霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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出口王仁三郎氏を囲む座談会 第三夜 第二回

インフォメーション
題名:出口王仁三郎氏を囲む座談会 第三夜 第二回 著者:
ページ: 目次メモ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :B108500c11
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]『昭和青年』昭和7年3月号
速志 『そんな男には妖幻坊(ようげんぼう)霊界物語の登場人物。主に第50~51巻、第72巻に出るのような兇党界の霊がついているのじゃないでしょうか』
出口氏 『悪霊でも憑霊でもなんでもないが、そんな人間がいるのや、それを見分けるように気が利かんといかん、それでワシが面会せんと言うたら気が利かんから一般に面会させんのや。可哀そうに修業者なんか会ってやってもいいのに。ただ気のつけんならんのはそんな男が時々来るでな。本願寺もこの間、反宗教の連中があんな事をやったし、天理教にも行ったそうな。それで仰山(ぎょうさん)番がついていて、夜など沢山の信者が警戒しているということだ』
速志 『智恩院京都市にある浄土宗総本山の知恩院のことなんか昼間も随分警備を固くしているそうです。この間中西さんがそう言っていました』
出口氏 『どこでもやっている。こちらは神様の御守護だけで警察力も暴力も持っておらない。けれども無茶者には神様も叶わん。神ならそんなものはふんのばせそうなものだと言うけれども、そんな事は出来ない。それは人間が出て来たならば(ばち)があたるけれども(けだもの)のサック容れ物になってしまっておるのやから……ちょうど御神前に鼠が小便しても、猫があがってお供え物を食っても罰が当たらんようなものや、畜生だからあたらん。そんな畜生になったのが、出て来るのだから叶わん。人間同志なら負けんが神から見離されて四ツ足になっておるから困る。──神社の宝物や御神体でも土足のまま上がって扉を開けて盗めるが、神様やと思うて拝んで断り言うたら、恐くなって盗めんという事や』
 ── 一同笑声 ──
速志 『この間も新聞に御神宝だという如意宝珠とかが盗まれたと出ていました』
出口氏 『如意宝珠ならもっとよいのが俺の所に幾らでもある。世界の十二の国魂(くにたま)がワシの所にみな集まっているのや』
富田 『イスラエル十二民族を代表する十二の玉石があるという事ですか』
出口氏 『霊界物語に玉取りをやってるやろうが。あれは玉を御神体としたからその時代はその国の玉を取ったら国を取ったことになる、だから四角の中に玉と書いて国と読むやろ』
速志 『なるほど、うまい具合になっていますな』
出口氏 『ワシの手許に十二の玉はもう集まっている。如意宝珠(にょいほっしゅ)麻邇(まに)の玉もみな来ている』
速志 『ホウ、もう完全に集まっているのですか』
出口氏 『龍の(あぎと)の玉も集まっている。それは(つの)でも石でも金でもない。歯でもない、言うに言われん類のないものや。その光沢というものは五色に輝いている。ここに(口中の筆者から向かって右側の下歯の辺りをさし示されつつ)出来たのをグット取ったから片一方は、とれてしもうているから反面だけがかけている。これは織田信長が持っておったものや』
伊藤 『龍というものはやはり肉体を持っているのですか』
出口氏 『(うなぎ)は河の龍なり、馬は地の龍であり、(くじら)は海の龍である。こういうものを、総合して、その各々の特長を集めて想像して書いたものが今の抽象的な絵画の龍やけれども、本当の龍というものはあんなに長い胴体をもっているものやない。今のイモリのようなもので、あのもっと大きな奴や。昔は全世界に居った。今でもたまに巨龍の骨というのが出て来るやろう。居ったさかいや。もっともっと大きな者が居ったのや、ほんまは。今は居らんのや、そして、それらはみんなノアの洪水で死んでしまったのや。それでノアの洪水というものは一地方の洪水というものがあるけれども、地層を考えてみるがええ。あれを見ると地方全部が一遍、泥海になっておらんならんのや、その時代に草木(そうもく)松なんか総て(うず)まり固まってしもうたのが石炭になっている。上松(じょうまつ)というのは松が炭化したものだ』
細田 『亜炭石炭の一種などは草などがなったのでしょうか』
出口氏 『皆そうや、そういうものが固まっている。それがまだ一万年くらいせんと石炭にならず、亜炭という奴や。その亜炭が一万年せんと本当の石炭にならぬ』
富田 『氷河時代といって氷にとざされて生物が死んだというのはノアの洪水と関係があるのでしょうか』
出口氏 『それは違う、あれは太陽と地球との面が違って来て出来た事や。地球というものは傾斜運動を絶えずしている。そしてその傾斜の具合で、寒い所が出来て来る。そして小傾斜というものは一年、大傾斜というものは六十年となり、大々傾斜は、六六、三千六百年に回って来る──。第4巻第46章~第50章「神示の宇宙」を参照
 その他、上弦、下弦の月の説明など色々興味の津々として湧き立つ話を、器物をもってその運行の有様を詳しく説明下さいましたが、これを紙上に書き現すことのできないのを遺憾に思います。
富田 『旧約聖書の中にフェニキヤの主宰神で、モロクの神というのがありますが、あれは……』
出口氏 『ミロクの事やね、国々によってミロクという事は言い方がみな違うが、蒙古ではマイダリ、ボロハナというが「マイダリ」というのは「マイ」が「ミ」になる。「ダリ」は「リ」リはロにかようからミロクというのと同じ意になるのである。同じマ行になっているマイトレーヤというのはあれは印度の言葉やが、ミロクの事で同じ事やね。
 基督教は仏教を排斥しているが、仏教は──本願寺は基督教を焼き直したのやがね』
富田 『そうだそうですね、漢訳の聖書が御厨子(おずし)の中に入っているそうです』
出口氏 『それは大分以前に全部学者が調べたのや、その当時の新聞に出ていたのを見た事がある。そうしたら、それらを全部買収してしもうたらしい──』
富田 『聖書で見ると、その昔──アブラハムの住んでいた町がアーメの国のタガアマ州のハランという町でありますが、これなども随分面白いと思います。アーメのタガアマハラン(天の高天原)……』
出口氏 『ハムという事はハンや。(ジン)()()(ハン)、汗はハンと読むのやで、あのハンというのは王という意味である。またハムは公(きみ)ともいう意味でもある。ワシが蒙古に行った時スーツンハンと言うておったやろ、あのハンは王という意味やで、アブラハムというのも神の王という意味やな。アは天という意味になるのやね、アはアブラハムである。アブラハムは名やないと思う。総て王者には人間のように名はつけないのが本当や、大君(おおぎみ)と言えばそれでいいのや』
富田 『イエズスという意味は救いをもたらす人、クリストは油を注がれるもの、即ち現界を如実に救うという訳であります。そしてあの二千年前のナザレの村のイエズス様は現界を救う王者ではなかった。イスラエルの民が待ちに待ったメシヤの予言を成就してはくれなかったのです。もっともこれは使命が違うのですから無理もありませんけれど。そしてクリストという名を冠する以上はその前にあらゆる国の民がひざまずき拝礼を捧げねばならないのです。
 これでみると、あのイエズス様は、あのイエズスの名を冠せる事は出来ても、クリストという事は出来ない訳です。ですから、今度、本当にイエズス・クリストの名を冠する事の出来る人が現れるだろうと、私は思うております』
出口氏 『そうや、イエズスは本当のクリストの命を受けてただけや。本当のクリストやないけれども、名をもって代名者として出たんやな、ワシはそう解している。それからイエスという言葉はこれは癒す(イヤス)という事になる。精神的な病も肉体的な病も癒すという事になる。それからシャカ(釈迦)という事はサカという事になるやろ、サカという事は酒という事になる。茨の冠というけれどもあれは葡萄(ぶどう)や、そして外国では酒はみな葡萄で造ったもんやでの、日本は米で造るけれども。そして「サカ」は「サケ」という事で今でも「サカモリ」という(笑声)「シャカ」というが「シャ」は言霊の霊返(たまがえ)しで「サ」である。「イエス」、「ヤッコス」はみな薬という意味にもなる、酒は百薬の長である。イエスも酒の別名である。ヤッコスも酒という事に言霊学からいうとなる。それでお神酒あがらぬ神はないのや。
 宗教は阿片なりとマルクスが言ったそうだが自分は宗教は酒なりといっておいたのや』
 ── 一同笑声 ──
速志 『どうして神様と酒とは関係があるのですか』
 ── 以下次号 ──

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