霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第四章 人情(にんじやう)〔一二七八〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第49巻 真善美愛 子の巻 篇:第1篇 神示の社殿 よみ:しんじのしゃでん
章:第4章 人情 よみ:にんじょう 通し章番号:1278
口述日:1923(大正12)年01月16日(旧11月30日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年11月5日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
地鎮祭も終わって直会の宴に移った。今日は飲酒を許され、バラモン軍から来た者たちも酔いつぶれて不平をしゃべりだした。
イルは普段酒を飲むことが許されないことに対して、大声で文句をいいはじめた。イクやサールがそれをなだめにかかる。イルはさらに、自分は治国別に心服して降参したのだ、猿に目をひっかかれるような玉国別やその弟子の道公に仕えるのは気に食わないと言い始めた。
そこに道公がやってきてイル、イク、サールの輪に入り、酒の席での言葉は気にかけないと一同をなだめ、盃を取って一緒に飲みながら歌を歌い始めた。四人は一段となって打ち解け、酒を酌み交わしている。
ヨル、ハル、テルはまた別の輪になって、イル、イク、サールたちの酒盛りを論評していると、晴公が徳利を下げてやってきて輪に入った。晴公は三人をねぎらい、三人の名を読み込んだ歌を歌って打ち解けた。
直会の宴は閉じ、一同は十二分に歓を尽くして寝に就いた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm4904
愛善世界社版:42頁 八幡書店版:第9輯 47頁 修補版: 校定版:44頁 普及版:21頁 初版: ページ備考:
001 石搗(いしつき)(やうや)無事(ぶじ)()んで地鎮祭(ぢちんさい)(をは)り、002直会(なほらひ)(えん)(うつ)つた。003今日(けふ)玉国別(たまくにわけ)(ゆる)しを()てさしも酒豪(しゆがう)のイル、004イク、005サール、006テル、007ハル、008ヨルのバラモン(ぐみ)(てん)にも(のぼ)るやうな心地(ここち)(うた)(うた)ひ、009(いし)などをケンケンと(たた)きならし、010(どて)()らして(をど)(くる)ふた。011何人(なにびと)(さけ)()(つぶ)れた(とき)小供(こども)のやうになるものである。012(また)平素(へいそ)から(こころ)にもつて()不平(ふへい)(のこ)らず(しやべ)るものである。
013イル『おい、014イク、015サール()うだ。016清春山(きよはるやま)()つた(とき)は、017(あさ)から(ばん)(まで)(うめ)(さけ)鱈腹(たらふく)()んで、018新来(しんき)のお(きやく)さま伊太公(いたこう)さま(まで)敵味方(てきみかた)障壁(しやうへき)をとつて優遇(いうぐう)したぢやないか。019それに馬鹿(ばか)らしい三五教(あななひけう)帰順(きじゆん)してから今日(けふ)(まで)一滴(いつてき)()ましちや(もら)(はず)020本当(ほんたう)(さび)しくて、021矢張(やつぱり)(もと)のバラモン(けう)(はう)余程(よつぽど)よいと(おも)つたよ。022貴様等(きさまら)何時(いつ)(まで)もこんな(ところ)(ひつ)いてけつかるものだから、023(おれ)仕方(しかた)なしにひつ()いて()たのだ。024本当(ほんたう)にここの大将(たいしやう)はケチン(ばう)だからな。025なんだい道公(みちこう)なンて(えら)さうに監督面(かんとくづら)()げやがつて、026(おれ)はあのしやつ(つら)()てもむかつくのだ。027エーン』
028副守(ふくしゆ)発動(はつどう)して本音(ほんね)()()した。
029 イクはイルが(おほ)きな(こゑ)不平(ふへい)()ふて(くだ)をまくので道公(みちこう)監督(かんとく)()かれては大変(たいへん)と、030一生懸命(いつしやうけんめい)左右(さいう)()自分(じぶん)(みみ)(おさ)へて()る。031そしてイルの耳許(みみもと)(くち)()せ、
032イク『オイ兄弟(きやうだい)033そんな(おほ)きな(こゑ)不平(ふへい)()ふものぢやない。034勿体(もつたい)ないぞ。035道公(みちこう)(みみ)(はい)つたらどうするのぢや』
036イル『ナヽ(なん)だ、037(なに)勿体(もつたい)ないのだい。038道公(みちこう)(みみ)(はい)るのが、039それ(ほど)われや(おそ)ろしいのか。040(なん)だその()(みみ)(おさ)へやがつて』
041イク『それだつて、042(あま)貴様(きさま)(おほ)きな(こゑ)悪口(わるくち)(ぬか)すものだから、043監督(かんとく)(みみ)()らないやうにつめをして()るのだ』
044イル『(なに)さらしやがるのだ。045馬鹿(ばか)だな、046(みみ)(おさ)へて(すず)(ぬす)むやうな(こと)をしたつて(なん)になる。047このイルの仰有(おつしや)(こと)は、048何程(なにほど)金挺(かなてこ)(つんぼ)でも()(みみ)イルやうに()つて()るのだ。049(ほね)(かは)との痩馬(やせうま)河鹿峠(かじかたうげ)()いて(とほ)るやうに、050ヘエヘエ ハイハイと盲従(まうじゆう)する(やつ)は、051それこそ気骨(きこつ)のない章魚人間(たこにんげん)だ。052このイルはそんな卑怯(ひけふ)(こと)はなさらぬぞ。053(すこ)(おほ)きな(こゑ)不平(ふへい)()ふのぢや。054(いな)(おほい)怨言非辞(えんげんひじ)連発(れんぱつ)するのだ。055のうサール、056貴様(きさま)もサール(もの)だから、057きつと(おれ)同感(どうかん)だらう』
058サール『馬鹿(ばか)()ふな、059この目出度(めでた)地鎮祭(ぢちんさい)結構(けつこう)(さけ)(いただ)きやがつて(なに)をグヅグヅ()ふのだ。060ちと心得(こころえ)ぬかい』
061イル『ナヽ(なに)目出度(めでた)いのだ。062(なに)がそれ(ほど)結構(けつこう)なのだ。063よく(かんが)へて()い、064清春山(きよはるやま)破壊(はくわい)され、065浮木(うきき)(もり)陣営(ぢんえい)はメチヤ、066クチヤにされ、067()うして吾々(われわれ)バラモン勇士(ゆうし)(かほ)()つか、068それに(なん)ぞや三五教(あななひけう)(かみ)(まつ)るお(みや)のお手伝(てつだ)ひをさして(もら)ひ、069(うれ)しさうに(いや)でもない(さけ)(しひ)られて(なに)有難(ありがた)いのだ。070勿体(もつたい)ないのだ。071フゲタが(わる)いぢやないか、072(てき)(かぶと)をぬいで(てき)馳走(ちそう)(いただ)き、073感謝(かんしや)(なみだ)をこぼすやうな(もの)人間(にんげん)ぢやないぞ。074(おれ)もかうして表面(へうめん)帰順(きじゆん)して()るものの、075(こころ)(そこ)から貴様(きさま)のやうに帰順(きじゆん)して()るのぢやない。076かうして大勢(おほぜい)(なか)(まぎ)()み、077様子(やうす)(さぐ)つた(うへ)078(おほい)手柄(てがら)をせうと(おも)ふて()たのだ。079白夷(はくい)080叔斉(しゆくせい)首陽(しゆやう)(わらび)(くら)つて(しう)(ぞく)()はず()きて()たぢやないか。081()れだけの気骨(きこつ)()くてバラモンの武士(ぶし)()はれるか。082エーン』
083サール『アハヽヽヽ、084それ(ほど)三五教(あななひけう)飲食(いんしよく)()()らぬのなら、085なぜ前後(ぜんご)(わか)らぬ(ところ)(まで)(さけ)(くら)()ふたのだ。086貴様(きさま)はいつも悪酒(わるざけ)だから(こま)つたものだ。087ちと(たしな)まぬと、088俺達(おれたち)(まで)(いた)くない(はら)をさぐられては(つま)らない。089俺達(おれたち)は、090貴様(きさま)のやうな二股武士(ふたまたぶし)ぢやない、091帰順(きじゆん)したと()ふたら(こころ)(そこ)から帰順(きじゆん)して()るのだ』
092イル『(おれ)だつて、093松彦(まつひこ)治国別(はるくにわけ)には(こころ)(そこ)から帰順(きじゆん)したのだ。094玉国別(たまくにわけ)道公(みちこう)て、095あんな宣伝使(せんでんし)帰順(きじゆん)したのぢやない。096第一(だいいち)それが(おれ)()()はないのだ。097よく(かんがへ)えて()よ、098天下(てんか)宣伝使(せんでんし)ともあらうものが、099()()目玉(めだま)()つかかれるやうで何処(どこ)神徳(しんとく)があるか、100(おれ)はあの玉国別(たまくにわけ)(つら)()るとムツとするのだ。101治国別(はるくにわけ)さまのやうな宣伝使(せんでんし)なら何程(なにほど)バラモン(けう)(おれ)だつて帰順(きじゆん)するのだけれどな』
102 道公(みちこう)は、103三人(さんにん)(すみ)(はう)片寄(かたよ)(おほ)きな(こゑ)(さへづ)つて()るので、104喧嘩(けんくわ)ぢやないか、105もし喧嘩(けんくわ)なら仲裁(ちうさい)して目出度(めでた)(をさ)めねばならぬ、106肝腎(かんじん)地鎮祭(ぢちんさい)にケチを()けられては(たま)らないと、107三人(さんにん)(まへ)にホロ(よひ)機嫌(きげん)でヒヨロヒヨロと(すす)()り、
108道公(みちこう)『おいイル、109イク、110サール、111(なに)(それ)(ほど)(やかま)しう()つて()るのだ。112(なん)面白(おもしろ)(はなし)でもあるのか』
113イク『ハイ、114面白(おもしろ)(こと)があるのですよ。115このイルの(やつ)たうとう本音(ほんね)()きやがつて仕様(しやう)もない(こと)()ふのです』
116イル『コレヤ コレヤ イク、117幾何(いくら)(さけ)()ふても大事(だいじ)(こと)()ふてはいけないよ。118(おれ)玉国別(たまくにわけ)(いや)になつた(こと)や、119この普請(ふしん)()()らぬ(こと)や、120矢張(やつぱり)バラモン(けう)(はう)結構(けつこう)だと()つた(こと)(けつ)して道公(みちこう)監督(かんとく)()つてはならないぞ。121そこが友達(ともだち)交誼(よしみ)だからな』
122道公(みちこう)『アハヽヽヽ、123や イルさま、124たつて()かうとは()ひませぬよ。125(しか)(みんな)(わか)りましたからな』
126イク『それ()ろ、127イルの(やつ)矢張(やつぱ)りお神酒(みき)神徳(しんとく)により、128(はら)(なか)のゴモクを薩張(さつぱ)()()されよつたな。129もし道公(みちこう)さま、130どうぞイルが(なに)()つても、131あいつは副守(ふくしゆ)()つて()るのですから()(なが)してやつて(くだ)さいませ』
132サール『道公(みちこう)監督(かんとく)さま、133イルはこんな(やつ)です。134(しか)比較的(ひかくてき)正直者(しやうぢきもの)ですから、135玉国別(たまくにわけ)(さま)にはどうぞ仰有(おつしや)らないやうにして(ゆる)してやつて(くだ)さいませ。136本当(ほんたう)仕方(しかた)のない(やつ)(ござ)います。137ウンウンガー、138アヽ()ふた()ふた、139ほんとに結構(けつこう)なお神酒(みき)頂戴(ちやうだい)(いた)しまして本守護神(ほんしゆごじん)(まを)すに(およ)ばず、140(せい)141副守護神(ふくしゆごじん)(まで)恐悦(きようえつ)至極(しごく)(ぞん)じます』
142道公(みちこう)『ヤア三人(さんにん)(とも)心配(しんぱい)するな。143酒酔(さけよひ)()(こと)()りあげるやうな(おれ)馬鹿(ばか)ぢやないからな』
144イル『成程(なるほど)145それ()いて(おれ)道公(みちこう)さまが()きになつた。146こんな()()いた家来(けらい)をもつて()玉国別(たまくにわけ)さまも()きになつた。147(その)(さかづき)(ひと)(ぼく)にさして(くだ)さい。148今日(けふ)はお神酒(みき)()つてすつかり(はら)(なか)ごもく()()しました。149(けつ)してイルの肉体(にくたい)であんな(こと)()つたのぢやありませぬ。150(はら)(なか)()つた大黒主(おほくろぬし)眷族(けんぞく)(ささや)いたのですから、151(わたし)本当(ほんたう)迷惑(めいわく)ですよ』
152道公(みちこう)『それやさうだらう。153まあ心配(しんぱい)したまふな。154サア一杯(いつぱい)いかう』
155道公(みちこう)(こころ)よく、156イル、157イク、158サールに(さかづき)(あた)へ、159(みづか)らついでやり、160自分(じぶん)其処(そこ)安坐(あぐら)をかいて(うた)(うた)ひながら面白(おもしろ)をかしく(さけ)()つかけて()る。
161イルは『兄貴(あにき)まア一杯(いつぱい)』と道公(みちこう)(さかづき)をさし(うた)()した。
162イル『三五教(あななひけう)道公(みちこう)さまが
163(あさ)から(ばん)(まで)ポンポンと
164拍手(かしはで)うつのはよけれども
165ヨイトサヽ ヨイトサヽ
166このイルさまを(とら)まへて
167ポンポン()ふのにや(こま)ります
168ヨイトサ ヨイトサぢや
169アハヽヽヽ、170まア一杯(いつぱい)(ぼく)についでくれたまへ、171なア道公(みちこう)さま、172酒酔(さけよひ)本性(ほんしやう)(たが)はずと()つて、173よく(おぼ)えて()るだらう』
174 道公(みちこう)(うた)ふ、
175道公司(みちこうつかさ)がポンポンと
176(まへ)()ふたのは(わけ)がある
177(あさ)から(ばん)(まで)(さけ)をのむ
178(まへ)瓢箪(ふくべ)(おも)(ゆゑ)
179そして(また)(まへ)(つら)(かは)
180太鼓(たいこ)のやうに(あつ)うして
181サツパリ(はら)(から)(ゆゑ)
182太鼓(たいこ)(おも)うてポンポンと
183(たた)いて()たのだイルさまよ
184(おれ)(おこ)つちや見当違(あてちが)
185(おれ)役目(やくめ)でポンポンと
186石搗(いしづき)しなくちやならないで
187合図(あひづ)をしたのだと(おも)ふて()
188ヨイトセ ヨイトセ
189ヤツトコセ、ヨウイヤナ
190アレワイセ、コレワイセ
191サアサ、ヨーイトセ』
192 イク、193サールは()()ち、
194イク『ヤア ポンポンだ、195(うま)(うま)い、196ポンポンながらカンカン(なが)ら、197このイクさまが(ひと)(うた)つて()ませう。198エヘン、199オイ、200イルちつと()()つて(はや)して()れ、201(はやし)がまづいと(うた)(まつた)くいかぬからな』
202イル『ヨシ(はや)してやらう、203サア()ふたり()ふたり』
204イク『(ほこら)(もり)(かみ)さまは
205梵天(ぼんてん)帝釈(たいしやく)自在天(じざいてん)
206大国彦(おほくにひこ)(おも)ふたら
207サツパリ(あて)(はづ)れよつて
208大国治立神(おほくにはるたちかみ)(さま)
209(いま)(まで)(おれ)はバラモンの
210(かみ)(ほど)(えら)(やつ)()いと
211(おも)ふて()たのにこれや(なん)
212アテが(はず)れて三五教(あななひけう)
213いやな神様(かみさま)(よろこ)んで
214(をが)まにやならない羽目(はめ)となり
215不性無精(ふしやうぶしやう)朝夕(あさゆふ)
216信者(しんじや)らしく()せかけて
217(いま)(まで)()たのが偽善者(きぜんしや)
218(その)(おこな)ひと()つた(ゆゑ)
219(むね)()()(かんが)へた
220揚句(あげく)(はて)三五教(あななひけう)
221(をしへ)(まこと)()つた(ゆゑ)
222(こころ)(なや)みも()(わた)
223(いま)(まつた)三五(あななひ)
224(かみ)(しん)ずる()となつた
225ほんとに(こころ)()ちやうで
226どうでもなるのが(ひと)()
227(ひと)(かみ)()(かみ)(みや)
228天地(てんち)経綸(けいりん)主宰者(しゆさいしや)
229(をし)へられたる(その)(とき)
230(なん)だか怪体(けたい)(こと)()
231慢心(まんしん)じみた(をしへ)だと
232(こころ)(さげす)()つたれど
233矢張(やつぱり)(かみ)(うそ)つかぬ
234バラモン(けう)では吾々(われわれ)
235(ちり)(あくた)(かたま)りの
236より(ぞこな)ひのよに()ふけれど
237矢張(やつぱり)(ひと)(かみ)()
238これを(おも)へば()(さけ)
239一入(ひとしほ)(あぢ)がよいやうだ
240今日(こんにち)石搗(いしつき)(いはひ)
241どつさりお(さけ)頂戴(ちやうだい)
242(たま)(うか)れて天国(てんごく)
243御園(みその)(あそ)(おも)ひなり
244あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
245御霊(みたま)恩頼(ふゆ)(つつし)みて
246(ここ)感謝(かんしや)(たてまつ)
247サア一盃(いつぱい)いきませう』
248 ()四人(よにん)一団(いちだん)となりて(さけ)()(かは)して()る。249一方(いつぱう)には(また)バラモン(ぐみ)のヨル、250ハル、251テルの三人(さんにん)三巴(みつどもゑ)となつて趺坐(あぐら)をかき、252(くだ)()いて()る。
253ヨル『オイ、254あのイルを()よ、255彼奴(あいつ)最前(さいぜん)から結構(けつこう)(さけ)(くら)(よひ)256しようもない(はら)(なか)ごもくたをさらけ()したぢやないか、257彼奴(あいつ)はいつも(さけ)くらひやがると(なに)()もさらけ()しやがるのだ。258(なに)怪体(けたい)なものが()いて()るのだよ』
259テル『さうだな、260可哀(かあい)さうなものだ。261(あれ)(むら)でも怠惰者(なまけもの)仕事(しごと)(きら)ひなのだから仕方(しかた)がない。262いつも襤褸(ぼろ)()げやがつて、263(ひと)門口(かどぐち)()(さけ)でも()んで()やうものなら、264(きたな)(ふう)をして(すわ)()むのだから(たれ)しも迷惑(めいわく)して、265(さけ)()ましてやり、266(すこ)しばかり(かね)をやつて(いな)してやるのだ。267(それ)今度(こんど)戦争(せんそう)(やす)(かね)(やと)はれた雇兵(やとひへい)だ。268元来(ぐわんらい)がノラクラ(もの)成上(なりあが)りだから、269一度(いちど)(あは)れみをかけると()ふと()()になり、270メダレを()仕方(しかた)()いものだ。271道公(みちこう)さまがよい()であんな(やつ)(さかづき)()(かは)しをするなんて(あま)りぢやないか、272(おれ)にだつて(さかづき)一杯(いつぱい)(くらゐ)さして()れたつて(そん)はあるまいに、273あんな(やつ)より(した)()られちや()まらないぢやないか』
274ハル『オイ、275テル、276貴様(きさま)()をつけないと額際(ひたひぎわ)(くも)りがかかつてゐるぞ。277そこが(くも)つて()るのは貴様(きさま)未来(みらい)()不祥(ふしやう)なる(こと)()るのを(をし)へて()るのだ。278つまり()ぬと()(こと)(をし)へて()るのだ。279深酒(ふかざけ)()まぬやうにせぬと(あぶ)ないものだ。280たとへ身体(からだ)がピンピンして()ても(ひと)悪口(わるくち)ばかり()ふて()ると、281(にく)まれてどんな災難(さいなん)()ふやら(わか)らないぞ。282(ちつ)(つつし)むがよい』
283テル『そんな(こと)()くと折角(せつかく)(よひ)がさめて仕舞(しま)ふぢやないか。284(おれ)平常(ふだん)から顔色(かほいろ)(わる)いのだ、285()にかけて()れるな。286そんな(こと)()くと(なん)だか(おれ)(まで)気分(きぶん)(わる)くなるからな』
287 ()(はな)(ところ)片手(かたて)燗徳利(かんどくり)()げ、288片手(かたて)(さかづき)()(すす)んで()たのは晴公(はるこう)であつた。
289晴公(はるこう)『ヨルさま、290ハルさま、291テルさま、292石搗(いしづき)大分(だいぶ)大層(たいそう)でしたが、293()貴方(あなた)(がた)のおかげで無事(ぶじ)終了(しうれう)し、294()んな目出度(めでた)(こと)はありませぬね。295(いは)ひに一杯(いつぱい)つがして(くだ)さい』
296(さかづき)をさし()した。297ヨルはさも(うれ)()晴公(はるこう)につがせながら、298一口(ひとくち)のんで(ひたひ)をポンと(たた)き、
299ヨル『(さすが)晴公(はるこう)さまだ。300治国別(はるくにわけ)さまのお仕込(しこ)みだけあつて道公(みちこう)さまとは大分(だいぶん)()()いてゐるわい。301晴公(はるこう)さま、302宜敷(よろし)(たの)みますよ。303吾々(われわれ)はバラモン(けう)から帰化(きくわ)した所謂(いはゆる)異邦人(いほうじん)だから(なに)かにつけて疎外(そぐわい)せられるやうに(おも)はれてなりませぬワ。304これも(こころ)のひがみでせうか。305人間(にんげん)といふものは(めう)なもので貴方(あなた)のやうにして(くだ)さると本当(ほんたう)(こころ)(そこ)から()()けたやうで、306(はたら)くのも(なん)だか(せい)()るやうですわ。307ナア、308ハル、309テルさうぢやないか』
310テル『さうだなア、311(ひと)(うへ)()(ひと)余程(よほど)()をつけて(くだ)さらぬと(した)(もの)はやり()れないからなア』
312ハル『(おな)じハルのついた晴公(はるこう)さまだから、313同名異人(どうめいいじん)()ふだけで、314やつぱり身魂(みたま)()ふて()るのだよ。315それだから晴公(はるこう)さまが俺達(おれたち)(ところ)()(くだ)さつたのだ。316ヨル、317テル、318晴公(はるこう)(さま)感謝(かんしや)すると(とも)にこのハルさまにも感謝(かんしや)するのだぞ』
319ヨル、320テル『ヘーン、321(なに)(ぬか)しやがるのだえ、322(はな)捻折(ねぢを)るぞ』
323晴公(はるこう)常暗(とこやみ)のヨルははれけり大空(おほぞら)
324(つき)()るなり(ほし)(かがや)く。
325(そら)(はる)(つき)テルヨル星影(ほしかげ)
326いとも(まばら)()(わた)るかな』
327ヨル『オイ、328テル、329ハル両人(りやうにん)(よろこ)べ、330(おれ)はヨルさま、331(まへ)はテル、332ハルの両人(りやうにん)333それに晴公(はるこう)さまだから、334あのやうに目出度(めでた)(うた)()んで(くだ)さつた。335親切(しんせつ)慈愛(じあい)(とく)(くも)つた(そら)()るるなり、336(くも)つた(こころ)(つき)()るものだなア』
337 晴公(はるこう)両手(りやうて)(あは)せ、338惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)(なに)(おも)ふてか、339感謝(かんしや)(こゑ)(なみだ)()びながら神文(しんもん)奏上(そうじやう)した。340三人(さんにん)()()つて『惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)』と連呼(れんこ)した。341()くして直会(なほらひ)(えん)(まつた)()ぢ、342一同(いちどう)十二分(じふにぶん)(くわん)(つく)して(しん)についた。
343大正一二・一・一六 旧一一・一一・三〇 加藤明子録)
   
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