霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
設定
|
ヘルプ
ホーム
霊界物語
海洋万里(第25~36巻)
第26巻(丑の巻)
序歌
凡例
総説歌
第1篇 伊都宝珠
第1章 麻邇の玉
第2章 真心の花(一)
第3章 真心の花(二)
第4章 真心の花(三)
第5章 真心の花(四)
第2篇 蓮華台上
第6章 大神宣
第7章 鈴の音
第8章 虎の嘯
第9章 生言霊
第3篇 神都の秋
第10章 船歌
第11章 言の波
第12章 秋の色
第4篇 波瀾重畳
第13章 三つ巴
第14章 大変歌
第15章 諭詩の歌
第16章 三五玉
第17章 帰り路
跋
余白歌
×
設定
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
文字サイズ
S
【標準】
M
L
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側だけに表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注[※]用語解説
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
【標準】
脚注マークを表示しない
脚注[*]編集用
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
脚注マークを表示しない
【標準】
外字の外周色
[?]
一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。
[×閉じる]
無色
【標準】
赤色
現在のページには外字は使われていません
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
サイトをリニューアルしました。不具合がある場合は
従来バージョン
をお使い下さい|
サブスク
のお知らせ
霊界物語
>
海洋万里(第25~36巻)
>
第26巻(丑の巻)
> 第3篇 神都の秋 > 第11章 言の波
<<< 船歌
(B)
(N)
秋の色 >>>
第一一章
言
(
ことば
)
の
波
(
なみ
)
〔七七六〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第26巻 海洋万里 丑の巻
篇:
第3篇 神都の秋
よみ(新仮名遣い):
しんとのあき
章:
第11章 言の波
よみ(新仮名遣い):
ことばのなみ
通し章番号:
776
口述日:
1922(大正11)年07月19日(旧閏05月25日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年6月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
秋彦は聖地が近づき、元気旺盛になって副守護神の発動気分で歌い始めた。紫姫の従者の鹿として比沼真奈井に詣でる途中、バラモン教に囚われていたが、悦子姫一向に救われ、三五教徒として高城山の松姫を言向け和した過去を歌に歌った。
そして高姫一行が玉への執着から、自分と国依別の偽神懸りを信じて竹生島に行ってしまったことを宣り直すようにと祈って終わった。
歓呼に包まれて船は岸辺に安着した。言依別命を先頭に、迎えに来た信徒たちに代わる代わる神輿をかつがせて、しずしずと錦の宮に帰って行った。
腰の曲がった夏彦は、千鳥のように大道を左右に手を振り首振り、麻邇の玉が錦の宮に静まることになった経緯を、祝いの歌に歌いこんだ。
続いて常彦が夏彦の後を受けて祝歌を歌い、佐田彦がそれに続いた。佐田彦の歌には、高姫が隠された玉を求める様が歌いこまれていたが、その玉の隠し場所や経綸の詳細は伏せられていた。
佐田彦は高姫らの身の上を案じて、一刻も早く聖地に帰って来て精神を和めるようにと祈りを歌に歌った。
波留彦は続いて歌った。バラモン教の滝公として悪事をしていた自分も、常彦の情けによって改心し、玉能姫と初稚姫に従って三つの玉の神業に携わったことを歌った。そして、悪に溺れた滝公も神の光に照らされて波留彦となり、神業に携わったように、高姫・黒姫も聖地に戻って執着心の雲を晴らすようにと祈願を歌った。日ごろの述懐を歌い終わった波留彦は錦の宮の方に向かって拍手し、暗祈黙祷した。
五個の神宝を乗せた神輿は無事に錦の宮に到着し、言依別命を先頭に八尋殿に設けられた聖壇に安置された。信徒らは立錐の余地も無いほどに集まり、神威のあらたかなることに感謝の涙を流した。
九月九日の聖地の空には、金翼を並べて空中を飛ぶ八咫烏の雄姿が見られた。妙音菩薩の微妙な音楽は、三重の高殿に空高く響き渡った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-10-09 19:03:14
OBC :
rm2611
愛善世界社版:
141頁
八幡書店版:
第5輯 193頁
修補版:
校定版:
156頁
普及版:
51頁
初版:
ページ備考:
001
秋彦
(
あきひこ
)
は
漸
(
やうや
)
く
聖地
(
せいち
)
に
船
(
ふね
)
の
近付
(
ちかづ
)
きしに
元気
(
げんき
)
益々
(
ますます
)
旺盛
(
わうせい
)
となり、
002
副
(
ふく
)
守護神
(
しゆごじん
)
の
発動
(
はつどう
)
気分
(
きぶん
)
を
発揮
(
はつき
)
し
歌
(
うた
)
ひ
始
(
はじ
)
めた。
003
秋彦
『
四尾
(
よつを
)
の
山
(
やま
)
が
見
(
み
)
えて
来
(
き
)
た
004
和知
(
わち
)
の
流
(
なが
)
れは
永久
(
とこしへ
)
に
005
清
(
きよ
)
き
教
(
をしへ
)
を
白瀬川
(
しらせがは
)
006
生田
(
いくた
)
の
里
(
さと
)
も
早
(
はや
)
越
(
こ
)
えて
007
何
(
なん
)
の
便
(
たよ
)
りも
音無瀬
(
おとなせ
)
の
008
流
(
なが
)
れも
清
(
きよ
)
き
由良
(
ゆら
)
の
川
(
かは
)
009
由良
(
ゆら
)
の
港
(
みなと
)
に
名
(
な
)
も
高
(
たか
)
き
010
秋山彦
(
あきやまひこ
)
や
紅葉姫
(
もみぢひめ
)
011
鹿
(
しか
)
と
呼
(
よ
)
ばれし
秋彦
(
あきひこ
)
が
012
言依別
(
ことよりわけ
)
に
従
(
したが
)
ひて
013
麻邇
(
まに
)
の
宝珠
(
ほつしゆ
)
を
迎
(
むか
)
へむと
014
流
(
なが
)
れを
下
(
くだ
)
り
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
015
思
(
おも
)
ひ
掛
(
がけ
)
なき
瑞御霊
(
みづみたま
)
016
八洲
(
やす
)
の
河原
(
かはら
)
に
誓約
(
うけひ
)
して
017
清明
(
せいめい
)
無垢
(
むく
)
の
御心
(
みこころ
)
を
018
現
(
あら
)
はし
給
(
たま
)
ひし
救世主
(
きうせいしゆ
)
019
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
020
聖顔
(
せいがん
)
殊
(
こと
)
に
麗
(
うるは
)
しく
021
慈愛
(
じあい
)
の
涙
(
なみだ
)
満面
(
まんめん
)
に
022
湛
(
たた
)
へいませる
崇高
(
けだか
)
さよ
023
四尾
(
よつを
)
の
山
(
やま
)
に
奥
(
おく
)
深
(
ふか
)
く
024
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
忍
(
しの
)
び
給
(
たま
)
ひつつ
025
神世
(
かみよ
)
をここに
待
(
ま
)
ち
給
(
たま
)
ふ
026
国武彦
(
くにたけひこ
)
の
御
(
おん
)
身魂
(
みたま
)
027
煙
(
けむり
)
の
如
(
ごと
)
く
現
(
あら
)
はれて
028
紅葉
(
もみぢ
)
かがやく
秋山
(
あきやま
)
の
029
館
(
やかた
)
に
隠
(
かく
)
れ
給
(
たま
)
ひつつ
030
遠
(
とほ
)
き
昔
(
むかし
)
の
初
(
はじめ
)
より
031
黄金
(
こがね
)
の
島
(
しま
)
の
秘密郷
(
ひみつきやう
)
032
諏訪
(
すは
)
の
湖水
(
こすゐ
)
の
底
(
そこ
)
深
(
ふか
)
く
033
かくれて
神世
(
かみよ
)
を
待
(
ま
)
ち
給
(
たま
)
ふ
034
玉依姫
(
たまよりひめ
)
の
厳御魂
(
いづみたま
)
035
麻邇
(
まに
)
の
宝珠
(
ほつしゆ
)
は
恙
(
つつが
)
なく
036
八咫烏
(
やあたがらす
)
に
送
(
おく
)
られて
037
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
を
潔
(
いさぎよ
)
く
038
秀妻
(
ほづま
)
の
国
(
くに
)
の
中心地
(
ちうしんち
)
039
外
(
そと
)
の
囲
(
かこ
)
ひと
聞
(
きこ
)
えたる
040
由良
(
ゆら
)
の
港
(
みなと
)
に
鳩
(
はと
)
のごと
041
降
(
くだ
)
り
給
(
たま
)
ひて
神
(
かみ
)
の
世
(
よ
)
の
042
礎
(
いしずゑ
)
固
(
かた
)
くつき
給
(
たま
)
ふ
043
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
044
御霊
(
みたま
)
の
幸
(
さち
)
を
蒙
(
かうむ
)
りて
045
流
(
なが
)
れも
清
(
きよ
)
き
和知川
(
わちがは
)
に
046
汚
(
けが
)
れし
身魂
(
みたま
)
を
洗
(
あら
)
ひつつ
047
前代
(
ぜんだい
)
未聞
(
みもん
)
の
神業
(
かむわざ
)
に
048
参加
(
さんか
)
なしたる
尊
(
たふと
)
さよ
049
思
(
おも
)
ひまはせば
其
(
その
)
昔
(
むかし
)
050
兄
(
あに
)
の
駒彦
(
こまひこ
)
諸共
(
もろとも
)
に
051
紫姫
(
むらさきひめ
)
に
従
(
したが
)
ひて
052
花
(
はな
)
の
都
(
みやこ
)
を
後
(
あと
)
になし
053
豊国姫
(
とよくにひめ
)
の
常久
(
とことは
)
に
054
鎮
(
しづ
)
まりいます
比沼
(
ひぬ
)
真奈井
(
まなゐ
)
055
瑞
(
みづ
)
の
宝座
(
はうざ
)
に
詣
(
まう
)
でむと
056
主従
(
しゆじう
)
三人
(
みたり
)
山
(
やま
)
を
越
(
こ
)
え
057
草
(
くさ
)
を
分
(
わ
)
けつつ
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
058
普甲峠
(
ふかふたうげ
)
の
手前
(
てまへ
)
まで
059
主従
(
しゆじう
)
三人
(
みたり
)
進
(
すす
)
む
折
(
をり
)
060
バラモン
教
(
けう
)
に
仕
(
つか
)
へたる
061
三嶽
(
みたけ
)
の
山
(
やま
)
の
守護神
(
しゆごうじん
)
062
名
(
な
)
も
恐
(
おそ
)
ろしき
鬼鷹
(
おにたか
)
や
063
情
(
なさけ
)
容赦
(
ようしや
)
も
荒鷹
(
あらたか
)
の
064
曲津
(
まがつ
)
の
神
(
かみ
)
に
誘
(
いざな
)
はれ
065
紫姫
(
むらさきひめ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
066
醜
(
しこ
)
の
岩窟
(
いはや
)
に
捕
(
とら
)
へられ
067
進退
(
しんたい
)
ここに
谷
(
きは
)
まりて
068
前途
(
ぜんと
)
を
煩
(
わづら
)
ふ
折柄
(
をりから
)
に
069
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
070
悦子
(
よしこ
)
の
姫
(
ひめ
)
を
始
(
はじ
)
めとし
071
音彦
(
おとひこ
)
、
加米彦
(
かめひこ
)
両人
(
りやうにん
)
が
072
岩窟
(
いはや
)
の
中
(
なか
)
に
駆入
(
かけい
)
りて
073
神
(
かみ
)
の
化身
(
けしん
)
の
丹州
(
たんしう
)
と
074
息
(
いき
)
を
合
(
あは
)
せて
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
し
075
茲
(
ここ
)
に
三人
(
みたり
)
は
三五
(
あななひ
)
の
076
心
(
こころ
)
の
岩戸
(
いはと
)
をさらさらと
077
開
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
ひし
尊
(
たふと
)
さよ
078
三五教
(
あななひけう
)
の
人々
(
ひとびと
)
と
079
三嶽
(
みたけ
)
の
山
(
やま
)
の
峰伝
(
みねづた
)
ひ
080
蜈蚣
(
むかで
)
の
姫
(
ひめ
)
の
籠
(
こも
)
りたる
081
鬼
(
おに
)
ケ
城
(
じやう
)
へと
立向
(
たちむか
)
ひ
082
言霊戦
(
ことたません
)
を
開始
(
かいし
)
して
083
バラモン
教
(
けう
)
の
司
(
つかさ
)
等
(
ら
)
を
084
雲
(
くも
)
の
彼方
(
あなた
)
に
追
(
お
)
ひ
散
(
ち
)
らし
085
それより
聖地
(
せいち
)
に
駆向
(
かけむか
)
ひ
086
神
(
かみ
)
の
大道
(
おほぢ
)
を
伝
(
つた
)
へむと
087
高城山
(
たかしろやま
)
の
松姫
(
まつひめ
)
が
088
館
(
やかた
)
をさして
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
089
堪
(
こら
)
へ
忍
(
しの
)
びの
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
きて
090
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
目
(
め
)
に
叶
(
かな
)
ひしか
091
名
(
な
)
も
秋彦
(
あきひこ
)
と
賜
(
たま
)
はりて
092
いよいよ
尊
(
たふと
)
き
宣伝使
(
せんでんし
)
093
西
(
にし
)
や
東
(
ひがし
)
や
北南
(
きたみなみ
)
094
神
(
かみ
)
の
御教
(
みのり
)
を
伝
(
つた
)
へつつ
095
稚姫君
(
わかひめぎみの
)
大神
(
おほかみ
)
を
096
祀
(
まつ
)
りし
生田
(
いくた
)
の
神館
(
かむやかた
)
097
国依別
(
くによりわけ
)
や
駒彦
(
こまひこ
)
と
098
三
(
み
)
つの
御霊
(
みたま
)
の
御教
(
みをしへ
)
を
099
道
(
みち
)
を
求
(
もと
)
むる
人々
(
ひとびと
)
に
100
明
(
あか
)
し
伝
(
つた
)
ふる
折
(
をり
)
もあれ
101
玉
(
たま
)
を
索
(
もと
)
めて
南洋
(
なんやう
)
の
102
竜宮島
(
りうぐうじま
)
まで
彷徨
(
さまよ
)
ひし
103
高姫
(
たかひめ
)
さまの
一行
(
いつかう
)
が
104
訪問
(
はうもん
)
されて
国
(
くに
)
さまや
105
駒彦
(
こまひこ
)
、
秋彦
(
あきひこ
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
106
又
(
また
)
も
五月蠅
(
うるさ
)
い
玉
(
たま
)
詮議
(
せんぎ
)
107
さつと
裁
(
さば
)
いて
近江路
(
あふみぢ
)
の
108
竹生
(
ちくぶ
)
の
島
(
しま
)
に
宝玉
(
はうぎよく
)
は
109
社殿
(
しやでん
)
の
下
(
した
)
に
奥
(
おく
)
深
(
ふか
)
く
110
隠
(
かく
)
されありと
出放題
(
ではうだい
)
111
其
(
その
)
虚言
(
そらごと
)
を
真
(
ま
)
に
受
(
う
)
けて
112
高姫
(
たかひめ
)
さまを
始
(
はじ
)
めとし
113
高山彦
(
たかやまひこ
)
や
黒姫
(
くろひめ
)
は
114
時
(
とき
)
を
移
(
うつ
)
さず
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
115
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
116
国依別
(
くによりわけ
)
や
秋彦
(
あきひこ
)
が
117
心
(
こころ
)
にもなき
詐
(
いつは
)
りを
118
宣
(
の
)
り
伝
(
つた
)
へたる
曲業
(
まがわざ
)
を
119
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
聞直
(
ききなほ
)
し
120
是非
(
ぜひ
)
なきことと
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
し
121
赦
(
ゆる
)
させ
給
(
たま
)
へ
三五
(
あななひ
)
の
122
道
(
みち
)
を
守
(
まも
)
らす
大御神
(
おほみかみ
)
123
埴安彦
(
はにやすひこ
)
や
埴安姫
(
はにやすひめ
)
の
124
貴
(
うづ
)
の
命
(
みこと
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
125
慎
(
つつし
)
み
敬
(
うやま
)
ひ
詫
(
わ
)
びまつる
126
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
127
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましませよ』
128
と
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
つた。
129
歓呼
(
くわんこ
)
声裡
(
せいり
)
に
玉
(
たま
)
の
御船
(
みふね
)
は
漸
(
やうや
)
くにして、
130
吉美
(
きみ
)
の
浜辺
(
はまべ
)
の
南岸
(
なんがん
)
に
安着
(
あんちやく
)
した。
131
言依別
(
ことよりわけの
)
命
(
みこと
)
を
先頭
(
せんとう
)
に、
132
五十子
(
いそこ
)
姫
(
ひめ
)
、
133
梅子姫
(
うめこひめ
)
、
134
初稚姫
(
はつわかひめ
)
、
135
玉能姫
(
たまのひめ
)
、
136
玉治別
(
たまはるわけ
)
や
黄竜姫
(
わうりようひめ
)
、
137
蜈蚣姫
(
むかでひめ
)
と
順序
(
じゆんじよ
)
を
正
(
ただ
)
し、
138
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
の
八尋殿
(
やひろどの
)
より
迎
(
むか
)
へ
来
(
きた
)
れる
数多
(
あまた
)
の
信徒
(
しんと
)
に
神輿
(
みこし
)
を
舁
(
かつ
)
がせ、
139
列
(
れつ
)
を
正
(
ただ
)
してしづしづと、
140
微妙
(
びめう
)
の
音楽
(
おんがく
)
に
前後
(
ぜんご
)
を
守
(
まも
)
られつつ、
141
粛々
(
しゆくしゆく
)
として
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
に
帰
(
かへ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
142
腰
(
こし
)
の
曲
(
まが
)
つた
夏彦
(
なつひこ
)
は、
143
嬉
(
うれ
)
しさの
余
(
あま
)
り
足
(
あし
)
も
地
(
ち
)
に
着
(
つ
)
かず、
144
千鳥
(
ちどり
)
の
如
(
ごと
)
く
右左
(
みぎひだり
)
、
145
大道
(
だいだう
)
狭
(
せま
)
しと
手
(
て
)
を
振
(
ふ
)
り
首
(
くび
)
を
揺
(
ゆす
)
りつつ
祝
(
いは
)
ひの
歌
(
うた
)
を
高
(
たか
)
らかに
口
(
くち
)
ずさみながら
帰
(
かへ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
146
夏彦
『あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
147
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましまして
148
天地
(
てんち
)
を
清
(
きよ
)
むる
三五
(
あななひ
)
の
149
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
の
御光
(
みひかり
)
は
150
四方
(
よも
)
に
輝
(
かがや
)
く
時
(
とき
)
来
(
きた
)
り
151
三
(
み
)
つの
宝珠
(
ほつしゆ
)
を
始
(
はじ
)
めとし
152
今
(
いま
)
また
五
(
いつ
)
つの
麻邇
(
まに
)
の
玉
(
たま
)
153
経
(
たて
)
と
緯
(
よこ
)
との
御
(
お
)
仕組
(
しぐみ
)
の
154
錦
(
にしき
)
の
機
(
はた
)
を
織
(
お
)
りませる
155
真
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
を
斎
(
まつ
)
りたる
156
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
に
更
(
あらた
)
めて
157
鎮
(
しづ
)
まりますこそ
尊
(
たふと
)
けれ
158
心
(
こころ
)
も
赤
(
あか
)
き
秋山彦
(
あきやまひこ
)
の
159
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
の
真心
(
まごころ
)
は
160
照
(
て
)
り
輝
(
かがや
)
きて
紅葉姫
(
もみぢひめ
)
161
大和心
(
やまとごころ
)
の
厳御霊
(
いづみたま
)
162
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
は
詳細
(
まつぶさ
)
に
163
夫婦
(
ふうふ
)
が
心
(
こころ
)
をみそなはし
164
空前
(
くうぜん
)
絶後
(
ぜつご
)
の
神業
(
かむわざ
)
を
165
依
(
よ
)
さし
給
(
たま
)
ひて
永久
(
とこしへ
)
に
166
誉
(
ほまれ
)
を
四方
(
よも
)
に
伝
(
つた
)
へむと
167
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大御神
(
おほみかみ
)
168
国武彦
(
くにたけひこ
)
の
厳御霊
(
いづみたま
)
169
再
(
ふたた
)
び
館
(
やかた
)
に
現
(
あら
)
はれて
170
三五
(
さんご
)
の
月
(
つき
)
の
大御教
(
おほみのり
)
を
171
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
に
固
(
かた
)
めまし
172
神
(
かみ
)
の
大道
(
おほぢ
)
に
五十子
(
いそこ
)
姫
(
ひめ
)
173
教
(
をしへ
)
の
花
(
はな
)
は
香
(
かん
)
ばしく
174
一度
(
いちど
)
に
開
(
ひら
)
く
梅子姫
(
うめこひめ
)
175
花
(
はな
)
の
莟
(
つぼみ
)
の
初稚
(
はつわか
)
の
176
姫
(
ひめ
)
の
命
(
みこと
)
や
玉能姫
(
たまのひめ
)
177
玉
(
たま
)
の
光
(
ひかり
)
はいやちこに
178
玉治別
(
たまはるわけ
)
と
現
(
あ
)
れまして
179
神
(
かみ
)
の
御稜威
(
みいづ
)
もテールス
姫
(
ひめ
)
の
180
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
や
黄竜姫
(
わうりようひめ
)
181
蜈蚣
(
むかで
)
の
姫
(
ひめ
)
や
友彦
(
ともひこ
)
の
182
鼻
(
はな
)
の
先
(
さき
)
まで
紅
(
くれなゐ
)
の
183
赤
(
あか
)
き
心
(
こころ
)
の
宮仕
(
みやづか
)
へ
184
暗夜
(
やみよ
)
を
明石
(
あかし
)
の
久助
(
きうすけ
)
が
185
海洋
(
かいやう
)
万里
(
ばんり
)
の
波
(
なみ
)
を
越
(
こ
)
え
186
妻
(
つま
)
のお
民
(
たみ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
187
空前
(
くうぜん
)
絶後
(
ぜつご
)
の
神業
(
かむわざ
)
に
188
仕
(
つか
)
へまつりし
健気
(
けなげ
)
さよ
189
花
(
はな
)
さく
春
(
はる
)
も
早
(
はや
)
過
(
す
)
ぎて
190
あつき
心
(
こころ
)
の
夏彦
(
なつひこ
)
が
191
今日
(
けふ
)
の
生日
(
いくひ
)
の
足日
(
たるひ
)
をば
192
喜
(
よろこ
)
び
祝
(
いは
)
ひ
奉
(
たてまつ
)
り
193
千代
(
ちよ
)
も
八千代
(
やちよ
)
も
三五
(
あななひ
)
の
194
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
の
礎
(
いしずゑ
)
は
195
いや
固
(
かた
)
らかに
揺
(
ゆる
)
ぎなく
196
茂
(
しげ
)
り
栄
(
さか
)
ゆる
八桑枝
(
やくはえ
)
の
197
日
(
ひ
)
に
夜
(
よ
)
に
開
(
ひら
)
きのぶるごと
198
進
(
すす
)
ませ
給
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
199
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
慎
(
つつし
)
みて
200
今日
(
けふ
)
の
喜
(
よろこ
)
び
祝
(
ほ
)
ぎまつる
201
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
202
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましませよ』
203
と
歌
(
うた
)
ひ
了
(
をは
)
つた。
204
常彦
(
つねひこ
)
は
又
(
また
)
夏彦
(
なつひこ
)
の
歌
(
うた
)
に
促
(
うなが
)
されて
怪
(
あや
)
しき
口調
(
くてう
)
を
以
(
もつ
)
てうなり
出
(
だ
)
した。
205
常彦
『ウラナイ
教
(
けう
)
の
黒姫
(
くろひめ
)
に
206
愛想
(
あいそ
)
をつかして
三五
(
あななひ
)
の
207
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
に
救
(
すく
)
はれし
208
沈香
(
ちんかう
)
も
焚
(
た
)
かぬ
屁
(
へ
)
も
放
(
ひ
)
らぬ
209
教
(
をしへ
)
も
知
(
し
)
らぬ
常彦
(
つねひこ
)
が
210
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
の
側
(
そば
)
近
(
ちか
)
く
211
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
仕
(
つか
)
へつつ
212
唯々
(
ゐゐ
)
諾々
(
だくだく
)
と
日
(
ひ
)
を
送
(
おく
)
り
213
三五教
(
あななひけう
)
の
隆盛
(
りうせい
)
を
214
指折
(
ゆびを
)
り
数
(
かぞ
)
へ
松
(
まつ
)
の
世
(
よ
)
の
215
来
(
きた
)
るを
遅
(
おそ
)
しと
伺
(
うかが
)
へば
216
三
(
み
)
つの
御霊
(
みたま
)
の
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
217
綾
(
あや
)
の
聖地
(
せいち
)
に
納
(
をさ
)
まりて
218
教
(
をしへ
)
の
光
(
ひかり
)
日
(
ひ
)
に
月
(
つき
)
に
219
四方
(
よも
)
に
輝
(
かがや
)
く
目出度
(
めでた
)
さよ
220
慶
(
よろこ
)
びを
積
(
つ
)
み
暉
(
かがや
)
きを
221
重
(
かさ
)
ねて
広
(
ひろ
)
き
八尋殿
(
やひろどの
)
222
九
(
ここの
)
つ
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
き
匂
(
にほ
)
ふ
223
十
(
たり
)
の
美世
(
うましよ
)
廻
(
めぐ
)
り
来
(
き
)
て
224
思
(
おも
)
ひもよらぬ
竜宮
(
りうぐう
)
の
225
五
(
い
)
つの
御霊
(
みたま
)
の
麻邇
(
まに
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
226
初稚姫
(
はつわかひめ
)
や
玉治別
(
たまはるわけ
)
の
227
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
等
(
ら
)
一行
(
いつかう
)
の
228
清
(
きよ
)
き
身魂
(
みたま
)
の
働
(
はたら
)
きに
229
諏訪
(
すは
)
の
湖
(
みづうみ
)
空
(
そら
)
高
(
たか
)
く
230
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
に
送
(
おく
)
られて
231
雲
(
くも
)
を
圧
(
あつ
)
して
悠々
(
いういう
)
と
232
輝
(
かがや
)
き
渡
(
わた
)
り
帰
(
かへ
)
ります
233
今日
(
けふ
)
の
生日
(
いくひ
)
の
足日
(
たるひ
)
こそ
234
五六七
(
みろく
)
神政
(
しんせい
)
成就
(
じやうじゆ
)
して
235
天国
(
てんごく
)
浄土
(
じやうど
)
も
目
(
ま
)
のあたり
236
出現
(
しゆつげん
)
したる
思
(
おも
)
ひなり
237
あゝ
諸人
(
もろびと
)
よ
諸人
(
もろびと
)
よ
238
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
等
(
たち
)
国津
(
くにつ
)
神
(
かみ
)
239
百
(
もも
)
の
司
(
つかさ
)
の
神
(
かみ
)
等
(
たち
)
の
240
御前
(
みまへ
)
に
赤
(
あか
)
き
心
(
こころ
)
もて
241
慎
(
つつし
)
み
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
たてまつ
)
れ
242
先
(
さき
)
に
現
(
あ
)
れます
三
(
み
)
つ
御玉
(
みたま
)
243
神
(
かみ
)
の
仕組
(
しぐみ
)
を
畏
(
かしこ
)
みて
244
隠
(
かく
)
させ
給
(
たま
)
ふ
言依別
(
ことよりわけ
)
の
245
瑞
(
みづ
)
の
命
(
みこと
)
の
御
(
おん
)
指図
(
さしづ
)
246
仕
(
つか
)
へまつりし
玉能姫
(
たまのひめ
)
247
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
を
248
寿
(
ことほ
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る
信徒
(
まめひと
)
の
249
沢
(
さは
)
ある
中
(
なか
)
に
高姫
(
たかひめ
)
や
250
高山彦
(
たかやまひこ
)
や
黒姫
(
くろひめ
)
が
251
妬
(
ねた
)
みの
焔
(
ほのほ
)
消
(
き
)
えやらず
252
心
(
こころ
)
焦
(
いら
)
ちて
西東
(
にしひがし
)
253
南
(
みなみ
)
の
洋
(
うみ
)
の
果
(
は
)
てまでも
254
あてども
知
(
し
)
らぬ
玉探
(
たまさが
)
し
255
出
(
い
)
でます
後
(
あと
)
に
竜宮
(
りうぐう
)
の
256
実
(
げ
)
にも
尊
(
たふと
)
き
麻邇
(
まに
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
257
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ひて
言依別
(
ことよりわけ
)
の
258
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
の
御
(
おん
)
許
(
もと
)
に
259
納
(
をさ
)
まり
給
(
たま
)
ふと
聞
(
き
)
くならば
260
高姫
(
たかひめ
)
如何
(
いか
)
に
村肝
(
むらきも
)
の
261
心
(
こころ
)
なやます
事
(
こと
)
ならむ
262
今
(
いま
)
から
思
(
おも
)
ひやられける
263
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
264
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましまして
265
三五教
(
あななひけう
)
の
上下
(
うへした
)
は
266
神
(
かみ
)
に
心
(
こころ
)
を
任
(
まか
)
せつつ
267
睦
(
むつ
)
び
親
(
した
)
しみ
末永
(
すえなが
)
く
268
歓
(
ゑら
)
ぎて
伊都
(
いづ
)
の
大前
(
おほまへ
)
に
269
心
(
こころ
)
平
(
たひら
)
に
安
(
やす
)
らかに
270
心
(
こころ
)
の
空
(
そら
)
の
雲霧
(
くもきり
)
を
271
尊
(
たふと
)
き
御水火
(
みいき
)
に
吹
(
ふ
)
き
払
(
はら
)
ひ
272
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
の
礎
(
いしずゑ
)
を
273
築
(
きづ
)
かせ
給
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
274
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る』
275
佐田彦
(
さだひこ
)
は
又
(
また
)
もや
歌
(
うた
)
ひ
出
(
だ
)
した。
276
佐田彦
『○○
山
(
やま
)
の
頂上
(
ちやうじやう
)
に
277
○○○に
従
(
したが
)
ひて
278
空前
(
くうぜん
)
絶後
(
ぜつご
)
の
神業
(
かむわざ
)
に
279
仕
(
つか
)
へ
奉
(
まつ
)
りし
佐田彦
(
さだひこ
)
は
280
初稚姫
(
はつわかひめ
)
や
玉能姫
(
たまのひめ
)
281
危
(
あやふ
)
き
生命
(
いのち
)
を
救
(
すく
)
はむと
282
音
(
おと
)
高々
(
たかだか
)
とおちかかる
283
○○
滝
(
たき
)
の
麓
(
ふもと
)
にて
284
バラモン
教
(
けう
)
の
神司
(
かむつかさ
)
285
蜈蚣
(
むかで
)
の
姫
(
ひめ
)
と
格闘
(
かくとう
)
し
286
初稚姫
(
はつわかひめ
)
や
玉能姫
(
たまのひめ
)
287
二人
(
ふたり
)
の
神使
(
しんし
)
を
救
(
すく
)
ひつつ
288
波留彦
(
はるひこ
)
諸共
(
もろとも
)
○○の
289
又
(
また
)
もや○に
立帰
(
たちかへ
)
り
290
○○○の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
291
三
(
み
)
つの
御玉
(
みたま
)
を○○し
292
ここにいよいよ
谷丸
(
たにまる
)
を
293
道
(
みち
)
の
先頭
(
せんとう
)
の
佐田彦
(
さだひこ
)
と
294
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
されて
滝公
(
たきこう
)
は
295
夏
(
なつ
)
の
初
(
はじめ
)
と
言
(
い
)
ひながら
296
名
(
な
)
も
波留彦
(
はるひこ
)
と
与
(
あた
)
へられ
297
初稚姫
(
はつわかひめ
)
や
玉能姫
(
たまのひめ
)
298
一行
(
いつかう
)
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
慎
(
つつし
)
みて
299
此
(
こ
)
の
世
(
よ
)
彼
(
あ
)
の
世
(
よ
)
の○の
海
(
うみ
)
300
波
(
なみ
)
に
浮
(
うか
)
べる○○の
301
島
(
しま
)
に
小舟
(
こぶね
)
を
漕
(
こ
)
ぎつけて
302
○○○を○○し
303
神
(
かみ
)
の
厳
(
きび
)
しき
戒
(
いまし
)
めに
304
折角
(
せつかく
)
来
(
く
)
るは
来
(
き
)
たものの
305
○○○の
隠
(
かく
)
し
場所
(
ばしよ
)
306
知
(
し
)
らずに
再
(
ふたた
)
び
漕
(
こ
)
ぎ
帰
(
かへ
)
る
307
さはさりながら○○の
308
○○したる○○は
309
確
(
たし
)
かにここと
明
(
あき
)
らめて
310
知
(
し
)
つては
居
(
を
)
れど
皇神
(
すめかみ
)
の
311
いとも
厳
(
きび
)
しき
戒
(
いまし
)
めに
312
三十万
(
さんじふまん
)
年
(
ねん
)
未来
(
みらい
)
まで
313
○○○にして
置
(
お
)
かう
314
高姫
(
たかひめ
)
さまや
黒姫
(
くろひめ
)
が
315
心
(
こころ
)
を
焦
(
いら
)
ちて
遠近
(
をちこち
)
と
316
三
(
み
)
つの
宝珠
(
ほつしゆ
)
の
在処
(
ありか
)
をば
317
夜叉
(
やしや
)
の
如
(
ごと
)
くに
駆巡
(
かけめぐ
)
り
318
当所
(
あてど
)
も
知
(
し
)
らぬ
玉探
(
たまさが
)
し
319
お
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
ぢやと
知
(
し
)
つた
故
(
ゆゑ
)
320
いろいろ
様々
(
さまざま
)
理
(
り
)
を
分
(
わ
)
けて
321
申上
(
まをしあ
)
ぐれど
高姫
(
たかひめ
)
は
322
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
を
楯
(
たて
)
にとり
323
続
(
つづ
)
いて
黒姫
(
くろひめ
)
竜宮
(
りうぐう
)
の
324
乙姫
(
おとひめ
)
さまを
標榜
(
へうぼう
)
し
325
三
(
みつ
)
つの
宝珠
(
ほつしゆ
)
はどうしても
326
系統
(
ひつぽう
)
の
身魂
(
みたま
)
が
預
(
あづか
)
らにや
327
完全
(
くわんぜん
)
無欠
(
むけつ
)
の
松
(
まつ
)
の
世
(
よ
)
の
328
五六七
(
みろく
)
神政
(
しんせい
)
は
成就
(
じやうじゆ
)
せぬ
329
佐田彦
(
さだひこ
)
言
(
い
)
はぬと
申
(
まを
)
すなら
330
言
(
い
)
はでも
宜
(
よろ
)
しい
高姫
(
たかひめ
)
が
331
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
の
神力
(
しんりき
)
で
332
探
(
さが
)
して
見
(
み
)
せうと
雄猛
(
おたけ
)
びし
333
万里
(
ばんり
)
の
波濤
(
はたう
)
を
乗越
(
のりこ
)
えて
334
どこどこまでも
探
(
さが
)
し
行
(
ゆ
)
く
335
心
(
こころ
)
の
中
(
うち
)
の
可憐
(
いぢ
)
らしさ
336
玉
(
たま
)
の
在処
(
ありか
)
は○○と
337
知
(
し
)
らして
安心
(
あんしん
)
させたいは
338
山々
(
やまやま
)
なれど○○の
339
教
(
をしへ
)
はどうも
反
(
そむ
)
かれぬ
340
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
341
又
(
また
)
もや
神
(
かみ
)
の
御
(
お
)
仕組
(
しぐみ
)
で
342
高姫
(
たかひめ
)
さまの
居
(
を
)
らぬ
間
(
ま
)
に
343
竜宮島
(
りうぐうじま
)
の
麻邇
(
まに
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
344
綾
(
あや
)
の
高天
(
たかま
)
に
納
(
をさ
)
まりて
345
梅子
(
うめこ
)
の
姫
(
ひめ
)
を
初
(
はじめ
)
とし
346
初稚姫
(
はつわかひめ
)
や
玉能姫
(
たまのひめ
)
347
再
(
ふたた
)
び
尊
(
たふと
)
き
神業
(
かむわざ
)
に
348
仕
(
つか
)
へませしと
聞
(
き
)
くならば
349
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
も
竜宮
(
りうぐう
)
の
350
乙姫
(
おとひめ
)
さまも
肝
(
きも
)
ぬかれ
351
アフンとするに
違
(
ちが
)
ひない
352
夜食
(
やしよく
)
にはづれた
梟鳥
(
ふくろどり
)
353
むつかし
顔
(
かほ
)
を
目
(
ま
)
のあたり
354
今
(
いま
)
見
(
み
)
るやうに
思
(
おも
)
はれて
355
お
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
なる
次第
(
しだい
)
なり
356
今
(
いま
)
に
高姫
(
たかひめ
)
帰
(
かへ
)
りなば
357
初稚姫
(
はつわかひめ
)
や
玉能姫
(
たまのひめ
)
358
向
(
むか
)
ふにまはして
一戦
(
ひといくさ
)
359
おつ
始
(
ぱじ
)
まるに
違
(
ちがひ
)
ない
360
平和
(
へいわ
)
克復
(
こくふく
)
一時
(
いつとき
)
も
361
聖地
(
せいち
)
の
空
(
そら
)
に
来
(
き
)
て
欲
(
ほ
)
しい
362
三
(
み
)
つの
宝珠
(
ほつしゆ
)
や
五
(
い
)
つ
宝珠
(
ほつしゆ
)
363
ほしう
て
探
(
さが
)
す
高姫
(
たかひめ
)
の
364
心
(
こころ
)
はいつか
玉
(
たま
)
脱
(
ぬ
)
けの
365
ラムネの
様
(
やう
)
な
気
(
き
)
ぬけ
顔
(
がほ
)
366
味
(
あぢ
)
もしやしやりも
無
(
な
)
きのみか
367
誰
(
たれ
)
が
呑
(
の
)
んでも
水臭
(
みづくさ
)
い
368
うすい
憂目
(
うきめ
)
にあはしたと
369
教主
(
けうしゆ
)
の
襟髪
(
えりがみ
)
引掴
(
ひつつか
)
み
370
金切
(
かなき
)
り
声
(
ごゑ
)
を
搾
(
しぼ
)
り
出
(
だ
)
し
371
一悶錯
(
ひともんさく
)
をなさるだろ
372
佐田彦
(
さだひこ
)
それが
気
(
き
)
にかかり
373
一夜
(
ひとよさ
)
さへも
安々
(
やすやす
)
と
374
眠
(
ねむ
)
りに
就
(
つ
)
いた
事
(
こと
)
はない
375
三
(
み
)
つの
御霊
(
みたま
)
に
比
(
くら
)
ぶれば
376
天地
(
てんち
)
霄壤
(
せうじやう
)
に
違
(
ちが
)
ひある
377
竜宮島
(
りうぐうじま
)
の
麻邇
(
まに
)
の
玉
(
たま
)
378
一
(
ひと
)
つ
位
(
くらゐ
)
は
高姫
(
たかひめ
)
に
379
手柄
(
てがら
)
を
分
(
わ
)
けてやつたなら
380
無事
(
ぶじ
)
に
解決
(
かいけつ
)
つくだらう
381
言依別
(
ことよりわけの
)
神
(
かみ
)
さまも
382
お
年
(
とし
)
が
若
(
わか
)
いで
気
(
き
)
が
利
(
き
)
かぬ
383
私
(
わし
)
が
言依別
(
ことよりわけ
)
ならば
384
今度
(
こんど
)
は
高姫
(
たかひめ
)
、
黒姫
(
くろひめ
)
に
385
一
(
ひと
)
つ
手柄
(
てがら
)
を
指
(
さ
)
してやる
386
さうすりや
高姫
(
たかひめ
)
、
黒姫
(
くろひめ
)
も
387
手
(
て
)
の
舞
(
ま
)
ひ
足
(
あし
)
の
踏
(
ふ
)
む
所
(
ところ
)
388
知
(
し
)
らずに
顔
(
かほ
)
の
紐
(
ひも
)
をとき
389
お
多福面
(
たふくづら
)
になるだらう
390
どうしてあれ
程
(
ほど
)
因縁
(
いんねん
)
が
391
悪
(
わる
)
い
方
(
はう
)
へとまはるのか
392
これを
思
(
おも
)
へば
高姫
(
たかひめ
)
の
393
執着心
(
しふちやくしん
)
の
雲
(
くも
)
晴
(
は
)
れず
394
自
(
みづか
)
ら
暗路
(
やみぢ
)
に
迷
(
まよ
)
ひこみ
395
大切
(
だいじ
)
の
大切
(
だいじ
)
の
神業
(
かむわざ
)
に
396
外
(
はづ
)
れて
行
(
ゆ
)
くに
違
(
ちがひ
)
ない
397
心
(
こころ
)
一
(
ひと
)
つの
持様
(
もちやう
)
で
398
善
(
ぜん
)
の
御用
(
ごよう
)
を
命
(
めい
)
ぜられ
399
悪
(
あく
)
の
御用
(
ごよう
)
も
引受
(
ひきう
)
ける
400
善悪
(
ぜんあく
)
正邪
(
せいじや
)
の
二道
(
ふたみち
)
に
401
迷
(
まよ
)
ひ
切
(
き
)
つたる
三人
(
みたり
)
連
(
づ
)
れ
402
三
(
み
)
つの
御玉
(
みたま
)
は
是非
(
ぜひ
)
なくも
403
因縁
(
いんねん
)
づくぢやと
諦
(
あきら
)
めて
404
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
つたにしたとこで
405
麻邇
(
まに
)
の
宝珠
(
ほつしゆ
)
のかくされし
406
竜宮
(
りうぐう
)
の
島
(
しま
)
に
遥々
(
はるばる
)
と
407
渡
(
わた
)
りて
長
(
なが
)
らく
住
(
す
)
みながら
408
玉
(
たま
)
の
在処
(
ありか
)
を
探
(
さぐ
)
らずに
409
帰
(
かへ
)
り
来
(
きた
)
れる
其
(
その
)
後
(
あと
)
で
410
五
(
いつ
)
つの
玉
(
たま
)
の
現
(
あら
)
はれし
411
皮肉
(
ひにく
)
な
神
(
かみ
)
の
経綸
(
けいりん
)
に
412
定
(
さだ
)
めて
舌
(
した
)
を
巻
(
ま
)
くだらう
413
思
(
おも
)
へば
思
(
おも
)
へば
可憐
(
いぢ
)
らしい
414
どうして
是
(
これ
)
が
事
(
こと
)
もなく
415
高姫
(
たかひめ
)
さまが
聞
(
き
)
いたなら
416
心
(
こころ
)
の
底
(
そこ
)
から
勇
(
いさ
)
むだろ
417
今
(
いま
)
から
思
(
おも
)
ひやられます
418
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
419
神
(
かみ
)
が
表
(
おもて
)
に
現
(
あ
)
れまして
420
言依別
(
ことよりわけ
)
や
高姫
(
たかひめ
)
の
421
二
(
ふた
)
つ
柱
(
はしら
)
が
睨
(
にら
)
み
合
(
あ
)
ひ
422
どうぞ
和
(
なご
)
めて
下
(
くだ
)
さんせ
423
三五教
(
あななひけう
)
の
佐田彦
(
さだひこ
)
が
424
真心
(
まごころ
)
こめて
願
(
ね
)
ぎまつる
425
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
大御神
(
おほみかみ
)
426
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
大御神
(
おほみかみ
)
427
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
428
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましませよ』
429
滝公
(
たきこう
)
の
波留彦
(
はるひこ
)
は
佐田彦
(
さだひこ
)
の
歌
(
うた
)
に
引出
(
ひきだ
)
され、
430
始
(
はじ
)
めて
言霊
(
ことたま
)
の
口
(
くち
)
を
切
(
き
)
つた。
431
波留彦
『
魔窟
(
まくつ
)
ケ
原
(
はら
)
に
現
(
あらは
)
れし
432
ウラナイ
教
(
けう
)
の
黒姫
(
くろひめ
)
が
433
幕下
(
ばくか
)
となつて
日
(
ひ
)
に
夜
(
よる
)
に
434
口汚
(
くちぎたな
)
くも
使
(
つか
)
はれし
435
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじう
)
の
滝公
(
たきこう
)
も
436
普甲峠
(
ふかふたうげ
)
の
梅公
(
うめこう
)
が
437
故智
(
こち
)
に
倣
(
なら
)
つて
船岡
(
ふなをか
)
の
438
山
(
やま
)
の
麓
(
ふもと
)
の
森林
(
しんりん
)
に
439
お
節
(
せつ
)
の
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
ひまくり
440
一寸
(
ちよつと
)
芝居
(
しばゐ
)
を
打
(
う
)
つてみた
441
悪
(
わる
)
い
時
(
とき
)
には
悪
(
わる
)
いもの
442
紫姫
(
むらさきひめ
)
の
一行
(
いつかう
)
が
443
暗
(
やみ
)
の
中
(
なか
)
より
現
(
あら
)
はれて
444
折角
(
せつかく
)
仕組
(
しぐ
)
んだ
此
(
この
)
芝居
(
しばゐ
)
445
蛇尾
(
じやみ
)
にされたる
其
(
その
)
揚句
(
あげく
)
446
板公
(
いたこう
)
さまと
諸共
(
もろとも
)
に
447
暗
(
やみ
)
の
谷間
(
たにま
)
へ
蹴落
(
けおと
)
され
448
腰
(
こし
)
をしたたか
打
(
う
)
ちなやめ
449
やうやう
其処
(
そこ
)
を
這
(
は
)
ひあがり
450
帰
(
かへ
)
つて
見
(
み
)
れば
黒姫
(
くろひめ
)
の
451
大
(
いか
)
い
目玉
(
めだま
)
に
睨
(
にら
)
まれて
452
居
(
ゐ
)
た
堪
(
たま
)
らねば
板公
(
いたこう
)
と
453
二人
(
ふたり
)
は
尻
(
しり
)
に
帆
(
ほ
)
をかけて
454
漸
(
やうや
)
う
其
(
その
)
場
(
ば
)
を
抜
(
ぬ
)
け
出
(
いだ
)
し
455
どこへ
行
(
い
)
つてもふられ
蛸
(
だこ
)
456
骨
(
ほね
)
なし
男
(
をとこ
)
と
蔑
(
さげ
)
すまれ
457
吸
(
す
)
ひつく
術
(
すべ
)
もなくばかり
458
お
尻
(
しり
)
を
喰
(
くら
)
へ
観音
(
くわんのん
)
の
459
山
(
やま
)
の
峠
(
たうげ
)
に
佇
(
たたず
)
みて
460
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
果敢
(
はか
)
なむ
折柄
(
をりから
)
に
461
三五教
(
あななひけう
)
の
常彦
(
つねひこ
)
が
462
情
(
なさけ
)
のこもつた
握飯
(
にぎりめし
)
463
押戴
(
おしいただ
)
いて
蘇生
(
よみがへ
)
り
464
いよいよ
心
(
こころ
)
をため
直
(
なほ
)
し
465
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
に
救
(
すく
)
はれて
466
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
の
門掃除
(
かどさうぢ
)
467
塵
(
ちり
)
や
芥
(
あくた
)
を
掃
(
は
)
きちぎり
468
心
(
こころ
)
の
奥
(
おく
)
の
奥庭
(
おくには
)
を
469
清
(
きよ
)
めて
時
(
とき
)
を
待
(
ま
)
ち
居
(
を
)
れば
470
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
は
471
電
(
いなづま
)
の
如
(
ごと
)
身
(
み
)
に
下
(
くだ
)
り
472
言依別
(
ことよりわけ
)
の
神司
(
かむづかさ
)
473
近
(
ちか
)
く
吾
(
われ
)
をば
招
(
まね
)
きつつ
474
再度山
(
ふたたびやま
)
の……こら
違
(
ちが
)
うた
475
再
(
ふたた
)
びとなき
神業
(
かむわざ
)
を
476
依
(
よ
)
さし
給
(
たま
)
ひし
嬉
(
うれ
)
しさよ
477
杢助
(
もくすけ
)
さまの
愛娘
(
まなむすめ
)
478
初稚姫
(
はつわかひめ
)
を
始
(
はじ
)
めとし
479
暗
(
やみ
)
に
紛
(
まぎ
)
れて
縛
(
しば
)
りたる
480
お
節
(
せつ
)
の
方
(
かた
)
の
玉能姫
(
たまのひめ
)
481
因縁者
(
いんねんもの
)
の
寄合
(
よりあ
)
ひで
482
○○
山
(
やま
)
の○○に
483
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
男女
(
なんによ
)
は
巡
(
めぐ
)
り
会
(
あ
)
ひ
484
黄金
(
こがね
)
の
玉
(
たま
)
は○○の
485
峰
(
みね
)
に○○かくしまし
486
金剛
(
こんがう
)
不壊
(
ふゑ
)
の
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
487
紫色
(
むらさきいろ
)
の
御
(
おん
)
宝
(
たから
)
488
初稚姫
(
はつわかひめ
)
や
玉能姫
(
たまのひめ
)
489
滝公
(
たきこう
)
さまは
波留彦
(
はるひこ
)
と
490
名
(
な
)
を
賜
(
たま
)
はりて
谷丸
(
たにまる
)
の
491
佐田彦
(
さだひこ
)
さまと
諸共
(
もろとも
)
に
492
帯
(
おび
)
を
二
(
ふた
)
つに
引裂
(
ひきさ
)
いて
493
俄
(
にはか
)
に
狂
(
くる
)
ふ
玉能姫
(
たまのひめ
)
494
髪
(
かみ
)
ふり
乱
(
みだ
)
しどんどんと
495
二
(
ふた
)
つの
玉
(
たま
)
を
肩
(
かた
)
にかけ
496
○○
山
(
やま
)
の
山頂
(
さんちやう
)
を
497
一目散
(
いちもくさん
)
に
駆出
(
かけいだ
)
し
498
谷
(
たに
)
を
飛
(
と
)
び
越
(
こ
)
え
山伝
(
やまづた
)
ひ
499
波打際
(
なみうちぎは
)
に
立並
(
たちなら
)
ぶ
500
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
の
松林
(
まつばやし
)
501
蜈蚣
(
むかで
)
の
姫
(
ひめ
)
の
手下
(
てした
)
等
(
ら
)
が
502
目
(
め
)
を
眩
(
くら
)
ませて
訳
(
わけ
)
もなく
503
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
無事
(
ぶじ
)
に
通
(
とほ
)
りぬけ
504
胸
(
むね
)
の
動悸
(
どうき
)
も
高砂
(
たかさご
)
の
505
オツト
違
(
ちが
)
うた
高
(
たか
)
まりて
506
息
(
いき
)
もせきせき
又
(
また
)
走
(
はし
)
る
507
○○
浜
(
はま
)
に
辿
(
たど
)
り
着
(
つ
)
き
508
一艘
(
いつそう
)
の
船
(
ふね
)
に
二百
(
にひやく
)
両
(
りやう
)
509
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
御
(
おん
)
手
(
て
)
より
510
渡
(
わた
)
せば
船頭
(
せんどう
)
は
仰天
(
ぎやうてん
)
し
511
忽
(
たちま
)
ち
家
(
いへ
)
に
駆入
(
かけい
)
りて
512
中
(
なか
)
より
戸口
(
とぐち
)
を
押
(
おさ
)
へつつ
513
違約
(
ゐやく
)
させじと
力
(
りき
)
み
居
(
ゐ
)
る
514
頃
(
ころ
)
しも
波
(
なみ
)
は
高
(
たか
)
まりて
515
船
(
ふね
)
を
出
(
だ
)
すべき
由
(
よし
)
もなく
516
○
月
(
げつ
)
五日
(
いつか
)
の
月
(
つき
)
低
(
ひく
)
う
517
波
(
なみ
)
は
愈
(
いよいよ
)
高
(
たか
)
くなり
518
大海原
(
おほうなばら
)
に
永久
(
とこしへ
)
に
519
浮
(
うか
)
びて
立
(
た
)
てる○の
島
(
しま
)
520
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
に
易々
(
やすやす
)
と
521
渡
(
わた
)
り
終
(
をう
)
せて
初稚姫
(
はつわかひめ
)
や
522
玉能
(
たまの
)
の
姫
(
ひめ
)
の
二人
(
ふたり
)
連
(
づ
)
れ
523
二
(
ふた
)
つの
玉
(
たま
)
を
守
(
まも
)
りつつ
524
○○
山
(
やま
)
の
絶頂
(
ぜつちやう
)
に
525
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
に
隠
(
かく
)
し
置
(
お
)
き
526
千代
(
ちよ
)
の
印
(
しるし
)
と○○を
527
植
(
う
)
ゑて
帰
(
かへ
)
りし
勇
(
いさ
)
ましさ
528
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
は○まで
送
(
おく
)
れども
529
○○○は
分
(
わか
)
らない
530
○○○の
海上
(
かいじやう
)
を
531
夜
(
よ
)
を
日
(
ひ
)
に
継
(
つ
)
いで
漕
(
こ
)
ぎ
帰
(
かへ
)
る
532
時間
(
じかん
)
の
程
(
ほど
)
は
分
(
わか
)
らねど
533
どうやら
四十
(
しじふ
)
(
始終
(
しじう
)
)
一
(
いち
)
日
(
にち
)
か
534
再度山
(
ふたたびやま
)
の…
又
(
また
)
違
(
ちが
)
うた
535
又
(
また
)
と
再
(
ふたた
)
び
手
(
て
)
に
入
(
い
)
らぬ
536
此
(
この
)
御宝
(
みたから
)
を
恙
(
つつが
)
なく
537
隠
(
かく
)
しまつりし
神業
(
かむわざ
)
は
538
空前
(
くうぜん
)
絶後
(
ぜつご
)
の
大手柄
(
おほてがら
)
539
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
540
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましまして
541
悪
(
あく
)
に
溺
(
おぼ
)
れし
滝公
(
たきこう
)
も
542
神
(
かみ
)
の
光
(
ひかり
)
に
照
(
て
)
らされて
543
転迷
(
てんめい
)
開悟
(
かいご
)
の
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
かせ
544
名
(
な
)
も
波留彦
(
はるひこ
)
と
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
し
545
今
(
いま
)
は
聖地
(
せいち
)
に
名
(
な
)
も
高
(
たか
)
き
546
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
547
深
(
ふか
)
き
恵
(
めぐみ
)
を
尊
(
たふと
)
みて
548
遥
(
はるか
)
に
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
たてまつ
)
る
549
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
550
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
551
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
552
三五教
(
あななひけう
)
の
御
(
おん
)
宝
(
たから
)
553
三
(
み
)
つの
御玉
(
みたま
)
の
宝
(
たから
)
をば
554
探
(
さが
)
さにやおかぬと
高姫
(
たかひめ
)
が
555
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
に
鞭
(
むちう
)
ちて
556
岩
(
いは
)
の
根
(
ね
)
木
(
き
)
の
根
(
ね
)
踏
(
ふ
)
みさくみ
557
疲
(
つか
)
れ
果
(
は
)
てたる
膝栗毛
(
ひざくりげ
)
558
やがて
高姫
(
たかひめ
)
一行
(
いつかう
)
は
559
一先
(
ひとま
)
づ
聖地
(
せいち
)
に
帰
(
かへ
)
るだろ
560
アヽ
其
(
その
)
時
(
とき
)
は
其
(
その
)
時
(
とき
)
は
561
又
(
また
)
も
五
(
いつ
)
つの
麻邇
(
まに
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
562
心
(
こころ
)
に
好
(
す
)
かぬ
玉能姫
(
たまのひめ
)
563
初稚姫
(
はつわかひめ
)
や
玉治別
(
たまはるわけ
)
の
564
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
が
竜宮
(
りうぐう
)
の
565
玉依姫
(
たまよりひめ
)
の
御手
(
みて
)
づから
566
麻邇
(
まに
)
の
宝珠
(
ほつしゆ
)
を
受取
(
うけと
)
りて
567
帰
(
かへ
)
りし
後
(
あと
)
と
聞
(
き
)
くならば
568
さぞや
御
(
お
)
心
(
こころ
)
揉
(
も
)
めるだろ
569
国依別
(
くによりわけ
)
や
秋彦
(
あきひこ
)
の
570
早速
(
さそく
)
の
頓智
(
とんち
)
再度
(
ふたたび
)
の
571
山
(
やま
)
に
坐
(
ま
)
します
大天狗
(
だいてんぐ
)
572
小天狗
(
こてんぐ
)
までが
現
(
あら
)
はれて
573
近江
(
あふみ
)
の
国
(
くに
)
の
竹生島
(
ちくぶじま
)
574
玉無
(
たまな
)
し
場所
(
ばしよ
)
を
知
(
し
)
らしたる
575
其
(
その
)
天罰
(
てんばつ
)
は
目
(
ま
)
のあたり
576
高姫
(
たかひめ
)
さまが
帰
(
かへ
)
りなば
577
上
(
うへ
)
を
下
(
した
)
へと
喧
(
やかま
)
しく
578
又々
(
またまた
)
もめる
事
(
こと
)
だらう
579
今
(
いま
)
から
思
(
おも
)
ひやられます
580
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
581
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましまして
582
今度
(
こんど
)
計
(
ばか
)
りは
高姫
(
たかひめ
)
や
583
黒姫
(
くろひめ
)
さまの
一行
(
いつかう
)
に
584
何
(
なん
)
とか
一
(
ひと
)
つ
花
(
はな
)
持
(
も
)
たせ
585
執着心
(
しふちやくしん
)
の
雲霧
(
くもきり
)
を
586
払
(
はら
)
ひ
清
(
きよ
)
めて
村肝
(
むらきも
)
の
587
心
(
こころ
)
の
空
(
そら
)
に
日月
(
じつげつ
)
の
588
澄
(
す
)
み
渡
(
わた
)
るごと
爽
(
さはや
)
かに
589
一切
(
いつさい
)
万事
(
ばんじ
)
相済
(
あひす
)
みて
590
和気
(
わき
)
靄々
(
あいあい
)
と
共々
(
ともども
)
に
591
手
(
て
)
を
携
(
たづさ
)
へて
三五
(
あななひ
)
の
592
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
の
御光
(
みひかり
)
を
593
四方
(
よも
)
の
国々
(
くにぐに
)
島々
(
しまじま
)
に
594
完全
(
うまら
)
に
委曲
(
つばら
)
に
布
(
し
)
き
教
(
をし
)
へ
595
五六七
(
みろく
)
の
神世
(
みよ
)
の
礎
(
いしずゑ
)
を
596
立
(
た
)
てさせ
給
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
597
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
598
慎
(
つつし
)
み
敬
(
うやま
)
ひ
願
(
ね
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る』
599
と
歌
(
うた
)
ひ
了
(
をは
)
り、
600
日頃
(
ひごろ
)
の
述懐
(
じゆつくわい
)
を
宣
(
の
)
べ
終
(
をは
)
りて
拍手
(
はくしゆ
)
し、
601
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
の
方
(
はう
)
に
向
(
むか
)
つて
暗祈
(
あんき
)
黙祷
(
もくたう
)
するのであつた。
602
五個
(
ごこ
)
の
神宝
(
しんぱう
)
を
乗
(
の
)
せたる
神輿
(
みこし
)
は
無事
(
ぶじ
)
に
聖地
(
せいち
)
に
到着
(
たうちやく
)
し、
603
言依別
(
ことよりわけの
)
命
(
みこと
)
を
先頭
(
せんとう
)
に
八尋殿
(
やひろどの
)
に
設
(
まう
)
けられたる
聖壇
(
せいだん
)
に
安置
(
あんち
)
され、
604
聖地
(
せいち
)
の
神司
(
かむづかさ
)
を
始
(
はじ
)
め
信徒
(
しんと
)
等
(
ら
)
は
立錐
(
りつすゐ
)
の
余地
(
よち
)
もなく
集
(
あつ
)
まり
来
(
きた
)
りて、
605
神威
(
しんゐ
)
のいやちこなるに
感謝
(
かんしや
)
の
涙
(
なみだ
)
をふるひつつ、
606
五六七
(
みろく
)
神政
(
しんせい
)
の
曙光
(
しよくわう
)
を
認
(
みと
)
めたる
如
(
ごと
)
き
歓喜
(
くわんき
)
の
声
(
こゑ
)
に
充
(
み
)
たされた。
607
九
(
く
)
月
(
ぐわつ
)
九日
(
ここのか
)
の
聖地
(
せいち
)
の
空
(
そら
)
は、
608
金翼
(
きんよく
)
を
一文字
(
いちもんじ
)
に
伸
(
の
)
べて、
609
空中
(
くうちう
)
に
翺翔
(
かうしよう
)
する
八咫烏
(
やあたがらす
)
の
雄姿
(
ゆうし
)
悠々
(
いういう
)
として
右
(
みぎ
)
に
左
(
ひだり
)
に
飛
(
と
)
び
交
(
か
)
ひ、
610
妙音
(
めうおん
)
菩薩
(
ぼさつ
)
の
微妙
(
びめう
)
の
音楽
(
おんがく
)
は、
611
三重
(
みへ
)
の
高殿
(
たかどの
)
の
空
(
そら
)
高
(
たか
)
く
響
(
ひび
)
き
渡
(
わた
)
つた。
612
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましませよ。
613
(
大正一一・七・一九
旧閏五・二五
松村真澄
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 船歌
(B)
(N)
秋の色 >>>
霊界物語
>
海洋万里(第25~36巻)
>
第26巻(丑の巻)
> 第3篇 神都の秋 > 第11章 言の波
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【第11章 言の波|第26巻|海洋万里|霊界物語|/rm2611】
合言葉「みろく」を入力して下さい→