第二 被告人スミは出口ナカの五女にして王仁三郎の妻となり、大正八年八月以来大本教主の地位に就き居たる者なるところ大正九年十二月頃王仁三郎が前示教義に基き所謂みろく神政成就なる不逞目的の達成を企図するものなることを諒知したるも、之に共鳴の上活動を続け次で前示経緯により昭和三年三月三日王仁三郎等と共に前示国体変革を目的とする大本なる結社を組織したる後、前記活動方針に基き右結社の拡大強化を図り其の目的の達成を期する意図の下に同月四日より、昭和十年十二月上旬迄の間右大本教主として、
㈠ 前記綾部町及亀岡町の大本本部に於ける大祭其の他役員信者会合の席上に於て数十回に亘り、大本の主義、主張に関する講話を為し、
㈡ 島根県下其の他全国各所の大本別院、分所、支部を役員等と共に巡回し講演会、座談会等を開催して大本の主義、主張を宣伝し、
㈢ 前記宣伝機関雑誌神の国及真如能光に大本の主義、主張を基礎とし、其の思想を鼓吹するに足る自己の所説及短歌を十数回に亘りて掲載せしめ、之を右亀岡町綾部町等に於て信者等に閲読せしめ、
以て右結社を組織し且其の目的遂行の為にする行為を為し、
第三 被告人伊佐男は大正七年十月大本に入信し、大正十一年四月内事係翌年夏頃大本史事編輯部長と為り同年二月王仁三郎の三女八重野の婿養子と為りたるものにして、爾来大本教主補佐、大本海外宣伝部長、大宣伝使の要職に就中大本の活動に従事し居りたるが、大正十四年十一月末頃王仁三郎が前示教義に基き所謂みろく神政成就なる不逞目的の実現を企図するものなることを諒知するに至りたるに拘らず、之に共鳴して大本に留り其の後、前示経緯に依り昭和三年三月三日王仁三郎等と共に国体変革を目的とする大本なる結社を組織し爾来前示活動方針に従ひ該結社の拡大強化を図り、其の目的達成を期する意図を以て、
㈠ 昭和三年三月四日大本大宣伝使に就任したる後昭和十年十二月上旬迄の間に、大本瑞祥会長、大本総務、皇道大本本部統理等の要職に就き最高幹部として前記綾部町本宮及亀岡町天恩郷に於て留五郎、吉三郎、及高木鉄男等と共に毎月一回乃至数回に亘り最高幹部会議又毎年約四回に亘り総務会議を開催し、右大本の組織並活動方針等を協議決定して之を実践に移し、
㈡ 同期間内に前記大本の宣伝機関雑誌神の国に大本教義を基礎とし、其の主義思想を鼓吹するに足る所説其の他の文章を数十回に亘り執筆掲載したる上之を右亀岡町等に於て信者等に閲読せしめ、
㈢ 同期間内に右亀岡町天恩郷及北海道、山形県、宮城県、石川県、京都市、大阪市、丹後地方、鳥取県、島根県、長崎県等に於て大本の主義、主張に関する講話、講演を為し、
以て右結社を組織し且其の目的遂行の為にする行為を為し、
第四 被告人留五郎は大正七年八月中旬大本に入信後、大日本修斎会顧問兼教務局副長、亀岡大道場講師、大日本修斎会教務局長、同会副会長、みろく殿取締兼大本瑞祥会長、大本副総裁、大本総務、准宣伝使、大本総裁、正宣伝使、大宣伝使、人類愛善会司領等の要職に歴任し大本の活動に従事したるが大正十四年夏頃に至り、王仁三郎が前示教義に基き所謂みろく神政成就なる不逞目的の実現を企図するものなることを確知するに至りたるも、之に共鳴して、大本に留りて活動を続け次で前示経緯の下に昭和三年三月三日王仁三郎等と共に前示国体変革を目的とする大本なる結社を組織し、爾来其の活動方針に基き該結社の拡大強化を図り其の目的を達成する意図を以て、
㈠ 昭和三年三月四日大本総務、大本大宣伝使に就任したる後昭和十年十二月上旬迄の間人類愛善会司領、更始会々頭、大本主理、満洲、朝鮮臨時特派宣伝使、満洲弁理、皇道大本本部教務部長、昭和神聖会統管部参議、同会参謀等の役職に就き最高幹部として前記綾部町本宮及亀岡町天恩郷に於て、伊佐男、吉三郎、高木鉄男、御田村竜吉等と共二十数回に亘り最高幹部会議及総務会議等を各開催し、大本の組織及活動方針等を協議決定して之を実践に移し、
㈡ 同期間内に右亀岡町天恩郷、鳥取県、島根県、岡山県、山梨県、長野県、奈良県、三重県、岐阜県、愛知県、静岡県、東京市、北海道、東北地方、関東地方、台湾、朝鮮、関東州及満洲国の主要都市に於て大本の主義、主張に関する講義、講演を為し、
㈢ 昭和六年五月頃東京市に於て同年九月頃熊本県に於て同地方の宣伝使数百名に対し講習会を開催の上大本の主義、主張の宣伝方法に付指針を与へて之を指導し、
㈣ 昭和三年十月頃以降昭和十年十二月頃迄の間に数十回に亘り前記大本の宣伝機関雑誌神の国に大本の主義、主張を基礎とし、其の思想を宣伝するに足る所説其の他の文章を投稿掲載し之を綾部町及亀岡町等に於て信者等に閲読せしめ、
以て右結社を組織し且其の目的遂行の為にする行為を為し、
第五 被告人吉三郎は大正八年一月大本に入信し大正九年三月亀岡町に転居後、大本亀岡支部長、大本瑞祥会副会長、大本総務、大本瑞祥会長等の要職に就き大本の活動に従事し居たるところ大正十三年六、七月頃王仁三郎が前示教義に基き所謂みろく神政成就なる不逞目的の実現を企図するものなることを察知するに至りたるも之に共鳴して、依然大本に留り其の後前示経緯により昭和三年三月三日王仁三郎等と共に前示国体変革を目的とする大本なる結社を組織し、爾来其の活動方針に基き該結社の拡大強化を図り其の目的を達成する意図を以て、
㈠ 昭和三年三月四日大本総務に就任したる外昭和十年十二月上旬迄の間に大本大宣伝使、大本瑞祥会長、大本総務部主事、大本本部主事、皇道大本総本部主事、皇道大本本部統理補、天恩郷内事課長、本部地方宣伝課長、本部庶務課次長等の要職に就き最高幹部として、綾部町本宮及亀岡町天恩郷に於て伊佐男、留五郎、高木鉄男等と共に最高幹部会議及総務会議を十数回開催し、大本の組織並活動方針等を協議決定して之を実践に移し、
㈡ 其の間前記亀岡本部天恩郷大祥殿に於て数十回に亘り修行者等に対し大本の主義、主張に付講話を為し、
以て右結社を組織し且其の目的遂行の為にする行為を為し、
第六 被告人同吉は大正七年十一月大本入信後大日本修斎会庶務局次長、同局長及大本総務等の要職に就き大本の活動に従事し居たるところ大正十二年十二月頃王仁三郎が前示教義に基き所謂みろく神政成就なる不逞目的の実現を企図するものなることを諒知したるに拘らず、之に共鳴して依然大本に留りて活動を継続し次で昭和三年三月三日前示経緯により、王仁三郎等と共に我国体の変革を目的とする大本なる結社を組織したる後、前示活動方針に従ひ、該結社の拡大強化を図り其の目的を達成する意図を以て、
㈠ 昭和三年三月四日大本総務に就任したる後昭和十年十月頃迄の間に大本大宣伝使、大本三丹主会長等の役職に就き、最高幹部として綾部町本宮及亀岡町天恩郷に於て開催せられたる大本総務会議に十数回出席して、大本の組織及活動方針等を協議決定し、
㈡ 昭和十年十一月六日前記みろく殿に於て三丹地方信者大会を開催して大本信者の獲得に努め、
㈢ 昭和三年三月四日より昭和十年十一月頃迄の間に綾部町及亀岡町の大本に於て数十回に亘り合計金約七千円を大本の土地買収費、建築資金及活動資金として大本に納付し、
以て右結社を組織し且其の目的遂行の為にする行為を為し、
第七 被告人昂三は大正八年一月初旬大本入信後、機関紙大正日々新聞記者、同校正係長、同神戸支局長、同編輯長、機関雑誌神の国編輯主任大本海外宣伝課長及大宣伝使等に歴任し、大本の活動に従事し来りたるが大正十三年頃王仁三郎が前示教義に基き所謂みろく神政成就なる不逞目的の実現を企図するものなることを諒知するに至りたるに拘らず、依然大本に留りて活動を続け次で昭和三年三月三日王仁三郎等と共に前示経緯の下に国体変革を目的とする大本なる結社を組織したる後、前示活動方針に基き該結社の拡大強化を図り其の目的を達成する意図を以て、
㈠ 昭和三年三月四日大宣伝使に就任したる外昭和十年十二月上旬迄の間に海外宣伝課長兼時習課長、海外宣伝局長、大祥殿講師、人類愛善会欧洲本部長、同会総本部主事、昭和神聖会地方講師及参議並大本総務等の要職に就任し、最高幹部として昭和八年三月十八日以来年四回宛綾部町本宮みろく殿内に於て開催せられたる総務会議に列席して大本の組織及活動方針等を協議決定し、
㈡ 昭和三年三月中旬以降同年六月中旬迄の間に静岡県、京都府、福井県下等十数個所に於て信者及未信者等に対し、大本の主義、主張及人類愛善会に関する講演又は座談を為し、
㈢ 昭和三年八月以降昭和七年十二月下旬迄の間仏国巴里に滞在して、同地に前記人類愛善会欧洲本部を開設し、エスペラント語に依る人類愛善会の月刊宣伝機関紙「オーモトインテルナチーヤ」を編輯発行し大本の主義、主張を宣伝し、
㈣ 昭和八年一月末頃帰朝後昭和十年十二月上旬迄の間に亀岡町天恩郷に於て右「オーモトインテルナチーヤ」を編輯発行して大本の主義、主張を宣伝し、
㈤ 昭和八年一月末頃より昭和十年春頃迄の間亀岡町天恩郷大祥殿に於て一週一、二回宛修業者に対し、大本の主義、主張に関する講演を為し、其の傍昭和十年一月初旬より同年三月末頃迄の間に島根、滋賀、三重、奈良の各県下及京都市内等約二十個所に於て信者及未信者に対し、大本及昭和神聖会宣伝の講演を為し、
以て右結社を組織し且其の目的遂行の為にする行為を為し、
第八 被告人斎治郎は明治四十年頃大本に入信し其の後大本修斎会長、大本宣伝使、大本負債整理委員、大本瑞祥会相談係、大本総務等の要職に歴任し、大本の活動に従事中昭和二年秋頃王仁三郎が前示教義に基き所謂みろく神政成就なる不逞目的の実現を企図するものなることを察知するに至りたるも之に共鳴して、大本に留り活動を続け次で昭和三年三月三日前示経緯により出口王仁三郎等と共に国体変革を目的とする大本なる結社を新に組織し、爾来該結社の拡大強化を図り其の目的達成を期する意図の下に、
㈠ 昭和三年三月四日大本総務となりたる外昭和十年十二月上旬迄の間に特派宣伝使、大宣伝使等に就任し、大本の最高幹部として綾部町本宮の教主殿若はみろく殿に於て十数回に亘り伊佐男、留五郎、吉三郎等と共に総務会議を開催し、大本の組織及活動方針等を協議決定して夫々之を実践に移し、
㈡ 右本宮の自宅其の他京都府、奈良県、兵庫県、鳥取市等に於て前記人類愛善会の機関紙人類愛善新聞の販路拡張に奔走し且大本の主義思想宣伝の為信者及非信者に対し「お取次」と称する病気平癒の祈願行為を為し其の際同時に大本の主義、主張に関する座談を試みて信者の離反防止、大本の基礎確立、信者の獲得及其の意識昂揚に努め、
㈢ 前記大本の宣伝機関雑誌「神の国」昭和十年一月号乃至同年十二月号に大本の主義、主張等を基礎とし其の思想を鼓吹するに足る記事を投稿掲載して之を右亀岡町等に於て信者等に閲読せしめ、
以て右結社を組織し且其の目的遂行の為にする行為を為し、
第九 被告人浩三は大正九年七月大本の幹部岩田久太郎等より機関紙大正日々新聞経営の援助方の依頼を受けて大本に関与するに至り、其の後大正日々新聞記者、綾部天声社編輯係員を経て亀岡天恩郷作業課建築係を為し居たるが、昭和二年末頃王仁三郎が前示教義に基き所謂みろく神政成就なる不逞目的の実現を企図し居るものなることを察知したるも、之に共鳴し、其の後天恩郷庶務部長と為りて活動を継続し居る内、昭和三年四月半頃前記みろく大祭に依り、国体変革を目的とする大本なる結社が新に組織せられたることを諒知したるに拘らず、該結社の目的達成の為王仁三郎其の他の幹部等と共に協力せんことを決意して、依然大本に留り引続き庶務部長として、天恩郷等に於て活動し以て其の頃同結社に加入し爾来昭和十年十二月上旬迄の間結社大本の拡大強化を図る目的を以て、天恩郷庶務部長の外大本瑞祥会作業課長、近畿第一主会長、特派宣伝使、昭和青年会統務、昭和神聖会創立委員、同会参議、同会統官部参謀次長、皇道大本総務等に就任したる上、
㈠ 昭和三年四月以降昭和六年半頃迄の間亀岡町天恩郷に於て大本関係土木建築諸工事の設計、材料検査及現場監督等の事務に従事し、
㈡ 昭和五年以降昭和六年秋頃迄の間同所に於て近畿地方に於ける大本の分所、支部及聯合会の各設置改廃及監督並同地方と本部との連絡事務に従事し、
㈢ 昭和七年十二月以降昭和十年十二月迄の間同所に於て昭和青年会本部事務の総監督に従事する傍全国主要都市に於て国防展覧会、時局講演会、皇道展覧会等を開催し皇道宣揚又は愛国運動名下に大本の主義、主張等を宣伝して信者の獲得に努め、
㈣ 昭和九年春頃より王仁三郎の命に依り東京市に於て昭和神聖会の創立準備に関し種々画策奔走し因て同年七月二十日同会を成立するに至らしめ、
㈤ 昭和九年秋頃綾部町本宮に於て開催せられたる総務会議及昭和十年三月亀岡町天恩郷に於て開催せられたる、昭和神聖会統管部参謀会議に各出席して伊佐男等と共に大本の活動方針等に付種々協議決定し、
㈥ 昭和四年二月以降昭和八年九月迄の間数十回に亘り前記大本の宣伝機関雑誌神の国に大本の主義、主張を基礎として其の思想を宣伝するに足る「天恩郷建設と其の神秘」と題する所説其の他の文章を投稿掲載し、之を綾部町及亀岡町等に於て信者等に閲読せしめ、
以て右結社に加入し其の役員たる任務に従事し、且該結社の目的遂行の為にする行為を為し、
第十 被告人慶三郎は大正六年八月大本に入信し其の後大本亀岡大道場講師、同大道場長、天恩郷主事、宣伝使及大祥殿講師と為り大本の活動に従事したるが、昭和三年二、三月頃王仁三郎が前示教義に基き所謂みろく神政成就なる不逞目的の実現を企図し居るものなることを察知したるも、之に共鳴し次で、昭和三年三月末頃前記真如能光及瑞祥新聞等に掲載せる同月三日のみろく大祭当時の記事を繙読するに及び、前記の如き我国体の変革を目的とする大本なる結社が組織せられたることを諒知するに至りたるに拘らず、大本に留まり其の目的達成の為王仁三郎等と協力せんことを決意したる上、昭和四年二月前記明光社員と為り、亀岡町天恩郷に於て大本の活動に従事し以て其の頃右結社に加入し、爾来昭和十年十二月上旬迄の間叙上活動方針に基き大本の拡大強化を図る目的を以て明光社員の外大本瑞祥会地方課長、大祥殿講師、特派宣伝使、大本総務、正宣伝使等に就任したる上、
㈠ 各地の分所、支部に対し大本の活動方針を通知し、
㈡ 右天恩郷大祥殿に於て数十回に亘り大本の主義、主張に就き講話を為し、或は奥羽地方の分所、支部に出張して大本の宣伝方針及活動方針を指揮監督し、且同分所、支部に於て数十回に亘り大本の主義、主張に関し講話を為し信者の獲得及其の意識の昂揚に努め、
㈢ 総務として昭和十年十一月上旬綾部町本宮みろく殿に於ける総務会議に出席し大本の拡大方針に付協議決定し、
以て右結社に加入し其の役員たる任務に従事し且該結社の目的遂行の為にする行為を為し、