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瑞霊真如

インフォメーション
題名：瑞霊真如 著者：出口王仁三郎
ページ：347
概要： 備考： タグ： データ凡例： データ最終更新日：2024-10-31 18:51:00 OBC ：B129900c61
四月八日出口開祖の筆先に海潮(かいてう)は瑞霊(ずゐれい)真如(しんによ)としるさる
役員等(ら)集まり来(きた)りおどろきて瑞(みづ)の御霊(みたま)と尊(たふと)みにけり
木訥(ぼくとつ)な愚直な役員連中は筆先を見て胆(きも)をつぶせり［＊「木訥」は底本通り。一般には「朴訥」と書く場合が多いが「木訥」とも書くので誤字ではない。］
悪神(あくがみ)と思ひゐたりし海潮(かいてう)は瑞(みづ)の御霊(みたま)と態度をかへをり
ことごとに反対ばかりせしものがうつて変(かは)りし態度を示せり
動揺
さりながら一旦(いつたん)誤解のしみ込みし彼等(かれら)は不安におそはれをるらし
一ケ月ばかりは吾(われ)にしたがひし彼等(かれら)は又(また)も反抗心を持てり
筆先は如何(いか)に示させ給ふとも海潮(かいてう)は悪霊(あくれい)なりとつぶやく
悪霊(あくれい)がこの大本にばけ込みて系統(ひつぽう)の御霊(みたま)を抱(だ)きこむといふ
虎島文子
役員の心ぐらつきし其(その)際(さい)に虎島(とらしま)来(きた)りて火をつけにけり［※「虎島文子」とは福島久子のこと。］
役員と虎島(とらしま)文子(ふみこ)は共謀し吾等(われら)夫婦を迫ひ出さむとせり
海潮(かいてう)と澄子をうまく追ひ出して古谷(ふるたに)と福子(ふくこ)がすわらむとたくむ［※「古谷（ふるたに）」とは中村竹吉のこと。また本書で「中村」「竹村」とも呼ばれ、名前が統一されていない。］
古谷(ふるたに)と虎島(とらしま)文子(ふみこ)の両人は吾等(われら)夫婦に極力てきたふ
さまざまのデマを作りて両人は虚実とりまぜ開祖に告げたり
虎島(とらしま)は○○の娘わが○の姉にしあれば信用深(ふか)かり
御開祖(ごかいそ)は虎島(とらしま)文子(ふみこ)の申言(しんげん)を一(いち)も二(に)もなくうべなひ給へり
両人は開祖の左右に侍(はべ)り居て朝(あさ)な夕(ゆふ)なに吾等(われら)を罵(ののし)る
ありもせぬ事まで二人は捏造し吾(わ)れを排斥せむとたくらむ
両人があれば世界の立替(たてかへ)は自由自在と顎(あご)しやくりをり
この方(はう)は変性(へんじやう)男子(なんし)の系統(ひつぽう)と虎島(とらしま)文子(ふみこ)の天狗鼻(てんぐばな)かな
中田善助
古谷(ふるたに)と虎島(とらしま)文子(ふみこ)の両人は内実(ないじつ)大本の覇権を握れり
両人の言葉は残らず役員の頭に耳によくをさまれり
両人の言葉にペコペコ頭(あたま)下(さ)げ中田(なかた)善助(ぜんすけ)地方を巡(めぐ)る
善助(ぜんすけ)は意気揚揚(やうやう)と京(きやう)伏見(ふしみ)丹波(たんば)丹後(たんご)をかけ廻(まは)りけり
善助(ぜんすけ)は虎の威(ゐ)をかる狐(きつね)なり人の顔見て法螺(ほら)ふき廻(まは)る
善助(ぜんすけ)の狐を使ふ両人は古谷(ふるたに)にすむ虎猫(とらねこ)なるかも
虎猫(とらねこ)の頤使(いし)に甘んじ善助(ぜんすけ)の糞(くそ)喰(く)ひ狐がなき立つるなり
善助(ぜんすけ)は京都にいたり禿蛸(はげだこ)の狸おやぢをお先(さき)に使へり
近近(ちかぢか)に行(ゆ)くとの便りをまつ虫(むし)の頭の光る逆蛍(ぎやくほたる)かな
てらてらと光る頭を持ちながら信者を闇路(やみぢ)に導く禿蛸(はげだこ)
「道の栞」
禿蛸(はげだこ)や蛆虫(うじむし)連中を気にかけず臥龍亭(ぐわりうてい)にて古書(こしよ)を調ぶる
臥龍亭(ぐわりうてい)に神書(しんしよ)を読みつつ其(その)隙(すき)に「道の栞(しをり)」の執筆を為す
「道の栞(しをり)」わが書き居(を)れば文助(ぶんすけ)が面(つら)をふくらし入(い)り来(きた)りけり
海潮(かいてう)さん又角(かく)文字(もじ)を書きなさる外国(ぐわいこく)魂(みたま)と顔しかめをり
お前等(ら)は平仮名(ひらかな)ばかり角(かく)文字(もじ)は読めざるために小言(こごと)いふのだ
角(かく)文字(もじ)は支那の文字よと言ひながら畳(たたみ)蹴立(けた)てて母屋に入(い)りけり
文助(ぶんすけ)は蛆虫(うじむし)だちと諸共(もろとも)にひそびそ話(はな)しにふけり居(ゐ)たりき
いろはと角文字
ややありて文助(ぶんすけ)古谷(ふるたに)入(い)り来(きた)りいろはの筆先読めと差し出しぬ
御開祖(ごかいそ)はいろはばかりを書かせるに角(かく)文字(もじ)書くはけしからぬといふ
王仁『お前こそけしからぬ奴(やつ)角(かく)文字(もじ)がなければ世界の用がたせない』
文助『筆先にいろはでこの世をひらくぞとありますあなたは反対なさるか
　角(かく)文字(もじ)の本を読んだり書くならば此(こ)の大本をいんで下され』
系統(ひつぽう)の虎島(とらしま)文子(ふみこ)さんの御命令ですよと古谷(ふるたに)威猛(ゐたけ)だかなり
系統(ひつぽう)の魂(みたま)か何か知らねどもおれはおれだといひ返したり
両人は面(おもて)をふくらし畳(たたみ)ざはり荒荒(あらあら)しくも立ち出(い)でてゆく
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