我が世界に唯一の王の王に成ろうとの巧みの裏をかいて、艮金神が手の掌を反して、ウヰルの肉体を出直しに致しても、悪神の方にはまたまた沢山の扣え柱があるから、油断は一寸も出来ぬ、手を代え品を変えて日本の神国を奪る陰謀を大仕掛けに致して居るから、日本国に此の神の経綸が致して無かりたら、日本は申すに及ばず、世界中の悪神の自由になりて了て、一日も安神に大地の上に居れぬやうな事になるから、種々と神が変性男子と女子の御魂を御苦労になりて居るぞよ。鎌倉に参りた因縁も分けて見せるぞよ。
大本の○○は余り正直で、心が固いから、千変万化の弥勒の活動が判らぬから、表面斗りを見て、神界の実地が判らぬので、弥勒の神の有難迷惑、小さき理窟に捕はれて審神者を誤まり、神界に対して贔屓の曳き倒しを致す事が沢山にありて、神界の御用が後れて間に逢はぬから、焦頭爛額の危急の場合を考へて、小さい片意地を止めて、瑞の御霊の致す事を見習ふて下さらぬと、今日の場合はモウ、一分間も考へたり、研究いたしたり、そんな悠長な場合でないぞよ。弥勒の神の脇立に梅と松の身魂を立てねば成らぬから、今度は神が出口を連れ出して、御用いたして居るなれど、傍に侍べる役員は皆人心であるから、何も真の経綸が判らぬ故、誠の事を言ふて聞かせば未だ肉体が八分であるから、怪しく感るなり、神と人民とは何事も反対の事実が多いから、経綸が後れるので在るぞよ。
変性男子の御魂若姫君命は天に昇りて、天から地の世界を守護遊ばすなり、国常立尊は地に留りて、二度目の天之岩戸開きを致さねば成らぬに就ては、出口直霊主命の肉体を使かふ事が出来ぬから、弥勒の御用を命じて在る瑞の御魂の肉体を、世が治まる迄は国常立尊の生宮と致して、御用を命せねば成らぬ時節が参りたから、瑞の御魂を是から神界の経綸の場所へ連れ参るぞよ。明治二十五年から、出口直霊主命の手を借り口を藉りて、ほのぼのと出て行けば心淋しく思ふなよ。力に成る人用意が致してあるぞよ。我行く先きは結構な所斗り、神が憑りて連れ参るぞよと申して知らした事の、実地が出て参たのであるから、今迄の変性男子の御役は次に譲て、瑞の身魂に変性男子の御魂を入れ替て、伊都能売の身魂と致して、真実の御用を致さす様になりたぞよ。
神界にては変性男子の御魂に引添ふて、六合大立命、相生立命、梅の局、又旅政蔵が御用を聞くなり、現界にては松の局と梅の局が直接の御用を致すなり、神界、現界が揃ふたから、弥勒の活動が追々と激しく成るぞよ。夫れに就ては○○は御苦労なれど、変性女子の御用を引受けて貰はねば成らぬが、何時までも、厭な御用は致させぬから、神の経綸であるから、暫らくの間御用勤めて下されよ。何事も神界の経綸に因縁の御魂を使ふのであるから、誰が何んと申しても、相手に成らず素知らぬ顔で、書物を著はして貰ふ御用が近よりたから、今の辛い御用もモウ暫らくであるぞよ。結構な所へ神が連れ行きて、真実の御用を致さすから、心配は要らぬぞよ。○○には遠からぬ中遠方へ一度御苦労に成らねば成らぬから、今の間に神が経綸を致して居るぞよ。其行先は結構なとこ斗りであるぞよ。
世の立替の真最中に成りたら、瑞の御魂は四十八の生魂を以つて、言霊神軍を組織し、之を引率して驚天動地の大活動を致さねば成らぬぞよ。夫に就ては神界より秘策を授けて置かねば成らぬ事が、未だ未だ沢山あるから、何時神が何処へ連れ参ゐるやら知れんぞよ。一人でも神界の大秘事、神政成就までは知らされん事があるから、肝心の生神の居る場所へは、御伴は一人も許す事は出来ぬから、何時王仁の姿が見えぬ如うに成りても、心配は致して下さるなよ。何も別条は無いから、前から筆先で知らして在る通り、神が守護いたして居るから、○○○○殿、チツトモ心配は致して下さるなよ。他の役員にも心配致さぬやうに、会長どのから好く言ひ聞かして、安心して御用の出来る如うに頼むぞよ。是れから瑞の御魂の実地の御用の初りで在るから、未だ未だ大本の中に依然しての御用する所へは行かんから、其覚悟で居りて下され。是から先は会長どのは段々と忙はしくなりて、煙草吸ふ間も無いやうな事が出て来るが、そう成りて来ねば、天地の岩戸が実際に完全に開けんぞよ。
いよいよに成りたら、三代と大二どのは馬に打乗り、古代の立派な○姿で陣頭に立ち、数万の神軍を指揮いたさせねば成らぬから、今の内に瑞の身魂が心を配りて、因縁の深い身魂に内々申附けて、御用させて置いて下され。一日も早く致さぬと、肝心のものが間に逢はぬ如うな、面倒い事が出来いたすぞよ。我が在るの悪霊がねらひ済して居るから、油断が在ると、其の結構な宝を奪られるやうな事が在つては約らむから、是も言霊閣に次での大事の御用であるぞよ。此の御用いたしたものは結構で在るぞよ。
「神霊界」大正八年十一月一日号