霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一三章 握手(あくしゆ)の涙(なみだ)〔七五九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第25巻 海洋万里 子の巻 篇:第4篇 神花霊実 よみ(新仮名遣い):しんかれいじつ
章:第13章 握手の涙 よみ(新仮名遣い):あくしゅのなみだ 通し章番号:759
口述日:1922(大正11)年07月11日(旧閏05月17日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年5月25日
概要: 舞台:地恩城 あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一部の章はAIによって要約を作成しています。[×閉じる]:
招き入れられた友彦を、蜈蚣姫やスマートボールはやや疑いの面持ちで迎えたが、黄竜姫は、友彦が真に改心をしてテールス姫と共に地恩城にやってきたことに対し喜びを表した。
友彦は黄竜姫と蜈蚣姫に、来し方の悪事を心から詫びて悔悟の涙を流した。それに対して黄竜姫は心から打ち解けた様を表した。
友彦は地恩城と讃える歌を歌い、自分が開いたネルソン山以西の地域も三五教の光によって救うように、黄竜姫に懇願した。それに対して梅子姫は、メソポタミヤの顕恩郷の故事を引き合いにした歌を歌って、友彦の神業を讃えた。
友彦夫婦は黄竜姫の部下となり、全島に三五教を流布することとなった。一同は宣伝歌を歌い、友彦夫婦は貴賓として地恩城に数日間滞在した。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-09-12 17:57:27 文字数:4208 OBC :rm2513
愛善世界社版:187頁 八幡書店版:第5輯 100頁 修補版: 校定版:195頁 普及版:85頁 初版: ページ備考:
001天恩(てんおん)豊(ゆたか)な地恩城(ちおんじやう)
002春秋冬(はるあきふゆ)も夏景色(なつげしき)
003木々(きぎ)の木(こ)の葉(は)は麗(うるは)しく
004果物(くだもの)豊(ゆたか)に実(みの)りつつ
005衣食(いしよく)の道(みち)に身(み)をもがく
006難(なや)みも要(い)らぬ一(ひと)つ島(じま)
007顕恩郷(けんおんきやう)を立(た)ち出(い)でて
008錫蘭島(セイロンたう)に立(た)て籠(こも)り
009閨(ねや)の友彦(ともひこ)後(あと)にして
010大海原(おほうなばら)を渡(わた)り来(く)る
011小糸(こいと)の姫(ひめ)の行先(ゆくさき)を
012鵜(う)の目(め)鷹(たか)の目(め)つけ狙(ねら)ひ
013三十路(みそぢ)に余(あま)る男(を)の頃(ころ)の
014島(しま)に渡(わた)りて彼方(あち)此方(こち)と
015行方(ゆくへ)求(もと)めてバラモンの
016道(みち)を開(ひら)きし友彦(ともひこ)が
017時(とき)の力(ちから)に助(たす)けられ
018蜈蚣(むかで)の姫(ひめ)に邂逅(めぐりあ)ひ
019命(いのち)の瀬戸(せと)の海中(わだなか)に
020堅磐(かきは)常磐(ときは)に浮(うか)びたる
021小豆(せうど)が島(しま)に名(な)も高(たか)き
022国城山(くにしろやま)の岩窟(がんくつ)に
023遇(あ)ふた嬉(うれ)しさ恐(おそ)ろしさ
024洲本(すもと)の庄(さと)の酋長(しうちやう)が
025捕手(とりて)の者(もの)に縛(しば)られて
026何(なん)の言(い)ひ訳(わけ)淡路島(あはぢしま)
027東助(とうすけ)夫婦(ふうふ)の情(なさけ)にて
028犯(をか)せし罪(つみ)もうたかたの
029水泡(みなわ)と消(き)えて釣小舟(つりをぶね)
030清武鶴(きよたけつる)の三(さん)人(にん)と
031馬関(ばくわん)の関(せき)の浪(なみ)を越(こ)え
032千引(ちびき)の岩(いは)に船(ふね)をあて
033命(いのち)危(あや)ふき折(をり)からに
034三五教(あななひけう)の神司(かむづかさ)
035玉治別(たまはるわけ)の一行(いつかう)に
036惜(を)しき命(いのち)を救(すく)はれて
037蜈蚣(むかで)の姫(ひめ)や高姫(たかひめ)の
038漂着(へうちやく)したるアンボイナ
039南洋一(なんやういち)の竜宮(りうぐう)に
040上陸(じやうりく)すればコハ如何(いか)に
041小糸(こいと)の姫(ひめ)の生(うみ)の母(はは)
042蜈蚣(むかで)の姫(ひめ)に再会(さいくわい)し
043何(なん)の云(い)ひ訳(わけ)荒波(あらなみ)を
044乗(の)り切(き)り乗(の)り切(き)り沓島(くつじま)や
045オーストラリヤの浮島(うきじま)に
046蜈蚣(むかで)の姫(ひめ)の一行(いつかう)と
047命(いのち)からがら上陸(じやうりく)し
048小糸(こいと)の姫(ひめ)の住(すま)ひたる
049地恩(ちおん)の城(しろ)に来(き)て見(み)れば
050情(なさけ)を知(し)らぬ国人(くにびと)に
051手(て)も無(な)く叩(たた)き出(い)だされて
052傍(かたへ)の林(はやし)に潜(ひそ)みつつ
053黄竜姫(わうりようひめ)の宿(やど)の夫(つま)
054嬉(うれ)し嬉(うれ)しの再会(さいくわい)を
055悦(よろこ)ぶ間(ま)もなく夢(ゆめ)醒(さ)めて
056四辺(あたり)を見(み)れば岩(いは)の上(うへ)
057腰(こし)の骨(ほね)さへ打(う)ち砕(くだ)き
058身動(みうご)きならぬ悲(かな)しさに
059漸(やうや)く息(いき)を休(やす)めつつ
060三五教(あななひけう)の神言(かみごと)を
061赤心(まごころ)籠(こ)めて宣(の)りつれば
062神(かみ)の恵(めぐみ)は忽(たちま)ちに
063身(み)もすくすくと風(かぜ)荒(あら)き
064尾(を)の上(へ)を伝(つた)ひてネルソンの
065峰(みね)の頂上(ちやうじやう)に辿(たど)り着(つ)き
066後(あと)振(ふ)り返(かへ)り眺(なが)むれば
067一望(いちばう)千(せん)里(り)の雲(くも)の奥(おく)
068地恩(ちおん)の城(しろ)は何処(いづこ)ぞと
069眼(め)を見(み)はりつつ憧憬(あこが)るる
070時(とき)しもあれや烈風(れつぷう)に
071吹(ふ)き捲(ま)くられて友彦(ともひこ)は
072風(かぜ)にゆられて鷹鳶(たかとび)の
073翼(つばさ)無(な)き身(み)は如何(いか)にせむ
074ジヤンナの郷(さと)に墜落(つゐらく)し
075人事(じんじ)不省(ふせい)の折柄(をりから)に
076此(この)地(ち)に住(す)める郷人(さとびと)は
077不思議(ふしぎ)と傍(そば)に立(た)ち寄(よ)りて
078よくよく見(み)れば昔(むかし)より
079待(ま)ち焦(こが)れたる救世主(きうせいしゆ)
080曲(まが)りながらも赤鼻(あかはな)に
081喜(よろこ)び勇(いさ)み雀躍(こをど)りし
082ジヤンナイ教(けう)の本山(ほんざん)に
083担(かつ)ぎ帰(かへ)りし面白(おもしろ)さ
084ジヤンナイ教(けう)の神司(かむづかさ)
085テールス(照子)姫(ひめ)に思(おも)はれて
086ここに夫婦(ふうふ)の新枕(にひまくら)
087月日(つきひ)を重(かさ)ね往(ゆ)くうちに
088三五教(あななひけう)の感化力(かんくわりよく)
089ジヤンナの郷(さと)にゆき渡(わた)り
090三五(さんご)の月(つき)の御教(みをしへ)は
091朝日(あさひ)の昇(のぼ)る勢(いきほひ)で
092四方(よも)に拡(ひろ)がり栄(さか)え行(ゆ)く
093友彦(ともひこ)夫婦(ふうふ)は意(い)を決(けつ)し
094地恩(ちおん)の城(しろ)に神徳(しんとく)の
095花(はな)を開(ひら)かす黄竜姫(わうりようひめ)
096御許(みもと)に到(いた)り其(その)昔(むかし)
097蜈蚣(むかで)の姫(ひめ)や小糸姫(こいとひめ)
098母娘(おやこ)の者(もの)を悩(なや)ませし
099深(ふか)き罪(つみ)をば詫(わ)びむとて
100テールス姫(ひめ)に来(こ)し方(かた)の
101事情(じじやう)細(こま)かに物語(ものがた)り
102漸(やうや)く妻(つま)の諒解(りやうかい)を
103得(え)たる嬉(うれ)しさ夫婦(ふうふ)連(づ)れ
104ジヤンナの郷(さと)の人々(ひとびと)に
105暫(しば)しの暇(いとま)を告(つ)げながら
106供(とも)をも連(つ)れず入(い)り来(きた)る
107其(その)真心(まごころ)ぞ雄々(をを)しけれ
108あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
109神(かみ)の御幸(みさち)を蒙(かかぶ)りて
110前非(ぜんぴ)を悔(く)いし友彦(ともひこ)が
111母娘(おやこ)の前(まへ)に手(て)をつきて
112心(こころ)の曇(くも)を晴(は)らしつつ
113三五教(あななひけう)の柱石(ちうせき)と
114仕(つか)へまつりし古(ふる)き世(よ)の
115清(きよ)き尊(たふと)き物語(ものがたり)
116神(かみ)と神(かみ)との御水火(みいき)より
117組(く)み立(た)てられし瑞御霊(みづみたま)
118神(かみ)の使(つかひ)の瑞月(ずゐげつ)が
119粗製(そせい)濫造(らんざう)の蓄音器(ちくおんき)
120把手(とつて)に撚(より)をかけながら
121不整調(ふせいてう)なるレコードの
122又(また)もや廻転(くわいてん)始(はじ)めける
123あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
124御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましまして
125黄竜姫(わうりようひめ)や友彦(ともひこ)の
126搦(から)みあうたるローマンス
127恋(こひ)の縺(もつ)れの糸口(いとぐち)を
128サラリサラリと淀(よど)みなく
129宣(の)らせ給(たま)へよ天津(あまつ)神(かみ)
130国津(くにつ)御神(みかみ)や大八洲(おほやしま)彦(ひこ)
131神(かみ)の命(みこと)の御(おん)前(まへ)に
132慎(つつし)み敬(ゐやま)ひ願(ね)ぎまつる。
133○
134 友彦(ともひこ)夫婦(ふうふ)は、135小糸姫(こいとひめ)に誘(さそ)はれ奥殿(おくでん)深(ふか)く進(すす)み入(い)る。136友彦(ともひこ)の来訪(らいはう)を聞(き)いて胸(むね)踊(をど)らせた蜈蚣姫(むかでひめ)、137スマートボールや其(その)他(た)の一同(いちどう)は、138珍(めづ)らしさと忌(いま)はしさの混乱(こんらん)したる如(ごと)き面持(おももち)にて、139中腰(ちうごし)になりながら出迎(でむか)ふ。140黄竜姫(わうりようひめ)は友彦(ともひこ)の手(て)を固(かた)く握(にぎ)り、141二三回(にさんくわい)揺(ゆす)ぶり、
142黄竜姫『ジヤンナーサール、143ウツポツポ、144サーチライス、145友彦(ともひこ)、146テールス、147テールスヘーム、148タープリンス タープリンス、149ケーリスタン、150イジアン、151ノールマン、152シールンパーユエーギエル、153シユライト』
154と宣(の)る。
155『ジヤンナの郷(さと)に天降(あまくだ)りました友彦(ともひこ)の救世主(きうせいしゆ)よ、156妻(つま)のテールス姫(ひめ)殿(どの)、157御(ご)無事(ぶじ)で御(ご)神業(しんげふ)によく仕(つか)へて下(くだ)さいました。158妾(わたし)も貴方(あなた)が今迄(いままで)の態度(たいど)を改(あらた)め、159誠(まこと)の道(みち)に御(ご)活動(くわつどう)遊(あそ)ばすを仄(ほのか)に聞(き)き、160愛慕(あいぼ)の念(ねん)に堪(た)へず、161何(なん)とかしてお便(たよ)りを聞(き)き度(た)いものだ、162又(また)神(かみ)様(さま)のお許(ゆる)しあれば一度(いちど)会見(くわいけん)をして今迄(いままで)の御(ご)無礼(ぶれい)を謝(しや)し、163互(たがひ)に了解(れうかい)を得(え)て御(ご)神業(しんげふ)に参加(さんか)したく思(おも)つて居(を)りました。164能(よ)くマア御(ご)遠方(ゑんぽう)の処(ところ)遥々(はるばる)お入来(いで)下(くだ)さいました』
165との意味(いみ)であつた。166(これから解(わか)り易(やす)いやう日本語(にほんご)を用(もち)ふ)
167友彦(ともひこ)『ハイ有難(ありがた)う御座(ござ)います。168鬼熊別(おにくまわけ)様(さま)、169蜈蚣姫(むかでひめ)様(さま)の御(ご)両親(りやうしん)に対(たい)し、170若気(わかげ)の至(いた)りとは申(まを)しながら、171天(てん)にも地(ち)にも一粒種(ひとつぶだね)の貴方(あなた)様(さま)を、172悪魔(あくま)の為(ため)に吾(わが)精神(せいしん)を魅(み)せられ、173あのやうな不都合(ふつがふ)な事(こと)を致(いた)しました私(わたくし)の罪(つみ)を、174お咎(とが)めも下(くだ)されず、175唯今(ただいま)の御(ご)親切(しんせつ)なる打(う)ち解(と)けたる御(ご)挨拶(あいさつ)、176実(じつ)に痛(いた)み入(い)りました。177私(わたくし)は過(す)ぎ来(こ)し方(かた)の御(ご)無礼(ぶれい)を思(おも)ひ出(だ)す度(たび)に神(かみ)の光(ひかり)に照(て)らされて、178五体(ごたい)をぐたぐたに神(かみ)様(さま)から斬(き)り虐(さひな)まれるやうな苦痛(くつう)を感(かん)じ、179寝(ね)ても覚(さ)めても居(を)られないので、180恥(はぢ)を忍(しの)び直接(ちよくせつ)女王(ぢよわう)様(さま)に拝顔(はいがん)を得(え)、181心(こころ)ゆく迄(まで)お詫(わび)を申上(まをしあ)げ、182且(か)つお恨(うら)みのありたけを酬(むく)うて貰(もら)ひ、183さうして自分(じぶん)の罪(つみ)を赦(ゆる)され、184至粋(しすゐ)至純(しじゆん)な元(もと)の御魂(みたま)に立(た)ち帰(かへ)り、185安心(あんしん)して御(ご)神務(しんむ)に奉仕(ほうし)したく存(ぞん)じまして、186女房(にようばう)にも事情(じじやう)を打(う)ち明(あ)け、187態(わざ)とに供人(ともびと)も召(め)し連(つ)れず、188昔(むかし)の友彦(ともひこ)となつてお詫(わ)びに参(まゐ)りました。189何卒(なにとぞ)今迄(いままで)の御(ご)無礼(ぶれい)を、190神直日(かむなほひ)大直日(おほなほひ)に見直(みなほ)し聞(き)き直(なほ)し、191お赦(ゆる)し下(くだ)さらむ事(こと)を、192偏(ひとへ)にお願(ねが)ひ致(いた)します』
193と涙(なみだ)をハラハラと流(なが)し、194真心(まごころ)より詫(わ)び入(い)る。195黄竜姫(わうりようひめ)は、
196黄竜姫『ハイ有難(ありがた)う御座(ござ)います。197罪(つみ)は却(かへ)つて私(わたくし)に御座(ござ)います。198お慈悲(じひ)深(ぶか)い神(かみ)様(さま)に何事(なにごと)もお任(まか)せ致(いた)しまして、199正(ただ)しき清(きよ)き御(ご)交際(かうさい)をお願(ねが)ひ申上(まをしあ)げます』
200と心(こころ)の底(そこ)より打(う)ち解(と)ける其(その)殊勝(しゆしよう)さ。201友彦(ともひこ)は一同(いちどう)に向(むか)ひ歌(うた)を詠(よ)んで挨拶(あいさつ)に代(か)へた。
202友彦『沖(おき)に浮(う)かべる一(ひと)つ島(じま)
203地恩(ちおん)の城(しろ)に現(あ)れませる
204神威(しんゐ)輝(かがや)き天地(あめつち)の
205恵(めぐみ)も開(ひら)く梅子姫(うめこひめ)
206三千(さんぜん)世界(せかい)に神徳(しんとく)を
207隈(くま)なく照(て)らす黄竜姫(わうりようひめ)
208神(かみ)の命(みこと)を始(はじ)めとし
209母(はは)とまします蜈蚣姫(むかでひめ)
210泥(どろ)にまみれし世(よ)の中(なか)を
211スマートボールや宇豆(うづ)の姫(ひめ)
212千歳(ちとせ)祝(ことほ)ぐ松(まつ)の世(よ)の
213梢(こずゑ)に巣(す)ぐふ鶴公(つるこう)の
214右守(うもり)の神(かみ)の御(おん)前(まへ)に
215神(かみ)の教(をしへ)の友彦(ともひこ)が
216赤(あか)き心(こころ)を打(う)ち明(あ)けて
217居並(ゐなら)びたまふ三五(あななひ)の
218司(つかさ)の前(まへ)に敬(いやま)ひて
219言解(ことと)き詫(わび)し奉(たてまつ)る
220朝日(あさひ)は照(て)るとも曇(くも)るとも
221月(つき)は盈(み)つとも虧(か)くるとも
222仮令(たとへ)大地(だいち)は沈(しづ)むとも
223誠(まこと)の道(みち)は何時迄(いつまで)も
224変(かは)るためしもあら尊(たふ)と
225教(をしへ)の御子(みこ)と選(えら)まれて
226ミロクの神(かみ)の神業(しんげふ)に
227仕(つか)ふる吾(われ)等(ら)の頼(たの)もしさ
228此(この)世(よ)を造(つく)りし神直日(かむなほひ)
229心(こころ)も広(ひろ)き大直日(おほなほひ)
230唯(ただ)何事(なにごと)も人(ひと)の世(よ)は
231直日(なほひ)に見直(みなほ)し聞(き)き直(なほ)し
232身(み)の過(あやま)ちは宣(の)り直(なほ)す
233神(かみ)の尊(たふと)き言霊(ことたま)の
234底(そこ)ひも知(し)れぬ御(おん)恵(めぐみ)
235吾人(われひと)共(とも)に大前(おほまへ)に
236広大(くわうだい)無辺(むへん)の神恩(しんおん)を
237畏(かしこ)み感謝(かんしや)し奉(たてまつ)る
238あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
239御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましまして
240地恩(ちおん)の城(しろ)は永久(とこしへ)に
241朝日(あさひ)の豊栄(とよさか)登(のぼ)るごと
242栄(さか)え栄(さか)えて果(はて)も無(な)く
243輝(かがや)き渡(わた)る天津(あまつ)日(ひ)の
244御蔭(みかげ)蒙(かうむ)りネルソンの
245山(やま)の彼方(あなた)の国人(くにびと)を
246一人(ひとり)も残(のこ)さず三五(あななひ)の
247神(かみ)の恵(めぐみ)に救(すく)ひ上(あ)げ
248野蛮(やばん)未開(みかい)の魔(ま)の郷(さと)を
249開(ひら)きて進(すす)む神(かみ)の徳(とく)
250東(ひがし)と西(にし)に分(わか)れたる
251ネルソン山(ざん)の頂(いただ)きに
252立(た)たせ給(たま)ひて黄竜(わうりよう)の
253姫(ひめ)は雄々(をを)しく此(この)島(しま)の
254救(すく)ひの神(かみ)と現(あ)れませよ
255吾(われ)は友彦(ともひこ)テールス姫(ひめ)と
256力(ちから)を一(ひと)つに合(あは)せつつ
257汝(なれ)が命(みこと)の神業(しんげふ)を
258助(たす)けまつりて永久(とこしへ)に
259国治立(くにはるたちの)大神(おほかみ)の
260仁慈(じんじ)無限(むげん)の御心(みこころ)に
261酬(むく)いまつらむ村肝(むらきも)の
262心(こころ)撓(たゆ)まぬ桑(くは)の弓(ゆみ)
263射貫(いぬ)かにや止(や)まぬ鉄石(てつせき)の
264胸(むね)打(う)ち明(あ)けていつ迄(まで)も
265固(かた)き心(こころ)を誓(ちか)ひ置(お)く
266あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
267御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましませよ』
268 梅子姫(うめこひめ)は総代(そうだい)的(てき)に立(た)ち上(あが)つて祝歌(しゆくか)を歌(うた)つた。
269梅子姫『無限(むげん)絶対(ぜつたい)無始(むし)無終(むしう)
270仰(あふ)ぐも高(たか)き大宇宙(だいうちう)
271𪫧怜(うまら)に委曲(つばら)に造(つく)りたる
272国治立(くにはるたちの)大神(おほかみ)は
273仁慈(じんじ)無限(むげん)の御心(みこころ)を
274三千(さんぜん)世界(せかい)の万有(ばんいう)に
275残(のこ)る隈(くま)なく与(あた)へむと
276遠(とほ)き神代(かみよ)の昔(むかし)より
277心(こころ)を千々(ちぢ)に配(くば)らせつ
278天津(あまつ)神(かみ)達(たち)国津(くにつ)神(かみ)
279百(もも)の神(かみ)達(たち)千万(ちよろづ)の
280青人草(あをひとぐさ)や海川(うみかは)や
281草(くさ)の片葉(かきは)や鳥(とり)獣(けもの)
282昆虫(こむし)の末(すゑ)に至(いた)る迄(まで)
283心(こころ)を配(くば)り給(たま)ひつつ
284大海原(おほうなばら)に漂(ただよ)へる
285泥(どろ)の世界(せかい)を清(きよ)めむと
286清(きよ)き御魂(みたま)を幸(さち)はひて
287高天原(たかあまはら)のエルサレム
288此処(ここ)を聖地(せいち)と定(さだ)めつつ
289三五教(あななひけう)の御教(みをしへ)を
290四方(よも)に開(ひら)かせ給(たま)ひけり
291神(かみ)の最初(さいしよ)の出現(しゆつげん)は
292珍(うづ)の都(みやこ)のエルサレム
293人(ひと)の歴史(れきし)の初(はじ)まりは
294埃及国(エジプトこく)を元(もと)となし
295オリバス神(かみ)を礼拝(れいはい)し
296印度(インド)の国(くに)はクリシユーナ
297波斯(フサ)の国(くに)ではミスラスの
298神(かみ)を伊仕(いつか)へ南米(なんべい)の
299高砂島(たかさごじま)の国人(くにびと)は
300クエルザコールを礼拝(れいはい)す
301神(かみ)の初(はじ)めのエルサレムは
302国治立(くにはるたちの)大神(おほかみ)を
303祀(まつ)ると云(い)へど其(その)元(もと)は
304清(きよ)き流(なが)れのイスラエル
305自転倒(おのころ)島(じま)に現(あ)れませる
306神(かみ)の教(をしへ)も皆(みな)一(ひと)つ
307バラモン教(けう)やウラル教(けう)
308ウラナイ教(けう)やジヤンナイの
309教(をしへ)と云(い)へど人(ひと)の世(よ)の
310風土(ふうど)や人情(にんじやう)に画(くわく)されて
311其(その)名(な)を異(こと)にするのみぞ
312黄竜姫(わうりようひめ)も友彦(ともひこ)も
313過(す)ぎし昔(むかし)はバラモンの
314神(かみ)に仕(つか)へし身(み)なれども
315其(その)根本(こんぽん)に立(た)ち帰(かへ)り
316此(この)世(よ)を造(つく)りし神直日(かむなほひ)
317心(こころ)も広(ひろ)き大直日(おほなほひ)
318国治立(くにはるたち)や豊国姫(とよくにひめ)
319神(かみ)の命(みこと)の霊(たま)の裔(すゑ)
320埴安彦(はにやすひこ)や埴安姫(はにやすひめ)
321貴(うづ)の命(みこと)と現(あら)はれて
322教(をしへ)を四方(よも)に開(ひら)きます
323いとも尊(たふと)き御恵(みめぐみ)に
324如何(いか)で隔(へだ)てのあるべきや
325いよいよここに三五(あななひ)の
326神(かみ)の教(をしへ)に天(あめ)が下(した)
327四方(よも)の国々(くにぐに)島々(しまじま)を
328残(のこ)る隈(くま)なく統一(とういつ)し
329此(この)世(よ)を救(すく)ふキリストの
330神業(しんげふ)清(きよ)くミロク神(しん)
331十字(じふじ)の架(かせ)を背(せ)に負(お)ひて
332ノアの方舟(はこぶね)操(あやつ)りつ
333天教(てんけう)地教(ちけう)の山(やま)の上(へ)に
334世人(よびと)を救(すく)ふ神(かみ)の業(わざ)
335其(その)神徳(しんとく)の一滴(ひとしづく)
336此処(ここ)に滴(したた)り竜宮(りうぐう)の
337名(な)に負(お)ふ珍(うづ)の一(ひと)つ島(じま)
338メソポタミヤの顕恩郷(けんおんきやう)
339聖地(せいち)に比(ひ)すべき地恩郷(ちおんきやう)
340青垣山(あをがきやま)を繞(めぐ)らして
341珍(うづ)の真秀良場(まほらば)永久(とこしへ)に
342治(をさ)め給(たま)へる黄竜姫(わうりようひめ)
343教(をしへ)の御子(みこ)の友彦(ともひこ)が
344心(こころ)の底(そこ)より打(う)ち解(と)けて
345東(ひがし)と西(にし)を隔(へだ)てたる
346ネルソン山(ざん)の青垣(あをがき)を
347苦(く)もなくここに打(う)ち払(はら)ひ
348名詮(めいせん)自称(じしよう)の一(ひと)つ島(じま)
349一(ひと)つ心(こころ)に真実(しんじつ)を
350籠(こ)めて仕(つか)ふる神(かみ)の道(みち)
351三千(さんぜん)世界(せかい)に隈(くま)もなく
352一度(いちど)に開(ひら)く梅子姫(うめこひめ)
353心(こころ)も勇(いさ)み身(み)も勇(いさ)み
354父(ちち)大神(おほかみ)が三五(あななひ)の
355清(きよ)き御旨(みむね)に叶(かな)ひつつ
356教(をしへ)の道(みち)の永久(とこしへ)に
357開(ひら)け行(ゆ)くこそ尊(たふと)けれ
358あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
359御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましまして
360天(てん)は地(ち)となり地(ち)は天(てん)と
361変(かは)る艱難(なやみ)の来(きた)るとも
362地恩(ちおん)の郷(さと)に三五(あななひ)の
363厳(いづ)の御柱(みはしら)弥(いや)高(たか)に
364瑞(みづ)の御柱(みはしら)永久(とこしへ)に
365顕幽(けんいう)揃(そろ)うて立(た)つ上(うへ)は
366如何(いか)で揺(ゆる)がむ国治立(くにはるたち)の
367神(かみ)の尊(みこと)の御(おん)仰(あふ)せ
368心(こころ)清(きよ)めて朝夕(あさゆふ)に
369仕(つか)へまつれよ諸人(もろびと)よ
370神(かみ)の恵(めぐみ)は天地(あめつち)と
371共(むた)永久(とこしへ)に変(かは)らまじ
372あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
373御霊(みたま)の幸(さち)を賜(たま)へかし』
374 茲(ここ)に目出度(めでた)く友彦(ともひこ)は黄竜姫(わうりようひめ)と再会(さいくわい)し、375麻柱(あななひ)の至誠(しせい)を捧(ささ)げ、376東西(とうざい)相和(あいわ)し相助(あいたす)け、377友彦(ともひこ)は黄竜姫(わうりようひめ)の忠実(ちうじつ)なる部下(ぶか)となつて大神(おほかみ)の大道(だいだう)を、378全島(ぜんたう)に力(ちから)の限(かぎ)り拡充(くわくじゆう)する事(こと)となつた。379いよいよ一同(いちどう)打(う)ち揃(そろ)ひ、380神前(しんぜん)に例(れい)の如(ごと)く祝詞(のりと)を奏上(そうじやう)し、381宣伝歌(せんでんか)を歌(うた)ひ終(をは)り、382十二分(じふにぶん)の歓喜(くわんき)に満(み)たされて一旦(いつたん)各自(かくじ)の館(やかた)に帰(かへ)り、383友彦(ともひこ)夫婦(ふうふ)は貴賓(きひん)として鄭重(ていちよう)なる待遇(たいぐう)を受(う)け、384数日(すうじつ)城内(じやうない)に滞留(たいりう)する事(こと)となつた。
385(大正一一・七・一一 旧閏五・一七 加藤明子録)
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