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神と宇宙

インフォメーション
題名:神と宇宙 著者:出口王仁三郎
ページ:205 目次メモ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2016-11-28 01:13:31 OBC :B195301c35
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]写本(成瀬勝勇筆、大正14年3月、大本本部所蔵)
神と宇宙
 
 簡単に述べると、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)は、無限絶対、無始無終に宇宙万有を創造する全一大祖神、宇宙の大元霊であるが、()(だけ)書いたのでは、(ひとつ)の定義たり符牒(ふちょう)たるに止まり、其神徳、神性に就きての明白な観念がとても読者の脳裡に浮ぶ訳に行かぬ。是非とも、詳しく説明せねばならぬ。
 自分は今、此神を説くに、「宇宙の大元霊」なる文句を使用したが、此神と宇宙とを引離して、まるで別個の無関係のものの如く考えられては困る。此神は、決して宇宙の外に在るのではない。宇宙の外に何者かが存在するという事は、吾人(ごじん)の意識し()る限りでない。さりとて、神は(また)宇宙の宇宙の内に在るのでもない。宇宙の内に在る以上は、少くとも、宇宙と相対的となり絶対という事は出来ない。宇宙の外にも在らず、又宇宙の内にも在らずというのでは、何うしても此の神は宇宙と合一状態にあらねばならぬ。換言すれば、天之御中主神は宇宙の本体それ自身であらねばならぬ。
 ただ(この)宇宙という言葉は、いかにも純理的、形式的な、学術的臭味(くさみ)のある語で其中に生命が無い。いかにも(ひやや)かな感を与える。天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)の形骸を髣髴(ほうふつ)せしむる事は出来ても、渾然(こんぜん)として大成せる一個の霊活妙体を髣髴せしむる温味(ぬくみ)が乏しい。例えば、霊魂が脱出して了った殻の肉体の様な感を起させるのが、宇宙という文字の欠点である。自分が此語を使用するのは、説明の必要上、(ばん)止むことを得ざるが為めである。読者は()く迄、活機凛々(りんりん)たる神霊原子が充実し切り、磅礴(ほうはく)し切った至大天球、無始無終、永劫(えいごう)不滅に活動して至仁、至愛、至正、至大、稜威(みいつ)を以て天地、日月、星辰(せいしん)、神人、其他万有一切を創造せらるる全一大祖神という観念を失わぬ様に希望する。()く考えると、他の文字を以って言い表すよりも、矢張り天之御中主神と申上げることが穏当であると感ずる。又『大本神諭』の如く、ずっと平らく、(したし)(うやま)って、「天之御先祖様」と申上ぐるも、至極結構であると思う。何うしても人間の感情は、其所(そこ)まで向上し醇化(じゅんか)せねば駄目だ。
   
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