霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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覿面

インフォメーション
題名: 著者:
ページ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: 文字数: OBC :B119300c098
二十八歳の春
五万円大金(たいきん)の夢やぶれしゆ西塔(さいたふ)いかりて祭壇こはてり
神様も先生も糞(くそ)もあるものかとつとと帰れといきまきて居り
眼(まなこ)つり顔ふくらせて睨(ねめ)つけるその形相(ぎやうさう)のすさまじき西塔(さいたふ)
こりや喜楽(きらく)馬鹿にさらすな昔から庄屋をつとめた家の主(あるじ)だ
今でこそ貧乏はすれ穴太(あなを)では公爵顔(こうしやくがほ)だとつんと空(そら)向(む)く
五万円だましたゆゑに大島(おほしま)天狗のもう公園は造らんといふ
神様は公園造れと仰有(おつしや)らぬお前が勝手に云つてゐるのだ
やい喜楽何をつべこべぬかすのだ頤(おとがひ)はじくと為(ため)にならぬぞ
相場には負ける神にはだまされる喜楽の奴(やつ)めが馬鹿にしやがる
こんな事他人(ひと)に話しも出来はせぬよい馬鹿見たとくやむ西塔(さいたふ)
○
喜楽にはお世話にならぬ自分から修行をすると川に飛び込む
素裸体(すはだか)になりて西塔(さいたふ)里川(さとがは)に飛び込みふるうて祝詞をあげる
洗ひ場の石に向脛(むかふずね)すりむきて血を流しつつ這(は)ひ上(あが)りたり
大先生実(じつ)にわたしがわるかつた罰(ばち)は覿面(てきめん)怪我(けが)したと泣く
済まぬ事腹立(はらだ)ちまぎれに云ひましたお詑(わび)頼むと手を合(あは)せ居り
罰(ばち)当てるやうな小さい神でない君(きみ)のこころが罰(ばち)あてたのだ
ともかくも私は心をあらためる鎮魂(ちんこん)頼むとしきりに拝む
祭壇を元へ直して心から悔いあらためよとわれ教へたり
西塔(さいたふ)は家族一統(いつとう)に指揮為(な)して祭壇きよめ詑(わ)びつつまつる
向脛(むかふずね)一寸(いつすん)あまりの裂傷に繃帯(ほうたい)を巻き汗(あせ)かきくるしむ
祭壇を清めすまして大神(おほかみ)を祀ればたちまちいたみ止(と)まれり
有難(ありがた)しこの激痛が止(や)みました神さん済まぬと大声に泣く
西塔(さいたふ)の妹(いもうと)忰(せがれ)娘(むすめ)までいよいよ幽斎修行にかかる
村中(むらぢう)の資産家なりし西塔(さいたふ)は相場に手を出し破産せし人
家も倉も山も田地(でんち)も他人(ひと)の手にわたりし西塔(さいたふ)金(かね)にあこがる
金(かね)なくば生きて居(ゐ)られぬ気がすると口癖(くちぐせ)のやうに言へる西塔(さいたふ)
神様の修行をなして米相場(こめさうば)勝ちて復活せんと西塔(さいたふ)いへり
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