霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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婆心

インフォメーション
題名: 著者:
ページ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: 文字数: OBC :B119300c101
二十八歳の春
何処(どこ)までも田舎おやぢのわからずやのあまりの事に微笑(ほほゑみ)湧(わ)きぬ
ほほゑめる吾(わ)が顔を見て治郎松(ぢろまつ)は気持(きもち)がよいかとにくまれ口(ぐち)いふ
これからは巫女(みこ)の真似だけしてくれなと憎まれ口(ぐち)たたきびつこひきて帰る
遠近(をちこち)をふれ廻(まは)りたる治郎松(ぢろまつ)の足と口(くち)との使へずなりけり
村人(むらびと)はあつまりきたり治郎松(ぢろまつ)に罰(ばち)当(あた)りしと口(くち)ぐちに罵(ののし)る
ののしれる声を治郎松(ぢろまつ)聞きつけて貸金(かしきん)催促(さいそく)矢のごとくする
三百の金(かね)をかへすか歯と足を今なほすかと駄駄(だだ)こねる松
三百の金(かね)は先月かへしたと云へば受取(うけとり)見せといふ松
書付(かきつけ)は出さず金(かね)だけ受取りてまだ証文をにぎつてる松
二重取(にじゆうどり)せんとたくらむ治郎松(ぢろまつ)の心の曲(まが)のすさまじきかな
四百円の地価(ぢか)があるとて暴君の如く小作にふれまふ治郎松(ぢろまつ)
親類よ家の為(た)めよといひながら三百の金(かね)二重取(にじゆうどり)せんとす
株内(かぶうち)や親類の名を楯(たて)に取りおためごかしに吾(わ)が道の邪魔する
七十になつたおこの婆(ばあ)さんが治郎松(ぢろまつ)伴ひ意見に出てくる
先祖からの仏法をやめて神祀(まつ)る不心得(ふこころえ)やめと諫(いさ)める婆さん
治郎松(ぢろまつ)の母なるおこの婆さんはつきあひせぬと怒(おこ)つて帰れり
狼(おほかみ)か大神(おほかみ)さんか知らねども忰(せがれ)をいためた悪神(わるがみ)といふ婆
村中(むらぢう)のにくまれ者のこの婆(ばば)は嫁を悋気(りんき)で幾度もかへせり
弟と治郎松(ぢろまつ)二人にせめられて吾(われ)はしづかに神の道説(と)く
現世(うつしよ)はとまれかくまれ不老不死夜(よる)なき国をおもひていそしむ
信仰の力(ちから)に生ける吾(わ)が身には百(もも)の妨(さまた)げ心に懸(か)からず
どこまでも神の大道(おほぢ)は捨てまじと百草(ももくさ)別(わ)けて吾(われ)は進めり
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