昭和四年四月十五日
支部には宣伝使が行くことを困る所と、喜ぶ所とある。また行って喜ばれる宣伝使と嫌がられる宣伝使とある。それは皆その宣伝使の心の配り方一つであります。で、よほど宣伝使というものは目から鼻へ突き抜けるくらい気がつかぬといかぬ。向うの迷惑にならないように心得て、喜ばれるようにせねばならない。それに迷惑がらすということは、かえって宣伝の邪魔になる。これは一つ心得てもらわねばならぬ。
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「改心」という言葉は甚しく相手方に侮辱を感ぜしめ、不快を覚えしめる。みだりに云うべき言葉ではない。お筆先の改心なる辞句は改信、開信……なる意味と思い、この言葉で言うがよかろう。