今明日中に起訴
大本教を処断
司法処分と結社禁止とは切り離す二段構へ
大本教第二次大検挙で昨年末以来取調を受けてゐた同教最高首脳部出口王仁三郎外七名に対する司法処分は既に稟議手続を済まし最後の検察首脳部会議を待つのみとなつてゐたが地元の京都地方検事局徳永検事正はこの会議に列すべく十日午後八時四十分京都駅発列車で重要書類を携へて上京した、司法省並に大審院検事局では同検事正の着京を待つて十一日午前早速会議を開き決定意見を纏めた上、林新法相に経過を説明、同日午後若くは十二日中に治安維持法違反並に不敬両罪による起訴決裁の段取となつてゐるが一方起訴と同時になされるものと予想されてゐた結社禁止並に主要建物収去の行政処分は従来の慣例(労農党解散等)と事案の性質からするも一応閣議にかけねばならず、かつ内務首脳部に大異動が行はれる関係上多少遅延は免れぬので、司法処分と行政処分とは二度に分割されるのやむなきに至つた
なほ結社禁止を命ぜられるものと予想されてゐる団体は皇道大本、昭和神聖会外五団体都合七団体を同時に綾部、亀岡の両本部を始め主なる別院分院の収去命令が各府県知事を通じて発せられることとなつた