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祖母帰幽
インフォメーション
題名:
祖母帰幽
著者:
出口王仁三郎
ページ:
326
概要:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2024-10-31 06:24:00
OBC :
B120900c59
わが祖母は微笑みながら
吾
(
わ
)
が
右手
(
めて
)
を握りたるまま
神去
(
かむさ
)
りにけり
母上
(
ははうへ
)
は声を放ちて泣きませば
吾
(
わが
)
弟妹
(
ていまい
)
も
共泣
(
ともな
)
きを為せり
悲しめどもう
此
(
こ
)
の上は
詮
(
せん
)
も無しと
野辺
(
のべ
)
の送りの準備にかかる
葬式は
神代
(
かみよ
)
相伝
(
さうでん
)
の
神式
(
しんしき
)
に
由
(
よ
)
るべきものと
吾
(
われ
)
主唱
(
しゆしやう
)
せり
神式
(
しんしき
)
に
葬送
(
さうそう
)
せむとの
吾
(
わが
)
主張ただ訳もなく
退
(
しりぞ
)
くる親族
やむを得ず
金剛
(
こんがう
)
禅寺
(
ぜんじ
)
の住職を頼みて野辺の送りを営む
三七日
(
さんしちにち
)
祖母の霊前にかしこみて
供物
(
くもつ
)
と
墓参
(
ぼさん
)
に日を送りけり
三週間
過
(
す
)
ぎたる朝を親族にかくれて綾部に帰り着きたり
大本に帰れば役員寄り来たり
御神徳
(
ごしんとく
)
よと判らぬこといふ
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