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霊界物語
海洋万里(第25~36巻)
第26巻(丑の巻)
序歌
凡例
総説歌
第1篇 伊都宝珠
第1章 麻邇の玉
第2章 真心の花(一)
第3章 真心の花(二)
第4章 真心の花(三)
第5章 真心の花(四)
第2篇 蓮華台上
第6章 大神宣
第7章 鈴の音
第8章 虎の嘯
第9章 生言霊
第3篇 神都の秋
第10章 船歌
第11章 言の波
第12章 秋の色
第4篇 波瀾重畳
第13章 三つ巴
第14章 大変歌
第15章 諭詩の歌
第16章 三五玉
第17章 帰り路
跋
余白歌
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<<< 言の波
(B)
(N)
三つ巴 >>>
第一二章
秋
(
あき
)
の
色
(
いろ
)
〔七七七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第26巻 海洋万里 丑の巻
篇:
第3篇 神都の秋
よみ(新仮名遣い):
しんとのあき
章:
第12章 秋の色
よみ(新仮名遣い):
あきのいろ
通し章番号:
777
口述日:
1922(大正11)年07月19日(旧閏05月25日)
口述場所:
筆録者:
谷村真友
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年6月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
天足彦と胞場姫の体主霊従の御魂より現れた邪神によって、国治立大神の神政は破れ、妻神・豊国姫命とともに地の底にいったん降ることになった。夫婦の神は野立彦命・野立姫命と再び現れ、また黄金山下に埴安彦・埴安姫と現れたのは瑞の命の御仕組だった。
エルサレムの聖地を遠く離れた自転倒島の中心地・青山を四方にめぐらせた下津岩根の霊場である桶伏山の蓮華台に、橄欖山になぞらえた四尾山に国武彦となって現れ、また瑞霊は言依別命と現れた。
青雲山の黄金の玉、国治立大神が沓島に秘め置いた如意宝珠、紫の玉、と霊力体の三つの御霊が揃って三五の教えは栄えていく。さらに諏訪の湖に深く隠されていた五個の麻邇の玉がめでたく聖地に納まった。
清く正しい信徒らに守られて神宝が八尋殿の宝座に収められた。このような例は、はるか昔に天の岩戸が開けて以来なかった瑞兆である。
錦の宮の神司である玉照彦と玉照姫は、麻邇の宝珠を奉迎し、梅子姫らの功績を賞しようと一段高い壇上に相並んだ。緯と経の錦の宮の神柱の赤き心は瑞穂の国を隈なく照らす尊さである。
二人は、送り届けられた玉の輿を開いて、宝珠を納めた柳箱を次々に取り出し、言依別命に手渡して奥殿に斎かせた。
ここに納玉の式もめでたく完了し、信徒らは直会の宴ににぎわしく悦び歌い、この瑞祥を祝った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-10-11 23:04:47
OBC :
rm2612
愛善世界社版:
166頁
八幡書店版:
第5輯 201頁
修補版:
校定版:
183頁
普及版:
60頁
初版:
ページ備考:
001
松
(
まつ
)
の
神世
(
かみよ
)
の
礎
(
いしずゑ
)
は
002
目出度
(
めでた
)
く
立
(
た
)
ちて
足曳
(
あしびき
)
の
003
山
(
やま
)
と
山
(
やま
)
との
奥
(
おく
)
深
(
ふか
)
く
004
紅葉
(
もみぢ
)
踏
(
ふ
)
み
分
(
わ
)
け
鳴
(
な
)
く
鹿
(
しか
)
の
005
声
(
こゑ
)
爽
(
さはや
)
かに
佐保姫
(
さほひめ
)
の
006
錦
(
にしき
)
織
(
お
)
りなす
秋
(
あき
)
の
空
(
そら
)
007
雲井
(
くもゐ
)
の
空
(
そら
)
もいと
高
(
たか
)
く
008
和知
(
わち
)
の
流
(
ながれ
)
は
淙々
(
そうそう
)
と
009
言霊鼓
(
ことたまつづみ
)
打
(
う
)
ちながら
010
神世
(
かみよ
)
を
祝
(
いは
)
ふ
尊
(
たふと
)
さよ
011
天地
(
あめつち
)
開
(
ひら
)
けし
始
(
はじ
)
めより
012
金竜
(
きんりう
)
銀竜
(
ぎんりう
)
二柱
(
ふたはしら
)
013
海月
(
くらげ
)
の
如
(
ごと
)
く
漂
(
ただよ
)
へる
014
泥
(
どろ
)
の
海原
(
うなばら
)
練固
(
ねりかた
)
め
015
海
(
うみ
)
と
陸
(
くが
)
とも
立別
(
たてわ
)
けて
016
山川
(
やまかは
)
草木
(
くさき
)
生
(
う
)
ましつつ
017
完全
(
うまら
)
に
委曲
(
つばら
)
に
現世
(
うつしよ
)
を
018
開
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
ひし
国治立
(
くにはるたち
)
の
019
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
に
引添
(
ひきそ
)
うて
020
豊国姫
(
とよくにひめの
)
大御神
(
おほみかみ
)
021
厳
(
いづ
)
と
瑞
(
みづ
)
との
三五
(
あななひ
)
の
022
錦
(
にしき
)
の
機
(
はた
)
を
織
(
お
)
らせつつ
023
いと
安
(
やす
)
らけく
平
(
たひら
)
けく
024
神世
(
かみよ
)
を
開
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
ふ
折
(
をり
)
025
エデンの
園
(
その
)
に
現
(
あら
)
はれし
026
天足
(
あだる
)
の
彦
(
ひこ
)
や
胞場姫
(
えばひめ
)
の
027
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじう
)
の
醜業
(
しこわざ
)
に
028
魂
(
たま
)
は
乱
(
みだ
)
れて
日
(
ひ
)
に
月
(
つき
)
に
029
弱
(
よわ
)
り
果
(
は
)
てたる
其
(
その
)
隙
(
すき
)
を
030
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
や
醜狐
(
しこぎつね
)
031
曲鬼
(
まがおに
)
共
(
ども
)
が
忍
(
しの
)
び
入
(
い
)
り
032
常世
(
とこよ
)
の
国
(
くに
)
の
天地
(
あめつち
)
を
033
曇
(
くも
)
らせ
乱
(
みだ
)
す
常世彦
(
とこよひこ
)
034
常世
(
とこよ
)
の
姫
(
ひめ
)
の
二柱
(
ふたはしら
)
035
塩長彦
(
しほながひこ
)
を
推戴
(
すゐたい
)
し
036
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
瑞穂国
(
みづほくに
)
037
醜
(
しこ
)
の
魔
(
ま
)
の
手
(
て
)
に
握
(
にぎ
)
らむと
038
心
(
こころ
)
を
尽
(
つく
)
し
身
(
み
)
を
尽
(
つく
)
し
039
権謀
(
けんぼう
)
術数
(
じゆつすう
)
限
(
かぎ
)
りなく
040
醜
(
しこ
)
の
荒
(
すさ
)
びを
不知火
(
しらぬひ
)
の
041
地上
(
ちじやう
)
に
生
(
あ
)
れし
百神
(
ももがみ
)
は
042
仁慈
(
じんじ
)
無限
(
むげん
)
の
大御神
(
おほみかみ
)
043
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
の
044
開
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
ひし
神政
(
しんせい
)
に
045
向
(
むか
)
つて
醜
(
しこ
)
の
鉾
(
ほこ
)
を
向
(
む
)
け
046
常世
(
とこよ
)
の
彦
(
ひこ
)
を
謀主
(
ぼうしゆ
)
とし
047
力
(
ちから
)
限
(
かぎ
)
りに
攻
(
せ
)
め
来
(
きた
)
り
048
天地
(
てんち
)
暗澹
(
あんたん
)
曲津霊
(
まがつひ
)
の
049
荒
(
あら
)
ぶる
世
(
よ
)
とは
成
(
な
)
り
果
(
は
)
てぬ
050
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
は
051
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
の
神国
(
かみくに
)
の
052
日
(
ひ
)
の
若宮
(
わかみや
)
に
登
(
のぼ
)
りまし
053
大海原
(
おほうなばら
)
に
瀰
(
はびこ
)
れる
054
醜
(
しこ
)
の
雄猛
(
をたけ
)
び
詳細
(
まつぶさ
)
に
055
詔
(
の
)
らせ
給
(
たま
)
ひて
天
(
あめ
)
の
下
(
した
)
056
百
(
もも
)
の
罪咎
(
つみとが
)
残
(
のこ
)
りなく
057
償
(
つぐな
)
ひ
玉
(
たま
)
ひて
天教
(
てんけう
)
の
058
山
(
やま
)
の
火口
(
くわこう
)
に
身
(
み
)
を
投
(
な
)
げて
059
世人
(
よびと
)
の
為
(
た
)
めに
根
(
ね
)
の
国
(
くに
)
や
060
底
(
そこ
)
の
国
(
くに
)
まで
遍歴
(
へんれき
)
し
061
野立
(
のだち
)
の
彦
(
ひこ
)
と
名
(
な
)
を
変
(
か
)
へて
062
忍
(
しの
)
び
忍
(
しの
)
びに
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
を
063
守
(
まも
)
らせ
給
(
たま
)
ふ
尊
(
たふと
)
さよ
064
豊国姫
(
とよくにひめ
)
も
夫神
(
つまがみ
)
の
065
後
(
あと
)
を
慕
(
した
)
うて
波
(
なみ
)
の
上
(
うへ
)
066
阿波
(
あは
)
の
鳴門
(
なると
)
の
底
(
そこ
)
深
(
ふか
)
く
067
沈
(
しづ
)
み
給
(
たま
)
ひて
根
(
ね
)
の
国
(
くに
)
や
068
底
(
そこ
)
の
国
(
くに
)
まで
到
(
いた
)
りまし
069
野立
(
のだち
)
の
姫
(
ひめ
)
と
身
(
み
)
を
変
(
へん
)
じ
070
再
(
ふたた
)
び
地上
(
ちじやう
)
に
現
(
あら
)
はれて
071
夫婦
(
めをと
)
の
水火
(
いき
)
を
合
(
あは
)
せつつ
072
仁慈
(
じんじ
)
無限
(
むげん
)
の
御心
(
みこころ
)
に
073
百
(
もも
)
の
神人
(
かみびと
)
救
(
すく
)
はむと
074
黄金山
(
わうごんさん
)
下
(
か
)
に
現
(
あら
)
はれて
075
埴安彦
(
はにやすひこ
)
や
埴安姫
(
はにやすひめ
)
の
076
瑞
(
みづ
)
の
命
(
みこと
)
の
御
(
おん
)
経綸
(
しぐみ
)
077
種々
(
いろいろ
)
雑多
(
ざつた
)
と
身
(
み
)
を
変
(
へん
)
じ
078
珍
(
うづ
)
の
都
(
みやこ
)
を
後
(
あと
)
にして
079
波
(
なみ
)
に
浮
(
うか
)
べる
神
(
かみ
)
の
島
(
しま
)
080
自転倒
(
おのころ
)
島
(
じま
)
の
中心地
(
ちうしんち
)
081
青山
(
あをやま
)
四方
(
よも
)
に
繞
(
めぐ
)
らせる
082
下津
(
したつ
)
岩根
(
いはね
)
の
霊場
(
れいぢやう
)
に
083
尊
(
たふと
)
き
御姿
(
みすがた
)
隠
(
かく
)
しつつ
084
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
曲
(
まが
)
を
払
(
はら
)
はむと
085
百千万
(
ももちよろづ
)
の
苦
(
くるし
)
みを
086
忍
(
しの
)
び
給
(
たま
)
ひて
松
(
まつ
)
の
世
(
よ
)
の
087
安
(
やす
)
けき
神世
(
みよ
)
を
待
(
ま
)
ち
給
(
たま
)
ふ
088
桶伏山
(
をけぶせやま
)
の
蓮華台
(
れんげだい
)
089
橄欖山
(
かんらんざん
)
になぞらへし
090
四尾
(
よつを
)
の
峰
(
みね
)
の
山麓
(
さんろく
)
に
091
国武彦
(
くにたけひこ
)
と
身
(
み
)
を
変
(
へん
)
じ
092
言依別
(
ことよりわけ
)
と
現
(
あら
)
はれて
093
綾
(
あや
)
の
錦
(
にしき
)
の
貴機
(
うづはた
)
を
094
織
(
お
)
らせ
給
(
たま
)
へる
時
(
とき
)
もあれ
095
青雲山
(
せいうんざん
)
より
送
(
おく
)
り
来
(
こ
)
し
096
黄金
(
こがね
)
の
玉
(
たま
)
を
始
(
はじ
)
めとし
097
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
の
098
沓
(
くつ
)
になります
沖
(
おき
)
の
島
(
しま
)
099
秘
(
ひ
)
め
置
(
お
)
かれたる
貴宝
(
うづたから
)
100
金剛
(
こんがう
)
不壊
(
ふゑ
)
の
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
101
又
(
また
)
もや
聖地
(
せいち
)
に
現
(
あら
)
はれて
102
神徳
(
しんとく
)
日々
(
ひび
)
に
栄
(
さか
)
え
行
(
ゆ
)
く
103
高春山
(
たかはるやま
)
にアルプスの
104
教
(
をしへ
)
を
楯
(
たて
)
に
籠
(
こも
)
りたる
105
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
が
守
(
まも
)
れりし
106
紫色
(
むらさきいろ
)
の
宝玉
(
ほうぎよく
)
も
107
神
(
かみ
)
のまにまに
集
(
あつ
)
まりて
108
高天原
(
たかあまはら
)
の
御
(
おん
)
宝
(
たから
)
109
霊力体
(
れいりよくたい
)
の
三
(
み
)
つ
御霊
(
みたま
)
110
此処
(
ここ
)
に
揃
(
そろ
)
ひて
神界
(
しんかい
)
の
111
尊
(
たふと
)
き
経綸
(
しぐみ
)
の
開
(
ひら
)
け
口
(
ぐち
)
112
天地
(
てんち
)
の
神
(
かみ
)
も
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
113
百千万
(
ももちよろづ
)
の
民草
(
たみぐさ
)
も
114
厳
(
いづ
)
の
恵
(
めぐ
)
みに
浴
(
よく
)
しつつ
115
神
(
かみ
)
の
立
(
た
)
てたる
三五
(
あななひ
)
の
116
教
(
をしへ
)
は
日々
(
ひび
)
に
栄
(
さか
)
え
行
(
ゆ
)
く
117
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
はキラキラと
118
旭
(
あさひ
)
に
輝
(
かがや
)
く
美
(
うる
)
はしさ
119
又
(
また
)
も
竜宮
(
りうぐう
)
の
一
(
ひと
)
つ
島
(
じま
)
120
諏訪
(
すは
)
の
湖
(
みづうみ
)
底
(
そこ
)
深
(
ふか
)
く
121
秘
(
ひ
)
め
置
(
お
)
かれたる
麻邇
(
まに
)
の
玉
(
たま
)
122
玉依姫
(
たまよりひめ
)
の
計
(
はか
)
らひに
123
目出度
(
めでた
)
く
聖地
(
せいち
)
に
納
(
をさ
)
まりて
124
神徳
(
しんとく
)
輝
(
かがや
)
く
四尾
(
よつを
)
の
125
峰
(
みね
)
も
黄金
(
こがね
)
の
色
(
いろ
)
添
(
そ
)
ひて
126
機
(
はた
)
の
仕組
(
しぐみ
)
も
明
(
あきら
)
かに
127
現
(
あら
)
はれたりと
言依別
(
ことよりわけ
)
の
128
瑞
(
みづ
)
の
命
(
みこと
)
を
始
(
はじ
)
めとし
129
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
に
並
(
なら
)
びたる
130
八尋
(
やひろ
)
の
殿
(
との
)
に
集
(
あつ
)
まれる
131
信徒
(
まめひと
)
達
(
たち
)
も
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
132
老若
(
ろうにやく
)
男女
(
なんによ
)
の
別
(
わか
)
ちなく
133
綾
(
あや
)
の
聖地
(
せいち
)
に
堵列
(
とれつ
)
して
134
玉
(
たま
)
を
迎
(
むか
)
ふる
勇
(
いさ
)
ましさ
135
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
136
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御計
(
みはか
)
らひ
137
麻邇
(
まに
)
の
宝珠
(
ほつしゆ
)
は
恙
(
つつが
)
なく
138
清
(
きよ
)
く
正
(
ただ
)
しき
人々
(
ひとびと
)
に
139
前後
(
ぜんご
)
左右
(
さいう
)
を
守
(
まも
)
られて
140
八尋
(
やひろ
)
の
殿
(
との
)
に
造
(
つく
)
られし
141
宝座
(
ほうざ
)
にこそは
入
(
い
)
り
給
(
たま
)
ふ
142
かかる
例
(
ためし
)
は
久方
(
ひさかた
)
の
143
天
(
あま
)
の
岩戸
(
いはと
)
の
開
(
ひら
)
けてゆ
144
今
(
いま
)
に
至
(
いた
)
るもあら
尊
(
たふ
)
と
145
世界
(
せかい
)
を
治
(
をさ
)
むる
神国
(
かみくに
)
の
146
瑞兆
(
ずゐてう
)
とこそ
知
(
し
)
られけり
147
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
148
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましませよ。
149
○
150
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
の
神司
(
かむづかさ
)
151
月日
(
つきひ
)
も
清
(
きよ
)
く
玉照彦
(
たまてるひこ
)
の
152
厳
(
いづ
)
の
命
(
みこと
)
や
玉照姫
(
たまてるひめ
)
の
153
瑞
(
みづ
)
の
命
(
みこと
)
は
欣々
(
いそいそ
)
と
154
お
玉
(
たま
)
の
方
(
かた
)
に
導
(
みちび
)
かれ
155
八尋
(
やひろ
)
の
殿
(
との
)
に
出
(
い
)
でまして
156
梅子
(
うめこ
)
の
姫
(
ひめ
)
や
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
157
貴
(
うづ
)
の
命
(
みこと
)
の
一行
(
いつかう
)
が
158
黄金
(
こがね
)
の
島
(
しま
)
より
遥々
(
はるばる
)
と
159
麻邇
(
まに
)
の
宝珠
(
ほつしゆ
)
を
奉迎
(
ほうげい
)
し
160
聖地
(
せいち
)
に
送
(
おく
)
り
来
(
きた
)
りたる
161
其
(
その
)
功績
(
いさをし
)
を
賞
(
しやう
)
せむと
162
聖顔
(
せいがん
)
殊
(
こと
)
に
麗
(
うるは
)
しく
163
所狭
(
ところせ
)
き
迄
(
まで
)
立
(
た
)
ち
並
(
なら
)
ぶ
164
老若
(
ろうにやく
)
男女
(
なんによ
)
を
掻
(
か
)
き
分
(
わ
)
けて
165
一段
(
いちだん
)
高
(
たか
)
き
段上
(
だんじやう
)
に
166
相並
(
あひなら
)
ばして
立
(
た
)
ち
給
(
たま
)
ふ
167
其
(
その
)
神姿
(
みすがた
)
の
崇高
(
けだか
)
さよ
168
三
(
み
)
つの
御玉
(
みたま
)
や
五
(
い
)
つ
御玉
(
みたま
)
169
其
(
その
)
宝玉
(
はうぎよく
)
と
相並
(
あひなら
)
び
170
光
(
ひかり
)
争
(
あらそ
)
ふ
玉照彦
(
たまてるひこ
)
の
171
伊都
(
いづ
)
の
命
(
みこと
)
や
玉照姫
(
たまてるひめ
)
の
172
瑞
(
みづ
)
の
命
(
みこと
)
の
神司
(
かむづかさ
)
173
お
玉
(
たま
)
の
方
(
かた
)
を
差
(
さ
)
し
加
(
くは
)
へ
174
愈
(
いよいよ
)
此処
(
ここ
)
に
三
(
み
)
つ
御魂
(
みたま
)
175
玉治別
(
たまはるわけ
)
や
玉能姫
(
たまのひめ
)
176
加
(
くは
)
へて
此処
(
ここ
)
に
五
(
い
)
つ
御魂
(
みたま
)
177
三五
(
さんご
)
の
月
(
つき
)
の
神教
(
みをしへ
)
は
178
世界
(
せかい
)
隈
(
くま
)
なく
冴
(
さ
)
え
渡
(
わた
)
り
179
常世
(
とこよ
)
の
暗
(
やみ
)
を
晴
(
は
)
らすなる
180
尊
(
たふと
)
き
厳
(
いづ
)
の
神業
(
かむわざ
)
は
181
九
(
く
)
月
(
ぐわつ
)
八日
(
やうか
)
の
秋
(
あき
)
の
空
(
そら
)
182
澄
(
す
)
み
渡
(
わた
)
りたる
明
(
あきら
)
かさ
183
手
(
て
)
に
取
(
と
)
る
如
(
ごと
)
く
思
(
おも
)
はれぬ
184
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
185
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましまして
186
経
(
たて
)
と
緯
(
よこ
)
との
機織
(
はたおり
)
の
187
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
の
神柱
(
かむばしら
)
188
玉照彦
(
たまてるひこ
)
の
美
(
うる
)
はしく
189
玉照姫
(
たまてるひめ
)
のいと
清
(
きよ
)
き
190
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
は
天地
(
あめつち
)
に
191
輝
(
かがや
)
き
渡
(
わた
)
り
紅葉
(
もみぢば
)
の
192
赤
(
あか
)
き
心
(
こころ
)
は
葦原
(
あしはら
)
の
193
瑞穂
(
みづほ
)
の
国
(
くに
)
に
隈
(
くま
)
もなく
194
伊照
(
いて
)
り
渡
(
わた
)
らす
尊
(
たふと
)
さよ
195
二人
(
ふたり
)
の
玉照
(
たまてる
)
神司
(
かむづかさ
)
196
送
(
おく
)
り
来
(
きた
)
れる
玉
(
たま
)
の
輿
(
こし
)
197
サツと
開
(
ひら
)
いて
麻邇
(
まに
)
の
玉
(
たま
)
198
深
(
ふか
)
く
包
(
つつ
)
める
柳筥
(
やなぎばこ
)
199
弥
(
いや
)
次々
(
つぎつぎ
)
に
取
(
と
)
り
出
(
いだ
)
し
200
言依別
(
ことよりわけ
)
の
玉
(
たま
)
の
手
(
て
)
に
201
渡
(
わた
)
し
給
(
たま
)
へば
謹
(
つつし
)
みて
202
一々
(
いちいち
)
玉筥
(
たまばこ
)
奥殿
(
おくでん
)
に
203
斎
(
いつ
)
かせ
給
(
たま
)
ふ
尊
(
たふと
)
さよ
204
天地
(
てんち
)
の
神
(
かみ
)
は
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
205
百
(
もも
)
の
信徒
(
まめひと
)
歓
(
ゑら
)
ぎ
合
(
あ
)
ひ
206
御空
(
みそら
)
は
高
(
たか
)
く
風
(
かぜ
)
清
(
きよ
)
く
207
人
(
ひと
)
の
心
(
こころ
)
は
靉々
(
あいあい
)
と
208
平和
(
へいわ
)
の
女神
(
めがみ
)
の
如
(
ごと
)
くなり
209
愈
(
いよいよ
)
此処
(
ここ
)
に
納玉
(
なふぎよく
)
の
210
式
(
しき
)
も
目出度
(
めでた
)
く
終了
(
しうれう
)
し
211
言依別
(
ことよりわけ
)
の
神言
(
みこと
)
もて
212
玉照彦
(
たまてるひこ
)
を
始
(
はじ
)
めとし
213
麻邇
(
まに
)
の
宝珠
(
ほつしゆ
)
に
仕
(
つか
)
へたる
214
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
215
三五教
(
あななひけう
)
のピユリタンは
216
老
(
おい
)
も
若
(
わか
)
きも
隔
(
へだ
)
てなく
217
男女
(
をのこをみな
)
の
差別
(
けぢめ
)
なく
218
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
に
供
(
そな
)
へたる
219
珍
(
うづ
)
の
神酒
(
みき
)
御食
(
みけ
)
美味物
(
うましもの
)
220
山野
(
やまぬ
)
海河
(
うみかは
)
取揃
(
とりそろ
)
へ
221
心
(
こころ
)
も
開
(
ひら
)
く
直会
(
なほらひ
)
の
222
宴
(
うたげ
)
の
蓆
(
むしろ
)
賑
(
にぎは
)
しく
223
此
(
この
)
瑞祥
(
ずゐしやう
)
を
祝
(
ことほ
)
ぎて
224
歓
(
よろこ
)
び
歌
(
うた
)
ひ
舞
(
ま
)
ひ
踊
(
をど
)
り
225
聖地
(
せいち
)
の
秋
(
あき
)
は
天国
(
てんごく
)
の
226
開
(
ひら
)
き
初
(
そ
)
めたる
如
(
ごと
)
くなり
227
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
228
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましまして
229
此
(
この
)
歓
(
よろこ
)
びは
永久
(
とこしへ
)
に
230
外
(
ほか
)
へはやらじと
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
231
金扇
(
きんせん
)
銀扇
(
ぎんせん
)
打開
(
うちひら
)
き
232
天
(
あま
)
の
数歌
(
かずうた
)
うたひ
上
(
あ
)
げ
233
金蝶
(
きんてふ
)
銀蝶
(
ぎんてふ
)
の
春
(
はる
)
の
野
(
の
)
に
234
戯
(
たはむ
)
れ
狂
(
くる
)
ふ
其
(
その
)
状
(
さま
)
は
235
絵
(
ゑ
)
にも
描
(
か
)
かれぬ
景色
(
けしき
)
なり。
236
由良
(
ゆら
)
の
港
(
みなと
)
の
秋山彦
(
あきやまひこ
)
の
館
(
やかた
)
より、
237
御船
(
みふね
)
に
奉安
(
ほうあん
)
し
迎
(
むか
)
へ
来
(
きた
)
りし、
238
五個
(
ごこ
)
の
麻邇
(
まに
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
は
玉照彦
(
たまてるひこ
)
、
239
玉照姫
(
たまてるひめ
)
、
240
お
玉
(
たま
)
の
方
(
かた
)
の
介添
(
かいぞ
)
へにて
教主
(
けうしゆ
)
に
渡
(
わた
)
し
給
(
たま
)
へば、
241
言依別
(
ことよりわけの
)
命
(
みこと
)
は
恭
(
うやうや
)
しく
推戴
(
おしいただ
)
き、
242
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
の
奥殿
(
おくでん
)
に
一
(
ひと
)
つづつ
納
(
をさ
)
め
給
(
たま
)
ふ
事
(
こと
)
となつた。
243
それより
神饌
(
しんせん
)
に
供
(
きよう
)
したる
山野
(
さんや
)
河海
(
かかい
)
の
美味物
(
うましもの
)
を
拝戴
(
はいたい
)
し、
244
酒肴
(
さけさかな
)
其
(
その
)
他
(
た
)
種々
(
いろいろ
)
の
馳走
(
ちそう
)
をこしらへ、
245
一同
(
いちどう
)
之
(
これ
)
を
頂
(
いただ
)
き
十二分
(
じふにぶん
)
の
歓喜
(
よろこび
)
を
尽
(
つく
)
し、
246
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
を
讃美
(
さんび
)
しながら、
247
各
(
おのおの
)
吾
(
わが
)
住家
(
すみか
)
に
引返
(
ひきかへ
)
すのであつた。
248
(
大正一一・七・一九
旧閏五・二五
谷村真友
録)
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