霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第七章 皇国の使命

インフォメーション
題名:第7章 皇国の使命 著者:出口王仁三郎
ページ:79
概要: 備考: タグ: データ凡例:2017/9/22校正。 データ最終更新日:2017-09-22 22:33:32 文字数:2440 OBC :B121801c16
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]:神霊界 > 大正8年5月1日号(第85号) > 皇道我観(五)
 畏(かしこ)くも、天下統治の天権(てんけん)を天賦に享有(きやういう)し、万世一系の皇統を保全して、大日本国に君臨し玉ふ、天津(あまつ)日継(ひつぎ)天皇が、神聖なる天下統治の神権、大日本皇道を、未(いま)だ完全に発揮し給ふに到らざりし神代(みよ)は草昧(さうまい)混沌(こんとん)として、天下は実に無道(むだう)なるやの感ありしなり。古往今来(こんらい)天運未(いま)だ到らず、国体の精華を隠伏(いんぷく)し、和光同塵(わくわうどうぢん)の御神策を以て、御皇運発展の時運(じうん)を、期待し給ふのを止(や)むを得ざりしが故に、世界到る処(ところ)、草昧(さうまい)なる権謀を発生し、以て治乱興廃(ちらんこうはい)の活劇を反復す。人生の不安、世路(せろ)の困難なるは、是(こ)れ天下挙(こぞ)つて、体主霊従主義に心酔せる無道の微証(ちようしよう)ならずや。由来王道(わうだう)、覇道(はだう)、憲政、共和政治と称し、或(あるひ)は聖賢大哲(せいけんだいてつ)の唱導せる教理、道徳説は、天歩(てんぷ)艱難(かんなん)の時代を忍耐すべく、凌駕(りようが)すべき方便たりしなり。然(しか)り而(しかう)して、是(これ)を以て時代の人智を啓発し、練習、研磨せしめ、以て皇運扶翼(ふよく)の資(し)に供(きよう)せしめ給へるなり。皇祖天照大御神の命(みこと)以(もつ)て、此(こ)の地球即ち豊葦原(とよあしはら)千秋長五百秋(ちいほあき)の水穂国(みづほのくに)は、吾(わが)御子(みこ)正哉吾勝々(まさかあかつかち)速日天忍穂耳(はやひあめのおしほみみの)命(みこと)の知所国(しろしめすくに)と、言依(ことよさ)し給ひて、天降(あまくだ)し給ひし、豊葦原中津国なる、極東日本国に、天壌無窮(てんじやうむきう)の皇統を垂れ給ふが故に、天下の真正なる大道(たいだう)は、皇国に実在せり。天佑(てんいう)を保全し、万世一系の皇祚(くわうそ)を践(ふ)み玉ふ、皇宗(くわうそう)崇神(すじん)天皇は、畏(かしこ)くも神器(しんき)を敬遠し、和光同塵の御神策を垂れさせ給ひし以来、茲(ここ)に二千有余年、天歩艱難(てんぽかんなん)の凌辱(りようぢよく)を隠忍(いんにん)し給ひし御事(おんこと)は、実に吾等(われら)臣民たるもの、恐懼(きようく)措(お)く能(あた)はざる所なり。
 嗚呼(ああ)尊(たふと)き哉(かな)、三千世界一度に開く梅の花、天運循環の神則に因(よ)り、天下の大道は皇運発展に伴ひ王政復古にその曙光(しよくわう)を発し、明治維新の皇謨(くわうぼ)は、和光同塵の御神策をして、棹尾(たくび)の大局を終結し玉へり。古語に曰く、彼を知り己を知るは百戦殆(あやふ)からずと。世界大経綸(だいけいりん)の用意は、畏(かしこ)くも、明治天皇御一代の偉業たりしなり。
 畏くも明治天皇は、天運循環して、皇運御発展の時運に到着せる事実を洞察し給ひ、戊申(ぼしん)の詔書(せうしよ)を下させ給ひて『抑々(そもそも)我(ワ)ガ神聖ナル祖宗ノ遺訓ト、我ガ光輝アル国史ノ成跡トハ、炳(ヘイ)トシテ日星(ジツセイ)ノ如シ。寔(マコト)ニ克(ヨ)ク恪守(カクシユ)シ、淬励(サイレイ)ノ誠ヲ輸(イタ)サバ、国運発展ノ本(モト)近ク斯(ココ)ニ在リ。朕(チン)ハ方今(ハウコン)ノ世局(セイキヨク)ニ処シ、我(ワガ)忠良ナル臣民ノ協翼(ケフヨク)ニ倚藉(イシヤ)シテ、維新ノ皇猷(クワウイウ)ヲ恢弘(クワイコウ)シ祖宗(ソソウ)ノ威徳ヲ対揚(タイヤウ)セムコトヲ庶幾(コヒネガ)フ』と詔命(みことのり)し給ふ。然(しか)りと雖(いへど)も、挙国上下(しようか)の臣民は、斯(この)深遠なる御聖慮を解し奉(まつ)らず、道聴途説(だうちやうとせつ)の如く軽視し奉(まつ)り敢(あへ)て聖旨を奉体せざるは、誠に恐懼(きようく)に耐へざる次第ならずや。維新の皇謨(くわうぼ)の要素は、実に斯(ここ)に在り。神聖なる祖宗の御遺訓皇道大本は、是(これ)実(じつ)に天下統治の大道なり。是断(これだん)、是遷(これせん)、天威(てんゐ)以て厳戒を加へ給ふこと、国本(こくほん)発展の基本なり。古今の弊政、累惑(るゐわく)の学説、憲政の悪用は、是(これ)古今天下無道無明(むめい)の産物なり。百度維新、これ開闢(かいびやく)以来、未曾有(みぞう)の盛事(せいじ)なり。世界の平和は、斯(ここ)に其(その)基礎を厳立(げんりつ)し、皇国の使命は、言向和(ことむけやは)す皇化(くわうくわ)の顕彰なり。済世(さいせい)、済民(さいみん)の皇道は、天理人道を明かにし、祭政一致の教政は、国体の精華を発揚し、国威は四海(しかい)を風靡(ふうび)して、天下の無道を糺明(きうめい)し、世界の無明を光被(くわうひ)す。天津日継(ひつぎ)天皇が、皇憲を世界に宣布し給ひ、以て其(その)御天職を実践し給ふや、茲(ここ)に国際的競争は、忽(たちま)ち文明の競争と化し、生活の不安は、直ちに鼓腹和楽(こふくわらく)と化すべし。日本(につぽん)国教たる、皇道大本(たいほん)[*全集でルビ「たいほん」は底本通り]の奨励(しやうれい)は、驕慢(けうまん)怠惰(たいだ)奢侈(しやし)淫邪(いんじや)を殲滅(せんめつ)し、社会を刷新して、世界永遠の真(しん)の平和始(はじめ)て茲(ここ)に成就す。万世一系の天皇は、日本皇道大本(たいほん)[*ルビ「たいほん」は底本通り]を宣揚して、世界の平和を確保し給ひ、以て天下統治の御天職を完成し給ふ。嗚呼(ああ)神聖なる神器は万古(ばんこ)に存(そん)す。宇宙の大中心、世界の中心、日本国の中心にして、言霊学(ことだまがく)より見たる、アオウエイ五大父音(ふおん)の総轄たる、アの言霊の幸(さちは)ひ、助け、天照(あまて)り給ふアヤの霊域、是(こ)れ皇道大本(おほもと)奉釈者(ほうしやくしや)発祥の聖地なり。世界妖気の発する所、神軍一過忽(たちま)ち平定す。偉(ゐ)なる哉(かな)、大正維新の皇謨(くわうぼ)、大(だい)なるかな、皇祖経綸(けいりん)の大謨(たいぼ)。
 人皇(にんわう)第一代神武(じんむ)天皇を、神日本(かんやまと)磐余彦(いはれひこの)天皇(みこと)と称す。彦(ひこ)波劔(なぎさ)武(たけ)鵜鷀(うがや)草葺不合(ふきあへずの)尊(みこと)の第四の御子(みこ)なり。御母(おんはは)を玉依姫(たまよりひめ)とまをす。我国(わがくに)の太古は神も人も皆私心(ししん)私情(しじやう)無ければ、必ず兄を以て、世を継ぐ事を為さず、唯(ただ)その徳の優(すぐ)れるものを選ぶが故に、皇兄(くわけい)五瀬命(いつせのみこと)、稲飯命(いなひのみこと)、三毛野命(みけののみこと)を置(おき)て立て太子となりたまふ。天皇生(うま)れながらにして明達、意志確如(こころつよく)まします。長(ひと)となり給ひて、日向国(ひうがのくに)吾田(あだ)の邑(むら)吾平津姫(あひらづひめ)を娶(めと)りて妃(ひ)となす。手研耳命(たぎしみみのみこと)を生(うみ)たまふ。御年(おんとし)四十五歳に成り玉ひし時、其兄(そのあに)五瀬命(いつせのみこと)等(とう)と御子(おんこ)手研耳命(たぎしみみのみこと)と、高千穂の宮に在(ま)し坐(ま)して、相議(あひはかり)たまふは、『此(この)日向国は辺僻(へんへき)にして、王化を普(あまね)く天下に及ぼすに便宜ならず。何(いづ)れの地に遷(うつ)りてか、大業(たいげふ)を成就せむ。昔我(わが)天神(てんじん)高皇産尊(たかみむすびのみこと)と大日靈尊(おほひるめのみこと)此(この)豊葦原の瑞穂国を、我(わが)天孫彦火々瓊々杵(ひこほほににぎの)尊(みこと)に授け給へり。是(ここ)に於(おい)て瓊々杵尊(ににぎのみこと)、天(あめ)の磐座(いはくら)を離れ五百重(いほへ)の雲を排開(おしひら)き、御前(おんまへ)を駈足(はらは)して、此(この)土(ど)に戻止(いたり)たまひしが、運(よ)は鴻荒(あらび)に属(あ)ひ、時は草昧(さうまい)に鐘(あた)りぬれば、唯(ただ)その屯蒙(うまれいで)たるままの淳素(すなを)なる風俗に随(したが)ひ、唯(ただ)専一に正直の道を養ひ玉ひて、此(この)西の偏(ほとり)に在りて世を治め玉ひ、我(わが)皇祖皇宗(おほぢちちぎみ)いづれも神聖(ひじり)にましまして、慶(けい)を積み暈(ひがさ)を重ねて、多くの年所(ねんしよ)を歴(へ)たること、天祖の斯国(このくに)に降跡(あまくだり)たまひてより以来、今に逮(いた)りて二千四百七拾余歳なれども、遼遠(はるか)なる地は猶(なほ)いまだ王沢(わうたく)に霑(うるほ)はず、村に長(をさ)あり邑(いふ)に君(きみ)あり、恣(ほしいまま)に彊界(きやうかい)を分(わか)ちて相互(あひたがひ)に凌(しの)ぎ轢(きし)るもの多くして治まり難(がた)し』アア是(こ)れ二千六百年以前の世界の現象なり。即ち現代に於ける世界列強が、各国を侵略割拠し、各自彊界(きやうかい)を分(わか)ち用(もち)ひ、相(あひ)凌轢(りようれき)せるの状態と古今相(あひ)等し。是(こ)れ天下無道、無明(むみやう)の証徴(しようちよう)にして、皇国の天職、皇道大発揚の必要時機ならずや。畏(おそ)れ多くも日本(につぽん)神国天皇が、万世一系の皇統を享有(きやういう)し玉ふ所以(ゆゑん)は、豊葦原瑞穂国なる世界を統治経綸(けいりん)し給ふ天職を帯び玉ふ故なる事、是(こ)れ国史に炳(へい)として日月(じつげつ)の如く、記し賜(たま)ふ所なり。畏(かしこ)くも神聖にして、天壌無窮(てんじやうむきう)の皇運を保ち給ふところ、敢(あへ)て古今の差別(さべつ)ある事なし。夫(そ)れ豊葦原の瑞穂国とは人類の生活し得て、以て国家社会を組織し得る、全世界の総称にして、大日本皇国は、是(こ)れ豊葦原の中津国、即ち世界の中心枢軸なり。醒めよ我(わが)同胞、自覚せよ其(その)天職を。
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