霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第五節 道の栞 第一巻中(一)

インフォメーション
題名:第5節 道の栞 第一巻中(一) 著者:
ページ:672 目次メモ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-04-06 02:04:26 OBC :B195501c2405
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]『神の国』大正14年7月25日号
道の栞第一巻中(一)
一 世界万物を造り給へる神は只独り神。天の御中主之大神と称へ奉る。
二 天之御中主の神様をつづめて天帝と云ふ亦真神と云ふ。
三 天帝の御光を高皇産霊の神と称えまつり。天帝の御温みを神皇産霊の神とたゝヘまつる。
四 真如は世界の初まりから此世を守り給ふ八百万の諸天使の御業を平易に簡単に説いておく。
五 天帝は独一の真神であるから始めも無く終りも無き尊き神である。
六 天帝は其尊き御身を伊都の千引に千引て万物を造り御力と御霊とを与へさせたまふ。
七 天帝の御身体を別けて云ふ時は三つに分けられる。即ち剛と柔と流とである。
八 (一)剛とは世の中の所在堅きものを指して云ふ。
(二)柔とは世の中の所在柔かきものを指して云ふ。
(三)流とは世の中の所在水気を指して云ふ。
九 天帝が一物を造り玉ふにも必ず力徳によりて造りなし給ふにより、善悪相混じ美醜互に交はりてゐるのである。
一〇 世の中には神は此世に何故善ばかりを拵へぬのかと理屈を云ふものがあるが、神は大工や左官でないから指金は持ちたまはぬ、善になるも悪になるも、皆其物の力徳である。夫れで誠の道に赴いて神力を享けねばならぬのである。
一一 宇宙に有るものは、霊力体この三つの大原質より外には一つも無い。
一二 霊とは即ち神の事である。人の霊魂も亦神の一分である。
一三 力とは即ち運動の力である。天地の運行春夏秋冬の変化は即ち天帝の御力である。
一四 体とは即ち物体である。化学の所謂元素と云ふもの。科学家は之を数十元素に区別すれども、神の道では剛柔流の三大元素として之を解き明かす。此の剛柔流は天帝の神体である。
一五 霊とは勇親愛智の四魂を云ふ、此の四魂は即ち天帝の全き霊魂である。
一六 人の霊魂も亦天帝より、此の四魂を分け与ヘられてゐるのである。
一七 此の四魂を分け与へられて居ながら其身魂を汚して、悪魔に落すは抑も誰の罪ぞ。四魂の中の勇魂は荒魂と称へ。親魂は和魂と称へ。愛魂は幸魂と称へ。智魂は奇魂と称ふる。
之れ皆国祖大御神の定めたまひし御教である。
一八 天帝の力は八力と云つて八つの力がある之を天帝の全力と云ふ。
一、動力
二、静力
三、解力
四、凝力
五、引力
六、弛力
七、合力
八、分力
此八力を凡て天帝の全力と云ふ。
一九 此八力に古き御名あり。盖し国祖大御神の名付け給ふ所の御名である。
二〇 現代の化学者等、此の深き事柄を弁ヘ知らず、故に天より瑞の霊を降して万代朽ちぬ宝なる神の御文を解き明かさせ給ふ。
二一 一、動力を大戸地の神
二、静力を大戸辺の神
三、解力を宇比地根の神
四、凝力を須比地根の神
五、引力を生杙の神
六、弛力を角杙の神
七、合力を面足の神
八、分力を惶根の神と云ふ
 右八つの神は即ち天帝の全き力である。
 此の八つの力に神の名を負はせ給ひしは国祖大御神である、其の訳柄を解き明かす役目は瑞の霊の天職である。
二二 剛体、柔体、流体の三つの体に古き御名あり、之は国祖大御神の名づけ給ふところである。
二三 剛体を天之常立の神、国之常立の神。柔体を豊雲野神。流体を葦芽彦遅の神と云ふ。
 右は皇祖の定められし称へである。之が即ち天帝の全体である。
 此事を解き聞かすは瑞の霊の天職である。
二四 天津神国津神八百万の神々を祭る司を神祇官と云ふ。
二五 神祇官が祭る所の足魂は植物の本質である。植物とは草木、稲、麦、等の類を云ふ。本質は固より霊覚なく、亦力徳の無きものである。然るに今や霊覚あり、力徳あるは本霊本力の相応ずるからである。
二六 神祇官が祭る所の生魂は動物の本質である。動物とは人、獣、魚、虫等を云ふ本質は固より霊覚の無きものであり又力徳のなきものである。然るに今霊覚もあり亦力徳あるものは、本霊と本力が相応ずる故である。
二七 神祇官が祭る所の玉留魂は山物の本質である。山物とは山の物即ち金や石や満俺鉄、土等の類を云ふ。
本質は固より、霊覚の無きものであり又力徳の無きものである。
然るに今霊覚あり。亦力徳もあるものは本霊本力相応ずる故である。
二八 帝の霊を本霊と云ひ。
 天帝の力を本力と云ふ。
二九 天帝より与へられたる霊魂を分霊と云又は小精神と云ふ。
三〇 天帝より与へられたる力之を分力と云ふ。天帝より与へられたる体之を分体と云ふ。
三一 人は天帝を愛し絶対に信従するを以て善の善なるものとす。地上には真の善なるもの一つも無し、只神を愛し神に従ひ、神に依りて活動するより外に最善の道なし。其他の善は凡て自己愛自然愛即ち地獄の愛のみ。
三二 剛は山物の本質である。然し其の山物の中にもやはり剛柔流の三質を備へてゐる。只説明の便宜上より其含む所の質の最も夥た黛しきものによりて名を下したのみである。
三三 柔は植物の本質である。然し其の植物中にもやはり剛柔流の三質を備へてゐる。只説明の便宜上より含む所の質の最も夥ただしきものによりて名を下したのみである。
三四 流は動物の本質である。然し其の動物中にもやはり剛柔流の三質を備へてゐる。只説明の便宜上より殊更に其の質の夥ただしきものによりて名を下したのみである。
三五 (一)つまり動物中にも剛柔流の三質を備へ居ると云へども、流体が殊更に多いから流を動物の本質と名づけたのである。
 (ニ)又植物中にも剛柔流の三質を備へ居るといへども、柔体が植物には殊更に多いから柔を植物の本質と名づけたのである。
 (三)又山物中にも剛柔流の三質を備へ居るといへども、剛体が山物中には殊更に多いから剛を山物の本質と名づけたのである。
三六 天帝は全智全能であるから天も地も万の物を残らず造りたまふたのである。
 全智とは全き真の智慧と云ふ事。
 全能とは全き真の力と云ふ事。
三七 天地万物を司どる為めに八百万の神を生みたまひて、皆夫れ夫れの役目を仰せ付け広い世界を守り開かせたまふのである。
三八 天帝の御力徳の活動、之を巻いて見れば唯独りの神様なれど、其の御力徳の活動に依つて一々御名を称へる時は、天津神八百万国津神八百万となる。
三九 独りの神より外に神は無いと云つて、片意地張る教があれど、それは神の御事をかたより見たるものゝ意見である。
四〇 神様は凡て唱へ奉る時は世界に唯一柱の誠の神様天之御中主の神となるのである。其の働きによりて区別を立てゝ称ヘ奉る時は、即ち八百万の天使となるのである。
四一 凡て日月も世界万物も皆天之御中主の神即ち天帝の懐にあるのである。
四二 天之御中主の神様の御力は限り無し。故に千変万化の功績極まりなく、所として此の神の坐しまさぬは無し。
四三 天帝は種々と変じたまひて、宇宙を司どり給ふが故に本は一つの神なれど、幾千万にも身体を分けて、世界を守り開かせ玉ふ。
四四 神の御力を書き記したる日の本の古事記を皇典又は神典といふ。
四五 皇典の高き深き神の御言葉の訳柄を学理と実地とによりて解き明かさしめ、神国建設の為に、かみの尊き御力や御威勢を広き世界に広め宜べ伝へん為めに、天より瑞の霊を撰り抜いて、真如を神の僕として降し給ふたのである。
四六 日本は真の高天が原である。神のお集まりになる結構な御国である。世界の本となるべき国であるから、三千世界を救ふところの誠の生神が現はれるのである。
四七 古しへは、此世の救主として瑞の御霊速素盞嗚天使が、現はれたまひて、天津罪国津罪、許々多久の罪穢を御身独りに引受け、世界を救ひたまふたのである。其の有難き情の深き吾等の救ひ主たる事を知らずして、素盞嗚尊を猛悪なる天使と思ふものは、実に罪深き恐れ多き事である。
 此の神は今も厄神として人の災禍を救ひ給ふ神である。
 人々の如何なる重き罪穢れも、大神の贖ひによりて救はせたまふ。
四八 時節到来、世の切り替へとなる故に、今度救主として、天より瑞の霊を地に降し給ひ、世界の罪科を贖はせて、世を救ひ給ふ。
四九 瑞の霊は、天から定まりた此世の救主、如何なる事も救ふ天使。
五〇 瑞の霊を誠の救主と信ずる者は、如何なる神力も授けたまふ、又限りなき安心喜びを与へ永遠の生命を与へ玉ふ。
疑ひをやめよ。疑うは心に曇りがあるからである。
人の智慧や考へでは神の示す言は酌取れぬ。疑は吾身を地獄に落す悪魔である。
五一 国祖大御神は、高天原の主である。天地許々多久の罪をあがない給ふ神である。其御肉体は世界の御先祖で最高最尊の神である。
五二 国祖大神の御霊は厳の霊である。
速素盞嗚の尊の霊は瑞の霊である。
この二つの霊は此の世を直々に照らし守らせたまふ尊き有難き神である。
五三 神は霊であるから、人の眼には見えぬが当然である。隠身であるから人の眼には隠れて見ることが出来ぬ、神の尊きは人の眼にて見る事能はぬが故である。
五四 霊なる誠の神に対する時は、己も亦霊を正しくし、誠を以て神に対し奉らねばならぬ。
五五 正しき霊を以て神に対し奉る時は、正しき天使、お懸りになり。
曲れる霊を以て神に対する時は、曲霊に感合するものである、これは神懸の時の状態なり。
五六 神の神徳は高天の原に満々たり。人々は努めて心を清め、神の誠の御恵を受けよ。
五七 神の御恵、人々の身魂に降るに於ては此の世に恐るベきもの、一つもなし、憂きも悲しきも立処に消え失せ、美はしき神の御栄にあづかる事を得ん。
五八 天の御恵は、人々の心の酒盃を持ちて、力限りに酌み取るベきものである。
五九 神は人々に恵を与へんとし、人々を救はんとして、夜となく昼となく、御心を砕き給ふ。
六〇 神は人々を苦しめんとは少しも思ひ給はず、人々の苦しむはその心に住める鬼、之を苦しむるものである。神は夫を見て深く嘆かせ給ひつゝあることを思ヘ。
(「神の国」大正十四年七月二十五日号)

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