霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
設定
|
ヘルプ
ホーム
伝記
幼ながたり
幼ながたり
1 父のこと
2 母の生いたち
3 因果応報ばなし
4 石臼と粉引きの意味
5 父の死
6 わたしのこと
7 奉公
8 幼なき姉妹
9 母は栗柄へ
10 母の背
11 屑紙集めと紙漉きのこと
12 清吉兄さん
13 蘿竜の話
14 およね姉さん
15 ひさ子姉さん
16 不思議な道づれ
17 仕組まれている
18 おこと姉さんの幼時
19 王子のくらし
20 ご開祖の帰神
21 霊夢
22 教祖と大槻鹿造
23 牛飼い
24 ねぐら
25 不思議な人
×
設定
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
文字サイズ
S
【標準】
M
L
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側だけに表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注[※]用語解説
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
【標準】
脚注マークを表示しない
脚注[*]編集用
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
脚注マークを表示しない
【標準】
外字の外周色
[?]
一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。
[×閉じる]
無色
【標準】
赤色
現在のページには外字は使われていません
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
サイトをリニューアルしました。不具合がある場合は
従来バージョン
をお使い下さい|
サブスク
のお知らせ
伝記
>
幼ながたり
>
幼ながたり
> 21 霊夢
<<< 20 ご開祖の帰神
(B)
(N)
22 教祖と大槻鹿造 >>>
二一 霊夢
インフォメーション
題名:
21 霊夢
著者:
出口澄子
ページ:
概要:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
B124900c23
001
明治二十五年、
002
正月、
003
そのころは旧であります。
004
元旦の夜のこと。
005
近所の
賑
(
にぎ
)
わいもしずまったことでありますから、
006
だいぶんと夜も
更
(
ふ
)
けていたのでしょう。
007
教祖は
茅屋
(
わがや
)
の壁ぎわに端坐して、
008
西町の姉のこと、
009
八木
(
やぎ
)
の姉のこと、
010
長男の竹蔵さんのことと、
011
いろいろ考えておられました。
012
そのとき夢とも
現
(
うつつ
)
ともなく、
013
体が自由自在に、
014
空でも駆けまわれるように、
015
軽やかな気持ちになって部屋の中が美しい色になり薫りのよい
香
(
かおり
)
がみちてきて辺りが澄んできました。
016
そのうち、
017
まわりのことは、
018
だんだん忘れ、
019
なにか、
020
けだかい
神々
(
こうごう
)
しい気持ちに包まれて来られました。
021
そうすると、
022
教祖さまの眼の前に、
023
美しいご
殿
(
てん
)
が見えてきました。
024
立派な宮がいくつも建っていまして、
025
その真ン中ころに
正門
(
せいもん
)
らしきものがありました。
026
門には、
027
門番もなく、
028
監視の人も居りません。
029
出入りは、
030
来る人のこころに任せてあるらしい感じです。
031
教祖は門内の麗しさに思わず心をひかれて、
032
奥へ進んでゆかれますと、
033
一人の神様が坐って居られました。
034
白髪
(
はくはつ
)
を長く垂れ、
035
童顔のなんとも譬えようのない
神々
(
こうごう
)
しさに、
036
こころを失われて、
037
佇
(
た
)
っておられますと、
038
その神はしずかに座を立たれ、
039
教祖の手をとって、
040
さらに奥深く神殿の方へ導かれました。
041
奥殿と思われる所まで案内されると、
042
何事か奏上されているようでありました。
043
それから艮の方角に廻られると、
044
こんどは初めのご
殿
(
てん
)
より幾層倍もある大きな神殿があって、
045
黄金
(
おうごん
)
、
046
瑠璃
(
るり
)
、
047
真珠をちりばめた
楼閣
(
ろうかく
)
がならんでいました。
048
ここには、
049
前よりずっと
気高
(
けだか
)
い神さまが居られて、
050
身は金銀、
051
宝石をもって飾られ、
052
衣冠束帯
(
いかんそくたい
)
、
053
剱
(
つるぎ
)
をつけた
悠揚
(
ゆうよう
)
として
得
(
え
)
も言われぬお姿でありました。
054
その神は、
055
教祖の眼の前近く歩みを移され、
056
じっと教祖を見つめられ、
057
にっこりとお
微笑
(
わらい
)
になりました。
058
教祖のご肉体には電流の
注
(
そそ
)
がれるように何ものかが伝わって来て、
059
それが満ちみちて、
060
聴こえるものも、
061
視
(
み
)
えるものも別のものが
開
(
ひら
)
けてきました。
062
崇厳
(
そうごん
)
な
感情
(
おもい
)
に肉体がはちきれるようにしまってくると思うと、
063
開祖さまの腹に、
064
なにか大きな力が入っていることが、
065
ご自分でもお判りになるようになりました。
066
その力が腹の底から、
067
玉が上がるように昇ってきて、
068
おごそかな調子の声となって現われてきました。
069
声を出すまいと歯を固く食いしばっておられても、
070
それを押しあけて、
071
突然大きな声が突発しました。
072
これが明治二十五年旧正月の十日で、
073
ご
帰神
(
きしん
)
の初まりであります。
074
しかし一方、
075
教祖さまは内心ご心配でありました。
076
自分の子が二人までも、
077
世にいう
狂人
(
きちがい
)
になり、
078
いま又、
079
自分がこのような夢ともつかぬ気持ちに犯されては、
080
この先どうなるであろうか、
081
と悩まれ──これはこうして居れぬ──と、
082
ご自分の身構えを正して、
083
体にかかってくるものを振り払おうとし、
084
更に思わず、
085
自分の言葉をもって、
086
神様の正体を問い正そうとされました。
087
「おん
身
(
み
)
は何者でありますよな、
088
事細
(
ことこま
)
やかに
名告
(
なの
)
って下されよ」
089
その時すでに、
090
なんとも言えぬ
薫
(
かぐわ
)
しい
霊気
(
れいき
)
が、
091
下腹
(
したはら
)
の底から昇ってきました。
092
胸の辺りがふるえ、
093
呼吸
(
いき
)
が止まるかと思われるほど強い衝動がおこり、
094
唇の辺りが自然に動きだしたと思うておられると、
095
どこからともなく、
096
非常に
美妙
(
うつく
)
しい
音声
(
こえ
)
で教祖の耳に響いてきました。
097
「われは艮の金神であるぞよ、
098
元の
国常立之命
(
くにとこたちのみこと
)
、
099
今より汝の
身体
(
からだ
)
を守るぞよ」
100
これは思わず、
101
教祖の口から洩れた言葉でありますが、
102
これをご自分で聞かれて、
103
なお不安に耐えかね、
104
さらに畳みかけるように──艮の金神──と申される神さまに、
105
ご自分の肉体からお
退
(
ひ
)
きとり願いたいと申されました。
106
ここで説明しておきますが、
107
神様のお声も教祖の肉体のお口からでるのでありますが、
108
教祖のお声ではありません。
109
教祖の思ってもおられないことが、
110
圧
(
おさ
)
えても圧えても出てくるのであります。
111
そのお声に対して、
112
開祖さまが
平生
(
へいぜい
)
のお声で質問されますと、
113
また神さまのお声で答えられるのであります。
114
ちょっとそばでみていますと、
115
自問自答のようでありますが、
116
開祖さまの一つの
咽喉
(
のど
)
から、
117
神様と開祖との二つの思いを使われる不思議なことであります。
118
「そんなことを言って、
119
私をだますのではありませんか」
120
「わしは神である。
121
神はうそをつかぬ」
122
そのように初めは絶えず、
123
神さまとたたこうて来られたようであります。
124
それは、
125
あまり突然なできごとに驚かれたのと、
126
神さまの叫ばれますことが、
127
三千世界の立替え立直しという、
128
とてつもない大きなことがらであったからです。
129
もしこの神の言うことが間違いであったならば、
130
世間に対して相すまぬと、
131
つつしみ深いご性格だけに、
132
こころを痛められましたが、
133
夜となく昼となく、
134
神さまと問答されていますうちに、
135
教祖さまご自身のおこころに、
136
ケンゴとした世の中を救わなければならないカクゴが、
137
だんだんと形づくられたのであります。
138
自分がこれまで、
139
人の知らない苦労をしてきたのも、
140
すべて
神代
(
かみよ
)
からの
奇
(
く
)
しき因縁であったこと、
141
世界を立直す神柱となるためのお計らいであったことに気づかれて、
142
かたいご決心をされたのであります。
143
三千世界一度にひらく梅の花、
144
艮の金神の世になりたぞよ。
145
須弥仙山
(
すみせんざん
)
に腰を掛け、
146
鬼門の金神が守るぞよ。
147
昔からこの世の来るのは知れている。
148
絶対絶命の世になりたぞよ。
149
この
雄大
(
おおきな
)
、
150
華麗
(
うつくしい
)
、
151
崇厳
(
そうごん
)
な
産
(
う
)
ぶ
声
(
ごえ
)
が大本の
経糸
(
たていと
)
を産んだのでありますが、
152
この産ぶ声がでるまでには、
153
教祖がながいご苦労をとおして──世の中のさまざまの悪、
154
人間の不幸──を深く感じられ、
155
この世を改めて、
156
万人
(
ばんにん
)
の楽しめる世の中にしたい──という願いを強く抱かれていたことが、
157
更に向上して、
158
国祖大神のご理想と合一せらるることになったのであります。
159
教祖さまが、
160
神
(
かむ
)
がかりになられますと、
161
たちまち私の家の
生活環境
(
くらしぶり
)
も変わってきました。
162
おりょうさんは
四方
(
しかた
)
源之助
(
げんのすけ
)
さんところに
守
(
も
)
りに雇われてゆきました。
163
残った私には神様のご用がありました。
164
夜の夜中に起こされて、
165
お使いをさせられました。
166
「
末子
(
ばっし
)
のおすみどの、
167
起きて下され、
168
××の屋敷へ行って塩まいて下され」と言うふうに、
169
夜半
(
よなか
)
に起こされては、
170
どこそこへ行って水
撒
(
ま
)
いて来い、
171
土
撒
(
ま
)
いて来い、
172
と言われ、
173
私は
理
(
わけ
)
は分からず、
174
ただ母のいげんのある言葉のままに素直に、
175
お使いをつとめていました。
176
しかし時おりは、
177
私もどうしてこういうことを、
178
と不安な淋しさにおそわれましたが、
179
お使いがすめば優しい母の言葉がきけるという、
180
一条
(
ひとすじ
)
のたのみがあって、
181
また、
182
私の生まれながらの、
183
ものごとをいつまでも悔んでおれない楽天的な性分で、
184
母の言うままにつとめてきました。
185
そのうち私の
日々
(
にちにち
)
のしゅうかんになり、
186
夜はさみしい夜風の町に使いにゆきましたが、
187
昼は梅の
蕾
(
つぼみ
)
のふくらんでゆくのを楽しんだり、
188
榎木
(
えのき
)
の
角芽
(
かどめ
)
となり若葉へと
季
(
き
)
のうつってゆくのを楽しみました。
189
教祖は私を呼ばれる時、
190
決って「
末子
(
ばっし
)
のおすみどの、
191
ちょっと来て下され」という言葉で呼ばれました。
192
私が教祖のそばへ参りますと、
193
私の額を揉んでもんでもみおわると親ゆびでグット押されてフウフウと息をかけられました。
194
私の額から霊を入れてくれちゃったと思うのです。
195
それが、
196
艮の金神、
197
国祖
(
こくそ
)
国常立尊の
神
(
かむ
)
がかりになりましての鎮魂ですから、
198
それはエライ勢いでありました。
199
そういうことがあってから、
200
夜半
(
よなか
)
に幾度も起こされて、
201
私は神さまの鎮魂をうけました。
202
そのころ、
203
私の不思議に思いましたことは、
204
私が眠っている
間
(
ま
)
も、
205
教祖は起きて居られ、
206
教祖さまのヤスまれたのを見うけたことがなかったことです。
207
教祖さまはそのころのことを、
208
209
「神さまが七十五日、
210
一日も寝さしてくれず、
211
十三日も食事を
摂
(
と
)
らして下さらなんだ」と言われています。
212
私が
夜半
(
よなか
)
にフッと眼をさますといつも教祖さまは神様と話をしておられました。
213
子供の私には難しいことばかりで、
214
聞こうとも思いませんでした。
215
日々
(
にちにち
)
そういう日が続いているうちに、
216
私は時々、
217
これまでに、
218
どこかで誰かに聞いた神様の名を耳にすると子供ながらにも聞き耳をたてたものです。
219
ある時、
220
行者
(
ぎょうじゃ
)
さんがきました。
221
教祖「
役
(
えん
)
の
行者
(
ぎょうじゃ
)
か」
222
声「はい、
223
暫
(
しばら
)
くだけ話すことをお許し頂きとうございます」
224
教祖「ならん」
225
「しばらくだけで結構ですから、
226
お許し頂きとうございます」
227
教祖「しばらくだけやな」
228
「はい」
229
教祖「それならば‥…」といわれ、
230
役の行者の話が初まりました。
231
「いままでは、
232
もっぱら
高山
(
たかやま
)
に
居
(
い
)
て守護の用をつとめさして頂きましたが、
233
時が来ましたので、
234
これからは山を
下
(
お
)
り、
235
世に出て守護さして頂こうと思いますので……」ということを話されていたのを憶えております。
236
それから、
237
その時分、
238
マタタビマサゾウという神さまが来られたことがあります。
239
マサゾウ「あまりの落ちぶれようでござります」
240
教祖「マタタビのマサゾウどのか」
241
そこでマタタビのマサゾウどのと、
242
もう一人の神さまのワカヒメギミノミコトさまは涙を流されます。
243
ワカヒメギミノミコト「天より高く咲く花も、
244
地獄の釜の焦げおこし、
245
これも神ゆえ」と言われると、
246
マサゾウという神さまは泣かれました。
247
このマタタビのマサゾウという、
248
変わった名前の神さまは教祖の筆先にも出てきます。
249
稚姫君
(
わかひめぎみ
)
の
尊
(
みこと
)
とマタタビマサゾウの二人の神さまの話し声を聞いた感じでは、
250
マタタビマサゾウという方は、
251
神代
(
かみよ
)
において稚姫君の尊さまのお
側
(
そば
)
のご用をしていた神様であるようです。
252
なお、
253
いろいろ話を聞いたところでは稚姫君の尊はある神によって世に落とされ、
254
それについては大変な秘密があります。
255
落とした神の名は言えませんが、
256
もしその名を言えば血で血を洗うようなことになるから、
257
どうしても言うことはならんと神さまから言われているからであります。
258
世を持ちなされて
居
(
い
)
た神さまが世に落とされ、
259
落とした神が世を持たれたのですが、
260
その当時のことを神さまが泣きながら話しあっておられました。
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 20 ご開祖の帰神
(B)
(N)
22 教祖と大槻鹿造 >>>
伝記
>
幼ながたり
>
幼ながたり
> 21 霊夢
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【21 霊夢|幼ながたり|幼ながたり|伝記|/B124900c23】
合言葉「みろく」を入力して下さい→