霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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六、幼少年時代

インフォメーション
題名:6 幼少年時代 著者:大本教学院・編
ページ: 目次メモ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-04-20 03:19:45 OBC :B100800c06
001 喜三郎さんは幼少の頃から「喜三(きさ)やん」と愛称されていましたが、002神童だとか、003地獄耳、004八ツ耳だとか言われたくらい、005記憶力がよく、006どんなことをきかれても即座に立派な答が出来るので、007村人達もみな驚いたということであります。
008 喜三郎さんが七歳のとき、009父の吉松氏は船岡の産土神社の祭礼に参拝するために、010喜三郎さんをつれて生家へ帰って行きました。011そのついでに、012船井郡雀部(ささべ)(うるし)さしの家に立ちより、013無病息災のためといって、014喜三郎さんの腹部へ十数点の漆をさしてもらいました。015そうすると、016身体(からだ)一面に漆が伝播してカユくてたまらず、017さらに(くさ)になってしまいました。018それがために学齢が来ても学校へ行くことが出来ないので、019祖母の宇能子さんが平仮名から五十音、020単語篇に百人一首、021小学読本と次々に教えられました。022それで十歳の春、023入学した時には大へん学力がついていました。
024 祖母の宇能子さんは、025かの有名な言霊(げんれい)学者・中村孝道(こうどう)の家に生まれたので、026言霊学の造詣がふかく、027喜三郎さんは十歳ぐらいの時から祖母の口から厳霊の妙法を説明されて、028何時とはなく言霊の研究に趣味をもつようになり、029人のいない山や野に行って大きな声で『アーオーウーエーイー』と唱え、030時々人に見つかって笑われたり、031発狂人と誤られたこともありました。
032 喜三郎さんは、033少年時代は他の少年らと同じように兵隊ごっこをしたり、034川遊びをしたり、035相撲をとったりして遊ばれました。
036 喜三郎さんは十二・三歳の頃から、037おぼろげながら社会の不正に対して疑いを抱かれるようになりました。038みるもいぶせき水呑み百姓の(せがれ)として、039中産以上の児童や百姓や地主から、040しいたげられた喜三郎少年の姿は、041その「破衣(やぶれごろも)」と題する詩の一節によく現れております。
042    (やぶれ)  (ごろも)
043 麦と米とのたきまぜ飯も
044   ろくに食えない百姓のせがれ
045 足袋は目をむき着物は破れ
046   寒さ見にしむ片田舎
047 わしの人生はこんなものか
048
049 愛宕の尾根に白雲かかり
050   次第次第にひろがりて
051 み空はくらく雨は降る
052   農家のせわしき田植時
053 夜から夜へと働いて
054   聞くも楽しいほととぎす
055
056 冬の夜霜(よしも)にふるえてなくか
057   声も悲しい寒狐(かんぎつね)
058 こんこんこんと咳が出る
059   人の情の薄ごろも
060 如何(いか)にしのがんこの浮世
061
062 花は匂えど秋月照れど
063   遊ぶに(よし)なき小作のせがれ
064 若い時から面やつれ
065   営養不良の悲しさに
066 からだいためし秋の空
067   冷たいうきよの風が吹く
068 これでも私の人生か
069
070 僕の人生はどこにある
071   小作の家のせがれぞと
072 地主富者にさげすまれ
073   父の名までも呼び捨てに
074 されてもかえす言葉なし
075   待て待てしばし待てしばし
076 (わし)にも一つの(たま)がある。
077   (歌集「故山の夢」より)
078 今に自分が壮年になったなら、079小作階級を救おうと考えられたのは、080この頃でありました。081貧しい家に生まれながらも、082喜三郎少年は何か一つのほのぼのとした大きな希望の中に生長されたのでありました。
 

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