一、誠の神徳を授けらるる前には、その服装やつれ、人に笑はれ譏らるべし。衣は破れ、喰ふものは乏しく、世の中の訳知らぬものよりは、怠りものと譏られ、仕事嫌ひと笑はれることも度々あらん。また鼻の下の建立などと申し、誠の心を知るものは無し。
二、神の道を止めて、何なりと商売、職業、農業などをせよと、一家親類兄弟友達より忠告さるること度々なるべし。
三、美はしき衣類を得んが為に、甘きものを喰はんが為に、小遣を豊かに得んが為に、神を離れて肉体の欲に迷ふことなかれ。
四、阿呆と言はれ、馬鹿と言はれても、欲と言はれても、怠けものと言はれても、山子と言はれても、誠の道の為には撓むことなかれ、屈することなかれ。
五、神は汝と倶に在り。世の中の事に心牽かるるものは、自ら道に遠ざかるべし。
六、警察署に引かれ、裁判所に呼出され、疑ひの眼もて裁かるることもあるべし。
七、されど、誠の道を踏める者よ、夢怖るるなかれ。警察よりも、裁判所よりも、いと優れて大いなるもの、誠ある汝の体内に宿れり。何を言はんとて案じ煩ふなかれ、神汝等の口を籍り、もつて道の証明をなし、汝をしていとも強き賢きものとなしたまふべし。
八、汝等は神の道の戦士なり。
九、神の戦士よ、直霊の魂をもつて国となし、厳の魂を大元帥と仰ぎ、瑞の魂を参謀総長と仰ぐべし。勇をもつて帯となし、固く腰に纏ひて勇み進め。愛をもつて御旗となし、智をもつて大砲小銃となし、親をもつて鉄砲丸とせよ。道をもつて進撃し突貫せよ、義と誠をもつて上の官とすべし。枉津国軍士の亡ぶまで、進めや進め、一歩も退くことなかれ。