大本教解散の断案
三月上旬に発する
今夜警保局長西下
邪教大本教に対する最後の弾圧方法を協議する全国特高課長会議は既報の如く来る二十五、六両日朝鮮、台湾、関東庁からも関係官出席、京都府庁において開催されるので内務省唐沢警保局長、相川保安課長は二十四日午後九時半東京駅発列車で西下する事となつた
第一日の廿五日の会議では唐沢局長挨拶の後、大本教検挙に奮闘した永野内務事務官から大本教検挙に関する状況を詳細に説明、午後は特高課長側より各地の検挙後の大本教信徒についての報告があり最後に大本教の結社禁止並に図書禁止等についての善後処置を指示するはずで廿六日は一同綾部、亀岡両本部を視察する事になつてゐる
尚大本教結社禁止、即ち解散命令は王仁三郎等の第一回起訴決定と同時に発する事になつて居り大体三月上旬の見込みであるが、又綾部、亀岡その他の建物については解散命令後適当の機会に「無願神社建立取締規則」によつて建物取毀し処分を行ふはずで更に大本教の幹部が組織する傍系団体たる昭和神聖会、昭和坤生会、昭和青年会、更始会等に対しても解散命令が発せられる筈である