霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一五章 信仰心得

インフォメーション
題名:第一五章 信仰心得 著者:出口王仁三郎
ページ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :B130200c15
001六八、見直し
002よしあしの葉末(はずゑ)のしらべなすよりも心の(みき)()をただし見よ
003むらきもの心一つのあつかひに()くも()しくも見ゆる世の中
004水晶の清き身魂(みたま)をもつならばすべての人のよく見ゆるなり
005人のこと悪く見ゆるはおしなべてわが心根(こころね)のきたなき(ゆゑ)なり
006悪人(あくにん)とおもへば親しくまじはりてことむけやはせ誠心(まことごころ)
007悪人もまことをもちて(まじ)はれば天性(てんせい)自然(しぜん)善人(ぜんにん)なりけり
008わが(とも)(あだ)なす人とわかちなく誠()へざる人は神なり
009憎しとはおもふな(われ)(あだ)なすは(われ)をきたふる神の御心(みこころ)
010(にら)まれてにらみかへすは人ごころ笑ふてかへすは神心(かみごころ)なる
011日々(にちにち)におのれを責めて世の人を()むるは神の心にかなへり
012六九、言の葉
013言霊(ことたま)のたすくる国といひながらその言霊をみだす人のみ
014言霊(ことたま)(さちは)天照(あまて)神国(かみくに)ぞ淋しき()しき言葉つかふな
015(こと)の葉をあらため直せここたくの罪も(けが)れもあとなく消えむ
016やはらかき人の言葉はあらがねの太刀(たち)(つるぎ)も折る力あり
017あたたかき言葉の花は人みなの(あら)き心を(なご)むものなる
018うつくしき言葉の花は何時(いつ)とても(しこ)の嵐の襲ふことなし
019千早(ちはや)ふる神にしたしみ愛すてふ心ありせば言葉の花咲く
020むらきもの心の誠こもりたる言葉は終生(しゆうせい)忘れぬものなり
021かず多く誠の道をさとるとも(こと)()風の吹かぬこそよき
022いふてよき事はいはずに言はずともよきことをいふ醜人(しこびと)あはれ
023世の人の口のくるまに乗せられな悪魔は人の口借りていふ
024(こと)の葉の(けが)れしときは身に(たま)にたちまち(まが)(かか)るものなる
025七〇、謙譲
026へりくだる人ほど高く見ゆるかな心の空に光()つれば
027へりくだる人にゆづるは神の子の高天原(たかあまはら)へのぼる段階(きざはし)
028へりくだり神に(つか)へて永久(とこしへ)生命(いのち)の国に昇るまめひと
029()(おも)に稔る稲穂(いなほ)をかがみとしへりくだりつつ世をば渡らむ
030へりくだり人に(おご)らず(てら)はずに神のこころを心としゆけ
031かむながら道のおくがに分け入れば(おの)が心の恥づかしきかな
032かむながら道のおくがに分け入りて万代(よろづよ)散らぬ花に逢ふかな
033七一、苦楽
034楽しみのあとの苦しみ見るよりも誠の道に苦しみて見よ
035(おの)が身の苦しき時ぞ(たま)照りてももの希望(のぞみ)はわき()づるなる
036苦しみし覚えさへなき人の身は世にながらへて楽しみもなし
037苦しみてあまたの人に使はれてはじめて人を使ふ道知る
038汗水(あせみづ)をながせしのちの休息(やすらひ)にまさる楽しみ世の中になし
039苦しみの中にも永久(とは)希望(のぞみ)ありいかに(さち)ある()が身ならずや
040苦しみもまたたのもしく思はるる神の大道(おほぢ)を歩む身にして
041世の中の楽しみばかり求めたる()が身はげにも吾が身は実にも(おろか)なりけり
042苦しみも悩みも雲と散り失せぬただ愛善の神の伊吹(いぶ)きに
043七二、試練
044(こころ)みにあふも(うれ)ひの雨ふるも(くや)まず()ぢず神にまかせよ
045皇神(すめかみ)と共にありせば如何(いか)ならむ悩みにあふも苦しからまじ
046皇神(すめかみ)の道すすむ身は千万(ちよろづ)(まが)おそふとも如何(いか)で恐れむ
047まことなき人は少しの試みにあひて誠の望みうしなふ
048皇神(すめかみ)は恵みの(むち)をくはへつつ心の眠りさましたまへり
049えらまれて宮の柱となる御木(みき)科戸(しなど)の風にもまれこそすれ
050いく(たび)か神の試練にきたへられ遭ひし悩みも喜びとなりぬ
051いろいろの妨げ悩みあればこそ誠の天佑(てんいう)くだり()るなり
052神によりて悩みに堪へし心こそいや永久(とこしへ)の実をや結ばむ
053艱難(かんなん)(だい)なるあとは幸福のめぐみの花の大なるが咲く
054思はざること次々におこれども善意にとれば(ちから)とぞなる
055言へば言へ(そし)らばそしれ今はただ神の御心(みむね)に任すばかりぞ
056ちりの世の人の(あざけ)り何かあらむ神に生きたる()が身なりせば
057今しばし(あらし)吹けどもやがてまた花咲き匂ふ春や来たらむ
058ここだくの悩み(うれ)ひも御心(みこころ)ぞやがては深き喜びとならむ
059何事も神の御計(みはか)り給ふわざぞ(いさ)みよろこべ()きもつらきも
060千万(ちよろづ)の悩みに逢ひてひるまぬは五六七(みろく)の神の力なりけり
061御試(みため)しに遭ひて打ち勝つ信徒(まめひと)とならしめたまへ神の力に
062七三、治療
063()む人も病まざる人も千早(ちはや)ふる神の御教(みのり)の薬を忘れな
064病む時は神の御前(みまへ)にひれ伏して心の罪のありかを悟れ
065病悩(いたづき)の身を天地(あめつち)に祈るともゆめ現世(うつしよ)の医師をわすれな
066人みなの身の病悩(いたづき)ををさめむと少彦名(すくなひこな)()りし神薬(みくすり)
067大己貴(おほなむち)少彦名(すくなひこな)のあらはしし温泉(いでゆ)(いさ)は神のたまもの
068身の()くる(やまひ)は早く切りすてよ神は(なほ)さら医師(くすし)たのみて
069(たま)()はふ神に壮健(まめやか)いのるとも暑さ寒さのふせぎ忘れな
070飲食(いんしよく)をひかへ目にしてつつしまば医師(くすし)(くすり)に遠ざかるべし
071飢ゑて死ぬ者はなけれど食ひ過ぎて命ちぢむる人の多きも
072病神(やまひがみ)うかがふ家の門口(かどぐち)はちりやあくたにけがされてをり塵や芥に穢されて居り
073いたづき「いたずき」とは病気のことに病みこやしたる(つか)()もわれ天地(あめつち)の神を忘れず
074天地(あめつち)の神を忘るるその時ぞその身に悩みの種はまかるる
075なやむとき喜ぶ時もおしなべて神の恵みを夢なわすれそ
076いたづきに悩まさる身を(いや)します(みづ)御霊(みたま)御稜威(みいづ)かしこし
077いと弱き()が身は神の御力(みちから)(すく)はるるよりほかに道なし
078七四、誡慎
079ここばかり神の御前(みまへ)となおもひそ「な…そ」は古語で「どうか…しないでくれ」の意。つまりここでは「ここだけが神の御前だと思うな」という意。何処(いづこ)も神のゐます大前(おほまへ)
080眼に見えぬ心の鬼を(こと)むけて一人つつしめ神の御子(みこ)たち
081眼に見えぬ神には眼あり(へだ)たりし壁に耳あり独りを(つつし)
082人の眼のとどかぬ(とこ)(つつし)むは神にひとしき心なるべし
083踏みてゆく神の正道(まさみち)広けれど心せざればつまづくことあり
084大神(おほかみ)の道ふみ分けてすすむ身にも(とき)じく()やる(しこ)曲神(まがかみ)
085うるはしき(をしへ)の道を踏みながら鬼あざみの花したふ人あり
086酒のめばいつも心は(はる)めけど悟りの花は散りみだるなり
087大本(おほもと)をやぶるは大本(おほもと)まめ(ひと)「まめひと」は信徒の意のあらぬ言葉の針にぞありける
088大本(おほもと)のためと思ひて大本(おほもと)(そこ)なふ曲神(まがつ)はまめ(ひと)にひそめり
089言霊(ことたま)のさちはふ(をしへ)を知りながら(わざはひ)まねく信徒(しんと)言霊(ことたま)
090えらまれて神の使(つかひ)となりながら執着心のとれぬ人あり
091身も(たま)も神にささぐと言ひながら自己愛のみを曲人(まがびと)のはかる
092神さまのお道のためといひながら(かみ)松魚節(かつぶし)八十曲津(やそまがつ)あり
093神さまを()ひものにする曲津見(まがつみ)の心の(まが)をなほしたきもの
094七五、処世(一)
095新しく()まれむとせば惟神(かむながら)かみの御法(みのり)をかたく守れよ
096千早(ちはや)ふる神の身魂(みたま)にかへりなば(あめ)(した)には(あた)はざるなし
097成らぬとは人は言へども何事も成らぬにあらで()さぬなりけり
098望みごと(ただ)しかりせば何事もかなはせたまふ愛善の神
099望みごと叶ひたりとて気ゆるしをすれば(たちま)(わざはひ)とならむ
100人の(わざ)はもう一息(ひといき)といふときに破られやすし神にいのれよ
101貧しくも心ただしくすむ人は神の恵みに富めるものなり
102八重(やへ)むぐら固める(しづ)伏屋(ふせや)にも愛の光のたのしみは充つ
103星光(ほしかげ)の洩れ()伏屋(ふせや)に住むとても喜びおほき神の教子(をしへご)
104母を見て娘をさとり信徒(まめひと)行為(おこなひ)を見て御教(みのり)をさとる
105縁組(えんぐみ)の先の財産えらむより人のこころの善悪(よしあし)を見よ
106(いさ)められて耳を()づれば(たちま)ちにわが身の(ひら)く時を失ふ
107(そし)られて直ちに腹の立つ人は心に雲のかかるしれもの
108よしもなき事に腹立て(いか)りなば(たちま)ちその身の破滅まねかむ
109ほめられて(こころ)許すなすぐ(あと)でまた(わら)はるることのある世は
110とり返しならぬ過失(あやまち)なすものは心(おご)れる時にぞありける
111(ふところ)の寒くとぼしくなる時は神につめたき行為(しわざ)なほせよ
112人間は増長すればいつしかに心身(しんしん)ともに腐敗するなり
113人のこと注意(きつけ)するより(おの)がなす日々(ひび)行為(しわざ)に心くばれよ
114百悶(ひやくもん)もただ一決(いつけつ)()かぬなり身を軽くせよ神にまかせよ
115眠られぬ時はことさら大本(おほもと)の神のをしへを思ひおこせよ
116新年(にひどし)の春のこころを常に持てば世に災ひの()たることなし
117七六、処世(二)
118()の固き()永遠(とことは)(すゑ)ながく高く(ふと)しく(さか)ゆるものなり
119いち早く実る木の実は()(やす)しおそきは長く(あぢ)保つなり
120表面(へうめん)は小さく見えて内容の(だい)なるものは必ずさかえむ
121いまの世は一に人物二に度胸三に黄金(こがね)ぞたからなりけり
122われ以上偉大の人にまじはれば人格とみに向上するなり
123目的と主義の貫徹のぞみなばまづ実行を第一とせよ
124上に立つ(ひと)動かねば下にゐる僕婢(しもべ)はなほも動かざるべし
125日々(にちにち)に踏みし実地の経験は学説よりも遥かにたふとし
126知ることと知らざることとは日々(にちにち)の事業の力に大関係(だいくわんけい)あり
127(わか)らねば尋ねて(さと)何時(いつ)までも知らぬは(はぢ)(うは)ぬりとなる
128何事も善意に利用する人は現世(このよ)に余裕綽々(しやくしやく)たるなり
129(ちり)ほどのものと(あなど)り捨つる人は(ふと)しき事業(わざ)を成しとげ(がた)きも
130悪習と冗費(じようひ)にとらへらるる身は終生(しうせい)大事(だいじ)をなすことを得じ
131九仞(きうじん)(こう)一簣(いつき)に損ずるはみな軽率(けいそつ)のむくいなりけり
132七七、処世(三)
133旧恩を忘るる者は世に立ちて(さか)えを得むこと(ひと)しほ(かた)
134権利のみ云々(うんぬん)する人は世の中に義務をつくさぬ曲神(まがかみ)と知れ
135何事も誓約(うけひ)をなすは(やす)けれど守るは(かた)きものとこそ知れ
136頼まれてただちに承諾する人は浅考(せんかう)薄慮(はくりよ)化身(けしん)なりけり
137何事も取り過ぐるより()の人に(あた)へ過ぐるぞ(あやま)ちすくなし
138利を多く得むと心をくだくより冗費(つひえ)をはぶけ何につけても
139損得(そんとく)のことに(まなこ)を閉ぢられて思ひもかけぬ大損をする
140我利我利(がりがり)一時(いちじ)虚栄(きよえい)を充たすとも遂には罪に亡ぶものなり
141利に走り(なさけ)を知らぬ人々の(たま)のゆくへは根底(ねそこ)の国なり
142なりはひを(つと)めて(せつ)ある心こそまことに家の宝なるべし
143一日の業務は朝に考へて終日わき目もふらずはたらけ
144人はみなその日の(わざ)にいそしみて(ほか)に心を夢な散らしそ
145いそがしき人を訪問するときは簡単明瞭時間を(せつ)せよ
146職業によりて人びと閑忙(かんぼう)の時期のありせば心()べきなり
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