霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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五月廿七日 於道後鮒屋

インフォメーション
題名:5月27日 於道後鮒屋 著者:月の家(出口王仁三郎)
ページ:225
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2018-08-19 20:01:10 OBC :B117500c23
朝晴れの空に鳥の声清く
若葉の森に()き渡りつつ。
(しき)り降るかと起き出で庭見れば
()下にむせぶせせらぎの音。
オートバイ競走会の開かれて
雷声頻りに聞え来にけり。
一五四払ひて名産伊予(がすり)
四十一(たん)買ひ購めけり。
亀岡へ帰る人あり大部分
天恩郷まで送附頼みぬ。
大輪の百合(ゆり)の花束石丸氏
土産(みやげ)にと贈られにけり。
正宗寺(せうそうじ)子規(しき)俳聖の遺髪塔正宗寺にある正岡子規の資料館「子規堂」内にある埋髪塔のこと。
岩田宗匠(まう)でてぞ行く。
老木の高く茂れる公園地
河野(かうの)通有(みちあり)の城跡とぞ聞く。
無産党倒閣演説主管者は
松山署の手で検束されたり。
愛善と平和を説ける大本と
対照すれば面白き世相。
初夏の風庭のおもてに吹きつけて
若葉の(こずゑ)中空に舞ふ。
肩は凝り歯の根は(ゆる)み頭重く
心ふさがる道後の宿かな。
草枕旅は良きもの辛きもの
見知らぬ山海朝夕辿(たど)りて。
一株の躑躅(つつじ)より(ほか)に花の無き
宿屋の庭の寂しさの湧く。
朝夕に花に包まれ語らひし
天恩郷の(しの)ばるるかな。
温室に百花千花匂ひつつ
吾を待つらむ天恩の(さと)
烏公や兎公如何(いか)にと徒然(つれづれ)
花明山(かめやま)神苑(しんゑん)しのぶ夜半(よは)かな。
今日も(また)(ふな)屋の主人に頼まれて
画帖に略画描きけるかな。
行く先も最早(もはや)少なく成り行きて
帰心やうやく(きざ)()めたり。
一週間後には聖地へ帰る身と
思へば帰心矢の如くなる。
清子(せこ)(きみ)満月伴なひ道後町へ
土産(みやげ)買はんと(すべ)り玉へり。
珍らしく御空の雲の切れ目より
青肌見えて日光(ひかげ)かがやく。
満蒙(まんもう)の眼鼻()くまでどうかして
田中内閣持たせ()きかな。
百年の国の大計知らずして
内閣(ばか)りねらふ(まが)()
政権の争奪斗りに気を取られ
御国の前途知らぬ曲神(まがかみ)
微細なる感情問題放棄して
国家に(つく)せ四百代議士。
日の本の国の前途を(しの)びつつ
夜さへ安く寝られぬ此の頃。
自己愛の(ほか)に望みの無き人の
上にふさがる暗世うれたき。
神ならぬ人の身なれば神国の
政治の(かた)きは無理もなきかな。
神様の造りし国のまつりごと
(たす)くる人の御苦労なるかな。
動きなき御代知食す大君に
仕ふる人よ夢な動きぞ。
神々の守らせ玉ふ国なれば
神を祭りて君に仕へよ。
あり難き皇御国のかはりなく
栄ゆる足代祝へ人草。
足御代の人草の子と生れてし
恵み思ひて御国に(つく)さむ。
久方の天津(あまつ)空より降りたる
身魂(みたま)は御国の宝なりけり。
からたまも霊魂も空より降りたる
人の出でずば暗は晴れまじ。
闇の世の扉開きて世を照らす
五六七(みろく)の神の降臨待たれつ。
神界は最早(もはや)五六七の世なれども
夢まだ()めぬ葦原(あしはら)の国。
 ○徒然(つれづれ)のままに鮒屋の旅館の三階にて数へうたをものして遊ぶ。
一日だも早く君許帰らんと
思へば心のはやる今日かな。
二世(ちぎ)る君の仏眼に浮きて
夜な夜な沈む旅の吾かな。
三界に汝をし措きて吾魂を
潤す神はまさじとぞおもふ。
四国路の旅にし出でて淋しきは
朝夕君に逢はねばなりけり。
五大洲飛行機持ちて探すとも
君にます美女あらじとぞ思ふ。
六歌仙歌の心をしらぶれば
その大方は恋の国風。
七年の閉門受けし吾魂の
生けるは君の坐せしが為なり。
八千代まで恋しき君と相生の
松の世長く暮したきかな。
九州の島四国台湾巡れども
君に優れる花ぞ無かりし。
十字架を負ひても恋しき君の辺に
吾恋ふ魂の離れざるらむ。
百年の知己(ちき)にも優る思ひかな
初めて君と握手の刹那(せつな)は。
千早振(ちはやふる)神の御代より汝と吾は
神の定めし縁なるらむ。
万斛(ばんこく)の涙(たた)へて旅立ちぬ
後ろ髪の毛君に()かれて。
億兆の身魂(みたま)を導く身(なが)らも
迷ふは恋の闇路なるらむ。
いく度か(ほころ)び初めし恋衣
今日君の手に()はれけるかな。
いつの日か心のたけを明かさんと
(した)ひし君と語らふ今日はも。
千早振神の恵みの幸はひて
思ひの君に思はれにけり。
恥かしさ重なり恋の道とほみ
深山に迷ふ初思ひかな。
満蒙(まんもう)の大野ケ原を行く如く
あてども(わから)ぬ恋の路かな。
別け入れば(いや)まし道の奥とほく
帰る(すべ)なき恋の坂かな。
吾妹子をしのびて寝ぬる夏の夜の
枕に悲し蚊々の鳴く声。
細りゆく吾からたまも君(ゆゑ)
思へば嬉し初恋の身は。
時折に君をしのびてうつし画を
眺むる吾の心寂しも。
初恋の人の老いたる姿見て
(なほ)も怪しく震ふ魂かな。
その昔恋せし人に巡りあひて
言問ふ今日の傀かしさかな。
若かりし時の恋人たづね来て
うつむき(なが)ら物語りけり。
学校に通ひし時の恋人に
年老いて会ふ間の悪さかな。
暇あれば恋歌を作る聖師様
体験発表と某氏疑ふ。
口から出花(一)
暇あれば
恋の歌のみ()む聖師
体験なくては
あれだけの
沢山な歌は出来ないと
○○さんと○○が
微笑を浮かべて
わたしの顔を
(のぞ)いて又もや微笑する。
人を恋する心を転じ
主一無適の真心で
天地の神を恋せよと
いつも私の謎ですよ
脱線誤解は困ります。
恋の花咲く花明山(かめやま)
百花千花は神の花
人は恋をば拡大し
天地の本の神様を
力限りに信仰して
万古末代しをれない
誠の花を咲かせかし。
私は恋の本体よ
恋を唄ふて神の子に
愛と善との徳を植ゑ
信と真との光をば
腕もたわわに授けんと
千々に心を砕きつつ
悩める(すべ)ての人々を
救はん為のすさびぞや。
口から出花(二)
夏は紫陽花(あぢさい)七変化
時じく変る花の色
世界は(すべ)て紫陽花の
花にいやまし移り行く
人は闇路の泥濘(ぬかるみ)
落ちて汚れて苦しみつ
弥勒(みろく)々々と待つてゐる
いつまで弥勒を待つたとて
誠の道を知らざれば
明るい天地にや出られない
(いづ)(みづ)との結び合ひ
世を救はんと伊都能売(いづのめ)
神の出でまし白雲(しらくも)
余所(よそ)にもとむる哀れさよ
堅磐(かきは)常磐(ときは)に動きなき
厳に松の神の代は
既に来たりて神々は
日夜にさとし玉へども
盲目(めくら)(つんぼ)の世の中は
一寸先は闇の世と
()ひつつ少しも光明を
求むる事に努めない
千代に八千代に動かない
光明世界の松の世に
一日も早く神の子に
一人なりとも知らせ()
神は吾等と(とも)にあり
人は神の子神の宮。
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