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霊界物語
海洋万里(第25~36巻)
第25巻(子の巻)
序文
総説
第1篇 相縁奇縁
第1章 水禽の音
第2章 与太理縮
第3章 鶍の恋
第4章 望の縁
第2篇 自由活動
第5章 酒の滝壺
第6章 三腰岩
第7章 大蛇解脱
第8章 奇の巌窟
第3篇 竜の宮居
第9章 信仰の実
第10章 開悟の花
第11章 風声鶴唳
第12章 不意の客
第4篇 神花霊実
第13章 握手の涙
第14章 園遊会
第15章 改心の実
第16章 真如の玉
第5篇 千里彷徨
第17章 森の囁
第18章 玉の所在
第19章 竹生島
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霊界物語
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海洋万里(第25~36巻)
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第25巻(子の巻)
> 第4篇 神花霊実 > 第16章 真如の玉
<<< 改心の実
(B)
(N)
森の囁 >>>
第一六章
真如
(
しんによ
)
の
玉
(
たま
)
〔七六二〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第25巻 海洋万里 子の巻
篇:
第4篇 神花霊実
よみ(新仮名遣い):
しんかれいじつ
章:
第16章 真如の玉
よみ(新仮名遣い):
しんにょのたま
通し章番号:
762
口述日:
1922(大正11)年07月11日(旧閏05月17日)
口述場所:
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年5月25日
概要:
舞台:
諏訪の湖、地恩城
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
梅子姫が湖面に向かって二三度手招きをすると、金銀珠玉を散りばめた神船が現れた。清公、チャンキー、モンキー、アイル、テーナの五人が船を操っていた。一同は五人に会釈をして船中に乗り込んだ。
船は、雲を圧して立つ朱欄碧瓦の楼門の近くの磯端に着いた。清公は一同を手招いて楼門に導いた。門の左右には白衣の神人が立っていて、幣と塩水で一同を清めた。
数町進むと、黄金の中門に着いた。白髪の神人が一同に手水を使わせた。その先は、瑪瑙やしゃこの階段を幾百段も登っていった。山腹の聖域からは、諏訪の湖が遥か下に見えた。
しばらくすると十二人の女神が一同を迎えに来た。一同は無言のまま奥庭に進んで行く。白木造りの門を開けたのは、初稚姫、玉能姫、玉治別、久助、お民の五人だった。やはり無言のまま、一同は殿内に迎え入れられた。
白木の扉を開いて、女神・玉依姫が現れた。玉依姫は、五人の侍女に天火水地結の五色の玉を持たせていた。そして紫の玉を、初稚姫を経由して梅子姫に渡し、赤色の玉を玉能姫を経由して蜈蚣姫に渡し、青色の玉を玉治別を通して黄竜姫の渡し、白色の玉を久助を通して友彦に渡し、黄色の玉をお民を通してテールス姫に渡した。
無言のまま厳粛に玉が手渡された。玉依姫は侍女と共に奥殿に姿を隠した。梅子姫らもそのまま戻って諏訪の湖辺に着いた。
このとき、金の翼を持つ八咫烏が飛んできて、梅子姫、黄竜姫、蜈蚣姫、友彦、テールス姫、玉治別、初稚姫、玉能姫、久助、お民の十人を乗せて無事に由良の聖地に帰還した。
銀色の大鳥・アンボリーは、清公、チャンキー、モンキー、アイル、テーナの五人を地恩城に送り届けた。清公は地恩城の司となり、スマートボールと宇豆姫夫婦はジャンナの里を管掌することになった。
また清公の発案により、地恩城の最も風景のよい高地に高殿を造って、国魂神である真澄姫神を鎮祭し、飯依別神を宮司とした。清公によって竜宮島は全島三五教に統一され、国民は安泰となった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-09-15 18:06:45
OBC :
rm2516
愛善世界社版:
235頁
八幡書店版:
第5輯 117頁
修補版:
校定版:
246頁
普及版:
104頁
初版:
ページ備考:
001
梅子姫
(
うめこひめ
)
は
湖面
(
こめん
)
に
向
(
むか
)
ひ
手
(
て
)
をさし
伸
(
の
)
べて
二三回
(
にさんくわい
)
手招
(
てまね
)
きするや、
002
島影
(
しまかげ
)
より
純白
(
じゆんぱく
)
の
帆
(
ほ
)
を
風
(
かぜ
)
に
孕
(
はら
)
ませ、
003
金銀
(
きんぎん
)
珠玉
(
しゆぎよく
)
を
鏤
(
ちりば
)
めたる
目無
(
めなし
)
堅間
(
かたま
)
の
神船
(
しんせん
)
は、
004
金波
(
きんぱ
)
銀波
(
ぎんぱ
)
を
左右
(
さいう
)
に
分
(
わ
)
け
乍
(
なが
)
ら
此方
(
こなた
)
に
向
(
むか
)
つて
進
(
すす
)
み
来
(
きた
)
る。
005
船中
(
せんちう
)
には
清公
(
きよこう
)
、
006
チヤンキー、
007
モンキー、
008
アイル、
009
テーナの
五
(
ご
)
人
(
にん
)
が
操縦
(
さうじう
)
し、
010
艪櫂
(
ろかい
)
の
役
(
やく
)
を
勤
(
つと
)
めて
居
(
ゐ
)
る。
011
梅子姫
(
うめこひめ
)
は
清公
(
きよこう
)
に
会釈
(
ゑしやく
)
し
乍
(
なが
)
らものをも
言
(
い
)
はずヒラリと
船
(
ふね
)
に
飛
(
と
)
び
乗
(
の
)
れば
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
恐
(
おそ
)
る
恐
(
おそ
)
る
続
(
つづ
)
いて
船中
(
せんちう
)
の
人
(
ひと
)
となつた。
012
清公
(
きよこう
)
の
一隊
(
いつたい
)
五
(
ご
)
人
(
にん
)
も、
013
梅子姫
(
うめこひめ
)
の
一隊
(
いつたい
)
五
(
ご
)
人
(
にん
)
も
目
(
め
)
と
目
(
め
)
を
見合
(
みあは
)
し
軽
(
かる
)
く
目礼
(
もくれい
)
したまま
一言
(
ひとこと
)
も
発
(
はつ
)
せず、
014
十曜
(
とえう
)
の
紋
(
もん
)
の
十人
(
じふにん
)
連
(
づ
)
れ、
015
静
(
しづか
)
に
波
(
なみ
)
を
蹴立
(
けた
)
てて
又
(
また
)
もや
吹
(
ふ
)
き
来
(
く
)
る
返
(
かへ
)
し
風
(
かぜ
)
に
帆
(
ほ
)
を
孕
(
はら
)
ませ、
016
紫色
(
むらさきいろ
)
の
樹木
(
じゆもく
)
繁茂
(
はんも
)
せる
浮島
(
うきじま
)
を
数多
(
あまた
)
越
(
こ
)
え
乍
(
なが
)
ら、
017
海底
(
かいてい
)
金剛石
(
こんがうせき
)
の
如
(
ごと
)
く
処々
(
ところどころ
)
に
光
(
ひか
)
る
麗
(
うるは
)
しき
光景
(
くわうけい
)
に
見惚
(
みと
)
れつつ、
018
雲
(
くも
)
を
圧
(
あつ
)
して
建
(
た
)
てる
朱欄
(
しゆらん
)
碧瓦
(
へきぐわ
)
の
楼門
(
ろうもん
)
の
仄近
(
ほのちか
)
く
見
(
み
)
ゆる
磯端
(
いそばた
)
に
船
(
ふね
)
は
着
(
つ
)
けられた。
019
清公
(
きよこう
)
は
一同
(
いちどう
)
に
手招
(
てまね
)
きし
乍
(
なが
)
ら
楼門
(
ろうもん
)
の
方
(
はう
)
に
向
(
むか
)
つて
案内
(
あんない
)
する。
020
梅子姫
(
うめこひめ
)
を
先頭
(
せんとう
)
に
蜈蚣姫
(
むかでひめ
)
、
021
黄竜姫
(
わうりようひめ
)
其
(
その
)
他
(
た
)
一同
(
いちどう
)
一列
(
いちれつ
)
となつて、
022
金光
(
きんくわう
)
輝
(
かがや
)
く
平坦
(
へいたん
)
なる
砂道
(
すなみち
)
を
徐々
(
しづしづ
)
と
息
(
いき
)
を
凝
(
こ
)
らして
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
其
(
その
)
静
(
しづ
)
けさ。
023
楼門
(
ろうもん
)
に
進
(
すす
)
むや
否
(
いな
)
や
白衣
(
びやくえ
)
の
神人
(
しんじん
)
、
024
門
(
もん
)
の
左右
(
さいう
)
に
威儀
(
ゐぎ
)
を
正
(
ただ
)
して
立
(
た
)
ち、
025
一人
(
ひとり
)
は
大幣
(
おほぬさ
)
、
026
一人
(
ひとり
)
は
塩水
(
えんすゐ
)
を
持
(
も
)
ち、
027
一行
(
いつかう
)
を
一人
(
ひとり
)
々々
(
ひとり
)
大幣
(
おほぬさ
)
、
028
塩水
(
えんすゐ
)
にて
清
(
きよ
)
め
乍
(
なが
)
ら
通過
(
つうくわ
)
せしむ。
029
行
(
ゆ
)
く
事
(
こと
)
数丁
(
すうちやう
)
、
030
青紫
(
あをむらさき
)
の
樹木
(
じゆもく
)
、
031
庭園
(
ていえん
)
に
疎
(
まばら
)
に
樹
(
た
)
ち、
032
黄
(
き
)
、
033
紅
(
くれなゐ
)
、
034
白
(
しろ
)
、
035
紫
(
むらさき
)
、
036
紺
(
こん
)
、
037
赤
(
あか
)
、
038
緋色
(
ひいろ
)
の
花
(
はな
)
は
芳香
(
はうかう
)
を
薫
(
くん
)
じ
艶
(
つや
)
を
競
(
きそ
)
うて
居
(
ゐ
)
る。
039
漸
(
やうや
)
く
黄金
(
こがね
)
を
以
(
もつ
)
て
造
(
つく
)
られたる
中門
(
なかもん
)
の
前
(
まへ
)
に
進
(
すす
)
めば、
040
威儀
(
ゐぎ
)
儼然
(
げんぜん
)
たる
白髪
(
はくはつ
)
の
神人
(
しんじん
)
、
041
黄金
(
こがね
)
の
盥
(
たらひ
)
を
一同
(
いちどう
)
の
前
(
まへ
)
に
差
(
さ
)
し
出
(
だ
)
し
手洗
(
てうず
)
を
使
(
つか
)
はしめ、
042
手洗
(
てうづ
)
の
儀
(
ぎ
)
も
相済
(
あひす
)
み
之
(
これ
)
よりは
瑪瑙
(
めなう
)
、
043
しやこ
等
(
とう
)
の
階段
(
かいだん
)
を
幾百
(
いくひやく
)
ともなく
登
(
のぼ
)
り
詰
(
つ
)
め、
044
山腹
(
さんぷく
)
の
眺望
(
てうばう
)
佳
(
よ
)
き
聖域
(
せいゐき
)
に
着
(
つ
)
く。
045
後
(
あと
)
振
(
ふ
)
りかへり
眺
(
なが
)
むれば
諏訪
(
すは
)
の
湖水
(
こすゐ
)
は
金銀
(
きんぎん
)
の
波
(
なみ
)
漂
(
ただよ
)
ひ
日光
(
につくわう
)
は
湖面
(
こめん
)
に
映
(
えい
)
じて
揺
(
ゆる
)
ぎ、
046
白帆
(
しらほ
)
は
右往
(
うわう
)
左往
(
さわう
)
に
蝶
(
てふ
)
の
如
(
ごと
)
く
行
(
ゆ
)
き
交
(
か
)
ひ、
047
大小
(
だいせう
)
の
島々
(
しまじま
)
には
色々
(
いろいろ
)
の
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
き
満
(
み
)
ち、
048
恰
(
あだか
)
も
天国
(
てんごく
)
浄土
(
じやうど
)
も
斯
(
か
)
くやあらむと、
049
一同
(
いちどう
)
は
眼
(
まなこ
)
を
据
(
す
)
ゑて
時
(
とき
)
の
移
(
うつ
)
るも
知
(
し
)
らずに
見惚
(
みと
)
れ
居
(
ゐ
)
る。
050
暫時
(
しばらく
)
あつて
漆
(
うるし
)
の
如
(
ごと
)
き
黒髪
(
くろかみ
)
を
背後
(
はいご
)
に
垂
(
た
)
れたる
妙齢
(
めうれい
)
の
美人
(
びじん
)
、
051
皮膚
(
ひふ
)
濃
(
こまや
)
かにして
目許
(
めもと
)
涼
(
すず
)
しく
口許
(
くちもと
)
締
(
し
)
まり、
052
薄絹
(
うすぎぬ
)
の
綾
(
あや
)
を
身
(
み
)
に
着
(
つ
)
け、
053
長柄
(
ながえ
)
の
唐団扇
(
たううちわ
)
を
杖
(
つゑ
)
に
突
(
つ
)
き、
054
此方
(
こなた
)
に
向
(
むか
)
つて
悠々
(
いういう
)
と
進
(
すす
)
み
来
(
きた
)
る
十二
(
じふに
)
人
(
にん
)
の
神使
(
しんし
)
は、
055
梅子姫
(
うめこひめ
)
一行
(
いつかう
)
の
前
(
まへ
)
に
立
(
た
)
ち
現
(
あら
)
はれ、
056
叮嚀
(
ていねい
)
に
会釈
(
ゑしやく
)
し、
057
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
梅子姫
(
うめこひめ
)
には、
058
一人
(
ひとり
)
は
前
(
まへ
)
に
一人
(
ひとり
)
は
後
(
うしろ
)
に、
059
左右
(
さいう
)
に
二人
(
ふたり
)
侍
(
はべ
)
りつつ、
060
奥庭
(
おくには
)
目掛
(
めが
)
けて
徐々
(
しづしづ
)
と
歩
(
ほ
)
を
運
(
はこ
)
ぶ。
061
八
(
はち
)
人
(
にん
)
の
女神
(
めがみ
)
は
黄竜姫
(
わうりようひめ
)
以下
(
いか
)
に
附
(
つ
)
き
添
(
そ
)
ひ、
062
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
奥庭
(
おくには
)
深
(
ふか
)
く
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
る。
063
行
(
ゆ
)
く
事
(
こと
)
四五丁
(
しごちやう
)
、
064
此処
(
ここ
)
には
白木造
(
しらきづく
)
りの
門
(
もん
)
が
建
(
た
)
てられて
居
(
ゐ
)
る、
065
中
(
なか
)
よりパツと
戸
(
と
)
を
左右
(
さいう
)
に
開
(
ひら
)
き
現
(
あら
)
はれ
出
(
い
)
でしは
初稚姫
(
はつわかひめ
)
、
066
玉能姫
(
たまのひめ
)
、
067
玉治別
(
たまはるわけ
)
、
068
久助
(
きうすけ
)
、
069
お
民
(
たみ
)
の
五
(
ご
)
人
(
にん
)
。
070
之
(
これ
)
亦
(
また
)
無言
(
むごん
)
のまま
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
つて、
071
遂
(
つい
)
に
一
(
ひと
)
つの
飾
(
かざり
)
も
無
(
な
)
き
瀟洒
(
せうしや
)
たる
木
(
き
)
の
香
(
か
)
薫
(
かを
)
れる
殿内
(
でんない
)
に
導
(
みちび
)
き
入
(
い
)
る。
072
さうして
中央
(
ちうあう
)
の
宝座
(
ほうざ
)
に
梅子姫
(
うめこひめ
)
を
招
(
せう
)
ずる。
073
梅子姫
(
うめこひめ
)
を
中心
(
ちうしん
)
に
一行
(
いつかう
)
は
半月形
(
はんげつけい
)
となつて
座
(
ざ
)
に
着
(
つ
)
く。
074
高座
(
かうざ
)
の
白木
(
しらき
)
の
扉
(
とびら
)
を
左右
(
さいう
)
に
引
(
ひ
)
き
開
(
あ
)
け
現
(
あら
)
はれ
出
(
い
)
でし
崇高
(
すうかう
)
無比
(
むひ
)
の
女神
(
めがみ
)
は、
075
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
侍女
(
じぢよ
)
に
天
(
てん
)
火
(
くわ
)
水
(
すゐ
)
地
(
ち
)
結
(
けつ
)
の
五色
(
ごしき
)
の
玉
(
たま
)
を
持
(
も
)
たせて
梅子姫
(
うめこひめ
)
の
前
(
まへ
)
に
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ひ、
076
前
(
まへ
)
に
立
(
た
)
てる
侍女
(
じぢよ
)
の
手
(
て
)
より、
077
自
(
みづか
)
ら
紫
(
むらさき
)
の
玉
(
たま
)
を
手
(
て
)
に
取
(
と
)
り
上
(
あ
)
げ、
078
初稚姫
(
はつわかひめ
)
に
渡
(
わた
)
し
給
(
たま
)
ふ。
079
初稚姫
(
はつわかひめ
)
は
恭
(
うやうや
)
しく
拝受
(
はいじゆ
)
し、
080
之
(
これ
)
を
宝座
(
ほうざ
)
に
控
(
ひか
)
へたる
梅子姫
(
うめこひめ
)
の
手
(
て
)
に
献
(
たてまつ
)
る。
081
梅子姫
(
うめこひめ
)
は
莞爾
(
くわんじ
)
として
押
(
お
)
し
戴
(
いただ
)
き
給
(
たま
)
ふ
時
(
とき
)
、
082
金襴
(
きんらん
)
の
守袋
(
まもりぶくろ
)
を
一人
(
ひとり
)
の
侍女
(
じぢよ
)
来
(
きた
)
りて
献
(
たてまつ
)
る。
083
梅子姫
(
うめこひめ
)
は
之
(
これ
)
を
受取
(
うけと
)
り
直
(
ただち
)
に
玉
(
たま
)
を
納
(
をさ
)
め、
084
其
(
その
)
儘
(
まま
)
首
(
くび
)
に
掛
(
か
)
け
胸
(
むね
)
の
辺
(
あた
)
りに
垂
(
た
)
れさせられ、
085
合掌
(
がつしやう
)
して
暗祈
(
あんき
)
黙祷
(
もくたう
)
し
給
(
たま
)
うた。
086
梅子姫
(
うめこひめ
)
の
姿
(
すがた
)
は
刻々
(
こくこく
)
に
聖
(
きよ
)
さと
麗
(
うるは
)
しさを
増
(
ま
)
し、
087
全身
(
ぜんしん
)
玉
(
たま
)
の
如
(
ごと
)
くにかがやく。
088
次
(
つぎ
)
に
玉依姫
(
たまよりひめ
)
は
侍女
(
じぢよ
)
の
持
(
も
)
てる
赤色
(
せきしよく
)
の
玉
(
たま
)
を
取
(
と
)
り、
089
玉能姫
(
たまのひめ
)
に
相渡
(
あいわた
)
すを
玉能姫
(
たまのひめ
)
は
押
(
お
)
し
戴
(
いただ
)
き、
090
蜈蚣姫
(
むかでひめ
)
の
手
(
て
)
に
恭
(
うやうや
)
しく
渡
(
わた
)
す。
091
次
(
つぎ
)
に
玉依姫
(
たまよりひめ
)
は
侍女
(
じぢよ
)
の
持
(
も
)
てる
青色
(
せいしよく
)
の
宝玉
(
ほうぎよく
)
を
取
(
と
)
り、
092
之
(
これ
)
を
玉治別
(
たまはるわけ
)
に
授
(
さづ
)
け
給
(
たま
)
ふ。
093
玉治別
(
たまはるわけ
)
は
押
(
お
)
し
戴
(
いただ
)
き
直
(
ただ
)
ちに
黄竜姫
(
わうりようひめ
)
に
渡
(
わた
)
し
次
(
つぎ
)
に
侍女
(
じぢよ
)
の
持
(
も
)
てる
白色
(
はくしよく
)
の
玉
(
たま
)
を
取
(
と
)
り
久助
(
きうすけ
)
に
渡
(
わた
)
し
給
(
たま
)
へば、
094
久助
(
きうすけ
)
は
恭
(
うやうや
)
しく
拝戴
(
はいたい
)
し
友彦
(
ともひこ
)
の
手
(
て
)
に
渡
(
わた
)
す、
095
又
(
また
)
侍女
(
じぢよ
)
の
持
(
も
)
てる
黄色
(
わうしよく
)
の
玉
(
たま
)
を
玉依姫
(
たまよりひめ
)
自
(
みづか
)
らお
民
(
たみ
)
に
渡
(
わた
)
し
給
(
たま
)
へば、
096
お
民
(
たみ
)
は
押
(
お
)
し
戴
(
いただ
)
きテールス
姫
(
ひめ
)
に
渡
(
わた
)
す、
097
各
(
おのおの
)
一個
(
いつこ
)
の
玉
(
たま
)
に
対
(
たい
)
し
金襴
(
きんらん
)
の
袋
(
ふくろ
)
は
添
(
そ
)
へられた。
098
さうして
此
(
この
)
玉
(
たま
)
の
授受
(
じゆじゆ
)
には
玉依姫
(
たまよりひめの
)
神
(
かみ
)
を
始
(
はじ
)
め、
099
一同
(
いちどう
)
無言
(
むごん
)
の
間
(
あひだ
)
に
厳粛
(
げんしゆく
)
に
行
(
おこな
)
はれける。
100
玉依姫
(
たまよりひめ
)
は
一同
(
いちどう
)
に
目礼
(
もくれい
)
し
奥殿
(
おくでん
)
に
侍女
(
じぢよ
)
を
伴
(
ともな
)
ひ、
101
一言
(
いちごん
)
も
発
(
はつ
)
せず
悠々
(
いういう
)
として
神姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
し
給
(
たま
)
ふ。
102
梅子姫
(
うめこひめ
)
外
(
ほか
)
一同
(
いちどう
)
も
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
竜宮
(
りうぐう
)
の
侍神
(
じしん
)
に
送
(
おく
)
られ、
103
第一
(
だいいち
)
、
104
第二
(
だいに
)
、
105
第三
(
だいさん
)
の
門
(
もん
)
を
潜
(
くぐ
)
り
諏訪
(
すは
)
の
湖辺
(
こへん
)
に
着
(
つ
)
く。
106
此
(
この
)
時
(
とき
)
金
(
きん
)
の
翼
(
つばさ
)
を
拡
(
ひろ
)
げたる
八咫烏
(
やあたがらす
)
十数羽
(
じふすうは
)
飛
(
と
)
び
来
(
きた
)
り、
107
梅子姫
(
うめこひめ
)
、
108
黄竜姫
(
わうりようひめ
)
、
109
蜈蚣姫
(
むかでひめ
)
、
110
友彦
(
ともひこ
)
、
111
テールス
姫
(
ひめ
)
、
112
玉治別
(
たまはるわけ
)
、
113
初稚姫
(
はつわかひめ
)
、
114
玉能姫
(
たまのひめ
)
、
115
久助
(
きうすけ
)
、
116
お
民
(
たみ
)
の
十柱
(
とはしら
)
を
乗
(
の
)
せ、
117
天空
(
てんくう
)
高
(
たか
)
く
輝
(
かがや
)
き
乍
(
なが
)
ら
万里
(
ばんり
)
の
波濤
(
はたう
)
を
越
(
こ
)
えて、
118
遂
(
つひ
)
に
由良
(
ゆら
)
の
聖地
(
せいち
)
に
無事
(
ぶじ
)
帰還
(
きくわん
)
せり。
119
又
(
また
)
銀色
(
ぎんいろ
)
のアンボリーは
湖辺
(
こへん
)
に
現
(
あら
)
はれ、
120
清公
(
きよこう
)
、
121
チヤンキー、
122
モンキー、
123
アイル、
124
テーナの
五
(
ご
)
人
(
にん
)
を
各
(
おのおの
)
一人
(
ひとり
)
づつ
背
(
せ
)
に
乗
(
の
)
せ、
125
天空
(
てんくう
)
を
駆
(
かけ
)
り
地恩城
(
ちおんじやう
)
に
送
(
おく
)
り
届
(
とど
)
けたり。
126
金色
(
こんじき
)
の
八咫烏
(
やあたからす
)
は、
127
其
(
その
)
儘
(
まま
)
肉体
(
にくたい
)
を
分派
(
ぶんぱ
)
し、
128
数百千
(
すうひやくせん
)
の
斑鳩
(
はんきう
)
となり、
129
神
(
かみ
)
の
御使
(
みつかひ
)
として
永遠
(
ゑいゑん
)
に
仕
(
つか
)
ふる
事
(
こと
)
となりぬ。
130
又
(
また
)
地恩城
(
ちおんじやう
)
に
清公
(
きよこう
)
以下
(
いか
)
五
(
ご
)
人
(
にん
)
を
届
(
とど
)
けたるアンボリーは、
131
地恩城
(
ちおんじやう
)
の
門前
(
もんぜん
)
に
降
(
くだ
)
り
来
(
きた
)
り、
132
五
(
ご
)
人
(
にん
)
を
三四間
(
さんしけん
)
の
中空
(
ちうくう
)
より
芝生
(
しばふ
)
の
上
(
うへ
)
に
投
(
な
)
げ
下
(
おろ
)
したり。
133
折
(
をり
)
から
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
を
仰
(
あふ
)
ぎ
眺
(
なが
)
め
居
(
ゐ
)
たるマール、
134
ミユーズの
二人
(
ふたり
)
は、
135
アンボリーの
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
て
魔神
(
まがみ
)
の
司
(
つかさ
)
と
見誤
(
みあやま
)
り、
136
長
(
なが
)
き
竿
(
さを
)
を
以
(
もつ
)
て
力限
(
ちからかぎ
)
りに
打
(
う
)
ち
払
(
はら
)
へば、
137
五羽
(
ごは
)
のアンボリーは
羽翼
(
はがい
)
を
傷
(
きず
)
つけ、
138
クウクウと
声
(
こゑ
)
を
立
(
た
)
てて
啼
(
な
)
き
乍
(
なが
)
ら、
139
四辺
(
あたり
)
の
森林
(
しんりん
)
の
木下
(
こした
)
闇
(
やみ
)
に
紛
(
まぎ
)
れ
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
しぬ。
140
之
(
これ
)
よりアンボリーを
信天翁
(
あはうどり
)
と
言
(
い
)
ふ。
141
阿呆払
(
あはうばら
)
ひになつたと
言
(
い
)
ふ
俚諺
(
りげん
)
は
此
(
この
)
因縁
(
いんねん
)
に
基
(
もとづ
)
くと
伝
(
つた
)
へらる。
142
梅子姫
(
うめこひめ
)
、
143
黄竜姫
(
わうりようひめ
)
、
144
蜈蚣姫
(
むかでひめ
)
の
自転倒
(
おのころ
)
島
(
じま
)
に
立
(
た
)
ち
去
(
さ
)
られし
後
(
あと
)
の
地恩城
(
ちおんじやう
)
は、
145
暫時
(
しばらく
)
清公司
(
きよこうつかさ
)
をして
当主
(
たうしゆ
)
と
仰
(
あふ
)
ぎ、
146
鶴公
(
つるこう
)
を
左守
(
さもり
)
となし、
147
チヤンキーを
右守
(
うもり
)
となし、
148
又
(
また
)
ジヤンナの
郷
(
さと
)
はスマートボール、
149
宇豆姫
(
うづひめ
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
之
(
これ
)
を
管掌
(
くわんしやう
)
する
事
(
こと
)
となれり。
150
且
(
か
)
つ
清公
(
きよこう
)
の
発起
(
ほつき
)
により、
151
地恩城
(
ちおんじやう
)
内
(
ない
)
の
最
(
もつと
)
も
風景
(
ふうけい
)
佳
(
よ
)
き
高地
(
かうち
)
を
選
(
えら
)
んで
高殿
(
たかどの
)
を
造
(
つく
)
り、
152
一
(
ひと
)
つ
嶋
(
じま
)
の
国魂神
(
くにたまがみ
)
真澄姫
(
ますみひめの
)
神
(
かみ
)
を
鎮祭
(
ちんさい
)
し、
153
飯依別
(
いひよりわけの
)
神
(
かみ
)
をして
宮司
(
ぐうじ
)
となし、
154
久木別
(
くきわけ
)
、
155
久々別
(
くくわけ
)
を
添
(
そ
)
へて
永遠
(
ゑいゑん
)
に
奉仕
(
ほうし
)
せしめける。
156
三五教
(
あななひけう
)
の
教
(
をしへ
)
は
清公
(
きよこう
)
之
(
これ
)
を
主管
(
しゆくわん
)
し、
157
且
(
か
)
つ
全島
(
ぜんたう
)
を
統一
(
とういつ
)
して
国民
(
こくみん
)
を
永久
(
とこしへ
)
に
安泰
(
あんたい
)
ならしめたり。
158
あゝ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
159
(
大正一一・七・一一
旧閏五・一七
北村隆光
録)
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(B)
(N)
森の囁 >>>
霊界物語
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海洋万里(第25~36巻)
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