大本教最高幹部
独房で縊死
【京都電話】京都中立売署独房に留置中の大本教最高幹部総務史実課長兼内事課次長白嶺事栗原七蔵(65)は九日夜九時頃独房内でハンケチを首に巻いて縊死を遂げてゐた、府検事局から小野大本教主任検事、京大法医学教室の小南博士急行検視を行つた、栗原は石川県生れで大正八年大本教に入信昨年十二月四日大検挙以来中立売署に留置されてゐたものである
邪教処断せまる
大審院検事局では棚町検事が主任となり既に送付を受けた大本教主出口王仁三郎(66)、統理補高木鉄男(62)、同東尾吉雄(49)、内事課長岩田久太郎(63)大本庶務課長兼昭和神聖会参謀井上留五郎(63)等最高首脳部の記録を慎重に検討、司法省刑事局大竹主任書記官との打合せも出来て去年五月には最後の審議を待つのみの状態となつてゐたが
不祥事件突発のためその渦中に処分を断行して世情を一層刺激するの結果となつてはとの焦りから
時局の平静に復するのを待つてゐたもので治安維持法違反並に不敬両条による起訴の司法処分、結社解散、主要建物取毀しの行政処分断行は今や時日の問題となつてる