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第八章 慣─天人道の常

インフォメーション
題名:第八章 慣─天人道の常 著者:出口王仁三郎
ページ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :B130200c08
001三六、慣
002ひさかたの天津御神(あまつみかみ)のみこころは人の(みたま)(もとゐ)なりけり
003きもむかふ人のこころは天地(あめつち)の神のまにまに動きこそすれ
004天地(あめつち)の神にならひて玉ぼこの道ふみ行くは人のまさわざ正業
005天地(あめつち)の正しき道を踏みしめて(ゑら)ぎむつまひ御代(みよ)に仕へむ
006天道(てんだう)にしたがふものを(ぜん)といひ(さから)ふものは(しん)の悪なり
007五倫五常の道は人間特有の生まれしままの慣性(ならはし)なりけり
008良からざる習慣(ならはし)日々(ひび)に重なりて生まれながらの天真(まこと)失ふ
009五倫五常(みち)かげひそめ政治(せいぢ)また権謀術数の世とはなりけり
010徳育を忘れて智育におぼれたる報いは地上の乱れとなりけり
011三七、五倫五常
012子を思ふ心うつして親おもふ人は誠の神の御子(みこ)なる
013両親(ふたおや)のこころ安めて(つか)ふるはまことの人の鏡なりけり
014老人をめぐみ敬ひ妻子(つまこ)をばいつくしむこそ道にかなへる
015若草(わかぐさ)妻子(つまこ)僕婢(しもべ)をあはれみて心をつくす人ぞひとなる
016家のこと妻にまかせて世のために尽くすは夫の誠なりけり
017家のうち治めまもりて()(きみ)の心いやさむ妻ぞかしこき
018家のうちをさむる妻の心得は目上(めうへ)目したの中臣(なかおみ)なるも
019家の(うち)ゆたかに平和(おだい)にをさむるも妻の心の(かぢ)ひとつなる
020高砂の(じやう)(うば)とは那岐(なぎ)那美(なみ)二尊(にそん)の具体化したるものなり
021何事も神にしたがひ進みなば妹背(いもせ)の道も久しかるらむ
022二世(にせ)ちぎる夫婦の仲も踏みてゆく道しちがへば憎み争ふ
023家の妻よし()しくとも真心をもちてのぞめば良妻(りやうさい)となる
024育てよき女性(をんな)は心うるはしく貞操(みさを)正しきよき妻となる
025人の子と生まれし者は身を修め道を守りて親をあらはせ
026いつくしみ敬ひむつぶ兄弟(はらから)は親のこころをなぐさむるなり
027いとけなき(おとうと)(いもうと)をあはれみて救ひたすくる兄姉(あにあね)の道
028父母(ちちはは)にうやまひつかへ兄姉(あにあね)にならひて行くぞ弟妹(おといも)の道
029あやまたじ犯さじものと相互(かたみ)にも(いさ)めかはすは朋友(ともがき)の道
030皇神(すめかみ)の道につどひし(とも)がきのその(まじ)はりは永久(とこしへ)かはらず
031皇神(すめかみ)(のり)にまじらふ友垣(ともがき)兄弟(はらから)よりも親しかりけり
032三八、親と子
033子を産めば初めて親の名も生まれ家の資格(くらゐ)も高く生まるる
034(あやま)たじ(けが)さじものと(うみ)の子を心にかけていつくしむ母
035(やうや)くに世に立つ身魂(みたま)となりぬれば母の恵みを忘るる凡俗(ただびと)
036垂乳根(たらちね)の恵みの胸にいだかれて哺育(はぐく)まれたる昔わするな
037むらきもの心を千々(ちぢ)にくだきたる報いありしと喜ばせ母を
038世の中に(たふと)きものは(さは)あれど()子宝(こだから)にまさるものなき
039貧しきが中にはぐくみ育てたる子は宝石にまさりて(たふと)
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